あらすじ
ブラックリスト:ジェニュイン・モデルズ
それなりの地位を持った男が不倫相手に絞め殺される事件が発生した。
レッドはそれを次のブラックリストとし、ジェニュイン・モデルズという組織が怪しいことをクーパーに伝える。
そして、エスコート業界の情報を持つと思われる、フレドリカ・カレーラスの名も教えた。
有力者を顧客に持つマダムで、レッドの知人。被害者はマダムの元顧客だった。
ジェニュイン・モデルズはさすがに有力者が利用するだけあって、調べてもネット上には存在しなかった。
レスラーはどうせレッドが知人の商売敵を潰したいだけなのではないか、と疑問をぼやきながら捜査を進める。
マダム
同じ業界とはいえ、ジェニュイン・モデルズの情報はマダムにさえほどんど入っていなかった。
経営者がよほどうまく隠しているらしい。
新サービスができると引き抜きがあるといい、ジェニュイン・モデルズに乗り移っただろう客の名前を教えてもらう。
マダムに教えられた下院議員を訪ねると、一歩遅くすでに締殺されていた。
現場に容疑者のDNAの類はなく、唯一の手掛かりは指に絡まっていた女性の髪の毛だけだった。
共通点
殺された二人の共通点が見つかった。
どちらも数日前にスミス・プロヴォンサールという骨とう品店に25万ドルを振り込んでいる。
同じ金額というのも怪しく、ジェニュインモデルズの隠れ蓑と思えた。
新たな同じ金額の支払いが有名シェフからあり、シェフの家に急いだ。
パクとアラムがシェフの家に踏み込むと、ちょうどベッドの上で女に首を絞められているところだった。
女を撃つと、ベッドから転げ落ちたがよくみると、女ではなく、女型のロボットだった……。
髪の毛
髪の毛の持ち主が判明したので取り調べをするが、本人は忙しい看護師で身に覚えはなく、髪といえば1年ほど前に金に困った時にカツラ用の髪の毛を買っていた会社に500ドルで売っていたことを思い出していた。
人毛を買い取っていた会社をレスラーとデンベが訪ねると、そここそがジェニュイン・モデルズで、実は高性能ロボットコンパニオンの製造販売会社だった。
そして設計者のソーヤーは「早かったですね」と二人に驚かなかった。
話をきくと、殺人事件のニュースを見て自ら通報していたという。
自社製品の「クリッシー」というロボットが関係しているのではないかと気付いていた。
「2人ともクリッシーの購入者なんです」
現在は念の為、販売を停止。もちろん人間に危害を加えるプログラムはされていない。
本来は、使用者の生活を向上させるAIベースのパートナーロボット。そこには性行為も含まれる。
ソーヤーには直接本部にも来てもらい、協力してもらった。
ハッキングすらあり得ないと言ったが、アラムの調べでその可能性は見つかっていた。
発信元を辿ってハッカーの居場所をつきとめた。
だがロボットにはマイクが仕込まれている。ハッカーは当然会話を盗聴しており、FBI到着前に自分のクリッシーを車に乗せて逃亡していた。
ハッカーの部屋を捜索するとその写真などからロボットを伴侶のようにして生活していたことが分った。
容疑者
購入者リストからハッカーがゴードン・グラハムだとわかった。
初期の客、職業はIT系。
一年前に自社を巨額で売却し、そのまま隠遁していた。クリッシー入手2ヶ月後のことだった。
家にはクリッシーのための歯ブラシ、着替えなども残っており、カップルとして生活していたのは明らかだった。
初期装備を外していなければ、盗難防止用の追跡ユニットをつけてある、とソーヤが追跡をする。
山道でソーヤの車をFBIや警察が包囲した。
するとソーヤは犯行の理由をぶちまける。
「奴等は僕のクリッシーを虐待していた! クローゼットに閉じ込めて、汚したい時だけ取り出すんだ。物みたいに!!」
そして最後まで僕達を引き離すなといい、車からは降りようとせず、そのまま崖から車ごと飛び降りた。
ルビーのネックレス
レッドは古い友人で盗品を売買してくれていたバーニーの葬式に参列していた。
そこで、カサンドラと再会する。
何年か前、レッドがカサンドラと組んで中東の武器商人を盗みのターゲットにした際に、武器の中に商人が妻に贈るはずの高価なルビーのネックレスがあった。
それを託せる故買屋はバーニーだけだった。
だが買い手を見つける前にバーニーの店の金庫から盗まれていた。
そこでウーチャが気付く。
「すぐそこにある」
バーニーの妻マチルダが首に見事なルビーのネックレスをかけていた。
レッドとカサンドラは正体を隠してマチルダに挨拶をした。
バーニーをただの骨とう品やだと思っている妻は、ネックレスを褒めると、結婚記念日のプレゼントで一番の宝物だと喜んだ。
レッドはそれで知った。
バーニーに騙されていたことを。
バーニーからはレッドのビジネスパートナーのピーターに盗まれた、と言われカナダに追いやって処分をしていた。
結果、バーニーはピーターを排除してビジネスを独り占めしていた。
「ネックレスもね」
カサンドラはネックレスを取り戻そうとレッドに持ち掛けるが、レッドはマチルダに罪はない、とそれを断った。
納得したカサンドラはレッドを立派でムカつくほど魅力的、と食事に誘うがレッドは心に決めた女性がいる、とそれも断った。
ところが翌日、レッドは一人でマチルダを訪ねた。
もちろん狙いはネックレスなのだが、すでに先客がいた。カサンドラも同じ考えだった。
カサンドラはトイレを借りる振りをしてその隙に金庫からネックレスを盗んだ。
それを知らないレッドはマチルダにネックレスを見たい、と頼んでしまう。
すぐネックレスがなくなっていることがバレて、二人は一緒に捜す演技をするがどう考えても怪しい上、今後の算段をしている会話を聞かれてしまう。
警察を呼ぶ前に返して、と言われるとレッドはバーニーも巻き添えになる、と止めた。
レッドとカサンドラはマチルダにバーニーの本当の仕事を説明した。
盗品を売買する故買屋だと。
「そのネックレスも我々が盗んだものでした」
マチルダは驚き、夫にそんなことはできないとなかなか信じなかった。
「ピーターって人の人生を壊したなんて」
その時カサンドラはマチルダの前ではピーターの名を出していないことに気づいた。
レッドはマチルダに同情し、ネックレスを置いて家を出た。
レッドはピーターをカナダから呼び寄せ、謝罪をした。
今まで騙されていた、と。
と同時にしっくり来ていない、と打ち明ける。
「バーニーが言うから信用したが、あのバーニーが俺を騙したと思えない」
「あなたの直感は正しいですよ」
ピーターもバーニーが良い人間であることは認めた。
「問題はバーニーの妻ですよ」
レッドはカサンドラとウーチャを連れて再びマチルダを訪ねた。
もうすべて知っている。
バーニーを殺したのもマチルダだ。
するとマチルダは開き直った。
「あの腰抜けとの結婚が終身刑よ」
良い人間のバーニーにビジネスを任せておけず、マチルダが裏で操っていたという。
そして最近バーニーから離婚を言い渡され、逆上して殺していたのだった。
「あんたらは本当の彼を知らず、彼は私を知らない」
レッドはマチルダを業界から追放し、ネックレスは首から引きちぎられた。
「身を守る資金は残さないし、猶予も与えない。隠れ家もない。これから先、この商売に足の指一本でも突っ込んだなら私が目の前に現れる」
レッドは詳細な脅しをかけてマチルダを黙らせた。
それでもカサンドラからすればレッドは甘くなっていた。
そういいながらもカサンドラはレッドとまたペアを組もう、と誘う。
「私達は気が合っていた」
だがレッドはここにいるのはもう同じ男ではない、という。
「エリザベスが死んだ日に、死んだ。今残っているのは人間というよりは、衝動と性癖の塊だ」
そしてどん底から救ってくれたミアースへの愛がある。
レッドは取り返したネックレスをカサンドラに渡した。
「まるで別れの挨拶みたいね。もう二度と会わないつもり?」
「どうかな?」
クーパー
リーが、殺されたバーテンの友人でグラントという女性がアトランタのバーで働いているのを突き止めた。
「ヒーバー刑事より先に接触しよう」
クーパーは接触することで無実の人を巻き込むと一度は拒否したが、リーの説得で会うことに。
「もう渦中にいる」
二人はグラントに接触し、ダイナーで詳しい話を聞いた。
殺されたエイベルは、小銭稼ぎに麻薬取引をしていた。そこで囮捜査にあたり、逮捕すると脅され、薬を盛ることを強要されていたのだった。
その刑事の名前や特徴は聴いていないが、バッジの模様は覚えていた。
「バッジのデザインは人物2人とワシだって」
ルーが怯えるグラントを送って店を出ると、ダイナーにヒーバーが姿を現す。グラントと接触しているところを見られていた。
ヒーバーの中での容疑者疑惑が濃厚になる。
「殺人2件と今度は証人を脅しか。疑っていたが行動が容疑者そのものだ」
その後、ルーがバッジについて報告に来た。
「グラントの言っていたバッジはニューヨーク市警のものだ。手に負えなくなってきた援軍を呼ぼう」
「誰も呼べない。もうヒーバーに知られている。私は第一容疑者だ。我々でNYの刑事を捜そう」
「お前は警察の誰を敵に回した?」
カサンドラ登場回↓
カサンドラ初登場回は確か「そして誰もいなくなった」みたいな雰囲気の、密室殺人スタイルで面白い回だったと思います。そしてカサンドラ、美人で洗練されてて悪党で素敵。
レッドにはミアースよりカサンドラと付き合ってほしい……。
でもレッドが本心ではもうレディントンでいることに執着がないというか、その辺の感情もエリザベスと関わりつつ、何らかのストーリーの大事な要素にもなっていそうではありますね。
そして上記の回の自分のコメント読んで「レッドとリズは血縁じゃない」って言ってるのフフとなりますねw
今となってはまったく無関係ではない…と思いますが、ほんといつ明らかにしてくれるんでしょうね…。(もうなってるのかどうかもわからないw
今回、ブラックリストとレッドの個人的なエピソードに明確な絡みはなかった……ですよね。
一応ワードとしては「骨董品」っていうリンク感はありましたけど。
それにしても、ブラックリスト何年も見ているとどんどん麻痺してしまうのですけど、アメリカのドラマの予算の凄さが体感できる番組ではないかと思うのですが、今回は特にそれを感じました。
ロボット? 役者?
実際役者が演じてるロボットもあったんですけど、研究所の作りかけのヘッドとか手とか、本当に凄いんです!!
映画みたいなクオリティでした。これが1時間弱のTVドラマのセットだなんて、本当に贅沢!
殺すシーンは人間がロボットを演じているから視聴者は「ロボットという発想がなく気づかない」のは、仕方ないとして、それでも種明かしの設備がお粗末だったらそこで「ずるいじゃん」ってマイナスの感情が出ると思うんですよ。
でもそれが凄くリアルで驚きと説得力があるから、「あれは騙されるわ!」と素直に驚けました。
あと事件そのものも、最初は政治関係者が続いていて、恨みつらみから「ロボットを利用した思想犯?」と思わせておいて最後に「有名シェフ」ときて、ん? ただのセレブへの攻撃なの? と最後の最後に目的がわかったときに「きもっ!!」ってなるのも良かったです。
今回は、レッドの個人的なエピソードも「実は関係ないと思った妻が悪かった」という驚きのオチが用意されていて、いくつもの驚きがあちこちにあって、凄く濃い見応えのある回でした。(実際はマチルダは最初から匂わせぷんぷんでしたけどね)
個人的にカサンドラお気に入りキャラだから、レッドとの息のあったやりとり(しつつ、連携とってなくてバレバレなのもご愛敬)が楽しかったです。
クーパーの方は、もう先入観バリバリのせいか、またヒーバー刑事とリーがいい感じですれ違いになっていたのが、怪しい~~とミスリードにしても乗っかっちゃいますね!!!
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