NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班　シーズン16　 19話「怒れる白鳥/Perennial」

海軍病院発砲事件

海軍病院のリバティのロビーで無差別にライフルを発射する事件が発生。

犯人は白人男性、戦闘服で黒いカバンを所持して徒歩で逃走していた。
帽子で顔は見えなかった。

ダイアナ・サンチェス兵曹長1人が死亡、12人負傷。
負傷者の1人、非番の巡査モーズビーが犯人の肩を撃ち返していた。

慌てて現場に駆け付けたスローンは、理由も言わずに自ら捜査から外れた。

トーレスは無差別殺人に怒りを感じ、白鳥モード寸前だとギブスに弱音を吐く。
白鳥は一見優雅だけど一度怒らせるとすごい怖い。
銃乱射事件があると、トーレスもそうなってしまいそうになるのだが、この事はスローンには内緒に、と頼んだ。

トーレスはその苛立ちのエネルギーを安全に転換しようと、ビショップがオフィスに持ち込んでいた枯れた植物を救う事にした。
だが、ケイシーの友人の植物学者のボブに見てもらうと何年も前に枯れたと言われる。
生き返る望みはなかった。

ギブスは、病院の民間職員リストを受け取ると何かを見つけていた。

手がかり

防犯カメラに映る犯人の映像から、事件の前に看護師のフェイス・トリヴァーと会話をしていた事が分かる。

フェイスは心臓手術の補佐で病院に残っていた為、聴取されていなかった。
自分が目撃者だと自覚していなかった。

ギブスが民間のリストから見つけていたのは、このフェイスの名前だった。
実はフェイスはスローンの娘だった。
スローンは酒の席で酔った勢いで、ギブスに娘の存在を打ち明けられていたのだった。

フェイスと関わらないようにしようと、捜査から外れていたが、いざ目撃者としてNCISに来るとなると、気になり結局聴取に立ち会った。

フェイスの聴取

フェイスを聴取した事により、犯人が3階の休憩室から出て来ていた事が分かった。
若くて黒髪だったというフェイスの情報から、似顔絵を作成した。

休憩室

休憩室の画像を確認すると、何か大きな物が置いてあった跡を床に見つけた。

確認すると、業務用の冷蔵庫で2ヶ月前に病院を改修していたという。
犯人は薬を目当てに探していたのかもしれない。

犯人

似顔絵を元に犯人を突き止めた。
18歳のエヴァン・サイクス。
メリーランドに父親と住んでいた。

自宅へ行くと、エヴァンは留守で父親が帰宅してきた。

自室には、新たなライフルの弾を取り出した空き箱が見つかった。
まだ計画は終わっていない可能性がある。

パソコンを押収したが、ハードディスクの中身は消去されていた。
何かを印刷しかけていたようで、そのデータを確認するとウィルスのせいで最初の1行くらいしか分からなかった。

表の一部で、見出しにリバティ病院、アイス・ステーション、ウィロウ・デンが並んでいた。
アイス・ステーションはスケート場で、ウィロウ・デンは病院付近の小学校だった。
標的のリストだった。

理由

何も知らないという、父親を聴取した。

エヴァンの様子がおかしくなったのは6年前、兄のクリストファーが刑務所に入ったのがきかっけだった。
兄は、飲酒運転で4人家族を死なせていた。

病院を狙った理由は、兄が海兵隊員だったから軍を逆恨みしているからだろう。
だが、父親はスケート場と小学校を襲う理由は分からない、と次の優先度の参考になるような情報は得られなかった。

植木の秘密

モーズビー巡査の手術が終わったというので、ギブスとビショップが病院へ行った。

そこでビショップは、実は枯れた植木はジヴァのオフィスにあったものだとギブスに打ち明ける。
ギブスはそれどころじゃないだろう、と植木の話に呆れた。

でもビショップには重要な話題のようだった。
ビショップは植木を生き返らせたいと言い、ギブスに私情を挟むと前に進めないと注意されると真顔で問い詰めた。
「ギブス、知ってるなら口に出してください」
「何の話だ？」
ギブスは本当に何も知らないようだったので、ビショップはそれ以上言わなかった。

モーズビー巡査

モーズビー巡査が病院に行った理由を聞いた。
奥さんが3階で働いていて、パンケーキを差し入れに行っていたのだった。

そこへ、スケート場での目撃情報が入った為、ギブス達はスケート場へ急いだが、ただジムへ行く途中の別人だった。

似たような格好の人は多いだろう、と手詰まりを感じていると、ギブスは何故かパンケーキが手がかりだと言い出した。

その後、調査を進め状況が明確になった。

巡査がパンケーキを差し入れ、夫婦で食事した休憩室からエヴァンは出てきた。
巡査はスケート場に通ってて、子供の学校はウイロウ・デン。
犯人の狙いは薬ではなく、最初からモーズビー巡査だったのだ。
乱射事件を装った殺人だった。

実は、モーズビー巡査は兄の事件の担当者で、来月仮釈放の審査で証言をする予定になっていた。
エヴァンは証言されては困る為、モーズビー巡査を殺したかった。

モーズビー巡査がその事に気づかなかったのは、エヴァンとクリストファーの名字が違っていたからだった。

父親

スローンは父親をプロファイルした。
その結果、父親が息子達の為に尽力している事が分かった。
息子達の名字が違うのは、いじめられていたエヴァンに新生活を与える為だった。
隣町に引っ越しをして名字を変えていた。
「彼は何があっても子供を愛し、守る」

スローンのアドバイスから父親を説き伏せて、エヴァンが隠れているモーテルを聞き出した。

ギブスは、犯人を撃ち殺したいと思うトーレスに、あえて説得役をやらせた。

エヴァンは泣いて謝り、無事逮捕された。

スローン

スローンとフェイスは同じ町に住んでいた。

スローンは、警備を断ったというフェイスの家の前を車で張っていたが、それをフェイス本人に見つかってしまう。

警備代わりだと説明しようとすると、フェイスはスローンの事を知っていて拒絶した。
実は、何年も前から知っていたのだった。
「出産した日に私を手放して縁を切ると言ったくせに。今更遅い」

事件解決後に、スローンは再びフェイスの家を訪ねた。
「愛してないから縁を切ったんじゃない。
またあなたに会ったら離れられないと思ったから」
手放さないといけない事情は、いつか説明すると先延ばしにした。
「私達に"いつか"は来ない]
フェイスは頑なだった。

実はスローンが、カリフォルニアに移動してきたきっかけがフェイスだった。
「あなたを忘れようとしたけどダメだったの」
スローンは、赤ん坊の頃の写真と連絡先を渡した。

ルール10

ギブスは今回の事件を振り返ってマクギーに愚痴っていた。
「白鳥だとか子供だとか植木の問題もあった」
そう言われてもマクギーには、何の事だかちんぷんかんぷんだった。

「ルール10（捜査に私情を挟むな）は燃やした。引き返せない。
今日は上手くいったが……」
マクギーはルール10を燃やしたと聞いて驚いた。
「お前は正しい判断が出来る」
珍しくギブスが迷っているようだった。


ビショップはジヴァのオフィスに新しい植木を植えていた。
オフィスの片付けをギブスに任されていたが、ジヴァが戻ってくる事を想定しているようで、もう辞めた。
大家には自分が時々使うと伝えた。


シーズン16　 20話「後悔/Hail & Farewell」へつづく

ジヴァの実在がないまま、存在しているように進んで行くのはいいな、と思いました。
でもギブスは本当に知らないよう？
またビショップが大事な事を隠していたら、発覚した時にギブスの逆鱗に触れるのでは？
ビショップにも実はフラグが立っていたりして……。びくびくｗ

スローンの隠し子の話題は、まったく興味がありませんが、また「事情」を隠しているのがイラつく～。
どんな理由なのか判明した時の内容を待って、愚痴るのも先延ばしにしますｗ

とりあえず先週のトーレスおこを引きずっていないのは、良かった。

ギブスがマクギーに弱音？　吐いてるのとか、トーレスも弱音吐いたりと、ちょっと珍しいメンバーが見れたのが面白い回でした。


シーズン16　 20話「後悔/Hail & Farewell」へつづく