あらすじ
セントラルパークレイプ事件
ケイラという女性がバーの店員ダスティンに気に入られ、店では談笑しおごられていた。だが帰り際に誘われたのを断ると、ビッチとののしられた。
店の前で別れ、ケイラは一人でセントラルパークを抜けた。すると背後から襲われ、レイプされた後、嵐の中置き去りにされ、翌朝意識不明で発見される。
足元には履いていたデニムが綺麗に畳まれており、バッグにサイフはなかった。
雨でDNAは流れ、場所は死角。意識を取り戻したケイラも犯人を見ていなかった。
バー
支払いをスマホでしていたため、直前にエンバーゴというバーで飲んでいたことはすぐにわかった。
言い寄っていたバーテンのダスティンに声をかけるとドラッグを所持していたので連行する。
ダスティンはレイプを否定。
だが7年前にDVで訴えられていた。
アリバイは、同居して同じバーで働いている妹デミーが知っているといい、弁護士を呼んだ。
デミー
デミーはバーでケイラと兄が親しくしているのを見て覚えていた。
その後ケイラが拒絶しているのも。
兄が帰宅後も、自分は残って店じまいをして1時30分過ぎに帰宅。
だがその時兄は家にいなかったという。帰宅したは3時過ぎだった。
「すぐにシャワーを浴びていて何も話してない。雨で服は汚れていたから」
家宅捜査をすると引き出しから銃、そしてダスティンのベッドの下からケイラのサイフが見つかった。
犯人
犯人はダスティンに間違いないと判断し、刑事局長の指示で会見を開こうとしていた矢先に、警察に電話が入った。
「逮捕のニュースを見たよ。残念だが誤認逮捕だぞ」
電話の主は、自分が犯人だといい現場に畳んだデニムがあったことを言った。
「今もやった」
公表していない事実で、番号は非通知だった。
情報漏れを聞いた模倣犯か、ダスティンに仲間がいたのか。
ダスティンの証拠はサイフ以外になく、レイプは無実の可能性が高い。
そして電話の発信場所を突き止めた。
ケンタッキー州ベアクリーク付近の地元警察のベリー署長に確認をすると、その場所でレイプ事件が起きていた。
被害者は意識不明で、現場には畳んだデニムが残されていた。
すぐにフィンとロリンズがケンタッキーに向かう。
サイフの謎
拘置所にいるダスティンに確認をすると、サイフは仕組まれたと主張する。
誰も家に入れていないし、ケイラのことも公園まで追い掛けてはいなかった。
帰宅時間が遅くなった理由は、ヘルズ・キッチンでヤクを売っていたと白状する。
本当ならダスティンがどうして財布を入手できたのか、不明な点を妹デミーに再度確認するが、デミーはそんなの兄の言い訳じゃないの? と兄の有罪を信じているようだった。そしてデミーが誰かを家に招いたかどうか確認すると過剰に「そんなことできるわけない!」と反応した。
なまり
新たな被害者は19歳のシェイだった。だが地元では同様の事件はここ6年ないという。
シェイは、たばこの臭いを覚えており、一見人気はないが実は地元の連中のたまり場だからよそ者だろう、と言った。
DNAから犯人は未確認だが、複数の州でレイプ検査で採取されているものと一致した。
最初は2001年15件。年齢的にダスティンが犯人ではないことが証明された。
この連続レイプ犯は20年以上逮捕を逃れている。
州をまたいで小さな町を狙い、不規則な間隔、DNAがない時や手口が登録されていないケースもあった。
電話のおかげで繋がった。中部なまり。
トラック運転手か営業職、DNA分析で北欧系白人。
被害者は全員後ろから殴られて気絶しているので、誰も顔を見ていない。
ダスティンは告訴は取り消さず保釈された。
ケイラに犯人の電話の声を聴いてもらうと、バーでこのなまりを聞いていた。
「ジュークボックスの前でカントリーをかけた男が話してたわ」
防犯カメラ
デミーの協力でバーの防犯カメラの映像を見せてもらった。
ジュークボックスの前にウォーカー運送会社のキャップを被った男が映っていた。デミーも男がカントリーを流したことを覚えていた。
ケイラが店を出た時の映像を再確認すると、ケイラの先にキャップの男がたばこを吸っているのが映っていた。
男は店の外で待っていたのだった。
だが、ウォーカー運送会社の運転手は6000人もいた。当日NYにいたのを絞っても数百人。
途方にくれているとオリビアが閃く。
「聴取するターゲットを間違えていた。被害者にのみ着目していたけど、パターンから外れて被害を逃れた女性を捜すべきよ」
手掛かり
高速道路沿いで20年間に起きたレイプ未遂を洗った結果、6年前の通報者を見つけた。
被害者は途中までは同じように突然背後から殴られ気を失っていたが、思いの外目覚めるのが早く未遂だった。しかも犯人の携帯が鳴り、被害者の口を押えて応答していたという。その隙を見て逃げ出していた。
未遂ということでまともに取り合ってもらえず調書に詳しいことは残っていないが、女性は犯人の顔を見ていた。
バーの映像を見せるとキャップの男に間違いない、と覚えていた。
「ウェスと奥さんが怒鳴るのが電話越しに聞こえたの。誕生日なのに本人が家にいないって」
真犯人
本名はアーロン・ウェスリー・パーカー。これまでの走行記録からも犯人に間違いない。
現在はペンシルベニアの自宅で休暇中でオリビアとフィンが自宅に向かう。
が、妻しかいなかった。
妻は夫は犯罪とは無縁だとまったく思ってもいなかった。
オリビアはウェスリーがいるというカジノへ行き、客の振りをして隣のスロットに座って、油断させたところを逮捕した。
ウェスリーは最初はシラを切ったが取り調べではあっさりと認めた。
財布の真相
財布の謎が解けていないことをロリンズが気にしているとデミーが暴行を受けたという通報を受ける。
デミーはレイプされていたが、相手を庇っているのか犯人のことを言わないという。
オリビアは病室のデミーに聞く。
「ダスティンがあなたにはめられたと気づいたの?」
ベッドに財布を隠したのはデミーだろう、とオリビア達は気付いていた。
ダスティンがケイラの件では投獄されないと知ると、デミーはがっかりして打ち明けた。
あの夜、ケイラと兄が店の外にいるのを見て嫌な予感がし、店を閉めて公園に行っていた。すると兄はおらず、サイフが落ちているのを見つけた。
そして倒れていたケイラを見て、死んでいると思い怖くなって帰った。
通報したらダスティンにバレると思い、できなかった。
「だから財布を部屋に」
デミーは濡れ衣を着せるつもりではなく兄がやったのだろうと思っていた。
そしてさらに打ち明ける。
「12歳くらいの頃から兄に性的虐待を受けている」
ダスティンを再び逮捕すると、ダスティンはデミーを嘘つき呼ばわりした。
証拠があるというと今度はレイプじゃない、という。
「あいつが望んだ」
だが言い逃れはできない。
オリビアは連続レイプ犯逮捕の会見に出ていた。
そしてフィンとロリンズの働きがなければ不可能だったと二人を称えた。
レイプ犯については副題でダスティンではないな、と最初からわかってしまうんですよね。
副題あるあるですけど。
20年見つからずに続けられていた連続レイプ犯が、いまになって自分から電話をかけてヒントを寄こす、というだけでも十分一つの事件としてメインになるのにその背景に、これまた長い虐待が隠れていた?というヘビィなお話でした。
逆に言うとそのため、レイプ犯捜しが案外サラっとしている印象があるんですけど。
20年間の中で冤罪?が一切なかった…ってことなんですかね。
レイプ犯は、別の人間が自分の罪を横取り?するのが嫌だった、ということですけどそこまで拘る?わりに20年間見つからないように、しかも見つかりにくくしていた、というのに少し違和感はありました。見つかりたくないのだから別人が罪を被ってくれたらラッキーってならないのかな? と。
逆にそんなに自己顕示欲があるならよくいるシリアル犯のようにもともと自己アピールしてそう、っていう。20年、妻にも「そんなことするような人じゃない」と言われるような生活をしてこれた、というのと急に自己顕示欲出す感じにピンとこない、みたいな。
レイプ犯を捕まえる経緯でのオリビアの閃きは、お約束とわかっていても毎回心強くスカッとします。
デミーはあそこまでなってやっと自分の身に起きていることが訴えられる、というのがきつかったです。
でも結果的にはこれでようやくダスティンから解放されるのだからハッピーエンドではあるんですけど。
やはりSVUらしい現実の厳しさを感じるお話だったと思います。
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