ハンドメイズテイル侍女の物語 シーズン2 6話 「流された血/FirstBlood」【TheHandmaid'sTale】

2018/10/06

SF Simoom ハンドメイズテイル侍女の物語 ハンドメイズテイル侍女の物語 シーズン2 近未来

t f B! P L
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あらすじ




2018年8月29日(水)~Huluでシーズン2 日本初配信 (全13話)
(アメリカ配信 2018年4月25日~)

(2018年8月29日(水)、毎週水曜日に1話ずつ追加配信予定)
 
 

シーズン1登場人物の紹介はこちら
シーズン2登場人物の紹介はこちら
シーズン3登場人物の紹介はこちら 
シーズン4登場人物の紹介はこちら 
シーズン5登場人物の紹介はこちら 

前話、シーズン2(5話)はこちら  

第6話 流された血

ジューンは天井を見ていた。
産婦人科のベッドの上、腹にジェルを塗られ検査を受けている。
仕切りの向こうにセリーナがいる。

子宮壁付近に大量の出血が見られるが、幸いにも赤ちゃんは無事で、
もう出血は止まっている、自然に治るだろう、
と医者はセリーナに説明した。
思い出したように仕切りから顔を覗かせ、
初産のときに異常はなかったか、とジュ-ンに確認する。

「とにかく安静に。ゆったり過ごしてください。
会話も大切です。家族の雰囲気は赤ちゃんに伝わりますから」
とセリーナに言いモニターに向く。

「見てください夫人。赤ちゃん動き回ってますよ」
喜悦するセリーナ。
モニターが見られないジューンは、ベッドの上で
その気配を伺う事しかできない。
するとセリーナが仕切りを開け、ジューンもモニターが見えるようにした。

モニターに映し出された赤ん坊を、ジューンは初めて見た。
「ハロー」
モニターの赤ん坊は仰向けで脚をバタバタさせている。
ジューンは、「でんぐり返ししてるみたい」呟く。
そして、セリーナと共に嬉し泣きするのだった。


帰宅

戻るとすぐセリーナは、ジューンのケープを脱がせハンガーに掛けてやる。
出迎えたリタがジューンを抱き締める。
キッチンにはイーデンもいた。
セリーナが「スムージーをお願い」とリタに言うが、
すぐさまジューンは要らないと言う。
セリーナが睨む。
「すみません。胃にもたれそうなので」と言い訳するジューンに、
「いいの、謝る必要ないわ」とセリーナは笑顔で応えてから、
「じゃあ、スープはどうかしら?」と訊いた。


居間

セリーナの配慮で、
ジューンは一階にある居間で寝泊まりすることになった。

ニックが心配して顔を見せる。
赤ちゃんが無事なことを伝えると、
「怖かったよ」とニック、
ジューンも「私も怖かった」と返す。

「ブレイン夫人は?何時頃に寝るの?」と訊く。
ニックは拒めなかったと応える。
「そうよね。でも......もうこっそり会えない。
用心しないと」とジューンが言うとニックも頷いた。

「最近考えるんだ、俺たち3人の未来を..頭から離れない」とニックが言う。
ジューンはもう止めてというが、自分も同じことを考えてると打ち明けた。

リタがスープを持って来た。
離れる2人。
リタは2人を見ない様にしながらスープをテーブルに置く。
「スープよ。ご注文のね」と言った。
ジューンが、「手間をかけさせてごめん」と謝ると、
「今は甘えればいい」とリタが返す。
ニックが、「美味そう。俺の分は?」と訊く。
リタはイヤミっぽく「奥さんに頼めば?」と返した。


ラケルとレアのセンター

工事中のビルを見て回るフレッド。

そこへ、リディアが通りかかる。
「ここで新たな侍女が数多く誕生するでしょう。心から主に感謝を。
お宅の侍女、退院したとか。一時はどうなることかと。背筋が凍ったわ。」
「ああ、赤ん坊が無事でよかった」

「妻と身籠った侍女の関係は常に難しいものです。
失礼ながら、お宅の場合は特に2人揃って気が強い」
「だからクビを突っ込まない」
「ですが、何かあったら間に入ってください」とリディアは助言した。


視察

「諸君!驚いたな。
”ラケルとレアのセンター”へようこそ」

突然の視察に驚くフレッド。
プライス、パットナム、クッシングだった。

「工事が遅れてるのでは?」とプライス。
「仕上げを残すのみだ」とフレッド。

「講堂にイスがなかった」
「全地区の司令官が集うことになってる。どこに座るんだ?」
口々に言われたフレッドは、
「それは、心配無用だ。
あと2日、時間は十分ある。ご安心を。度肝を抜かすよ」と自信満々に応えた。


ニックとイーデン

夕飯を食べる2人は、ぎこちない。
味付けや隠し味などイーデンはニックに話す。
レシピは母直伝だという。

「辛いだろ?家族と離れて」
「今はあなたが家族よ」と、テーブルの上のニックの手に触れ、
「お祈りが叶った」とイーデンは言う。

ニックが皿を片付けようとすると、イーデンは止めた。
「それは、私の仕事よ。
母に料理や家事を習った。結婚生活の全て。本当に全部」
ニックの隣に座り、改めてイーデンは言う。
「務めは心得てるわ。神に授かった務め」

ニックは席を立ち煙草を持って外に出ようとする。
イーデンは、「ここで吸ったらいいのに。
あなたの家なんだから、好きにすればいい」と止める。
だが、ニックは煙がこもると外へ出た。


夜の居間

ジューンが寝床のソファーを整えていると、
セリーナがやって来て暖炉の前に座り、編み物を始めた。

「ウォーターフォード夫人。一人でも平気です」
「何かあったら?――ここにいるわ」

寝がえりをうつジューンに、音が気になる?とセリーナが気遣う。
「違います。寝やすい体勢を探してただけ」
「妊婦が抱いて寝る大きな枕、覚えてる?」
「妊婦用の枕?覚えてる。寝やすかった」
「そう。私たちにも探すわ」
「ありがとう」

「お腹に命を宿すのって、どんな感じ?」
「今はあまり動いてないけど――良かったら触ってみますか?」
ジューンはセリーナの手を取り腹に置く、
そして動いてる部分を探り当てそこへセリーナの手を導いた。
”命”を感じ取ったセリーナは微笑み両手で触り、
「奇跡ね」と言った。


セリーナの講演(回想)

 大学で講演することになったセリーナは、廊下で声を出し練習する。
フレッドも一緒だ。

「”今日、私たちは岐路に差し掛かっています””進むべき道を見失い、自分たちの価値を...”」
「”危機に直面している”でいこう」
「もう始まるのに?」
「この方が力強い。ただし口調に注意して」
「ええ。対話するようにね」
「いや、会話だ」
「了解」

「セリーナ、ようやく夢が叶う。
僕らの思想を世間に知らしめることができる。君のお陰だ」

セリーナが呼ばれ、会場入りする。
「ジョー・シュナイダー」という男と握手を交わす。
会場の中はうるさかった。
観客はセリーナを待っていたわけではなかった。
賛成派、反対派でごった返しており各々が叫んでいた。

壇上では係の女が、
「たとえ彼女の主張に反対でも、偉大なるこの国には言論の自由がある。
我が校が招いたゲストを歓迎しましょう...」と静粛を呼び掛ける。

セリーナがヤジの飛び交う中、
壇上へ上がるとますますヤジは酷くなる一方だった。
「このクソったれ!帰れ!」
「静かにしろ!」
「あんたは最低だ!!」
「静粛に!話をきけ!!」

「こんにちは。とても光栄です...」とセリーナが始めると、

「ナチのクソアマ!」
「とっとと失せろ!」
中指が立てられる。

席から立ち上がって言い合いをする者も出て来た。

客席からモノが投げられ、セリーナの横の看板に当たった。
怯むセリーナ。
あまりの事態にジョーが壇上からセリーナを下ろした。
フレッドは、キケンだからと言うジョーに向かって、
「話をさせろ!
権利がある。ここは、アメリカだ!」と食い下がった。


真夜中のキッチン

目を覚ましたジューンがキッチンへ行くと、
フレッドがテーブルに座り夜食を食べていた。

ジューンは、水を飲んだグラスをテーブルに置くとフレッドに訊いた。
「怒ってる?」
「どうして訊く?」
「ここに戻ってから話してない。2人では」
「話すことはあるか?」

「ただ――久しぶりだから」
「私のほうも――忙しくてね。いろいろと」
「少し食べるか?」とジューンに訊いた。
「体重が増えるとリディアおばがうるさいの。
ぽっちゃりした子が欲しい?」とジューンはおどけたように言う。
そんなジューンを見てフレッドは、妊婦になってもキレイだと言う
「そろそろ戻るわ、ウォーターフォード夫人が起きる前に」
「君の守護天使だな」
「とても優しくしてくれる」


イーデンの苦悩

居間でジューンがソファを整えていると、
イーデンがセリーナを尋ねて来る。
何か用なの?と訊くジューンに大丈夫と返すイーデンだったが、
やがて「自分がイヤになる......夕べも何処かへ...」と打ち明け始めた。
自分が醜いから、ニックが自分に触れてこないのだと。
ジューンはイーデンとソファに座る。
あなたはとても可愛い、ニックは戸惑ってるだけだから時間をあげて欲しいと伝えるが、
イーデンは神の務めがあるから時間がないのだと言う。
イーデンは一つにはなれないかもしれない、ニックは”性の反逆者”かもしれないと口にした。

「そんなことは絶対にないわ。
彼を信じて。彼ならきっと素晴らしい父親になるはず」
ジューンはイーデンを励ました。


ランチ会

キッチンのテーブルに4人の侍女が呼ばれていた。
「お友達とのお喋りは、体調にもいいんじゃないかと思って」
とセリーナが言う。

食前の祈りを捧げ終ると、セリーナ自ら侍女たちにサービングし始めた。
「さあ、召し上がれ。遠慮しないで」

侍女たちは慣れない様子で黙って座っている。
セリーナがオブグレンに話し掛ける。
「オブグレンあなたはどう?パートナーが恋しかったんじゃない?」
声を発せられないオブグレンは何も応えられない。
しかし、尚もセリーナはオブグレンに訊く。
「買い物に行くときのように話してみたら...」
オブグレンがセリーナに顔を向けた。
セリーナは絶句した。

オブグレンが気になって仕方のないセリーナの様子に、
ジューンが話題を変える。
「ねぇ、誰かあのお店を覚えてない?
ボイルストン通りの。ブランチが最高に美味しかった」
「うちは郊外だったから」
「ブランチ食べたことない」
「ほんと、いいお店ですごい美味しかった。
”解放されたオムレツ、自由のポテト添え”っていうメニューがあったの」
「ああ、あの自然食のレストラン?」とアルマ。
「マグノリアよ」とセリーナが店の名前を思い当てた。
「ええ、そうだった」とジューン。
「バナナとナッツのパンケーキが最高で...
すれ違ってたかもしれないわね。偶然に」とセリーナ続けた。

「(赤ちゃんが)起きたみたい」とジューン。
俯くオブグレンに向かって、「触ってみる?」と訊いた。
オブグレンは頷いてジューンの腹に手を当てた。
他の侍女たちもジューンの腹越しに赤ちゃんに触れる。


セリーナの演説

ビニールハウスで、芽吹き始めた苗を小鉢に移す作業をしながら、
セリーナは昔のことを思い出していた。


講演はあのまま失敗に終わった。しかし館内はまだ人々で溢れ返っていた。
「誰も聞いてくれない」と言うセリーナにフレッドは、
「屈してはダメだ。君の思いを伝えろ!」と言う。
意を決してセリーナは、「少し話しをさせて!どうか聞いて!」とその場で演説を始めた。
ガードマンが「静かにするんだ」とセリーナを守る。

「いくら私の口を塞いだってこの国で起きていることは変わらない!
あなた方は優遇され、大学に守られ、現実見えてない!
健康な赤ん坊の出生率が1年で61%も下がってる。これこそが問題なんです!
今こそ目を逸らしてはならない!何とかしないと!
人類の未来は今日の私たちに懸かってるんです。今行動するのよ!
人類が滅亡するかもしれない!
どうか、皆さん!!
特に女性は生物学的な宿命を受け入れてください!!私たち全員の将来の為に!!」

講演の挽回を得て2人は意気揚々だった。
ツイッターもすごい反響だと耳にする。
フレッドは、セリーナを称賛した。
「君は素晴らしい。見事だ」
興奮するセリーナは、回る都市を増やしましょうと提案した。

車に乗ろうとした瞬間、フレッドとセリーナのすぐ後ろにいた女が撃たれた。
思う間もなく、セリーナも撃たれる。倒れるセリーナ。
下腹部から血が流れ出る。


ベビールーム

赤ん坊のための部屋を整え、セリーナはジューンにお披露目した。

ベビールームを見てジューンは「素敵です、ウォーターフォード夫人」と言う。
「壁紙が派手じゃないかしら?」
「いいえ。全然私は好きです。可愛い」

「知って欲しかったの、私が最高の母親になるつもりだってことを」
「感謝します。見せてもらって...ほんとに素敵」
「そうね、まだ完成じゃないけど。ありがとう...本当に」

「ハンナの部屋の天井には暗くすると光る星が貼ってあった。
夫は星に詳しかったから。
一緒にベッドに入ってよく指を指して説明してくれた。
あれがすばる、北斗七星。ハンナが喜んで...」とジューンは言う。

「一目会えたら...」とジューンはセリーナを真っ直ぐに見て言った。
「どれ程心が休まるかしれない。元気かどうかだけ...」と懇願するジューン。

「いいえ...それは無理よ」
「セリーナ、お願い」
ほんの数分でいいと涙ながらに頼んだ。
「誰にも言わないから」と。
しかしセリーナは、涙ぐみながら
「絶対にムリ......
下のある荷物を全部片付けなさい。
そろそろ自分の部屋へ戻ったらどう?」



バタバタと階段を降りて来るジューンに驚いたニックが心配する。
ジューンは居間で荷物をまとめながら、
ハンナに会わせてはもらえないと伝えた。

「何とかする」
「じゃ、イーデンと寝て。処刑される前にね。彼女あなたのことを密告するわ」
「まだ15だぞ」
「イヤよね、ヤリたくない相手となんて。気の毒に」
「ひどいな」
「何が?」
ムリだというニックにジューンは、「寝なきゃダメ、私はあなたを失いたくない」と言う。

「愛してる」
背中越しにニックの告白を聞いたジューンは、「奥さんに言って」と冷たく返した。


自室に戻ったジューンは扉を閉めた。
部屋の中は家具が並びすっかり逃亡前の状態に戻されていた。


初夜

薄く白い肌掛けには小さな丸い穴一つ、
空いた穴の周りには白い鳥の刺繍が施されている。

ニックとイーデンはベッドの袂に跪き、ニックが聖書を詠んだ。
「”神は彼らを祝福して言われた””「産めよ、増えよ、地に満ちよ」”
”「海の魚、地を這う生き物全てを支配せよ」と”」

イーデンは着ている物を脱ぎベッドへ入った。
ニックは、肌掛けの上からイーデンの上に覆い被さった。
「あなたはいい父親になる」とイーデンは言った。

行為を終えたニックはイーデンを気遣うが、
イーデンは明るく応えた。
「結果が楽しみ。ダメならまた頑張りましょ」


セリーナの憤り

「また土いじりに没頭し出したか。
午後中こもってるとリタが言ってた」とフレッドが来る。
「リタはおせっかいね。大丈夫よ、少しほっといて」
土砂降りの雨が降る夜。
ビニールハウスでは、セリーナが花を活けていた。

セリーナの様子を察したフレッドが切り出す。
「オブフレッドは扱いにくい」

「本当に。したたか。計算高くてすぐに欲を出す。
会いたいんですって、子供に。以前に産んだ子。
せっかく上手くやって...あっ...いけない...」
イラつくセリーナはハサミで手を切ってしまう。
平気と言うセリーナにフレッドは見せてごらんと手に取る。
痛むかい?と訊いてもセリーナはノーと言う。
「痛くてもそう言わない。私の妻は――いつだって強い。
毎日主に祈ってるよ。釣り合う男になれるよう」
フレッドはセリーナの手に口づけ、
2人は手を握り合った。


セリーナの入院(回想)

病院のベッドの上でセリーナはフレッドと、発表する文言の打ち合わせをしていた。
フレッドはセリーナの体調を気遣い、今こんなことをやらなくてもと言う。
しかしセリーナは世間が注目してる今すべきだと主張した。
「”決して狂信者には屈しない...”」
「テロリストよ。犯人はテロリスト」
「”決してテロリストに屈しない””真実には耳を塞ぎたくなるが””真実こそがアメリカを救うのだ”」
「ええ、それでいいわ」
「”直ちに裁きが下されるだろう”と続けたいが」
「犯人が捕まればね」
「捕まるさ。神を信じるんだ」
「神は信じてる。でも、警察は信じてない」
フレッドは病室の外で警備にあたる警察官を見る。
セリーナは痛みで顔を歪める。
フレッドは、セリーナの手を握り、
「君を公の場で喋らせるべきじゃなかった」と言うと、
セリーナはフレッドの手を払いのけ
「泣き言はよして。男らしくしてて」と言い放った。

犯人

深い森の中、猿轡をはめられ、血を流した男が跪く。
フレッドがその男に背後から近づく。
男の顔を自分に振り向かせ、「私の妻を殺そうとした」と言い、
聖書を唱え始める。
「”神は裁く””正義を行う人も―””悪人も”
”全てのことや行為に定められたときがある”」

「わかるか?苦しむ妻を見る辛さが。救いたまえと祈る気持ちが」
フレッドが男に向けて銃を構える。
男の隣には女が同じように跪いていた。
「止めて!!」と叫ぶ。
フレッドは即座に女を撃ち殺すと男の耳元に口を近づけ言った。
「わかったろ?」


写真

夜中、ジューンがベッドで横になっていると廊下から足音が近づく。
フレッドだった。

「来てはダメよ」
「もっと歓迎してくれるかと思ったんだが」
「夫人がどれ程怒るか」
「ここは私の家だ。
彼女一人に任せたかったが、私が間に入った方が良さそうだ。争いは避けたい」

フレッドはジューンに渡したいモノがあるという。
暗闇の中、手渡されたモノは一枚の写真だった。
写真をライトで照らす。
ハンナが写っていた。

涙するジューンを見てフレッドは、「喜んでくれて嬉しい」と言う。
ジューンは、ありがとうと言い写真に見入る。
フレッドが、ジューンの腹に手を当てさすりながら「君が恋しい」と言う。
ジューンも「私もよ」と返す。
フレッドの手はゆっくりと、ジューンの胸へ。
「以前と違う。いい感じだ」。
フレッドはジューンに口づけをし、ベッドへ押し倒した。
「君が欲しい」
「私も。だけど、ごめんなさい...お腹の子が心配。わかるでしょ」
と言うと、フレッドは済まないとジューンから離れた。
ジューンは、フレッドの手を取ってありがとうと感謝すると、
「2人の秘密だ」と言い、フレッドは出て行った。

ジューンは、写真を抱き締め涙を流した。


式典の始まり

”ラケルとレアのセンター”では式典が始まろうとしていた。
フレッドは、車で到着する司令官を入口で順番に迎えていた。

プライスの到着だ。
ニックは周囲の目を気にしながらプライスに近づき、
「お願いがあります。異動させてください。前線に行ってもいい」と申し出る。
切羽詰まった様子にプライスは落ち着けと言う。
「あの家にはいられません」
「新妻に何か問題でもあったのか?」
「違います。司令官に問題が」と言って、フレッドのほうを見た。
「異動を。侍女を頼みます」と言うとプライスは了承した。


張り合い

ジューンが食事をする目の前でセリーナが編み物をしている。
「全部食べて」とセリーナ。
「お腹がいっぱいで」
「リタ。後で食べるそうだから残りを取っておいて」
皿は下げられた。

イーデンが現れ、
「何かお役に立ちたくて来ました、お手伝い出来ることはありますか」
と申し出るとセリーナは、
「まぁ、なんて優しいの。オブフレッドと違って」とジューンに対しての嫌味を言った。

「家族として自分の立場を理解するのは大切よね」
とイーデンに語り掛けるとセリーナは、
おもむろに編み棒を床へ落とした。
イーデンがすぐさま拾おうとするのを制止し、
「待って。あなたは信心深い人妻よ。
侍女が拾うわ」とセリーナはジューンを見た。
仕方なくジューンは席を立つと編み棒を拾い上げた。

ジューンが行こうとするとセリーナは、
「あなたの番よ。いつかは女主人になりたいでしょ」と、
イーデンに編み棒を渡した。
「彼女も学ばせてあげて」とセリーナがジューンに言う。
ためらいながらもイーデンは床へ落とすが、ジューンは拾わない。
「お腹が痛みます。赤ちゃんに―何かあると困るわ」と拒否すると、
セリーナは「その通りね」と返した。


部屋へ戻ったジューンは枕の下に隠しておいた写真を取り出す。
窓辺に持って行き眺める。
手で触りながら...


式典

講堂には、黒いスーツを着た司令官たちが座っている。
1、2階とも背面はガラス張りになっており、
外にはずらりと侍女が並んでいる。
指揮を取るのはフレッドの役目だった。

「兄弟たち。ご紹介しましょう。
新たなる”ラケルとレアのセンター”です。
神の恵みにより共に祝おうではありませんか。
我々は今日――輝かしく実り豊かな未来を祝うために集いました。
神の僕である侍女たちがその担い手です」と言うと、
一斉に司令官たちは後ろを振り返り
並んだ侍女たちを見て拍手した。

侍女の列から抜け出たオブグレンはゆっくりと歩き、講堂の中へ入る。
その行動をフレッドが気づき元へ戻るよう言いつける。

後ろへ向き直したオブグレンは、
ガラスの向こうにいる侍女たちに自分の手の中に何があるか見せる。
侍女たちは一斉に駆けだした。


 オブグレンも走り出す。
壇上めがけて。
手に握りしめられていたのは爆弾のスイッチだった。

「戻れ!!!」

次の瞬間、講堂は爆炎に包まれた。


MUSIC:Oh Bondage Up Yours!/X-Ray Spex


                              (YOUTUBE/X-Ray Spex - Oh Bondage! Up Yours!)



かんそう

ドッカーン!!!!
まじか!オブグレン!!

フレッド君の言ってた通り、
みんな度肝を抜かしたよねーーー!
フレッド自身も。
って、果たして抜けたのは度肝だけか?
オブグレンの本願叶って、ちゃんと心の臓まで引っこ抜けたのか?!
う~ん、そう簡単にはいってないだろうなぁ。
オブグレンは自分に爆弾仕込んでたっていうことなんですよね...。
他の侍女たちはしっかり先に逃げさせてたね~。
嗚呼、オブグレン...。

ニックがとうとう異動願いを出したね。
「フレッド、あいつ、もう無理!」つって。
プライスも「おっけー」って。
でもこの流れ不安だなー。
爆破でやられちゃったのプライスなんじゃないか?
実は、フレッドがオブグレンを操ってプライス抹殺を謀った?
とかまで勘繰っちゃう。
なんかプライスにフラグ立っちゃった?って思っちゃった。
プライス死んじゃったらニックは飼い殺しだ。

でも異動願い前に15歳とはヤッちゃうのね。
異動してもお嫁ちゃんはついて来るのかな?
そうそう、初夜仕様の掛け布団?とういうかツルツル素材の白い布(穴付き)?
なんですかアレは?やらしいな~。
こんなん用意するギレアドきしょいな~。

そう。イーデンちゃんは15歳。
若くて健康な母体ね。
一生懸命な感じが可愛いですね~
何か今回、セリーナVSジューンに巻き込まれちゃったね。
そのうちイーデンちゃんもジューンをいじめだすの?
絶対ジューンの方が上なんだろうけど。
セリーナVSジューンは、今のところ妊婦のジューンが優位だよね。
やっと、強気なジューンに戻ってくれて嬉しいよ。
じゃないと、面白くないからね。


セリーナが優しすぎるの、変だったよね。

お友達呼んで女子会よ~なんて。
あの場面、ずーっと引きのカメラだったから、
それぞれの表情までは読めなかった。
オブグレンがしつこいセリーナに顔向けたとき、
セリーナってばオドロキー!な顔してたけど、
オブグレンの顔は見えなかったからね。
あのとき懲罰くらった口を開けてセリーナに見せたのかな。
セリーナ、オブグレンが喋れないこと知らなかったっけ?
それとも、知ってて弄ってくるから流石にオブグレンも憤怒の表情を見せつけたのか?
この一件が彼女をボンバーガールに走らせたか?ま、もっと計画的だろうけど。
何にしてもこのシーン、うまい見せ方だよね。
このシーンのBGMで使われてたのはノラ・ジョーンズでした。
自由とか心の平安について歌ってるみたいです。

MUSIC:Peace/Norah Jones

                                            (YOUTUBE/Norah Jones - Peace)

しかし”解放されたオムレツ、自由のポテト添え”ってどんなんなん?

そんなに身体を気遣ってくれるんならさ、って
ジューンとうとうセリーナに言っちゃいました。
ハンナに会いたいって...
それも戦略?
それともナチュラルに言っちゃっただけ?
調子乗っちゃって?
ハンナに会って一緒に逃げ出すつもりなんだもんね。

やっぱ無理して優しくしてたのか、
セリーナもカッチーンきちゃったね。
物落として拾わせるっていう定番のイジメとか始めちゃったりして可愛いんだから。
しかし、あんな事件があって不妊になったとはね。
でもあの時点ではまだ真っ当な信念ぽいんだよね。

フレッド君は今回は、怖いとこキモいとこ見せつけてくれましたね。
妊婦の胸さわって「前と違う。いい感じだ」だってー。
キモおじさん健在です。
ハンナの写真持ってきたりして、アメとキモを使い分けています。


ドカーン!

ってことで今回はまさかまさかの「ボンバーガール」!でした。
織田哲郎ですよ!近藤房之介ですよ!
わかんない?
確か相川の七瀬ちゃんもカバーしてたっけか。
あれ?こっちもわかんない?
ちなみに「ボンバーヘッド」はm.c.A・Tね。
A・Tは富樫明生の頭文字ね。
わかんない?

どうなっちゃったんだろう。
そしてどうなっちゃうんだろう。
まじでまじで。
まだ6話目よ!
流石にオブグレンはもう...
果たしてどれだけ影響を与えることが出来たのか?

気にならせておきながら、他のエピソードいっちゃうっていう手でくるのかもなぁ~
やめてー。
ドッカーンの続きを見せてよ~!

結局、前回のジューンは投身だったのかどうなのか語られなかったな。
めちゃめちゃ気になるんですけど~。
リディアの感じだと、その辺はうまく処理されてるんだろうけどね~。


(イラスト&文:Simoom)
 
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