あらすじ
アトウォーターと弟
ジェイが特捜班に復帰した。まだ現場は無理だがオフィス勤務となっていた。
アトウォーターは弟ジョーダンと連絡が取れず、職権乱用をして車を追跡し捜し出していた。
だがジョーダンは今の家族はクリスティだけだ、とアトウォーターに不満をぶつけるだけだった。
「もう兄貴は家族ではない」
そう言い残して去っていた。
その後もジョーダンと顔を合わせると、うんざりされ言い争いの末、とうとうジョーダンに殴られてしまう。
「俺に兄貴は必要ない もうつきまとうな!」
「俺は兄貴だぞ 何があってもな」
バージェスとルゼック
バージェスが1人で産婦人科に行く等、ルゼックにはその気持ちがなかなか理解できずにいた。
アトウォーターに何の断りもなく妊娠報告したのも不満だった。
親友には自分の口から伝えたかったが、そもそもつきあってもいなかったから言っていいのかどうかも分からなかった。
その上、アトウォーターからは黙って居た事を遠回しに責められてしまう。
そして祝いの言葉をかけられても、嬉しくはなかった。
父親でいたい事は確かだが、バージェスとうまくいっているとは思えない。
アトウォーターはそんなルゼックを見て励ました。
「側にいてやれ、うまくいくよ」
バージェスは今の所はこれ以上言いふらすつもりはなかった。
特にボイトに言えば、たちまち現場から外されるだろうから。
その時期は待つつもりだった。
ヘイトクライム?
黒のSUV車で飲食店に突っ込み、マスクの白人2人組が散弾銃で発砲し、差別発言をして去るという事件が発生した。
被害者はユダヤ人に間違われていたイスラム教徒だった。
銃ではないが事故により大怪我をしていた。
その飲食店は新規開店準備中で盗むものなどはそもそもなく、盗難被害はなかった。
実は同様の事件はこれで3度目だった。
すべてカナリ―ビルと言う地区で発生していた。
共通点は、新規店舗、散弾銃、2人組のマスクをした白人、黒いSUV。
唯一の違いは、今回の差別発言だった。
地元民であるルゼックは、カナリ―ビルは結束が固く外の人間を嫌う傾向にあると説明した。
まだヘイトクライムとも断定できず3件の捜査を進める。
4件目
すぐに同一犯と思われる事件が発生する。
狙われたのはカフェで、近くにいたルゼックとアプトンが駆けつけた。
店内には負傷者がいて家族が助けを求めていたが、手遅れのようだった。
ルゼックは聞こえて来た叫び声を頼りに、覆面の男を見つける。
だが、すでに誰かと揉み合っている所だった。
車には子供と妻がいて、守ろうとしたのだろう男は銃を取り出した為、ルゼックも銃を向けた。
すると、覆面の男はその隙に逃げ出し、とり逃してしまった。
協力者
男はニック・モレラといい、カナリ―ビルの地元民だった。
モレラ家は地元では評判が悪かったが、ニックは2年服役して更生したという。
「覆面に車を奪われそうになり、抵抗していた。銃を持った奴から家族を守りたかった」
ルゼックは共感した。
ニックは似顔絵作成にも協力をした。
手掛かり
カナリ―ビルの若い白人は1度は犯罪を犯していると言っていい程、犯罪者が多く捜査は難航した。
交通カメラのデータを集めてもSUVの映像は1枚だけ。
カメラのない道を知っているのだろう。
だがそこには破れたステッカーが貼ってあった。
システムには掛けられないがルゼックがそれを見てすぐに気づいた。
知ってるバーのステッカーだった。
バー49
バーの店主はルゼックを知った上で歓迎はしていなかったが、販売許可を失効しているの件で脅すと仕方なく防犯カメラの映像を提出した。
そこから該当の車のナンバーを入手した。2ヶ月前の映像だった。
ベン・ウイルコム20歳。カナリ―ビル育ちで強盗の犯罪歴の少年院の常連だった。
SNSもしないのはカナリ―ビル出身らしさらしい。
ベンの証言で作成したイラストにも似ていた。
だが1つ問題があった。
SUVには盗難届が出されていた。念の入った偽装だろうが逮捕には証拠が足らなかった。
ニックの証言
ルゼックとバージェスは、証人としてニックに写真を見てもらった。
するとニックは軽く見ただけでここにはいない、と言う。
あまりの不自然さにバージェスは嘘をついていると分かった。
ニックはルゼックに地元民ならわかるだろ、と言った。
「地元の子だとは知らなかった。裏切るわけにいかない。協力できないよ」
オフィスに戻りボイトに報告するとボイトは即答でニックの連行を命じた。
理由は保護観察中に犯人を未登録の銃で殴ったから、というおあつらえ向きのがある。
だがルゼックには正当防衛だとはっきり分かっているので一応異議と唱えた。
「事件の解決が先決だ」
ボイトは甘くなかった。
「犠牲者にも妻子はいる。証拠が要るんだ。連行しろ」
ニック聴取
ボイトとジェイがニックを聴取した。
あくまでもニックはいないと言い張る。
「俺をからかうな。得策じゃないぞ」
ボイトが脅しても頑なだった。
家族を守りたかっただけだと言うニックに被害者家族の写真も見せる。
「彼らは眠れず、何も喉を通らない」
そんな家族にわずかな安穏をもたらすのは殺人犯の逮捕。
最終的にはニックは説得に応じ、涙ぐみながら犯人をベンだと特定した。
「父親を知ってる。いい人だよ」
容疑者
ベンのアパートに突入すると部屋にはいなかった。
偶然バージェスがベンと出会い、そのまま建物の地下に逃げたベンを追う。
バージェスは銃を持ったベンを追い詰めた。
相棒の名を言えば助けられる、とバージェスはベンの興奮を収めようとする。
ベンに聞こえるよう無線で人払いもした。
そしてベンが落ち着きかけた時、無線を無視したルゼックが踏み込んでしまう。
そして驚いたベンの反応からルゼックはベンを撃ってしまった。
ベンは即死だった。
バージェスはルゼックの行動が不満だった。
「1人でできたのに、妊婦だから助けたんでしょ」
「君を守りたかっただけ。僕は父親だ。君達2人を守るために必要なことをしただけ。怒っても関係ない」
「助けは不要よ。あなたは父親だけど産むのは私。
一度離職したら戻る場所があるかも分からない。
簡単だと思うの? 私達は同じじゃない。
妊娠して出産するのは私だけよ だから私が決めるの。いいわね」
新たな手がかり
部屋の様子からベンが逃亡の準備をしていた事が分かった。
クローゼットに隠してあった銃を発見し、現場の薬きょうとの一致を確認した。
証拠は掴んだが、未だに相棒の事は分かっていない。
だが、ベンが使っていたプリペイド携帯に相棒からの逃亡の指示が入っていた。
相手もプリペイド携帯で同じ店で購入していた。
しかもベンは常連だったので店主が顔を覚えていた。
そして、父親のマーティンも携帯を買っていた事が分かった。
相棒は父親だったのだ。
父親
ルゼックはベンの父親マーティンがバー49にいるのを見ていた。
マーティンを調べると、地元で飲食店を経営していたが2ヶ月前に倒産していた事が分かった。
社名はカナリービル・ホスピタリティ。
動機も判明した。
地元愛の強いマーテインは、新規事業を非難し追い出したかったのだろう。
携帯の認識番号も一致し、自宅に逮捕に向かった。
突入すると、ニックが血まみれで倒れているのを見つける。
ニックは息があり命には別条がなさそうで、マーティンに密告を謝まりに来たと言った。そしてバッドで殴られたという。
だからマーティンはベンに警告する事が出来たのだった。
マーティンに令状を用意し、追跡を開始する。
すると公園のベンチに座るマーティンを発見した。
子供達のホッケーの練習を見ていた。
騒ぎにならぬよう子供達を非難させつつ、ボイトが近寄るとマーテインは手に銃を持っていた。
息子とよく遊んだと思い出に浸っているようだった。
ベンとここで落ち合う約束をしているようで、未だベンの事は知らないらしい。
「殺す気はなかった。大事なものを守りたかっただけ」
ボイトは共感を示しながら銃を置くよう説得する。
そして罪をつぐなえ、と言う。
「ああ」
やっとマーティンはボイトを見た。
自分のしたことを後悔しているようだった。
だがボイト達の雰囲気からマーティンはベンの死を察知する。
そして迷いなく自分の喉に銃口をつきつけた。
マーティンは今、ベンの死を自分のせいにしている。
ボイト達の説得の中、引き金を引くのと、アプトンが後ろから抑えたのはほぼ同時だった。
間一髪で発砲の瞬間には銃口は空に向かっていた為、マーテインを逮捕した。
それぞれの家族
解決後、オフィスから帰ろうとしたバージェスはプラットに呼び止められる。
プラットはバージェスの妊娠を察知し、その祝いを伝えた。
それはバージェスの背中を強く押したようだった。
そして帰るつもりがバージェスはボイトのオフィスに向かい、ボイトに報告した。
ボイトは嬉しそうにバージェスをハグした。
バージェスが家に帰ると、部屋の前にはルゼックが待っていた。
話をしたい、というので部屋に居れるとルゼックは二度目のプロポーズをした。
だがバージェスはそれには同意しなかった。
「愛しているけど運命の相手じゃない。でも家族になるわ」
二人は寄り添い合った。
アトウォーターも懲りずにジョーダンの部屋の前で待っていた。
帰宅したジョーダンは一瞥もせず部屋に入っていく。
だが、そのドアは開けたままで、アトウォーターを拒絶はしなかった。
バージェスつよ!
それにしても「家族」がテーマなのはわかりつつも、バージェスとルゼックの関係がめちゃくちゃ難しい!
二人は納得しているから問題ないんだろうけど、でもほんと複雑すぎて。
ていうかなんで付き合う気もないのに子供出来るようなことを…としかいいようがないw
今回はボイトは「静」の凄味って感じでした。
そして「静」といえば、自殺しようとしたマーティンをアプトンが抑えるシーン。
どうしたらこんなタイミングになるのかっていうくらい、凄いタイミングでした。
めちゃ迫力があってでも静かというかなんか月並みだけど映画みたいな強い印象が残りました。ずーっと「静」が続いていての緩急が凄い! しかも突然アプトンが出てくるっていうのがね!
PDならではの格好良さだと思います!
それまでボイトが比較的良い警官って感じで説得を続けていたのも、嵐の前の静けさ的な?
珍しいパターンにも思えて、テンション上がりました。
それにしてもPDのシナリオ更に良くなっているような気がします。
凄いな~
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