あらすじ
汚職警官
何週間もかけてバネッサが接触していた売人が、警官だと分かった。
ケリー・タイラー、エリア・サウス署のSWAT所属。
警察学校で同期だったというアプトンが気づいた。
勤続11年のベテラン。
事前の調査から潜入の可能性は低い。
タイラーを調べると確かに、警官の収入以上の暮らしをしていた。
死んだ母親の名義で幽霊会社を設立し、上手く誤魔化していたのだった。
バネッサとの取引きは、危険を察知したのかその後のやりとりはないという。
そんな慎重さも警官らしかった。
まずは非公式でタイラーの貸倉庫を調査した。
すると大量の薬物が保管されているのを確認する。
ジェイはあるブツの包装を見て気になり、カメラに収めて、ギリギリで逃げていた。
証拠品
タイラーが売人であることが確認できたが、ジェイはまだ逮捕には早いと声をかけた。
「他にも身内の仲間がいる」
その理由はタイラーが持っていたブツにあった。
ジェイが撮影したのはその包みに見覚えがあったからだった。
通常、事件で押収したブツは必要がなくなると廃棄手続きをし、1ヶ月に1度まとめて焼却されることになっていた。
包みは以前ジェイが廃棄処分にした事件のもので、ジェイが書いた文字も残っていた。
タイラーは押収品を横流ししていたのだった。
ジェイの事件の廃棄完了のサインは、ギブス巡査部長になっていた。
長年、薬物保管庫で働いていて元同僚はタイラーだった……。
本部長代理に報告するにも、すべてを突き止めないといけない。
他にも仲間がいる可能性もある。
協力者
タイラーを追っているとギブスと合流するのが確認できた。
そこへもう1人、シルバーのSUVで現れたのはダリウスだった。
ボイトはダリウスを呼び出し、警官との取引きを責めた。
「汚職警官の存在をいちいち密告する気はない」
取引きは4年前からで、信頼できる仕入先だと言う。
ダリウス曰く、2人は下っ端の運び屋だった。
「連中のボスはあんたよりはるかに大物だ」
だが名前は聞かないと言う約束になっているという。
ボイトは嫌がるダリウスに探るよう命令した。
「汚職警官はギャングよりはるかに危険な相手だ。共倒れする気はない」
「ならば条件を言え」
条件
ボイトは本部長代理に会いに行き、2名の汚職を報告した。
その顧客の1人はダリウス。
確実な証拠を掴むにはダリウスの協力が不可欠だとダリウスの出した条件も提示した。
その条件とは「これが最後なら」だった。
ボイトは、警官相手だという事に尻込みする本部長に餌を見せた。
「逮捕できたら、あなたは警官の不正行為を認めないと示せる。評価は確実に上がるかと」
作戦
まずは、現状の保管庫にある以上の量の発注をダリウスにさせる。
量や扱う金額が増えればタイラーとギブスはボスに相談するはず。
足りない分のドラッグは、追跡可能な状態で特捜班が用意した。
それをプラットに不要な分だと保管庫に持って行ってもらう。
それが取引きに使われれば、確実な証拠となる。
ボイトは作戦開始前にアプトンに確認した。
「ダリウスと組むことで不快なはずだが、大丈夫なのか?」
アプトンは一度主張したけどムダだったから、と誤魔化した。
プラットが保管庫にブツを持って行った直後、廃棄処分の処理が行われ、そしてダリウスからの連絡も入った。話は早かった。
選択
ダリウスに盗聴器をしかけるのはアプトンの役目になった。
その際に二人きりになり、会話を交わした。
アプトンはダリウスに、キャム殺しを責めるがダリウスはキャムの選択ミスだと悪びれない。
「会った場所がマズかった。運や運命なんてものは俺達の世界には存在しない。
すべては選択の積み重ねだ。キャムは選択を誤ったのさ。
不運ではなく愚かだった」
大物
ダリウスの取引き現場で証拠を掴むべく特捜班が待機しているとそこに現れたのは、タイラーとパッカー警部補だった。
「なんてこった明日会議でパッカーと会う」
ボイトも驚く相手だった。
パッカーは予定を変えられるのは好きじゃない、とダリウスに強気な態度で、何かあれば殺すとまで脅していた。
パッカーの関与を知った本部長代理も驚いた。
逃亡者追跡担当に昇格させたばかりで、生粋の警官だと思われている存在だった。
ボイトと本部長代理は検察官のベセラに会いに行く。
ベセラはやり手で、勝算がないと起訴はしない。
その上、警察を守ろうとするタイプだった。
「彼女を納得させなければ令状も起訴も実現しない」
本部長代理がそう言うだけあって、説得には難航した。
最終的にはベセラからある条件を持ち出された。
「情報屋の名前を言う事」
ボイトは仕方なく、内密なはずのダリウスの名前を言うしかなかった。
ボイトは正直にダリウスにその事を告げた。
「密告者だとバレたら殺される」
「それは何としてでも阻止する」
そもそも自白を狙っているので、裁判になる可能性は低く、ダリウスの存在が世に出る事はない、とボイトは慰めにならない慰めを言った。
そして予想外の出来事は起きたが、これでダリウスとの契約は解消された。
ボイトは落ち着くまで街を出た方がいい、と最後のアドバイスをした。
令状
令状が出たので、3人の汚職警官を逮捕しようと追跡をすると、3人が同じ場所に集まっている事が分かった。
新たな取引かもしれないが、場所は前回のダリウスの取引きと同じだった。
特捜班が現場に急ぐと、どうやら銃撃戦があったようでその残党と思われるギャングに襲われ、応戦しつつ奥に進んだ。
するとすでに3人は遺体となっていた。
黒幕は明らかだった。
ボイトはだから名前を伏せたいと言ったんだ、と本部長代理に訴えた。
このままダリウスを捕まえることは可能だが、そうなると汚職警官の事も明るみになり、情報屋に殺されたというストーリーは世間からの批判を受けるだろう。
本部長代理は3人の警官が傍観に撃たれて死亡とし、3人を英雄扱いにして終わらせることにした。
ダリウスもお咎めなしのまま自由の身は覆されなかった。
ダリウス
アプトンはまたしてもダリウスの1人勝ちに我慢できず、ボイトに吠えていた。
「”触らぬ神に祟りなし”ということわざを知ってるか?」
「これは違う!」
「これがそうだ」
ボイトは今度こそダリウスとの最後の密会をした。
最後に1つだけ気になり、ダリウスに聞く。
「少なくとも現場にはいたのか?」
ダリウスはとぼけつつも、答えた。
「勝算が不確かな時は身を守る事も大事だ」
「お前は晴れて自由の身だ。それが何を意味するか分かるか?
今までの俺とお前は協力関係で成り立っていた。
今後はお前を守らん」
協力という言葉には強要だと不服気だったが、あんたと会う前に戻るだけのことさ、とダリウスは気にしなかった。
アプトン
アプトンは銃撃戦での生き残りのファイルをチェックした。
ハスラーズの一員で、ダリウスの手下だった。
そして単独で彼らと接触をし、あたかも警官殺しの捜査のふりをして仲間の死の裏には情報屋がいると仄めかした……。
翌日。
ダリウスは拷問を受けた状態で遺体で発見された。
ボイトはアプトンに伝えた。
「あんな事を言えばどうなるか分かったはずだ」
「私はただ、捜査をしていただけ。私の発言が間違って伝わったのかも。
でもそのおかげで悪人が罰を受けたのなら……。
誰かの手法を学んだのかも」
「ヘイリー、眠れない夜があるか?
俺はない。
俺は可能だからやってる。
自分の中にある感情の一部をはるか昔に消し去ったからだ。
そうでないお前が同じことをすれば、押しつぶされてしまう」
「いずれ私もその境地に到達できる」
「そうなって欲しくない」
アプトンは何も言わなかった。
久々の制服ボイト萌え、でした。
そしてバリバリの汚職警官登場で、ボイトがフツーに「うそだろ!あいつが?」みたいな反応をしていると、え? そもそも汚職ってたのあなたですよね……と、別人のように感じましたw
ほんとボイトも丸くなりましたな~。まあボイトの場合必要悪って感じで私利私欲の為じゃ……、あ、そんなこともあったかw
まあボイトにはやっぱりダークヒーローでいて欲しい! って思いました。
ボイトと代理が検察に会いに行くシーン、映画みたいでした。
カットの切り替えはありますがずーっと歩いて話していて、臨場感がありました。
カッコいい。
逆にカット切り替えているのに自然に会話が繋がっているのがすごい、計算されているんだな~と思いました。
ダリウスがあっさり死んじゃったのびっくり。
もっと重要なキャラなのかと思ってたんですが……。
それとボイトと渡り合えるようなキャラとして、必要な感じだったんだけど……。
ここまで使い捨て感あるとは。ビックリ。
ダリウスがキャムの「選択ミス」っていう話をするところは、映画の「悪の法則」(大好き)を思い出しました。ここも格好良かったです。
アプトンが急にボイトの後継者狙ってます、みたいな感じになっててウケたw
全然アリですね!!
アプトン、クールだし。女性っていうのも意外性があっていい。
そういう意味ではジェイへの告白とかほんと止めて正解。
いざという時の色仕掛けにとっておいて。
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