ハンドメイズテイル侍女の物語 シーズン1 第8話 「イザベルの店/JEZEBELS」【TheHandmaid'sTale】

2018/04/07

SF Simoom ハンドメイズテイル侍女の物語 ハンドメイズテイル侍女の物語 シーズン1 海外ドラマ 近未来

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あらすじ


2018年2月28日(水)~Huluでシーズン1日本初配信 (全10話)

(2018年2月28日(水)1~3話一挙放送、以降毎週水曜日に1話ずつ追加配信予定)

 

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第8話「イザベルの店」

(ルークが生きてる。
私は彼に触れようと手を伸ばすけど、彼は消えてしまう。
夜明けの亡霊のように...そして私は取り残される。
こんな物語はイヤ。
違う物語でなら...私はきっとこんな弱虫じゃない)

ニックの部屋のベッドに腰掛け、ジューンは想う。

(私はニックを求めてる。何度も自らの意思で...
ルークの記憶は...薄れていく。
...私は孤独を逃れ。快楽を求めに来てる)

ニック_職探し(過去)

販売代理店は5週間。スーパーは2カ月、建設現場は3週間。
ニックは仕事が続かずにいた。
不況の折に、こんな調子のニックに職員も頭を抱える。
後ろで順番を待つ男に
「負け犬め、いい加減諦めろ」と言われ、
ニックは男と小突きあいになった。
止めに入った職員を勢いで殴ってしまい、
警備員に外に連れ出されてしまった。

ニックに殴られた職員が出てきて落ち着けと言い、
コーヒーでも奢ろうと誘った。


製鋼所の閉鎖後、父親は引退。兄弟のジョシュアは障碍者手当を不正にもらって、趣味に専念した。
そして自分は職探し。
職員に自分の身の上話をするニック。

そんなニックに職員は、世の中が悪いという。
堕落し、子供も生まれなくなった今の世の中の状況を憂う。
そして、あることを打ち明けたのだった。
「ある組織が過ちを正し国を浄化したいと考えてる。
30州に支部があり、私はその1つの責任者だ。
組織の名称は”ヤコブの息子たち”
集会に出てくれ、きっと共感できるだろう。
仕事も見つかるかもしれない。君は独りじゃない。仲間になろう」

変身

 ジューンが自分の部屋へ戻ると、フレッドが待っていた。
「いつもと違う趣向を考えた」と言う。
まずその脚をどうにかしよう、と
バスルームでジューンの脚の毛を剃り始めた。

侍女がカミソリを使えるのは、リタの監視の元、月1回だけだ。
理由は言うまでもない。これはずいぶん特別なことだ。

脚のケアが終わると、ポーチを渡された。
化粧道具だ。
フレッドが手鏡を持ち、ジューンが化粧を始める。
化粧するジューンを食い入るように見つめる。
仕上がりを見たフレッドはキレイだと言い、
ドレスとハイヒールを取り出すと浴室から出て行った。

着替えたジューンを称賛したフレッドは、
ゆっくりと近づくとアップにまとめられた髪を下ろした。
「今夜は、君と外出する」


秘密の外出

ニックがジューンにセリーナのケープを掛ける。
「妻は母親を訪ねてる。明日まで帰らない」とフレッド。

何処へ行くかも教えられないまま車に乗り込むと、
「道すがら我々の偉業を見られる。
家を壊し公園にした。電気は全て太陽光発電だ」とフレッドが言う。

検問が間近に迫ると
「フードを被って、ウォーターフォード夫人」と
ジューンに言うフレッド。

車中ジューンは、普段見られない夜景に夢中だ。

川(おそらくチャールズ川)のゲートを抜けるときは、
伏せて身体を隠した。女人禁制で妻でも通れないらしい。
チャールズ川を渡ればかつてのボストンだ。
ジューンは捕まって以来 はじめてこんなところまで来たのだった。

無事検問を通過すると、
「もう大丈夫。怖かったか?だが興奮しただろ」
「もっと刺激的なことが待ってるぞ」とフレッドはジューンの手を掴んだ。

ニック_就職後(過去)

車の中、3人の司令官が会話をしている。
「プライス」、「ガスリー」、そしてフレッド。
運転するのはニック。
プライスはあの時の職員だ。

「彼女たちを神のように敬うべきだ。汚れた過去があってもな」
と言うプライスに対し、ガスリーは
生殖能力のある女性を集めて、高官にあてがえばいいと言う。
「妻たちが承知しない」
「彼女たちの協力がなければ成功はない」と言うフレッドに
今度はプライスが
「妻たちも行為に参加させればいい。レイプに見えなくなる。聖書の例に習うんだ」
と言うのだった。
それなら”行為”じゃなくて”儀式”と言おうと言うフレッドに、2人は賛同した。

目的地に到着したことをニックが知らせると
「今の話を委員会で議題にしよう」と言い2人は降りた。

ニックと2人きりになったフレッドは、
「すまない。ガスリーは(NYを墜とした)優秀な指揮官だ。
口は悪いが神を冒涜する気はない」
と言い、更にさっきの侍女制度についての意見を求めた。
「愛情抜きの儀式がいいかと」
「誰にとって?」
「全員にです」
「君の名前は?」
「ニック・ブレインです」
「覚えておこう」


秘密の社交場

車から降りるとフレッドはジューンを連れ立ち雑居ビルへ入る。
運搬用エレベーターに乗り地下へ降りた。

フードを脱ぐジューンに、イヤリングをあてがいながら、
どうだ美しいだろうとニックに同意を求めた。

完璧に着飾ったジューンに、
フレッドはこっちだと、薄暗い通路に向かって歩き出す。

MUSIC:White Rabbit/Jefferson Airplane

                            (YOUTUBE/Jefferson Airplane - White Rabbit)


扉を開けると、煌びやかな室内に
艶めかしく着飾った女とスーツ姿の男たちがひしめいていた。

2人は人々の中を奥へ奥へと進む。
ジューンが、こういう店はもうないと思っていたと言うと、
「目をつぶってるんだ。人間息抜きは必要だろ」と答えた。
酒を頼む2人。
客は将校や政府の高官たちだ。
外交やビジネスで海外の客のもてなしにも使われるらしい。
女たちについて尋ねると、
「同化できなかった女たちだ。娼婦だった者など、ここ向きの様々な女がいる」
と言う。

するとジューンは、
男と談笑するあるバニーガールに目が行った。
モイラだ!!
モイラもジューンに気づく。
さりげなく席を外すモイラ。
ジューンもトイレへ行くフリをして後を追った。

トイレで2人は抱き合って喜ぶ。
ジャニーンから死んだと聞いたと言うと
あのイカれ女を信じたの?と笑って返された。
そんな時間も束の間。
「ちょっと、サボらないで。フロアに戻りなさい」
おば風の女に見つかり注意を受けたモイラは、
「後で寝床に来て。中2階にある」と
ジューンに告げ出て行った。


 取引

女の出してきた品は、
ブランデー、スコッチ、ウォッカ。
ニックは、
毛染め剤にオキシコドン、パーコセット、スピード。
それに妊娠検査キット。
ケタミンは、プレイ用にも使えば、客を眠らせてケータイを調べる時にも使うそうだ。
「”目”を代表して礼を言う」と言うニック。

ニックが野菜を取り出し渡すと女は顔を埋め匂いを愉しむ。
夫人の菜園で採ったものだ。
「待ってて、極上のパスタを作ってあげる」
「またにする」
女はニックの股間に手を伸ばすが、
「またにする」とニックは言い、
酒の入った段ボールを持ちその場を後にした。


 ジューンとフレッド

ジューンに話しかけてきた男がいたが、
フレッドの女だと分かると、その男「デビッドソン」は去って行った。
フレッドはカードキーをチラつかせエレベーターへ進む。


その様子を物陰から見ていたニックは、
前オブフレッドが自殺したときのことを思い出した。
自室で首を吊ったのだ。
発見したリタの叫び声で駆け付けた。
ロープを切って降ろした時にはもう手遅れだった。
遺体が屋敷の外に運ばれたとき皆で見送った。
セリーナがフレッドに言った。
「あなたが軽率だからこうなるの」


「デビッドソンはおべっか遣いの日和見主義で信用ならない。
噂だが、他の地区で粛清があったらしい。
私も目を付けられてる気がする」
と言うフレッドに、
「狙われるのは、あなたが大物だからよ」
と言うと、フレッドは満足気だ。
ジューンに近づくと服を脱がせ始めた。


フレッドが眠っている隙を見て、
ジューンは、再びドレスを纏いヒールを手に
ベッドを抜け出した。


友との密会


「ひどいね。あんたバビロンの娼婦みたい」
「じゃ、ここ向きね」
再び再会を喜ぶ2人。
モイラが向かいのベッドに居る女性に席を外すよう言う。
ジューンは、自分の話はさておき、モイラの事を聞きたがった。
「計画通りボストン行きの列車に乗った。
”クェーカー教徒”を頼ったの。おばの服で行って驚かれた。
彼らは”地下”にツテが」
「”地下”って?」
「女性救済ネットワークよ。
侍女を国外へ逃がしてる。
でも、私はすぐに捕まった。協力者は撃たれた」
お前は周りを堕落させるからセンターには戻さないと言われ、
いろいろ尋問された後、
”コロニー”かこの”イザベルの店”か選ばされたと言う。
「アソコが擦り切れるまで、酒やクスリを楽しむのもアリかなって。
働くのは、夜だけでいいし」
ギレアドからは逃げられないと言うモイラに、ルークが逃げ延びたことを伝える。
驚きのあまり言葉を失うモイラだったが、
もう行ったほうがいいとジューンに言う。

2人は「愛してる」と抱き合い別れた。



「大丈夫、門限には間に合うよ」
ジューンはフレッドと車に乗り込んだ。


ニック_粛清(過去)

ガスリーが連行されるのを見届けるプライスとニック。
ガスリーは、侍女を愛人にし、経費を使い込んでいた。
プライスは、
制服の活動員は表向きの存在。諜報活動をする”目”こそが
組織を支えていると言う。
そして、
「例の侍女の死は悲劇だった。
今度は...ウォーターフォードが自重することを願う」
と、ニックにフレッドの監視を重ねて厳命する。
「共にギレアドを浄化しよう」


セリーナの帰宅

セリーナを玄関で出迎えるフレッド。
互いに「どうだった?」と聞き合う。

なんとなくつれないニックをジューンが誘う。
「後で会える?」
しかしニックは「もうやめにしよう」と言う。
ジューンは、ちょっと考え
「昨夜は彼と行くしかなかった。拒めなかったのよ」
ニックは無言だ。
「ちゃんと話して。ニック」

あなたのことを何も知らない、話してくれない、と
尚も言い募るジューン。
更に、今のままで満足か、と言うジューンに
仕方がない、吊るされると返すニック。
「それでも...誰かの記憶には残る。
この世界に...私が消えたら...悲しむ誰かがいる。
大切なことよ。意味のあること」
ニックは立ち去ろうとするジューンの腕を掴む。
「俺は、ニック・ブレイン。ミシガン出身だ」
「御目の前で。守護者ブレイン」


贈り物

セリーナが、プレゼントがある、と言う。
バックの中から布でくるまれたモノを手渡す。
オルゴールだった。
「子供時代、私の部屋に飾ってたモノよ。気に入るかと思って...。
これがカギよ」
ジューンは、カギでオルゴールの蓋を開けてみる。
小さなバレリーナがくるくる踊り始める。


(完璧な贈り物だ。
箱に閉じ込められた少女。
誰かが開けたときだけ少女は踊ってみせる。誰かがゼンマイを巻いたときだけ)

ジューンはクローゼットに入り込み
オルゴールのカギを片手に柱に刻む。
”あなたは独りじゃない”

(これが物語なら...誰かに向けて語るべきだ。
私は語り掛ける。誰もいなくても。
箱の中の少女にはならない)


かんそう

ウサギ穴を抜けると~~~
モイラ生きてた!!!
ほらね!ほらね!そだね~!騙されないぞイカれ女!
今回は、この再会のトコだけはハッピーだった!
だけどもだけど、モイラはもう望みを捨ててる感じ...。
モイラがんばれ!
ここに来て、地下組織の存在もハッキリしてきた。
逃がした侍女って、
前回の喋らない耳標女のことだけじゃないんだよね。

これで、8回目まで鑑賞したけど
今回ほど気持ち悪く感じた回はなかった!
いつも寝る前に観るんだけど、
夢見が悪くてねぇ...
このドラマ観ると2,3日引きずるわー。

出ました裏世界。”イザベラの店”
聖書の中のイザベラは、淫婦、教会への敵対者とありました。
なる~。

クラブっていうよりフリークスの館ってビジュアルだった。
そこはかとなく悲しい、背徳感満載の
異形の棲家...
背徳感って分野はキライじゃないす...けど、
なかなかな際どい場面があったりして、 なんだか気分が悪くなっちゃった~
ジューンが涙を流しながら、
フレッドを受け入れるとこなんかも ぎえ~って思ったし...

今回のジューンは”フレッドの私物”感ハンパなし。
まさにオブフレッド。
プリティウーマンならぬ、オブフレッドウーマン!
いや~、きしょいねえ~フレッド。
うまいねージョセフ・ファインズ。
そうそう、セリーナを出迎えたときの表情、
顔がピクついてるように見えたのは気のせい?
フレッド壊れかけてる?

ニックは”目”は”目”でもフレッドを視ていたとは。
そして、ここにきてまたも新キャラ「プライス」。
聖書の名の元なら何でも許される的な、本当の意味での「確信犯」っぽい。
笑顔で怖いことするタイプ。
ニックも聖書に関する知識の高さから
仲間に引き入れられたってことなのかな?

粛清...お次は自分かもって危機感を感じてるフレッドさん。
またジューンに愚痴っちゃってた。
そんなジューンもニックを目の前にしながら
フレッドのご機嫌取り。辛い~。
結局、振られたってこと?
ニックの方は、使命感を再認識しただけなのかな。
ジューンに責め立てられちゃうとついナヨっちゃうかわいいニック。
フレッドとは正に対照的。

前オブフレッドはやっぱりフレッドが原因だった模様。
ジューンへの扱いも前オブフレッド同様か。

贈り物のオルゴール。
あれは、ジューンが思った通りの意味合いのものなのかな?
相当キレ者だからな。セリーナは。
夫の行いを見て見ぬフリしつつ、ジューンに釘を刺した?

今回は、途中のBGMが良かった。
この曲すっごく好き!
流れたときは、うぉぉぉ~ぅ!!ってなって、
ドキドキ感を助長する感じがしてあの場面にピッタリ。
”ホワイトラビット”モイラ。
可愛かった!


オルゴールの白鳥の湖、
あんなに寂し気な曲でしたっけ。
似たようなオルゴール、小さい時持ってたなぁ。

そんなこんなで
ジューンが壊れかかってしまっている気がしないでもないですが...

今回はやたらと、独りだ、独りじゃないんだ、いや独りだ、いやいやいや独りじゃないんだ、
とかって出てきてた。
切ないね~

あと2回。
うまくオチをつけるのか?それとも今シーズンはただの序章でしたってまとめるのか?
見ものです!



(イラスト&文:Simoom)

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