あらすじ
詐欺特捜班からハーレムハイツ教会での横領事件で逮捕したブレイクという女が牧師の信徒虐待を訴えている、と連絡があった。
ハーレムハイツ教会の牧師はチェイス。
妻は副牧師のローラ。
チェイスは未成年の信徒を虐待し、口封じに教会の金を小切手で渡しているという。
話を聞いたカリシとロリンズは、休日で警視正のホームパーティーに参加していたオリビアを訪ねた。
実はチェイス牧師は警視正の10年以上の家族ぐるみの付き合いで、そのパーティーにも参加していた。
その夜は、警視正とオリビアだけで話を止め、チェイスには何も言わなかった。
営利主義
教会を調べると、全国を回って評価を得ている少女だけのダンスチームがあった。
2人の説教は全国中継されている。
家は2軒、自家用機まで所有し、営利主義と思われた。
非営利の慈善活動もしていたが、学生寮つきの女学校の開設だった。
小切手は、生活支援という名目で生徒達に支払われている。これが口止め料だろう。
7年間で50枚以上にもなっていた。
警視正の判断により、警視正はチームから外れオリビアが指揮を執る事に。
オリビアは引き受けつつ、警視正に助言を求めた。
「ローラは横領の件を気にしてる。最初に徴収を」
ローラ
オリビアとカリシは、詐欺班の代わりに来たと嘘をついて教会でローラに会った。
横領は献金から盗まれていたと判明していたが他にもあるかも、と支出の記録を一緒に確認させた。
その際に、出て来た生徒宛ての小切手をローラに見せ、これは何かと自然に確認した。
すると妻は1万ドル程度の金額については把握していたようで、驚きもせず説明した。
それぞれ援助の為のものだという。
だが、7万5千ドル以上の小切手3枚が出てくると、それには驚いた。
「その宛名のレネは生徒で、シャーデーは母親よ」
合わせて25万ドル。
「教会がそんなに出すことはない」
ローラはこれもブレイクの着服だろう、とチェイス牧師を疑いもしなかった。
小切手
小切手を受け取っていた生徒に確認すると、それぞれ隠す事もなく認めた。
1人は見返りについては否定した。
「医学校へ行きたいと言ったら牧師様がくれた」
だがもう1人は口止め料だとはっきり言った。
「彼と2人きりになった時、欲望に興味はあるかと誘われた。拒絶してお金をもらい、使い切った。でも言っても信じないから誰にも話してない」
レネ・リーはダンスチームのセンターだった。
「25万ドルの理由は母が腰を痛めて1年間失業してたから」
レネも見返りについては否定した。
確信
警視正は市庁舎公園で牧師と会い、チェスをした。
未だSVUが捜査している事は伝えていない。
チェイス牧師は、警視正に横領捜査の探りを入れ、協力を促した。
「信徒たちの反応が心配だから聴取内容をすべて聞かせろ。私の味方だろ?」
一線を越えてきた事から、警視正もチェイス牧師が裏で何かしていると確信する。
チェイス牧師
翌日オリビアとフィンがチェイス牧師に直接会いに行った。
レネの小切手は不正だと奥さんから聞いたと伝えると、妻の勘違いだと説明した。
「必要としていたから渡した」
母親が腰を痛めたという理由は同じ。その為実家に帰ろうとしていたので、援助をして学校に残らせていた。
小切手を分けたのはブレイクの勧め。
「だがレネ宛の1枚には記憶がないから、ブレイクが着服したのかも」
ところがレネ本人はレネ宛も含めて3枚受け取ったと証言している。
シラキュースにいる母親に確認しても、小切手は受け取っており、会った事はないというチェイス牧師を信用していた。
脅し
決定的な証拠が見つからず、手段を選んではいられない、とオリビアとカリシはレネを脅してみる事にした。
「チェイス牧師は小切手に覚えがないそうよ」
「盗んだんじゃないか?」
2人の大人に刑務所行きになるかも、と言われると怯えたレネは真実を打ち明けた。
教会の学校に入った当初は成績が悪く、チェイス牧師に呼び出されて内緒で勉強を教えると言われた。そして2人きりの時間が増え、マッサージを受けるように。
スマホにはレネが自分のPCで盗撮していた動画が残っていた。
「この動画を削除する代わりにお金をもらった」
動画の時、現在17歳のレネは15歳だった。
フィンとオリビアが自宅に居たチェイス牧師を連行した。
レネ・リーのレイプで。
ローラ
夫が連行されるのを見ていたローラは、警視正のオフィスに乗り込んだ。
「あなたの指示?」
「そうです」
「酷いわ。15年の付き合いだし、娘さんの代父でもあるのよ」
警視正は、仕方なく証拠の動画の存在をローラに伝える。
「ウソよ。フェイクよ」
画像には男の背中しか映ってはいないが、見ればチェイス牧師だと分かるはずだろうが、ローラには直視する事ができなかった。
「人違いだって部下に言いなさい!」
強く命令するようなローラに警視正も思わず声を荒げた。
「だが見逃せない!!」
希望が聞きいられないと察したローラは、冷たく警視正を突き放した。
「あなたとは縁を切る。教会のみんなにあなたと奥さんを無視させる。娘さんもね」
弁護人
SVUにやってきたチェイス牧師の弁護人は、オリビアが警視正のパーティーで紹介されていたエドガーで驚く。
エドガーは教会の顧問弁護士で、昔刑事弁護士をやっていたという。
エドガーも動画には背中しか映っておらず本人とは言えない、と証拠を否定した。
半年前までの3年間、性的虐待が続いたというレネをチェイス牧師は気の毒な子だ、と嘘つき呼ばわりした。
「レネの方が執着心を持っていた。共に祈り、たしなめた。今は冷めたんだろう」
2人はあくまでレネが問題児だと主張した。
再捜査
背中を照合する為、チェイス牧師の写真を撮ろうにも逮捕をしなくてはならなかった。
だがチェイス牧師の逮捕には警視正よりさらに上が渋っており、さらなる裏付けの証拠が必要だった。
帳簿、寮の学生、レネの部屋等を再度捜査する。
寮を訪ねると、レネは出て行った後だった。
レネが25万ドルを受け取り、さらにチェイス牧師をレイプで訴えたと知った寮長らが、レネを責めたのだという。少女達にとって牧師は絶対のようだった。
レネの部屋には殴り書きが残されていた。
「嘘は罪悪。悪魔は嘘つき」
レネ
寮を出たレネはニューヨークの彼氏の家にいた。
裁判にかける知ると警察に話した事を後悔した。
そして、新しい子に興味が移るのを黙って見てればよかったと思わず呟くが、それが誰なのかは言わなかった。
審理
裁判所の廊下で、警視正とローラが顔を合わせた。
ローラは今も夫を信じている。
「あの子は家にまで来てた。夫は仕事の時間を削ってまで勉強を教えてたのに……」
「何故だか分かる?」
ローラは何も言い返せなかった。
チェイス牧師は第2級レイプ罪について無罪を主張し、5万ドルで保釈となった。
公判までの間未成年の女子と2人きりにならないこと、と条件つきで。
その時、傍聴席にいた小切手を受け取りながらも、チェイス牧師を崇拝していた1人の女子が反応した。
説教
審理が終わるとチェイス牧師は裁判所の前で説教を始めた。
「起訴内容は事実無根。告発者はウソつきです」
さらにNYPDも敵だと、傍観している警視正に向けて言った。
「ガーランド警視正は白人優位の組織において力を示したいと焦っていました。
そこで私の罪をねつ造したのです。このような偽りをうのみにする者は、種への非難を信じた者と同類です」
すると隣にいた妻が怪訝な顔をし始めた。
オリビアはするどくそれに気が付く。
突破口
オリビアの予感通り、その夜にローラから接触があり、翌日には夫に内緒でSVUにやってきた。
「ずっと騙されてた」
ローラは少女達は自宅にも来ていたのに、守れなかったと気づかなかった自分を悔いて涙した。
そして自ら被害に遭った生徒の話を聞いて来たという。
「ミッシェル、レネ、ブリオナ、他にもいるかも。心から謝罪したうえで証言するよう頼んだ」
オリビアは黙ってローラの手を握った。
大陪審
レネを含む3人の少女達が証言した。
レネは動画についても証言した。
チェイス牧師に動画を見せたのは、去年の11月。彼の興味がブリオナに移ったから。嫉妬心からだった。
大陪審での結果をチェイス牧師とエドガーに報告すると、チェイス牧師はレネから誘いをかけて来たと言い出す。
「動画で脅し、削除したというのも嘘だった。彼女を恐喝罪で起訴しろ!」
そう声を荒げるチェイス牧師を見てエドガーの表情は変わっていく。
さらに他の2人の証言には、2人共初耳で驚いた。
2人共未成年の頃に関係をスタートさせていた。
だが17歳を過ぎるとより若い子に興味を移している。
「口裏を合わせてるんだ。金を狙う誰かに支持されて」
叫ぶチェイス牧師にカリシはそうだ、と同意した。
「確かにある人が指示を与えた。報復を恐れずに真実を話せと説得した」
それが妻だと分かると、妻を利用したと責めた。
「いや、彼女は虐待を見抜けずに悔やんでる」
オリビアとエドガー
エドガーは、教会の法律顧問も担当も降りていた。
オリビアのオフィスを訪ね、友人の罪を見抜けなかったことを恥じたが、それはよくある事だとオリビアは慰めた。
「長期間虐待を続ける人間は自分の本性を巧みに隠してるものよ。被害者以外のすべての人から」
そしてオリビアは違う状況で出会えたらよかった、と手を差し伸べ握手した。
取引き
チェイス牧師は取引きをし、収監された。
警視正はチェイス牧師に面会した。
「有罪を認めたそうですね」
「公判は少女たちには重荷だ」
「恥をかきたくないだけでは?」
チェイス牧師は投獄されてもなお、自分の罪を認めようとしなかった。
「囚人を導くという新たな指名を神が与えてくれた」
「自分の罪を認めない限り、ローラも神もあなたを許さない」
「言いたいことはそれだけか。もう来るな」
「あなたに祈りを捧げる」
警視正は涙を流した。
かんそう
牧師は完全にビョーキでした。
警視正にエドガー、そして奥さん。それぞれ立派な人達が側にいても気づかない、という事が怖く、メッセージでもあるのかな、と思いました。
一番ショックなのは奥さんだろうな……。
序盤、奥さんも悪人みたいなミスリード匂わせがあったので、最後にちゃんと常識人だと分かり、ほっとした。エドガーも!
エドガーはイケオジで最初、突然出て来てオリビアとお見合いみたいな感じになって、あれ~これから発展しちゃうの~なんてちょっと期待したんですけど、ダメみたいで残念でした。
確かに友人を無心で弁護する気持ちも分かるから、これはこれとして新たに出会いを仕切り直してもいいのにな~と思ったんですけど、オリビアは思わせぶりに「違う状況で出会えたら」何って言って終わらせていました。
モテるから焦ってないってことかw
あらすじからは省いてますが、エドガーがオリビアに挨拶に来た時、フィンが番犬状態で追い返そうとしていて頼もしかったです。
フィンの過保護っぷりは萌え。
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