あらすじ
American Horror Stories 2x04 Promo "Milkmaids" (HD) AHS Spinoff
2022年9月28日~/毎週水曜日 Disney+ 日本独占配信!!(全8話)
(アメリカ放送2022年7月~)
天然痘
天然痘が流行しているニューイングランド1757年。
トーマス(コーディ・ファーン)の屋敷では二人の幼い娘に続いて今度は妻が死に、女性全員が死んでしまった。
残されたのは父親であるトーマスとまだ幼い息子エドワード一人だけ。
もはや見舞いにくる母親の友人もいない。友人も全員死んでいる。
ラザロの館
村はずれに住む娼婦セレステには秘密がある。
服を着たまま新しい客を迎えていると胸元からただれがのぞき、客(セス・ガベル)は驚く。
「これが目的でしょ?」
服をずらすと身体には大量の斑点ができていて、皮膚をしぼるとそこから膿があふれ出る。
セレステ曰く、この膿こそ治癒能力があり私はラザロ(キリストに蘇生されたと言われている人物)に選ばれた者、とラザロの小さな像を見せる。
「私と関係を持った男性は疫病にかからず健康なままよ」
最初は否定したものの、美味しいからと言われ膿を舐める。
だが男は吐き出してしまった。
「オカルト女め!」
セレステは男の正体を知っていた。
「低俗ね。ウォルター牧師」
新任の牧師だった。牧師は人違いだとごまかすとセレステを殴った。反撃したセレステの膿がジャケットにつくと、牧師は脱ぎ捨てて家を出た。
「誰かに話したら吊るし首にしてやるからな!」
悪徳牧師
教会ではトーマスの妻の葬儀が行われていた。
そこへセレステは、牧師が残したジャケットを証拠として持って、牧師の悪事を暴露する。
「ラザロの娘として警告する。そこにいる牧師が死と破壊の時代を支配する。野放しにしてはだめよ」
だが娼婦と牧師では、住民は牧師に味方をした。
「あの女は悪魔の娘だ。魔女を吊し上げろ!」
牧師の声に住民たちが襲い掛かる。
唯一、トーマスとエドワードだけが席に座ったままだった。
「やめろ!」
セレステは住民たちに追立てられ、教会の階段から転げ落ちた際に、腕の骨が突き出る開放骨折をしていた。
牧師とトーマス
二人はまだ知り合って日が浅いが、親交を深めようと二人で会う。
牧師は何故トーマスが娼婦の味方をしたのか、気に入らなかった。
「エドワードのためです。二人の妹に続いて母親も失った」
「すまない、死になれすぎていた」
トーマスは祈るだけでは何も変わらないと、ある儀式の話をする。
近くの村でお告げがあった。
「夜中に死者が起き上がり、天然痘を広めている」
病で死んだ者の墓を掘り起こしてみると、確かに数ヶ月経っているのに遺体は腐っていなかった。
その死体から心臓を取り出し燃やした。
すると疫病は治まり、村は平穏を取り戻した──。
牧師は信じなかったが、トーマスは真剣だった。
「エドワードのために妻の心臓を取り出すのです。今夜埋葬の前にやります」
ばれたら異端者扱いされて大騒ぎになる。
二人は隠密にことをすすめるが、その会話をエドワードが盗み聞きしていた。
儀式
妻の遺体を目の前にトーマスがナイフを刺すのに戸惑っていると、牧師が取り上げてためらわず心臓に突き立てた。
そして心臓を取り出すとトーマスは食べたら治るかもしれないと言い、その場で食らいつき、残りをトーマスに渡した。
食卓に出した珍しい食事にエドワードは拒否感を示した。
「食べなさい。身体にいいんだぞ」
するとノックの音がして、デライラという乳しぼりの女が牛乳を持って来る。
「遅くなってごめんなさい」
その隙にエドワードは猫に食事を食べさせたが、残りは食べた。
トーマスはその後、あんなことをしたのは過ちだったと後悔をし、牧師から距離を置く。
牧師はデライラのことも厄介視していたため、トーマスとは親しいが葬儀には参加していなかった。
「獣と暮らす女は汚れている」
いつもそう言われていた。
デライラとセレステ
牛乳を配り終わったデライラが家に戻ると、厩舎の中にセレステが隠れているのを見つける。
デライラはセレステが大怪我をしているのを見て親切に治療をした。
デライラは乳を出す牛「カミ」と暮らしていた。
名前の由来は牛の女神、カーマデーヌ。
乳しぼり以外は読書をしていてデライラはいろんなことを知っていた。
セレステももともと乳しぼりをしていたのだが聖書しか読んでいない。
「聖書は面白い作り話よね」
聖書よりよいとポルノ小説「ファニーヒル」を渡す。
セレステの受けた暴力を見てデライラは、牧師の仕業だろうとすぐにピンときた。
「牧師はここへはこない。聖職者は乳しぼりの女を恐れる」
セレステはしばらくデライラの世話になるが、娼婦だったことはすぐには言えなかった。
変化
儀式以来、牧師は鼻水も出ず、デキモノもできず、祈りを求める病人と頻繁に接しても健康なままだった。
完全に儀式のおかげだと思い込み、トーマスの知らないうちに食人を続けていた。
今も手に死者の心臓を持って、おやつのように食べ出す。
トーマスはそんな牧師を見て驚くが、もっと驚いたのはこの方法を村人たちに公開する、と言い出したことだった。
告白
ある日、セレステが身体の膿を出しているところをデライラに見つかってしまい、天然痘だと指摘される。
セレステは膿の効果と娼婦だったことをデライラに打ち明けた。
腫れ物ができたのは乳しぼりをしていた頃。
でもそれ以降も元気なまま。
以来腫れ物をコルセットで隠していたが、ある人と恋に落ち、お腹が大きくなって隠せなくなっていた。
腫れ物に気づくと男は目をそらし、触れることもなくなった。そして出産すると、赤ん坊と一緒に出て行った。
そして町からも追放され、生きるために身体を売った。
腫れ物は隠していたが、ある時それがフェチという男もいることがわかった。
恐怖や危険を味わいたい男が列を作るようにもなった。
すると奇跡が起きた。
客となった男は病気にならない。周囲が死んでも男たちは健康だった。
「私はヒーラーなの」
だがデライラは冷静だった。
「病気を治すのは科学よ」
セレステの膿に治癒力があるなら分析すれば多くの人を救える。
そして解明に集中した。
信仰が厚いセレステと無神論者のデライラは、意見をぶつけあいながらもひかれあっていく。
デライラがヒール能力を私にも味合わせてと誘い、二人が深い関係になっていく様子を、エドワードが盗み見していたのには気づいていない。
真実
その頃牧師が教会で儀式のことを発表していた。
切羽詰まっていた村人たちは批判することもなく、儀式を受け入れ夜には墓を荒らしまくる。
そうとは知らないデライラは、カミの乳に血が混ざっているのを見つけてこれを飲んだら「牛痘」にかかってしまうと村人たちを心配した。
そして、カミの痣とセレステの痣が似ていると気づく。それはよく見ると天然痘の痣とは形が違った。完璧な円。
デライラはセレステやカミの痣が「牛痘」だと気づく。
だがセレステは病気になった記憶はなく、寝た相手も同じだと主張する。
「その通りよ。牛痘は天然痘ほど重症化しないのかも。男たちが健康なのは、牛痘のお陰で天然痘の免疫を得たからよ」
そしてカミの血の混ざった牛乳こそが解決のカギだと気づく。
デライラはすでにある牛乳を配りに行く間に、なるべく血の混ざった牛乳を搾っておいて、とセレステに頼んで外へ出た。
セレステは複雑だった。
光を見つけて浮かれるデライラとは反対に、ラザロの力でもなんでもないと証明されつつある……。
村
デライラが村へいくと、儀式のせいでほとんどが留守だった。
留守番をしていたエドワードに儀式の話を聞いて、デライラは驚き墓に急ぐ。
村人を止めに来たデライラを見つけて、トーマスが飛んできた。
「悪魔の仕業だ、遺体が腐っていない」
するとデライラは簡単に説明をする。
「ここは水場を埋め立ててつくった町よ。土壌の塩分が腐食を遅らせるの!」
トーマスはデライラの言うことを信じたが、牧師は違った。
「皆を救うのはこの牛乳よ。今セレステがみんなの分も絞ってる」
トーマスはセレステの名前を聞いて無事だった、と安心するが牧師は娼婦だとバカにした。
するとデライラはあなたもセレステと寝たから元気なのに、と暴露する。
牧師はデライラを殴り倒して黙らせた。
そしてセレステも始末しようと、デライラの厩舎に向かう。
トーマスは厩舎の扉の前で牧師を止めた。
「エドワードの母親はセレステだ」
自分が見捨てたせいでセレステが罪深くなってしまった、と責任を感じていたのだった。
だが牧師には何の効果もなく「弱さにへどがでる」というとトーマスの腹を刺した。
牧師VSセレステ
乳しぼりを終えたところへ現れたのは牧師だった。
セレステは瞬時にデライラの危険を察知した。
ナイフを向けた牧師は最後に楽しませろ、とセレステを襲った。
すると意識を取り戻したデライラが間に合い、牧師の背中をナイフで刺してセレステを助けた。
止めはセレステが刺した。
二人は抱き合い、お互い無事であることを喜び合う。
そこへ死んでいなかったトーマスが腹を押さえながら現れ、二人の関係にショックを受ける。
「悪女め! 俺だけは親切にしてやったのに」
デライラがセレステに手を出したのか、と責める。
そしてセレステには「女が女を誘惑し、堕落させた?」と。
トーマスは今まで自分を責めていたが、セレステはもとから邪悪だったんだ、と怒りを露わにした。
「エドワードがどこかおかしいのも遺伝だ」
誰も愛さないのは、邪悪な心を受け継いでいるから。
そしてナイフを拾って襲い掛かるが、庇ったデライラを切っていた。
セレステは怒りでトーマスをスコップで殴り倒す。
それでもデライラは牛乳で村を救って、とセレステに言い遺した。
旅立ち
セレステは厩舎に火を放ち、カミを連れてエドワードのいる家に向かった。
ラザロの像も燃やした。
セレステが声をかけると、エドワードはダイニングテーブルの上で動物の死体の毛をむしっていた。
セレステは母親だと名乗り、外にいる牛、カミと一緒に行こうと誘う。
父は死んだ。
「あなたは病にかからない。私を信じて」
最初は引いていたが、エドワードもセレステに抱き着く。
セレステはしっかりエドワードを抱き、母子の再会を喜んでいると、エドワードに腹を刺される。
「獣と暮らす女は汚れているんだ」
そして心臓を取り出し、食べた。
かんそう
コーディーのコスプレが主な見所でした。
コーディーを死なせることが目的、というほど死ぬシーンに力が入っていないんですけど、そこも含めて雑魚扱い、というか雑魚キャラでしたね。
ライアン・マーフィーはとことんコーディーを雑魚扱いしたいのかな? と思えてきましたw
妻を天然痘亡くして、悪徳牧師と対比してもとても誠実でいい人なトーマスでしたが、セレステの告白で「あ、トーマスがセレステを捨てたんだ」と気づきますね。
セレステのことを気にかけている風な匂わせもそこでしっくり腑に落ちます。
ただトーマスはデライラという、牧師が避ける乳しぼりの女にも親切でしたので、平等に優しい人なんだろうなで片付く程度でもあるんですけど。
また妻の遺体から心臓を取り出す、なんて提案できたのも、そもそも好きで結婚した相手でも、エドワードの母親でもないからできた……とも言えてそのあたりは面白いなと思いました。
そんなトーマスが、二人のレズに気づいた時に初めて取り乱す姿を見せた、というのも好きです。
真面目なトーマスのキャラにブレはないんですけど一番トーマスらしさ、を感じられたシーンでした。
比較的先が読めるストーリーで、本シーズンの中でも地味な印象がありました。
アメホラ特有のキツい描写もそれほどなく、時代劇へのとっつきに個人差はあると思いますけど入門編の部類だったと思います。
個人的には前回が大好きなので物足りなさはあります。
子供が落ちになるのは本家AHS10の「赤い海」を思い出しました。深く考える必要はないかもですが、なぜエドワードが実母を拒否して牧師の教えに従ったのかはピンときませんでした。セレステとトーマスの息子っぽくない。
トーマスの息子ではなく、牧師の息子なのだったらなるほど~だったんですけど。
むしろコーディーには悪徳神父をやって欲しかったなw
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