ハンドメイズテイル侍女の物語 シーズン2  1話 「ジューン/June」【TheHandmaid'sTale】

2018/09/02

SF Simoom ハンドメイズテイル侍女の物語 ハンドメイズテイル侍女の物語 シーズン2 近未来

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あらすじ





2018年8月29日(水)~Huluでシーズン2 日本初配信 (全13話)
(アメリカ配信 2018年4月25日~)

(2018年8月29日(水)、毎週水曜日に1話ずつ追加配信予定)
 
 

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前話、シーズン1(10話)はこちら

第1話 ジューン


連行されるジューンは真っ暗な車(”目”)の中にいる。
突然、扉が開き”守護者”が入って来た。
猿轡をはめられ、引きずり降ろされる。
そこには他の侍女たちも集められていた。

処刑

侍女たちは、”守護者”に暴力的に誘導され、
暗い通路を歩いた。
時々、板の隙間から光が差し込む。
ぞろぞろと歩く侍女たちは、
まるで家畜だ。
家畜小屋に追い立てられる家畜。

長く暗い通路を抜け出ると、広場に出た。
かつてのスタジアムだ。

ジューンは立ち止まり辺りを見渡す。
真っ暗な空の元、スタジアムの照明が煌々と照らすもの...
それは、ずらりと並んだ絞首台だった。

”守護者”に殴られ蹴られ、侍女たちは皆、
絞首台に並ばされた。
そして目の前に垂れ下がった縄が、
ひとりひとりの首に巻かれた。

ジューンの呼吸は荒れ、視線はあてもなく宙を彷徨った。


 MUSIC:This Woman's Work / Kate Bush

             (YOUTUBE/Kate Bush -This Woman's Work)

手を繋ぎ合う者。
失禁する者。
泣き声があちこちから聴こえてくる。
ジューンは諦め、天を見上げる。
真っ暗な空を。

「主の御手で!」
執行役が唱えると同時に絞首台のレバーが引かれた。

ガチャン!!

一瞬、身体が落ちる感覚...。

...しかし、それだけだった。
侍女たちの首が絞まることはなかった。
ただの演習だった。

リディアの登場

「心を尽くし、神である主を愛しなさい。
主と共に歩み、主をおそれ敬い
主に付き従いなさい。主の言葉に。
そして...地上にいる僕(しもべ)の言葉に従いなさい、
さもなくば痛みと共に主の裁きが下るでしょう。
それが主の愛だからです」
マイクを持ったリディアが教示を説きながら登場する。

”守護者”たちが、
侍女の首に巻かれた縄を順番に外していく。

「これを戒めとしなさい」

この”言い草”に、ジューンは遣り切れない憤りを覚えたのだった。

雨の降る中、渦のようにぐるりと円陣を組まされた侍女たちは
膝立ちで右手に石を持ち、その手を真っ直ぐ前方へ伸ばす。
相変わらず教示を説きながら、
並んでいる侍女たちの間を歩き回っているリディア。

手が痺れグラつくジューンを後ろから杖で突く。
同じように手を震わせる侍女たちは、今にも倒れそうだ。

リディアの元へやってきた”おば”が耳元で囁く。
それを聞いたリディアは驚きの目でジューンを見た。
「オブフレッドは...秘密を持っていたようです。
この上なく最高に素晴らしい秘密です」
と高らかに笑い、ジューンの手から石を取り上げる。
「さあご一緒に言いましょう。
”神の憐れみに感謝を”」
侍女たちが繰り返す中、
リディアは手を差し延べ、ジューンを立たせた。

とある部屋へと急ぐリディア。
扉の前まで来ると、鍵束の中から一つを選び出す。
興奮で上がった息を整えるように、暫し扉に頭をもたれかける。
そして、鍵を廻した。

そこは鐘楼堂だった。

太く長いロープに、体全体をあずける様に力をかけ鐘を鳴らした。
涙を流しながら。


妊婦のジューン

刑罰から解放されたジューンは、着替えを済ませ
食堂らしき場所に座らされた。
広い体育館のような場所。
かつては、バスケット場だったのか、
壁にはゴールがあり床にはラインが残っている。
そこにテーブルとイスが並べられていた。
なぜかキッチンがあって、リディアが食事を運んできた。
「雨の日は温かいスープに限るわ。安らぐでしょ」
イスに座ったジューンは腕組みをして、食欲がないと拒絶する。
「出産が楽しみでしょう。必要なモノは全て揃えてあげるわ。
休息に健康的な食事に新鮮な空気に運動。だからいい子でいて。できるでしょ」
リディアの言葉にジューンは、ただ、頑張ってみますと返した。

ジャニーンの件に言及すると、
「もう芝居じみたマネはごめんよ。
本当にバカげてる。あんなことしても無駄なのに」
とリディアは答えた。
「ジャニーンのために」
「ええ、そうでしょうね。でも、本当にためになった?
友に囲まれて神の元に行くほうが幸せだった」
「友は友を石で殺さない」
「ジャニーンはコロニー行きよ。
あなたのせいで一生苦しむの。
反抗した侍女たちは全員報いを受ける。
あなた以外ね。
妊婦は守られるから。分かってたでしょ。本当に勇敢だわ。
自分は安全だとわかってて抵抗する」

再びリディアがトレーをジューンのほうへやり
「さあ食べなさい」と促すが、
ジューンは突っぱねる。
するとリディアはジューンの後ろに回りイスを手荒く引くと、
ジューンを立たせ歩かせた。


ある妊婦

リディアに連れられてこられたその部屋は暗く、中央にベッドが置かれていた。
明かりが灯される。
鎖で繋がれた女が独り浮かび上がる。

「いい夕べを、オブワイアット」
まずその女に挨拶をしたリディアは、
女についての説明をジューンに始めた。

「彼女は問題を抱えていた。
とても反抗的でね。排水管の洗浄液を飲んだ。
お腹の子をキケンにさらしたの、許されないことよ。
オブフレッド、かたくなな態度を取るならこちらにも考えがある。
9カ月は思いのほか長いわよ」
オブワイアットがジューンに近づく、
一瞬後ずさりする。

「では、食事をする気になってくれたかしら?」
「はい、リディアおば」
脅されたジューンは、食事を取ると約束させられた。


体育館に戻り、食事をするジューン。
そこへ外で罰を受けていた侍女たちがぞろぞろ入って来る。
ジューンの目の前にびしょ濡れのまま整列させられる。
「3列に。手は後ろへ。姿勢を正して」

アルマがジューンに気づいた。
次の瞬間、リディアが電気棒をアルマにあてがった。
「目は前へ!」

正しく整列が終わると、先頭のアルマが呼ばれる。
「オブロバート。あなたからよ」
キッチンの中へ連れて行かれると、
これから何が起ころうとするのか理解したアルマは抵抗し出す。
「とてもわがままだったのに。
報いを受けるとなったら態度を変えるのね」とリディア。
抵抗するアルマの手を取り、
「分かるわ。わたしも辛いのよ。
でも苦しみの中にしか恵はない」
と言い、バーナー付きの手錠を掛けた。
火が点くと同時に、
アルマの悲鳴が響く。
ジューンは背中越しに悲鳴を聴いた。
ゆっくりとスープを口へ運んだ。


学校からの呼び出し(過去)

その日の朝、ハンナは少し熱っぽかったが、
解熱剤を飲ませ学校へ送り届けた。

仕事中、ジューンのケータイに学校から連絡がある。
ハンナが高熱を出したため、病院に運ばれたというのだ。
ジューンは病院へと急いだ。

「ウィルス性の風邪でしょう。血液検査の結果が出たら帰れます」と付き添いの女が言う。
少し話をさせて欲しいと言われ、廊下へ出たジューンは、
具合が悪かった子供を学校へ送り出したことについて責められた。
「学校へ行かせようと薬を飲ませたのね。自分は仕事を休まずに」
「熱っぽかっただけで元気だったわ」
「元気じゃない。分かるわ、バンコールさん。
みんな忙しい。でも子供は貴いの。
家族で守ってやらないと。親の自覚が必要」

何度もバンコールさんと呼ぶ女に
オズボーンよ、とジューンは正した。


産婦人科

診察台に寝ていると、セリーナが入って来た。
「ハッキリと言っておく。もう反抗は許さない。
周囲をかく乱したり駆け引きしたり
二度と小賢しいマネはさせない。」
とジューンに釘を刺す。
「興奮しないでセリーナ。お腹の子に障るわ」
まるで、セリーナが妊婦のようにジューンは諭すのだった。

医者とフレッドたちが入って来る。
「喜ばしい日ですね」と医者。
「主に感謝を。実に喜ばしい日だ」とフレッドが言う。
「主に感謝を」とセリーナが返す。

「では、始めましょう」
診察が始まった。

エコーの画面が映し出され、
モニターを見つめるフレッドとセリーナ。
「まず胎嚢があります。そして、そこに赤ちゃんがいる
神が新たな命を授けた」
奇跡を目の前にしたフレッドとセリーナは手と手を取り合った。

セリーナはジューンのおでこに口づけして出て行った。
最後に機材をしまい終わった”守護者”が病室から出て行く際、
「子孫に祝福を」と声をかけてきた。
ベッドから起き上がりながらジューンは
「ありがとう。御目の前で」と返した。
すると、その”守護者”が振り返り言った。

「幸運を祈る。ジューン」

ハッとして”守護者”の居た方を見る。
以前の名前を呼ばれた...
身支度をしようとブーツを履くとカギが出てきた。
あたりを見渡す。
部屋の奥にある扉の鍵穴に差し込んだ。


脱走

開いた扉の先は非常用階段だった。
手すりに小さな赤い印を見つけ手でなぞる。
人の気配に怯えながら、見つからないよう降りてみる。
一つ下の階の扉に印はなく、
更に一階降りてみると外へ続くと思われる扉があったが、
そこにも印はない。
すぐ脇の、通路へと続く入口に印を見つけた。
そこの壁にあった懐中電灯を手に取るジューン。
暗い通路は左右どちらに進めばいいかわからなかった。
とりあえず、右へ進んでみるも行き止まりだった。
大急ぎで、反対の方向へ走る。
目の前に開いた扉が見える。
中を覗くと、大きな肉がぶら下がっていた。
ジューンが中へ入るとすぐに扉が閉まり動き出した。
そこは精肉を運ぶ冷凍車のようだった。


到着

ぶら下がる肉に囲まれ、、
寒さに耐えるジューンは思い出していた。
ハンナと共に病院から戻ったあの日のことを。



家へたどり着くとルークがテレビの前に立っていた。
テロの速報が流れている。
議事堂で機関銃を持った男たちが傍聴席から乱射したというニュース。
次にホワイトハウスで爆発が起きたと報じられた。
ただならぬ事態にジューンとルークは動揺する。
ベッドからハンナに呼ばれたジューンは、一緒に添い寝する。
「気持ち悪いの。イヤな日だよ」とハンナが言い、
ジューンもそうねと返した。
そばいるから安心して寝てねと声を掛ける。



車が停まった。
扉が開き建物の中へ誘導される。
モイラの小包を受け取ったあの時の肉屋の店主だった。
「ここで待ってろ。人が来る」
ジューンは店主にしがみつき感謝を告げる。

現れたのはニックだった。
抱き合う2人。

「ここは?」
「バックベイだ」

「連中が君を探してる」と言うとニックは、ジューンに着替えを渡した。

「今、街の外へ逃がすのは難しい。迎えが来る。
安全な場所があるからそこにいろ。しばらくの間だ」

ジューンは脱ぎ捨てた服を見下ろすと、
焼却炉に入れ火をつけた。

ハサミで髪の毛を切り一緒に燃やす。
左耳のタグに気づいたジューンは、
意を決して自分の耳にハサミを入れるが
傷みに堪え切れず途中でハサミを耳から離す。
地面に這いつくばり顔を歪めるジューン。
再びハサミを入れ、やっとの思いでタグを耳から切り落とした。
血で真っ赤に染まった下着姿のジューン。
背後に燃え盛る炎。
ジューンは立ち上がると炎の中へタグを投げ捨てた。


(私の名はジューン・オズボーン
マサチューセッツ州ブルックライン出身
年は34歳
身長162センチ
体重54キロ
健康な卵巣があって...
現在妊娠5週目
私は...自由だ)


MUSIC:Going Back To Where I Belong / Sugar Pie DeSanto

        (YOUTUBE/Sugarpie DeSanto - Going Back Where I Belong)


かんそう

いよいよ...いや、とうとう始まってしまいました。第2章!
いきなり痛いね痛いね~の連続。
暗くて重くて怖い。
楽しみではあるんだけどね~、
しばらくの間このネガティブコンボに耐えなければと思うと憂うつな...
いやいや、
ジューンがんばれ!あたしがんばれ!

いきなりの絞首刑でした。
ぶっこむな~!
ここで全員死んだら、え?何で新シーズン始めた?だから、
死なないのはわかっていましたよ。
きっと夢なんだろ?
それか、悟空かレジスタンスが来るんだろ?っと思ってたら、
予行演習かよ!
しかし、報いは続く...(妊婦の)ジューン以外...
辛い状況になってしまいました。

ジャニーンのためを思ってしたことが、
もっとジャニーンを苦しめることに...?
皆も巻き込んでしまった...?

始終不安感を煽るBGMが良いですね。
あの曲が流れると、
ああーこのドラマ(侍女の物語)を観ているんだわと感じます。
その合間に入って来る
名曲のセンスにドラマのクオリティを感じます。
絞首刑の場面でのケイト・ブッシュ!
染みる~。

”守護者”の中から協力者がひょっこりはん!ああいう展開はいいよね。
わずかな光を感じましたね~
このドラマ、
常に画面は暗さがあるけど、隙間から見え隠れする光がよく印象的に使われていますよね。
そんな感じでポッと協力者が出てきてハッとしました。
ポッと出てハッですよ。
トシちゃんですよ。セカンドシングルですよ。
youtubeのリンク貼りたいけど怒られるとヤだから貼らないけどね。
今回の盛り上がり場面かな。
あのタイミングでまたまたぶっこんで来るよね~。
まさか、病院から早々に脱走とは...
どうやってカギを隠したんだろうかと巻き戻してたりして...
ありました!!
ちゃんと協力者の行動が!場面の端ですがありました!
コソコソやってます!
上手いこと見せてくれます!!
流石っす!

タグを切り落とす場面は正視できないくらい痛い場面。
お芝居といえど、怖いですね~
でも、あのタグ単なる耳標だっただけ?
耳自体は切り落としてなかった...ってことは、
GPS的な機能とか(耳の)中にまで打ち込まれてるんじゃないのかな。


アルマが手を焼かれるシーンもちゃんと伝えなきゃと思って何度か繰り返し見ました。
(結局、簡単に説明しちゃってるけどね)
本当に痛いです!
ひどいーーー!辛いーーー!

いつものことですが、
今回もセリフのないスローな場面が多くって、
文章に起こすのが難しい。

まだシーズン2始まったばかりでこの展開!
ジューンの運命や如何に!
です!


(イラスト&文:Simoom)

つづき、シーズン2(2話)はこちら 

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