ブラックリスト/THE BLACKLIST シーズン7  16話「ナイル・ハッチャー/NYLE HATCHER (NO. 149)」

2020/08/12

クライム サスペンス ジェーン洞 ブラックリスト ブラックリスト シーズン7

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あらすじ

Virginia Sherwood/NBC | 2020 NBCUniversal Media, LLC

2020年4月28日~ スーパー! ドラマTVで日本初放送。(全19話)
(アメリカ放送:2019年10月~)


登場人物はこちら


墓場の殺人鬼

リズはレッドを呼び出し、プロファイラー時代に未解決だった事件を追う事を告げる。
その為にブラックリストではない事件でチームを使う事の許可を得たが、レッドは交換条件に自分も頼み事をした。

リズの事件は、8年前にさかのぼる。
デラウェア州で墓を掘り起こした所、関係のない若い女性の他殺体が発見されたのが始まりだった。

それをきっかけに近隣の2州でも3人の遺体が見つかった。
犯人は墓地に遺体を捨てている。

被害者は全員性産業経験ありの若い女性だったが、性的暴行の痕跡はなく、遺体の損壊もなかった。

検死の結果、麻酔薬を投与した上で生きたまま埋められていた。

事件は迷宮入りしていたが、1週間前の洪水で同じ手口の新たな遺体が発見された。

当時のリズのプロファイリングは否定されている為、再依頼があった訳ではない。
「犯人の目的は殺人ではなく何かを隠す事。殺し以外の楽しみがあるはず」

クーパーは被害者を増やせない、と捜査を許可した。

被害者

新たな被害者はマーラ・ジェームズ。
発見が早かった為、腐敗が進んでおらず死んだ時の状況が確認できた。

帝王切開の手術の痕があった事から、出産してから1ヶ月位で殺されている。

マーラの実家を訪ねると、母親と妹は子供の存在を知らなかった。

DNA

アラムが手がかりを見つけた。
遺伝物質は母親から子供に移るが、その逆の現象も起きている。
胎児細胞が胎盤から母体に入る為、母親の血流のDNAは1割が胎児のもの。
それを利用し、マーラの赤ん坊のDNAを特定し遺伝子検査会社のデータベースと照合した。
その結果ほぼ100%の確率で赤ちゃんの父親は、ジョナサン・マクレアだった。

自己啓発の成功者で既婚者が、娼婦との間に子供を作っていた。

マクレアから話を聞こうとしたが、マクレアはマーラが殺される11ヶ月前に自動車事故で死んでいた事も分かった。

マクレアの妻を訪ねると、マーラの事は当然知っていた。
マーラとは秘密保持契約を結び、死んだ夫のキャリアを守る為裁判をせずに大金を渡して決着をつけていたという。
「夫のキャリアの基盤は幸せな結婚だったからよ。浮気が世間に知られたら本が売れなくなる」
幸せな結婚生活だったといい、今でも浮気は信じられない、とも言った。

8年前の被害者

改めて8年前の被害者のデータを調べなおすと、出産の記録が共通していた。
もしかすると全員がマーラのように秘密保持契約を結んでいた可能性がある。
だがその内容を調べるには法的な手続きだけでも何か月もかかる。

リズは法に縛られないレッドに協力を頼んだ。

ミッキー

レッドは裁判所の書類係のミッキーと知り合いだった。
25年のベテランで、国中の嘆願書や訴状を管理し、その秘密を握っている。

ミッキーの妻、パールの医療費を肩代わりする事で、簡単に関係書類を手に入れた。

そして共通のパターンを突き止めた。
被害者達は全員、裕福な既婚男性の子供を産み、認知を要求し金で解決している。
そしてその後殺されていた。
子どもは全員行方不明。
父親は母親より先に不慮の事故で死んでいる。時期も皆同じタイミングで母親は出産直後、父親は受胎直後だった。

さらに手がかりとなる、新たな共通点も発見した。

ナイル・ハッチャー

父親たちの死亡証明書の署名は、すべてナイル・ハッチャーだった。
メリーランド州の遺体処理業者だったが、州をまたいで処理をしているだけでも不審だった。

その前はデラウェアの葬儀屋で働いていたので、墓地への出入りも仕事柄怪しまれない。

容疑者に間違いない、と現在ハッチャーが経営している葬儀社に急いだ。

ハッチャーが個人的に利用しているという2階を調べると数々の証拠を発見した。
被害者達を調べていた痕跡に、冷凍保存されている精子等……。
ハッチャーは死後36時間以内の遺体から精液を採取して、女性達を妊娠させていたのだった。

ケンドラ

ハッチャーが最後にパソコンで検索していた、娼婦ケンドラを連行しアラムが聴取した。

ケンドラは他の被害者がいると知ると、ハッチャーから持ち掛けられた契約の内容をぶちまけた。
それは調べた内容と同じで、父親を脅して大金を得る代わりに、出産して欲しいというものだった。
「赤ん坊は、消防署の前に置いておけば養子に出してもらえるって」

ケンドラの種付けの予定日は明日だった。
だが父親相手の男性が昨日事故で亡くなった事は知らなかった。
「裁判のカタがついたら君はハッチャーに殺される」

アンジェラ

その頃、アンジェラという娼婦が出産を済ませ、ターゲットのエイブラハム・C・ゲラーの弁護士との話し合いをしていた。
ハッチャーの狙い通り、アンジェラは大金の送金を成功させた。

だがアンジェラは子供を手離す事については気持ちが揺らいでいた。
ハッチャーとの約束は、子供を消防署に置いてシーダー・ウィンドで落ち合う事だった。

結局アンジェラは子供が手放せず、子連れでハッチャーと落ち合うが、ハッチャーは意外と子供の存在には驚かなかった。
「これでよかった。大事に育てよう。君以外がね」
そしてアンジェラを処分する為、麻酔で眠らせた。

シーダー・ウィンド墓地

FBIもハッチャーのPCのリストからまだ入金金額が空欄になっていたゲラーの名前を発見し、アンジェラの行方を追っていた。

携帯は通じなかったが、位置情報を調べていると近くにシーダー・ウィンド墓地がある事に気づきレスラー達を急行させる。

ハッチャーはいつものように人知れず、眠らせたアンジェラを墓地に埋めていた。

そしてハッチャーが墓地を出ようとした時、FBIが間に合いアンジェラを救出した。

子供達

逮捕したハッチャーは、娼婦が死んでも誰も気にしない、と罪悪感を持っていなかった。
「僕はずっと死に囲まれて生きて来たんだ。命の終わりに訪れる苦痛に囲まれてね」
そんな生き方は孤独すぎるが、お金があれば変われる。
そこで死人から金をもらう方法を思いついていた。

産まれた子供については養子で処理をするつもりが母親によって様々で、最初は腹が立っていた。
だがやがて気づいた。
「僕が求めているのは金じゃなく、子供達だったんだ」

ハッチャーは消防署に置いた後に、養子縁組の書類を偽造し、子供達を養子に向かえていた。
それも金があればできる事だった。
「子供達には寂しい想いをさせたくない。家族のない僕のようにね。父親の愛情があり、金には不自由しない」
ハッチャーは1つだけ人間らしい要求をした。
「子供達には言わないでくれ。知る必要はない。あの子達は宝物だ。死人の僕を生き返らせてくれた」

だが刑務所からは逃れられない。

妻たちには、浮気が嘘であったことを伝え、そしてどちらかの家族から子供の引き取り手を探した。
アンジェラは刑務所に入ったが、1歳半になるまでは赤ん坊と一緒に暮らせる。

デンベの頼み

レッドがリズに頼んでいたのは、デンベの導師の件だった。

レッドは、デンベが慕う導師(イマーム)から「シリアの過激派と接触してる信者がいると、FBIテロ対策本部に疑われている」と相談を受けていた。

リズは約束通りクーパーに調査を依頼していたが、その最中に導師がさらわれてしまった。
FBIが逮捕した可能性もあるが、テロ対策本部は否定していた。

FBIの資料から「信者がシリアからコンテナを密輸している」という情報がある事が分かった。
信者達を見た事があるデンベには信じられなかった。
「怪しくはなかった」
だが導師が消えたと同時に、信者達も姿を消していた。

導師をさらったのは信者なのか?

荷物がシリアのラタキアから来ていたと知るとレッドは、ラタキアの密輸担当者に会いに行った。

ミスター・コルバ

ラタキア担当はミスター・コルバだった。
レッドの登場にコルバは恐れを見せなかったものの、輸入したばかりのA5ランクのオリーブ和牛を溶かすと脅すとあっさりと知っている事を吐いた。

「何を密輸しているかは知らないが、届け先なら知ってる」

届け先

レッドとデンベは、コンテナの届け先に踏み込んだ。
だが部屋を調べても導師の姿はなく、そこに居た男ジャラル・アッバスは何も知らないという。

レッドはジャラルの言う事を信用せず、地下室があるはずだと部屋中を探し地下室への入り口を発見した。
地下室を調べると、導師はいなかったが中には大勢の難民が隠れていた。

難民

「難民の存在を導師は知らなかった」
だが誘拐された事から、FBIはそう思わなかったのだろう、とジャラルは言った。

アメリカ政府は難民の入国を認めない。
過激派との関係どころか、彼らから難民を守っていたのだった。

その頃、FBIも隠れ家を突き止め向かっていた。
クーパーからの連絡を受けてレッドは、彼らは人道主義者だよ、と知らせた。

結局、テロ対策本部は存在しない過激派を追っていた。
導師の行方も、拉致した者も不明のまま。

レッドは自分のせいだと感じ、リズに打ち明けていた。
導師はレッドと繋がっているデンベと親しいから、狙われた。
「狙いは私なんだよ」

リズ

リズはイリヤが退去した後の部屋を見て、探偵の監視に気づき逃げたと考えた。
探偵は、監視しただけで逃げるという事は、リズがイリヤの命を狙っていたんだろう、と指摘した。

探偵はすでにレッドの手に落ち、リズにこれ以上イリヤの行方を知らせるつもりはなかった。
と同時にリズがどこまで知っているのかもまだレッドには把握できていなかった。

その後、導師の誘拐話からリズは気づき、もう一度探偵に接触した。

イリヤが恐れたのは探偵ではなかった。
一方、探偵はレッドに見つかり、レッドを恐れた。

「イリヤは母を救える情報を持ってたの。
あなたのせいで逃げられたわ。せめて理由を教えて」
「あんたは強敵に囲まれてる」
「その1人が彼だったとはね」
「”サコースキー・アーカイブ”」
探偵がレッドに追い払われる前にイリヤの家に仕掛けたマイクで何度も聞いていた言葉を言った。
「あんたの母親を救える情報は、そのアーカイブにあるはず」

導師の行方

その頃、導師は拉致した人物と対面していた。

「あなたは誰だ?」
「まずは私から質問させてくれる?」
その人物はカタリーナだった。

レスラーの兄

兄からの連絡を着信拒否していたレスラーの前に、とうとう兄が直接やってきた。
迷惑そうなレスラーだったが、話の内容を聞いて耳を傾けずにはいられなかった。
「レイ・フィールドの再開発が来週から始まる。
弟よ、秘密が掘り返されるぞ」

手掛かりとレッド

導師の部屋で犯人の手掛かりを見つけていたサキヤが指紋を見つけた、とレッドに報告に来た。

それは15年前から服役してる男で、アルトゥーロ・ルアルのものだった。
迎え出たデンベには意味が分からず、レッドに伝えようとするとレッドはキッチンの床に倒れていた。

直前には普通に会話をしていたが、確かに具合悪そうに咳き込んでいた……。


レッドは難民に和牛を振る舞っていました。
ちょいちょいグルメなレッドの味覚に、日本製の物が認められているのが嬉しいです。

今回は、ブラックリストではないリズの未解決事件、という「箸休め」と銘打っている回だったのですが、実際はいろんな情報が放出されていて、なんだか慌ただしい印象でした。しかもサブタイトル上ではしっかりブラックリスト扱いだし。相変わらず、よく分かりません。
まあ、悪人なんだからブラックリストでいいと思うんだけど、何故か劇中でわざわざ分ける台詞があったのが謎。

まず、デンベの導師は単発の事件ではなく、しっかりとカタリーナ登場に繋がっていました。
カタリーナの再登場早くね? とも思ったのですが、考えたら今更そんな引っ張る事でもなかったw (それにもうシーズン・ファイナル前)
カタリーナ周辺がクリアにならないといろいろもうややこし過ぎる!!


カタリーナ再登場だけでも十分なのに、レスラーの兄問題も始まるようです。
このタイミングでやる意味あるの? 何かに繋がるのかしら?
普通にレスラーの過去バナっぽいけど。

とこれだけでもお腹一杯なところに、レッドが倒れちゃうなんて!!

その前に急に登場した「サコースキー・アーカイブ」と「アルトゥーロ・ルアル」がすっ飛びました。

サコースキー・アーカイブについては、レッドが脅した探偵の言うことなので、もしかしたらレッドの仕掛けかもしない。
リズの気を逸らす為のデコイ的な?

「アルトゥーロ・ルアル」はその人物よりも、「15年前から服役」の方が意味有りそう。
そこに現カタリーナの存在を説明する鍵がある……とかネw

なんだかんだ先が気になる~!!

(文:ジェーン洞/海外ドラマクイーンズ)

アテンションプリーズ!!

当サイトは、ネタバレ全開しております。
また、あらすじ・感想等は主観に基づいた表現が含まれます事を、ご了承の上楽しんでいただけると幸いです。

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