NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班　シーズン16　 12話「永遠の絆/The Last Link」

狙われた大尉

ロス・ジョンソン大尉が、マイケル・ディーガンという麻薬密売人から命を狙われた。

ディーガンは当局が追っていたが証拠不十分のままだった。
今回、殺し屋のトミー・マリガン、通称ピーチズを捕まえられたことからディーガン逮捕を狙う。

ピーチズと取り引きをし、大尉の死亡を偽装してディーガンに近づき、証拠を押さえる作戦に。

シドニー伍長

そんな中、NCISにいるギブスの元にジョン・シドニー伍長が訪ねて来た。
ギブスはあまり歓迎をしていないようで、再会にはシドニーとの温度差があった。

ギブスの子供時代を知るシドニーの話を、スタッフは興味深く聞いた。

ギブスはシドニーを「おじさん」と呼んだが、態度は頑なだった。
シドニーは時が解決していない事に驚きつつも用件を言った。
LJ・ムーアという昔の仲間が昨夜死んでいた。
ギブスの名前の由来になった人物だった。

だが話はそれだけではなかったが、ギブスは仕事中だからと冷たくシドニーを帰した。

ピーチズ

ピーチズに盗聴器をつけて、ディーガンと接触させた。

偽装した大尉の死亡写真を見せ報酬を受け取らせるはずだったが、ディーガンは写真を見てもシラを切った。
どうやら事前にタレコミがあったらしい。
作戦は失敗に終わった。

その後も、ディーガンのテーブルに盗聴器をしかけようとしたが、すぐにバレていた。

理由

ラストマン

夜ギブスが帰宅すると、翌朝まで待てないとシドニーが無断で侵入していた。
それ程、すぐにギブスに伝えたかった事があったのだった。

シドニーとギブスの父親は、スティルウォーター高校を出た、12人の退役軍人で「ラストマン・クラブ」を結成していた。
もちろんギブスも知っていた。

今回LJが死んだ事で、シドニーが「ラストマン」になっていた。
そしてクラブの誓いがあった。
「全員分の軍のブレスレットを集めて、死んだ時に一緒に墓に入る」
裏の刻印は「永遠の絆」。

ギブスの父親の分は、ギブスが身に着けていた。
だが、LJの分は探す必要があった。
息子の話では、ギブスの父親が経営していた店の金庫に入れていたという。
死後は、店は譲っていた。

だからギブスの助けが必要だった。
翌朝、シドニーにつきあうように言われるが、ギブスは仕事だと断っていた。

証人保護

おそらくディーガンの手下だろう。

大尉がルールに背いて携帯を持ち込んでいたのが、居場所がバレた原因だった。

チームは、大尉を守れなかった事を悔やんだ。

足取り

マクギーとトーレスは、大尉のGPS履歴を追って自動車修理工場へ行った。
従業員の女性は見覚えがあるといったが、2回来ているはずなのに1度だけ見た、と言った。

その際に、トーレスは置かれていた自動販売機に「ベーコン・シュガー味」のチップスがあるのを見つけて、ビショップのご機嫌取りの為に購入していた。
マクギーに借りた5ドルを使って。

故郷

シドニーは嫌がるギブスを、無理やり里帰りにつき合わせた。

店に到着すると、ギリギリで閉店後だった。
するとシドニーはあっさりと帰ろうといった。
そんなシドニーを今度はギブスが引き留めた。
「ここまで来てあきらめるのか？」
「お前さんも早く帰りたいだろ」
だがギブスはどうせダメ元だ、と店主の家まで行った。

するとブレス自体に見覚えはないが、物置にあったものを出してくれた。
小箱の中には、ブレスレットが入っていた。

シドニーは、ギブスがわだかまっている理由を尋ねた。
実はギブスが怒っているのは、昔シドニーが黙って家を出ていたからだった。

シドニーはしばらくギブスの家に住んでいた。
子供のいないシドニーにとっても、ギブスは息子同然だった。

戦争が終わり、仲間達と毎晩のように酒盛りをしていると、ギブスの母親に嫌われてしまった。
そして家から追い出されていたのだった。
シドニーには、ギブスに何て言えばいいのか分からず、黙って出て行っていたのだった。
それが子供のギブスにはショックだったのだろう。
シドニーは体を壊していた事も隠していたが、そのまま町を出ていた。

帰りの車中で、話して欲しかったというギブスに、自分でも訳が分からないのに9歳の子にどう説明していいか分からなかった、とシドニーは事情を話した。

すべてを打ち明け気が楽になったのだろう、シドニーは改めてブレスが発見できたことを喜んだ。
でもギブスはシドニー自身がブレスをしていないことに気づいていた。

シドニーのブレスは、とっくに捨ててしまっていた。
「家を出た日、ゴミ箱に捨ててクラブを抜けて町を去った」
恥ずかしさと怒りのせいだった。

でも、誓いもあったし、ラストマンになったからまた戻って来た。

シドニーとギブスは、完全に和解していた。

販売機

殺害犯の指紋を採取する為に、販売機をNCISに運ばせた。
だが、単なるスナックの販売機にしてはセキュリティが異常に強く、ケイシーですら手も足も出せなかった。
鍵穴がなく、ガラスは防弾ガラス、振動センサーに、予備電源。
防犯カメラですべての取り引きも録画されていた。
そして、電話での問い合わせには応答なし。自販機のオーナーは不明だった。

ケイシーは、産業用放射線システムで中の様子を透視する事にした。
それで錠の位置を確認し、マグネットを利用してドアを解除した。

早速、中を確認しようとドアを開けるとケイシーは感電して倒れてしまった。
ケイシーに大事はなかったが病院に運ばれ、販売機は電源が切れた事で中身が確認できるようになった。

販売機のCPUは他の8台とつながっていた。
どれも一見お菓子を売ってたが、「キッカーミンツ」の中にはオキシコドンが入っていた。
1ケース300ドル。
自販機には3000ドル入っていた。
だから厳重なセキュリティになっていたのだった。

殺害犯

販売機から採取したDNA等によって、金髪の男の身元が判明した。
オリバー・シェリー。
暴行や武装強盗で有罪を受けていた。

オリバーは口を割れば自分が殺される、とボスの名前は言わなかったが、あっさりと取り引きに応じた。

大尉とのやりとりについては、ピーナツを買ったら600ドルのお釣りが出て返金の為、電話をしてきたのだという。
その時に詮索されたので、殺すしかなかった。

ディーガンの名を出すと、オリバーは笑った。
ディーガンはボスではない。
本当のボスは、ピーチズだったのだ。

ボス

その頃、ピーチズは取り引きによって釈放されてディーガンらの元にボスとして戻っていた。
まだオリバーが捕まった事までは気づいていなかった。

ピーチズがディーガンのヘマを責めて銃を向けている所へ、NCISが踏み込んだ。
ピーチズはこの場に及んでまだ、雇われ殺し屋を演じたがもう無駄だった。

ブレスレット

事件解決後、ギブスはシドニーと家にいた。
シドニーは集まった仲間達のブレスレットを1つ1つ、懐かしんでいた。
全部集めた事で、誓いが守られた。

だがギブスはまだ、だと言って1つブレスレットを渡した。
「あんたの分だジョン」
ブレスレットにはジョン・シドニーの名前が入っていた。
ギブスの手作りだった。
「言葉が見つからない」
ギブスはシドニーの腕にブレスレットをはめた。
シドニーは永遠の絆だと喜び、集めたブレスレットをギブスに渡した。
「お前さんがラストマンだ」
「いいのか？」
「ああ」
ギブスはシドニーに、仲間と埋葬する、と約束し2人はハグをした。


シーズン16　 13話「 秘密のオフィス/She」へつづく

かんそう

今回は、ギブスのサイドストーリーがほっこり出来て良かったです。
このところNCISは別れが続いていましたから、ギブスの周辺にこうして和解があり、人が増えて行くと嬉しい感じがします。

特にギブスの幼少期を知る貴重な存在ですからね。
またいろんな話を聞かせてくれたらいいのに。

やっぱりギブス関連のエピソードがあると、見応えを感じる！

メインの事件も、結構面白かったです。

金髪男が販売機会社の男だと思った時点で、販売機を持ち込む前に会社調べて身元突き止めようとしないのが不自然に感じたりとかの、ツッコミどころはありましたけどｗ
でもそんな軽さもNCISの良いところなので、気にしていたら楽しめない！

ケイシーは電気ショックなどいい感じで、コメディ要員になっていると思いました。
大分個性が立ってきたような気がしました。


シーズン16　 13話「 秘密のオフィス/She」へつづく

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(文：ジェーン洞/海外ドラマクイーンズ)