あらすじ
オリビアは、女性の性を扱って話題になっているウィー・ビー・ウェルという会社のイベントのトークショーにゲストで招かれた。
オリビアを招待したのは、CEOのルナ・プラサーダで初対面のオリビアを大歓迎した。
ステージでオリビアは性犯罪のトラウマについて話し、大盛況で終わった。
ルナはオリビアの発言を気に入り、今の使っていい? と上機嫌だった。
イベント終了後
イベントが終わると、ルナの部屋にはCFO(最高財務責任者)のボビー・フロストが訪ねていた。
酒を飲んでいたルナはボビーの前で服を脱ぎ、どのドレスが良いかと仕事の話を遮って誘惑するような態度をしていた。
レイプ
オリビア達がイベントから帰ろうとすると、ルナのアシスタントのセコイアから連絡が入って引き戻される。
ルナがボビーからレイプされたと訴えたのだった。
オリビアは病院でルナから事情を聞きとった。
「酒を勧めたら押し倒された。あなたがショーで話した通りだった」
だが同時に公にするつもりはないと告訴はしないと決めていた。
「IPO発表する予定になっていた。この件が公になったら全部台無しになる。捜査は止めないけど告訴はしない。それに、女性は強いという会社のイメージに合わない」
ボビー
翌日、オフィスにいたボビーに話を聞くと、訴えられるとは夢にも思っておらず、合意の上だと主張した。
「そういうことか。ルナはセコイアと付き合ってる。浮気を隠すため彼女はウソをついた」
実は、情事の後セコイアが来て騒ぎ立てていたという。
ボビーとルナはもともと付き合っていた事があったから。
「別れたのは自分から。人事規定に反するから。数ヶ月後、ルナはパンセクシャル(全性愛)を公言し、そして若くセクシーな助手を雇ってすぐにCLO(最高相談責任者)に昇進させた。CLO、聞いた事ある?」
セコイア
「彼がルナに覆いかぶさってた。ルナが私に助けを求めて叫ぶと、彼は逃げ出した」
セコイアが言うには、ボビーはルナに振られて怒っているらしい。
「ルナを奪われて恨んでる」
ルナ
オリビアとロリンズが自宅にいるルナに再度事情を確認した。
セコイアに見られた事を言わなかったのは、セコイアを守る為。
あくまでもレイプは事実だと主張した。
ボビーはルナが会社の為に告訴しないと踏んでいるのかもしれない。
オリビアはルナに告訴を勧めた。
「女性は沈黙してきた。でも世界は変化してる。名乗り出るのは不名誉じゃない。女性達に力を与える勇敢な行為だわ」
新事実
オリビアとロリンズは、ボビーをレイプ容疑で連行する事にした。
ボビーは、COO(最高執行責任者)のメラニーと、CTO(最高技術責任者)のビネイとレストランで食事をしていた。
2人の登場にボビーは事情を把握すると慌てて2人に囁いた。
「まだ話していない事がある。僕がルナの横領に気づいたから、レイプの濡れ衣を……」
それはビネイやメラニーにも聞こえていた。
どちらにせよ詳しく話してもらう必要があるので、SVUでボビーの聴取を行った。
「ルナ・プラサーダは本名じゃない。ロリ・ウィズニュースキー。それ自体は犯罪じゃないが、彼女の人柄を表している。商売用の仮面をかぶり成功したんだ」
これまで横領について黙っていたのは、IPOに打撃で大勢が仕事を失うから。
「あの日はルナの部屋へ行き、金を返すなら横領は忘れると伝えた。
すると誘惑してきたから、関係を持った。そこへセコイアが入ってきたらレイプだと叫ばれた」
だがオリビアがルナに確認すると、証拠があるといってもボビーの言い分を認めなかった。
「病的よ、どうかしてるわ」
ルナは無実の証明になると捜査を歓迎したが、横領隠蔽の為のレイプ訴えとして検察により捜査は保留になってしまう。
「ありえない。もう彼をクビにする」
「ボビーとは接触できないわ。彼を有利にする行動はできない」
新たな疑惑
ロリンズとカリシがビネイに確認すると、ルナの横領の詳細が判明した。
IT経費として大金を処理していたが、その業者は存在せず、金はカリブ海の会社に流れていた。
「目的は聞いてない。ボスの指示だよ。慈善団体の税金絡みで金を移すと言ってた。合法だろ? 逆らえばクビになる」
メラニーにも確認すると、換金した小切手11枚の受取人が判明した。
元社員のティサ・チー。顧問料として処理されていた。
メラニーもビネイ同様、ルナには逆らえないと、詳細は知らず疑問に思いながらも従っていたと言った。
理由
数ヶ月前に退社し、ファストフード店で働いているティサ・チーに顧問料をもらい続ける理由を確認した。
9000ドルの小切手11枚。国税庁へ申告義務のない額は計画的に思えた。
「口止め料よ。彼女は私に性的暴行を働いた」
チーは、幹部専用のジョージ湖の保養所に特別に招かれた際に、ルナのキャビンに呼び出され、自社製品を目の前で試せと言われ、断り切れないまま無理やり襲われていたのだった。
ところが、ダーラを弁護士につけたルナに確認をするとまたもやルナは否定した。
「確かにチーは製品検査の担当で、保養所にもいたかもしれないけど論外よ。
私はキャビンには行ってない。スイートルームでセコイアと一緒だった」
チーに出した謝罪のメールも残っていたが、書いてないと否定した。
「小切手も見た事もない」
ルナは認めなかったが、ビネイとメラニーの言い分は変わらず、結局ルナは横領、マネーロンダリング、性的暴行で逮捕となった。
身に覚え
逮捕時もルナは身に覚えがない、と訴えた。
「どれも身に覚えがない。なぜか皆が嘘をついてる。助けて」
認否でも無実を訴えるが、ルナは裁判まで勾留となる。
ルナの逮捕はマスコミの話題になり、それまでの持ち上げから一転、猛バッシングの対象となってしまう。
ロリンズはルナのニュースを見て、隠し事があるのになぜレイプされたと虚偽の告発をしたのかと疑問を感じていた。
オリビアにもすべてが謎にしか思えなかった。
TVではルナがCEOの任を解かれ、メラニーが臨時CEOになるという会見も流れた。
その両脇にボビーとビネイが並んでいる様子は、対応が早いと少しの違和感を覚えさせた。
心変わり
ダーラから連絡が入り、オリビアとカリシはライカーズに居るルナに会いに行った。
ルナはすぐに囚人達から暴行を受けていたが、それで気づいたという。
「彼女は正しかったのかも。私は有罪なんだわ」
ダーラは勧めなかったがルナは認否を変えるつもりだった。
「裁判には耐えられない。終わらせたいの」
オリビアはゆっくりとルナに確認する。
「罪を認めるつもりなの? 会社の金を横領し、ティサ・チーに暴行を働いた?」
「そうじゃない。覚えてないの。最初は誰かにはめられたと思ったけど、メールや書類を読んだら私が書いたみたいだった。私おかしくなったの?」
取り乱したルナは警備に連れて行かれた。
カリシはルナが心神喪失のフリを始めたのかと思ったが、オリビアは否定した。
「状況を理解しようとしてるのよ。女性を勇気づけて来た彼女が精神的に参るなんて。二重人格なのか、社員達が彼女を陥れ、精神的に追い詰めたのかも」
陰謀説
ルナは精神科病棟で監視下におかれた。
その後のキャットの調べで決定打はなかったが、陰謀説の可能性が見えていた。
ジョージ湖で、ルナとセコイアがスイートルームに毎晩いた事は確認できた。
チーの通話記録に、ルナからの連絡は残っていなかった。だがここ半年、毎晩ビネイと深夜に話している。
謝罪のメールは確かにルナのアカウントだが、よくよく本文を検証すると言いまわしにルナらしくない、男性的で攻撃性のある言い回しがあった。
そしてそれはMBA用語で、ボビーが良くメールで使っている言葉だった。
これらは仮説にしかすぎず、まだ証拠とはいえないがハディードに報告した。
すると嫌がるかと思ったハディードは、オリビアとカリシの報告を受け入れた。
「でもルナの起訴は取り下げず、手続きを進める。大陪審の用意を」
「なぜ? 幹部を信用し罪を免除する気ですか?」
「彼らの嘘を記録する。ルナを失脚させる陰謀なら私達が感づいている事を知られたくない」
オリビアは大きく納得した。
真実
大陪審のリハーサルを利用して、首謀ではないと思えるティサ・チーをカリシとハディードで追い詰めた。
すると狙い通り、チーは証言の矛盾に反論できず、すべてビネイの発案だったと自白した。
ボビー、ビネイ、メラニーが共謀してルナに罪を着せようと企てていたのだった。
それをルナに報告したが、ルナは何故セキュリティの高いメールがハッキングされたのか分からなかった。
「パスワードは複雑で、電話帳に乗ってない実家の電話番号も使っている。知ってるのは限られた友人……」
そう言いかけた時、はっとして気づいた。
知っている人物が会社に1人いることを。
メラニーはまだルナがロリだった頃。子供の頃からの友人だった。
何故それを黙って居たのかとオリビアが尋ねると、ルナは過去の出来事でお互い大人になって何の関係もなくなっていたからだと言った。
だがそう思っているのはルナだけだったのかもしれない……。
オリビアがハッキングの件でメラニーを追求すると、古い友人だったことは認めつつもハッキングについては否定した。
レイプについても無関係で、首謀者ではないと主張し取引きに率先して応じた。
これでメラニーについては一段落となったが、オリビアは納得できなかった。
「何故同じ女性を貶めたの?」
するとメラニーはそれまで隠していたような感情を爆発させた。
「私がルナに貶められてきたからよ!」
メラニーは子供の頃、親からもらったネックレスをルナに盗まれ、自分のもののように扱われたという恨みを抱えていた。
会社のアイデアもメラニーが出したものだった。
「でも、華があるのはルナ。いつも私の物を奪って行く」
首謀者はボビーだった。
「ルナにふられて相当怒っていた」
ボビーを虚偽の訴えとレイプで逮捕し、取引きで7年の刑となった。
ビネイは5年。
メラニーは捜査に協力したので無罪放免。
オリビアは結末をルナに報告した。
「男達の動機はお金。メラニーは……」
「私は、友人失格よ。ずっと考えてた。逮捕された時報いを受けたと思った。友人を大事にしなかったから。人間関係を断ちきってきた」
「関係を壊してしまったならゼロから築けばいい」
「今の使わせてくれる?」
ルナがトークショウの再現をすると、2人は微笑み合った。
かんそう
今回もSVUらしい凝ったストーリーで最後までどういうオチなのか、ドキドキしながら見ました。
でもこれ、邦題サブタイトルが頭に入ってると途中で分かっちゃいますね><
サブタイトルでネタバレ、怖いわ~。
まずはルナが元カレ、ボビーを誘惑して合意で関係を持つんだけど、今カノアシスタントに見つかっちゃって、レイプをでっちあげてしまうというところからスタート。
あらすじからは省いていますが、オリビアがショーでレイプ被害者の話した時、ルナのちょっとした反応があったんです。
そこでルナは過去に被害に遭っているのか、加害者なのか、どっちかの経験が実はあるんじゃないか? と私は勘ぐりました。
なので最初はルナがボビーにセクハラして、レイプするんじゃないかとハラハラしてました。
結局はミスリードだったのか、単純にオリビアの話に感動した? っていう反応だったみたいですけど。
そこから始まって、ルナを陥れるというボビー達のシナリオに見ている方もまんまと振り回されました。
最初にルナがボビーを誘惑したのも見ているので、レイプじゃない事は視聴者には分かっています。なのにルナはセコイアにバレたくないのか、レイプを主張し続けていました。
それで権力を持った大ウソつきのイメージがつき、ルナが横領したと言われても「そうかも」と素直に信じてしまえる。
だからルナが延々に否定する姿には、どんだけ悪人なの? とイラつきましたね~。
ルナのレイプ騒ぎはボビー達の「会社乗っ取り」に組み込まれていた訳じゃないと思いますが、すべてがボビー達に都合よくとんとんと動いていく様は気持ちよかったでしょうね。
それにしても、こうやって簡単に身近な(信用している仲間に)裏切られ、ないこともあるようにでっちあげられてしまうなんて。
怖すぎる!!
SVUには怖いと感じるストーリーは多いですが、今回のような怖さはなかなか珍しいような気がしました。
ルナは被害者に間違いないですが、それでもレイプをでっちあげたり、古い友人を顧みない等、同情しきれない設定になっています。
被害者が常に弱者で同情に値する人物、と決まってないのもリアルでSVUらしかったです。
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