あらすじ
奨学生レイプ事件
バレンティナという貧しいラテン系の奨学生が、富裕層でロースクール入学予定の優等生と言われるイアンにレイプされ、サフォーク郡で裁判を起こした。
マンハッタンで起訴しても痴漢で4年だが、サフォークで有罪になればレイプで15年が狙える。
オリビアも証言台に立つが、弁護人はカルフーンで手ごわかった。
カルフーンは、証拠不十分で立証責任を果たしていないと、証人尋問の途中で公訴棄却を申し立てた。
それに対し、ギャラガー判事はイアンの肩を持ち、公訴棄却を認めていた。
カリシとオリビアは、バレンティナに上訴を勧めるが、バレンティナの心は折れていた。
カルフーンは、オリビアとカリシに勝てたのは情報のおかげだと告げる。
「ギャラガー判事は自ら本件を選んだ。出世の為に利用できると思ったんでしょうね」
ギャラガ―判事
その後、ギャラガーがNY州検事総長に立候補した。
その演説では、女性からの見境のない告発により、多くの若い男性が窮地に陥っていると主張していた。
経歴はハドソン大学からハーバード検事補を8年。
1年目にレイプ案件で有色人種4名を有罪に。白人の学生の起訴は取り下げた。
学闘のコネもあり、選挙の支援者はトム・バーンズ。イアンの母方の叔父だった。
法廷にも演説にも立ち会っていて、ハドソン大では同じ寮にいた。
カリシは裁判の不正を証明して、バレンティナへの判決を覆そうとする。
協力者
カリシはハドソン大でギャラガ―と同級生だという知り合いを頼る事にした。
ホームズ検事補（ウェントワース・ミラー）。
公民権部門の筆頭検事補に大出世していた。
ホームズは金持ち出身ではなく、奨学生でギャラガーの名前を出しただけで不快そうだった。
そして、トムの政治献金を贈賄と立証したいというオリビアの希望には難色を示した。
「難しい。2人は長年庇い合ってる」
口ごもるホームズに過去の出来事を打ち明けてもらう。
90年代初め、優秀な女子学生がギャラガーに乱暴されハドソン大を退学していたのだった。
「僕は力になれなかった」
トムが身体を押さえ協力していたとも聞いていた。
大学側は時代的に黙殺をし、ギャラガーは何もなかったようにロースクールへ。
救えなかった事はホームズの悔恨になっていた。
被害者エイプリル
エイプリルもホームズと同じ奨学生だった。
身分違いだが、寮のパーティーに招待された。
好意を装っていたが、それは罠だったと後から分かる。
1杯の酒で気付いたらギャラガーが上に居た。トムが笑いながら押さえていた。
大学側は警備員に関係者を聴取させたうえで一夜のことは忘れて勉学に励めと言っただけだった。
NY市警への届け出は出していない。男達は口裏を合わせていて、勝ち目はなくロースクールにも行けなかった。
オリビアは、時効は過ぎてしまったが声を上げれば他の被害者が見つかるかも、とエイプリルに証言を頼むが、断られてしまう。
「私は30年前に彼と闘おうとして負けたの。
そして今も何を言っても、支持者たちに潰される」
ハドソン大学
オリビアとロリンズは諦めず、ハドソン大学へ行った。
新学長は女性で、今では大学で憲法学を教えているギャラガーには何の疑いも持っていないようだった。
が、窓の外には学生によるギャラガ―に対する抗議デモが行われていた。
特に収穫はなかったが、オリビアから警戒されないよう令状での強制を避けたと聞いたフィンは、デモの近くにいたベテラン風の警備員に目をつけた。
「俺に任せろ」
警備員は、ギャラガ―在学中は1年目で当時を知っていたが、レイプについては答えられる立場にない、と話を切り上げその場を去った。
在学中の娘を送るから、と。
その時、警備員の娘は父親が警察と話している事に気づいた。
その後、警備員からフィンに連絡が入った。
娘に説得されたと渋々、ガレージ見つけた証拠となる古い手帳をフィンに渡す。
当時のメモが残っていた。
そこにはエイプリルの他に2人の被害者の情報も載っていた。
新たな被害者たち
被害者フランシーヌの記憶ははっきりとしていた。
大学の対応はエイプリルの時と同じだった。
「事件の後、エイプリルから連絡をもらいお互い話していた。唯一の味方だったわ」
ギャラガーの性質を証明できる、と証言を快諾した。
もう1人はカルメンという、法廷速記者だった。
「奨学生で大学から通報を止められていた。
法廷速記者15年、私の証言を速記してもらうのが楽しみ」
カルメンは、すでにネット取材でもレイプの告白をしていた。
カルフーン
そんな中カルフーンが中心となって、ギャラガ―支持の女性法律家を集めた声明を発表した。ほとんどギャラガ―の教え子だった。
カリシはカルフーンの変わり身に驚いた。
全員が特権階級で、恐らく被害には逢っていないのだろう。
声明に不参加の女性を捜すと、助手で黒人のマヤという女性が見つかる。
今の仕事はギャラガ―のお陰だと、レイプを認めつつも証言は拒否をする。
フィンは去り際にマヤに声を掛けた。
「考え直せ。ブルックリンの黒人女性は皆不当な扱いと闘う」
取引き
結局、マヤも証言する事になり、カリシとオリビアは3人の証言者を使い、取引きを持ち掛けた。
「訴追をやめてもいい。立候補を取り下げるなら」
「判事も止めて」
するとカルフーンは驚いて思わずオリビア！ と叫んでいた。
「ここまでの個人攻撃は許せない」
「あなたの依頼人はレイプ犯よ」
ギャラガ―はカリシを完全に見下していた。
「君は世間知らずだな。大きな敵を作ってしまった。資格を剥奪されるぞ」
だが、カリシはひるまなかった。
その後、ギャラガ―はマスコミを利用し同情を集め出す。
そして証人のカルメンの職場にはすぐ圧力をかけ、証言を辞退させていた。
裁判
フランシーヌの証言に対して、カルフーンはフランシーヌの3度の離婚歴を持ち出した。
マヤについては、報酬と交換にセックスしたのだから売春だと定義した。
その上証拠がないと指摘し、マヤが送った実習開始への感謝のメールを読み上げさせ、陪審にマヤが野心家で自分から売り込んだというイメージを植え付けた。
休廷になると、傍聴していたエイプリルが被害者達への攻撃に耐えきれず、自分も証言を決心する。
だが証言をすると、やはりカルフーンの意地の悪い攻撃に耐え切れず泣き出してしまう。
「落第を人のせいにしたいだけなんじゃないの？」
その場にいたホームズはまたもやエイプリルを傷つけてしまったと悔やんだ。
そこでカリシはホームズに証言を頼んだ。
証言が終わった後、ギャラガーはトイレでホームズと一緒になり、ここぞとばかりに口撃を受ける。
ホームズを恩知らずのホモ呼ばわりまでして。
だが、それがカリシ達の狙いでもあり、こっそりと録音したデータは証拠品として受理された。
データの効果により、ギャラガーは事前に持ち掛けていた取引きに応じた。
選挙を降り、軽罪を認める。自宅軟禁1年。
上の判断で対立候補への攻撃と見られないよう、生ぬるいが十分だと思っていた。
判事も辞め、GPSが付けられる。
ところが法廷での判決の瞬間、黒人女性の判事が取引内容を認めなかった。
「私は納得できません。あなたは裕福な家庭に生まれましたね。
その特権に加え、職権までも当然のように乱用してきました。
女性達の苦痛に見合う罰が必要です。
刑務所への収監1年を判事として命じます」
「取引きしたぞ！！」
「判事はそれを覆せる立場だとあなたならご存知のはずでしょう。
法の力を甘く見てはいけないのです」
女性達から自然と拍手が起こった。
帰り際オリビアはカルフーンに声を掛けた。慰めるつもりが逆に憐れまれる。
「あなたは今回判断を誤った。今後脇に追いやられるわよ。
助言をあげる。今のうちに喜んで」
かんそう
レイプ事件から始まり、悪徳判事の事件に発展しました。
それにしてもカルフーンは、何を見据えてあんなレイプ判事の存在を必要だと思っているんでしょうか。
最後、判事が取引きを覆してギャラガ―にしっかりとした罰を与えたのには、ほんとうにスッキリしました。
ここしばらくは「法」の平等性とか矛盾とか、どちらかといえばマイナス面が取り上げらる事が多かったと思うのですが、ここへきてバシっと上手な使い方を見せたという感じ？
ウェントワース・ミラーさん、再登場でちゃんと役名も判明しましたｗ
初登場回はこちら↓
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