あらすじ
カリシの友人
カリシは幼馴染のダフィ神父がいる教会に挨拶に顔を出す。
その際に、偶然スタテン島の知り合いケイトリンとその妹オードリーと再会するが、オードリーは教会から告解を終えて出てきた時、泣いていた。
オードリーの様子が気になったカリシは、ダフィ神父に聞くが告解の内容は絶対漏らせない、と本人に聞くよう言われる。
ケイトリンを呼び出し、オードリーのことを聞くと、ケイトリンも心配していた。
夫シェーンはライカーズの警備員で、大酒飲みであまりうまくいっていないらしい。
身内には話しにくく、なにかあるかもしれない、とカリシはオードリーにオリビアを紹介する。
レイプ被害
するとオードリーは最近レイプされていたことを打ち明けた。
「夫に知られたくなくて通報しなかった」
相手はスキーマスクを被っていてわからない。
金曜日の夜、夫が仕事で留守中の自宅だった。
オードリーは最近、上の階の住民ビンス・コスタと不倫をしていた。
そのため家の鍵を開けておいたという。
「罰あたりね」
鍵を開けていることはビンスしか知らない。
ビンス
オードリーはビンスの素性をほとんど知らず、調べてみると破産しており、いくつかの犯罪歴もあった。
ビンスが借金返済のために誰かにオードリーを売った可能性もある。
しかしビンス本人から話を聞くと、レイプ後のオードリーを見つけて通報も勧めていた。
鍵のことももちろん誰にも話していない。
「離婚調停中でオードリーのことは誰にも話していない。
彼女の夫が盗聴して、元受刑者の友人に襲わせたのかも。ヤバイ奴だぜ」
家宅捜索
オードリーの自宅を家宅捜索していると、夫が帰宅した。
オードリーは自分から話すといったまま、話していなかったらしくレイプ被害にあったというのに夫はキレ出した。
「俺が留守の間に男を入れたのか? テーブルの花もそいつにもらったのか?」
飾ってある白いユリにも過剰に反応した。
「これは神父さまからよ」
「ウソだろ!!」
オードリーを夫と引き離すと、カリシはオードリーが浮気について告解していたことを知る。
「鍵の事も?!」
二人の神父
リジス神父と副司祭ダフィ神父。
二人の神父のどちらかが、オードリーの家の鍵が空いていたことを知っている。
カリシはすぐにダフィの肩を持つ。
「犯人とは思えない」
神父が犯人じゃないとすれば、告解の内容を第三者に漏らした可能性も考えられる。
だが二人共、告解の内容は捜査とはいえ漏らすことはないし、第三者にも当然話すことはない、と否定した。
そしてそれぞれにアリバイがあったが、二人共一人きりでそれを証明する人物はいなかった。
囮捜査
そこでオリビアはだめもとで囮捜査を思い付く。
ルス刑事に嘘の不倫で告解をさせ、それぞれに浮気の場所を閉店後の画廊だと指定して犯人をおびき寄せる。
するとまんまと黒いフードの男がやってきた。
男を逮捕すると、ダフィ神父だった。
「ドミニクに伝えてくれ。すまない、と」
聴取
ダフィ神父はレイプ犯であることは否定した。
なのに画廊に行った理由を言おうとはしない。
「女性が心配だった」
このまま黙っていると有罪になる、と言っても弁護士にさえ何も話さなかった。
カリシはダフィ神父の行動に怒りを覚えながらも、レイプをするような男じゃない、と信じた。
そしてある可能性に行きつく。
「一つだけ可能性がある。真犯人を知っていて、また実行すると気づいたんじゃ?」
そしてそれが言えない理由は、告解によって犯人を知ったからでは?
ダフィ神父は不法侵入で起訴された。
真犯人の法則
オリビアはリジスの告解でダフィ神父が犯行を知ったという仮説を聞くと、犯人なら法則があるはず、とリジスの過去を洗う。
すると、三年前にオードリーと同じようなレイプ被害にあっていた女性を見つける。
リジス神父に浮気の告解をしていた。
「リジス神父は優しい人で花をくれたわ」
それは同じ白いユリだった。
犯人の可能性がある、と言ってもあの神父が? と信じられなかった。
リジス神父はその6週間後に教区を異動になっている。誰かが犯行を知っていた可能性もある。
だが教会は尋問を認めないし、告解の内容は法廷では認められない。
告白
カリシはなんとかリジスを逮捕したくて、ダフィに詰め寄るが告解内容を漏らすことはできないと、自分が刑務所に入ってもルールを守った。
「だが話してないことなら言える」
リジスは週2回、母親の墓参りをしているという。
そこで告白している。
調べるとリジスの母親は浮気のせいでリジスの前で父親に殺されていた。
おそらくそれが動機だろう。
フィンとベラスコが墓に盗聴器を仕掛けて監視していると、白いユリを持ったリジスが現れた。
リジスはダフィ神父が身代わりになっているような状況を報告した。
「私は神に許された存在。オードリーをレイプしても罰せられない。
つまり神のご意思だ」
フィンとベラスコがその場で逮捕した。
リジスは10年で7件の罪を認め、教会を追放された。
それでもダフィ神父は祈り続けた……。
バートンその後
オリビアがバートンに呼び出された。
バートンは謝罪をしたいというが、オリビアは簡単になかったことにはできず、キツイ態度をとった。
償いたいというバートンは別の日には突然SVUを訪ねて、禁酒会でスピーチするから来て欲しい、とオリビアを誘った。
オリビアはバートンが本気で変わろうとしているのかも、と考えを改め出す。
そんな中、ベバリー・モリソンという女性がオリビアを頼ってSVUに来た。
ベバリーは編集者でバートンの被害者の一人だった。
「半年前にレイプされたの。本人の告白を録音したわ」
オリビアが詳しく話を聞くと、バートンはオリビアに会ったように他の被害者にも謝罪をして回っていたのだった。
だがベバリーは、謝罪よりも司法での決着を望んでいた。
オリビアがバートンにそのことを伝えると、バートンは抗わなかった。
そして検察との取引きにも応じ、性犯罪者登録と6年の保護観察となった。
オリビアはバートンに直接「許す」と伝えた。
かんそう
↑バートン前回
告解の内容が教会のルールで保護されていることが軸となった、見応えのあるストーリーでした。
ダフィ神父が現れた時、カリシの友人なのに嘘でしょ! と結構しっかり驚きました。
その時点でレイプ以外でその場所に来る理由が思いつかない、というのもあるし、友人だからこそ犯人にする、というのもある意味ありがちでもあって、犯人なんだ!! と思い込めた、というのがあります。
なのにすぐに「あれ?違う?」となってもやっぱりその理由が思いつかなくてしばらく「どういうこと?」という謎に掴まれて、この辺りが凄く面白かったです。
リジスは後から壮絶な過去を持ち、だからといって許されはしないんですけど、犯罪者になってしまうのも納得できる背景はあって、むしろこのリジスをもっとクローズアップしても良かったのでは? と思えるくらい濃いドラマを抱えている人なんですけど、それがあっさりと扱われている構成が結果的に先が読めない面白さに繋がっていたのかな、と思います。
ダフィ神父がカリシの友人という、犯罪ドラマには都合よく事件に友人や身内、知り合いが絡まれますが、今回はその設定が凄く生きていたと感じました。
カリシ自身も友人を信じたい気持ちとでも…という疑いで揺れたでしょうが、見てるほうはもっとぐらんぐらんさせられましたw
にしても告解とはいえ個人情報を漏らすのはほどほどにしないと、ですね!
2 件のコメント:
まさかの展開でした。カリシの友人神父、立派でした。
しかし、もし殺人とかを告解された場合、聖職者はどうするんでしょうか。
やはり守秘義務あるんでしょうね。
真犯人、母親の墓前で告白。やはりどこかで吐き出さないと、バランスが取れなくなるのかなと思いました。
もう一人のバートン。確かに性的にルーズで、魅力的に見せておいて自分勝手な奴でした。しかし、双方泥酔の場合、やはり男性がレイプしたことになるのか。アメリカ人はセックスの前に同意書を交わさないといけないのではないかとさえ思います。
オリビアに理解してもらって、反省、償いの道を歩き始めるようで、その点はよかった。オリビア、懐が深くて素敵ですね。
どんな罪を告解されたとしても、教会の思考(告解したという事実)に沿って考えればその人は罪を認めて償いたい、救われたいと思っているという前提になるので、守秘義務以前にその手助けをするというのが教会の発想なのではないかな、と思います。
なので通報ではなく教会内で労働したり、面倒を見てる流れもよくありますね。
犯人の本心は別として。
日本だと「寺に駆け込む」みたいな感じなんでしょうかね。それも昔話みたいでまったくピンとこないですが…。
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