モダン・ファミリー/Modern Family　シーズン8　17話「 ピッグムーン/Pig Moon Rising」

ルークの大学受験の合否が届いていた。

家族全員で合格の瞬間を祝う動画に影響されたフィルとクレアは、いちいち家族を集めて撮影していたが６校から返事が来て、未だに1つも合格していなかった。

残すはフィルの母校だけとなり、気になったフィルとクレアは、ルークより先にメールを見てしまう。

しかし、不合格だった。

２人はメールを削除して母校に掛け合う事にした。

事務局長に会いに行くと、それはフィルの同級生でウザさが苦手なルーディー・ヒンデンだった。

嫌な予感はしたが、フィルがルークの不合格を考え直してくれというと、あっさりOKをした。

だがその代わり、フィルが昔にした目隠しして拘束服から脱出するマジック「バーナム」の種明かしをして欲しいと言われてしまう。

ルークの将来の為としてはお安いものだと思ったら、フィルにとってはそうではなかった。

マジシャンとしてのルールを破れない、業界から追放される、とフィルは悩んだ。

しかしクレアの説得もあり、フィルは用意された拘束服を着せられルーディーに動画を撮られるがままになる。

側で見ているクレアもだんだん居たたまれなくなってきたが、フィルはやりきった。

ミッチェル

ガレージでエクササイズを始めたミッチェルは、うっかりキャメロンの大事にしている豚のリリーの遺灰を撒き散らしてしまっていた。

まだキャメロンには知られていないはずだったが、勘の良いキャメロンはしっかり気づいていた。
その上で、わざとミッチェルに「今夜はピッグムーンだから埋葬する」と言った。
月がブタのようにピンクになる特別な日で、故郷では囚人も解放されたらしい。


慌てたミッチェルは、キャメロンにバレないようモリスさんから遺灰を借りてごまかそうとしたが、そこでキャメロンに種明かしをされた。
「何でも笑い事にして、僕へのリスペクトはないの？」

キャメロン

ミッチェルに言いたい事を言ったキャメロンは、リリーから小さい頃に書いた豚のリリーの絵を一緒に埋めて、と言われる。
優しい子だと感心してみせたものの、実はその絵で濡れた顔を洗ってしまいボロボロにしていたのだった。
でも、リリーには言えなかった。


こっそり自分で絵を再現しようとするがいまいちで、ジェイの持つ子供や孫たちの絵の中に豚の絵が無いか探してもらったりもしたが、やはり豚の絵はなかった。

ジェイ

ジェイはグロリアからグロリア・エステファンのチケットをネットで取るように頼まれていたが、一瞬目を離した隙にソールドアウトになってしまっていた。

だが、楽しみにしているグロリアに「取れた」とウソをついてしまう。
なんとかなるだろうと思ったのだが、それはファンクラブ会員限定のライブだった。


そんな中、ミッチェルがジェイの家に来た。
ちょうど、キャメロンに頼まれた子供達の絵を見ていた所だった。
その中に農場スタイルの自分の写真を見つけたミッチェルに、キャメロンに見せたいから貸してと頼まれる。
ジェイはそれを条件に「グロリア・エステファンのチケット」を要求した。

「ゲイはみんな彼女にコネがあると？」
「あるだろ？」

その通り、微妙に繋がりはあった。
だが複雑で、キャメロンが以前マイアミ・サウンド・マシーンの１人とつきあっていたという繋がりだった。

ヘイリー

フロントガラスに駐禁のフジツボをつけられてしまったヘイリーは、どうにかしてクレアとフィルにバレないで済ませたかった。

ジェイの家に行くと、ミッチェルからキャメロンにグロリア・エステファンのチケットを取るよう頼んで欲しいと言われたので、駐禁の車を動かす手伝いを交換条件にした。

フジツボのせいで前が見えないヘイリーの為に、キャメロンはルーフトップから顔を出して誘導をした。
だが、そもそも運転下手なヘイリーはゴミ箱に突進したり危なかった。


約束通り、ヘイリーはキャメロンにグロリア・エステファンのチケットを頼んだ。
すると、そのヘイリーの小さな手を見てキャメロンは、豚の絵を再現してくれるなら、と引き受けた。

ヘイリーの描いた豚の絵は、リリーが見ても気づかない出来栄えだった。

気を良くしたキャメロンは、元彼に連絡をする。
ところが、そこで新事実が判明した。
元彼は、マイアミ・サウンド・マシーンではなく、マイアミ・バウンド・マシーンという店で働く犬のトリマーだったのだ。
それを聞いた店が騒がしくて勘違いしたままだった……。

マニー

ルークとは違い、マニーは６校の受験した大学から合格通知をもらっていた。
いよいよ家族との別れを実感するようになる。

グロリアは、グロリア・エステファンのライブは親子の最後のイベントだとはしゃぎ、マニーと買い物に行く。

マニーはグロリアに自分との別れを想像させるようなものを見せないよう、気を使った。
だからじっくり見たかったキッチン用品も我慢した。

しかし、本当はマニーの方こそグロリアとの別れにナーバスになっている事に気づく。
グロリアは今夜のグロリア・エステファンのライブでより思い出が深くなる、と慰めた。

発表

ジェイの家に、3家族が集まる。
フィルとクレアの口利きで、最後の1校の合格は決まっている。
やっと感動の合格シーンの撮影が出来る。

しかし、いざ合格と知ったルークは喜ぶどころか疑いを持った。
これより低いレベルの大学に落ちたのに合格なのはおかしい、と。
そしてすぐに両親が口利きをしたと気づき、フィルの着色料で変色した舌をチェックした。
「ブルドック・ブラストを飲んだな」
母校へ行った事がバレバレだった。


ルークは、不正は嫌だと浪人を希望したが、クレアはフィルが受けた屈辱を主張した。

その時、マニーがヘイリーとミッチェルの動画がSNSに上がっているのを見つけた。
おかげで、ヘイリーの駐禁がクレアにバレてしまった。
ヘイリーは、今大事なのはルークの進学問題よ、と誤魔化すがその時、ピンク色に染まった指をリリーに気づかれ、豚の絵を描いた事がバレる。

「キャメロンに頼まれたのよ！」

キャメロンはリリーに絵を台無しにした事を告白するが、それを知ったミッチェルはすかさず、遺灰の件で責められた事を持ち出した。
「娘の絵の偽造と遺灰すり替えは同罪だ！」

するとキャメロンは素直に認めた。
「ああ僕はウソつきだ。カルロスはマイアミ・サウンド・マシーンと何の関係もなかった。
チケットはなしだ！」

頼まれたヘイリーに言ったのを見て、クレアは罰金も払ってないのにチケットを買おうとしたのか？　と怒った。

ヘイリーはあっさりミッチェルに頼まれたのよ、とバラす。
ジェイは思わず「私のチケットは！？」とミッチェルを責める。
グロリアはジェイがチケットを取っていない事に気づく。
「私のチケットは！？　ウソつき」
「皆ウソつきだ！　自分の失態をごまかしてる」

ミッチェルが「ピッグムーンだから」と言い出すと、それもウソだったとキャメロンに白状された。
「ピッグムーンなんてない！　どんな田舎だと思ってる？」

その叫びが合図のように、全員が言い合いになる。

その中で1人だけ静かだったルークが話し出した。
不正合格に嫌気をさして部屋を出たのかと思いきや、まだ居たのだった。

そして、問題解決の報告をし始める。

ヘイリーの駐禁は判事にジェイの葉巻2本と引き換えに取り消してもらった。
もう1本は、クラブの警備員に。グロリア・エステファンの楽屋口で渡せばいい。

ミッチェルとキャメロンには会話が足りない、と注意をした。
多くの問題は会話で解決する。
2人の間にはまだまだウソがあった。

そんな様子に浪人確定とはいえ、ルークには問題解決能力がある、とクレアとフィルは頼もしさを感じた。



18話 「5分間の出来事/Five Minutes」へつづく