あらすじ
Will Hart/NBC | 2019 NBCUniversal Media, LLC
銃の被害者
夜、レッドとデンベがパーティーの氷を買いにコンビニに立ち寄ると、レジ係の女の子ソフィアが大学に合格したと喜んでいた。
もちろん初対面だったが、それを聞いてレッドは一緒に喜んだ。
しかし2人が買い物をしている隙に強盗が入り、ソフィアはあっけなく撃たれてしまった。
気づいたレッドとデンベはすぐに強盗を撃ち殺していたが、ソフィアを助ける事は出来なかった。
レッドはただのコンビニ強盗としてやり過ごす事が出来なかった。
強盗には報いたものの、まだ足りない。
レッドはリズを呼び、事件に使われた銃のメーカー、ファイン・カリバー社の社長ゴードン・ケンプを次のブラックリストだと伝えた。
ゴードン・ケンプ
ファイン・カリバー社が扱う「ファインカル9」は、市販の9ミリ銃で一番安価で気軽に手に入る為、若い犯罪者に好まれた。
警察にも大量のファインカル9が押収されていた。
とはいえ、クーパーやパク達にはケンプをブラックリストとするには強引に思えた。
特別、罪を犯しているわけではない。
だがリズは、レッドから銃の売人の情報を得ていた。
「犯罪者と知りつつ銃を売れば犯罪です」
銃の売人
銃の売人、ジェームズ・ダルマンは前歴があり銃は買えないはずだったが、ダルマンの彼女カーリー・アンバースが銃を仕入れていた。
カーリーを連行し、ガン・ショーで30丁を一度に「収集目的の為」という理由で現金で購入していた事を突き止めた。
それを聞いたレッドは、あくまでも狙いはケンプだとクーパーに念を押した。
するとクーパーは、もう一度カーリーに同じ店で30丁購入させる囮捜査を提案した。
ガン・ショー
ガン・ショーにFBIが潜入した。
映像と音声で監視をし、違法行為の現行犯逮捕を狙う。
カーリーが以前購入したブースに行くと、カーリーの事を覚えていて、また収集用に30丁欲しいと言うと店員に警戒されてしまった。
ところがそこへケンプ自身がやってきて店員に声を掛けた。
店員はカーリーを怪しみ、代理購入の可能性がある、とケンプに伝えた。
しかし、ケンプは確かに聞こえたはずなのに「うるさくて聞こえない」と店員の会話を聞いてない事にした。
「彼女は収集家だろ? 身元調査で問題なければ売ってくれ」
明らかに違法行為だった。
チーム全員が確認し、ケンプの有罪を認めるとクーパーは逮捕にGOサインを出した。
ケンプ取り調べ
ソフィアの事件にも、自分達のイメージを守る為裏で手を回していたケンプらしく、FBIの取り調べにも違法行為はない、と余裕だった。
「武器メーカーは使用方法まで管理できない。ひき逃げ事件で自動車メーカーを責めないだろ」
ケンプにとって銃はあくまでも儲かるビジネスのようだった。
「銃犯罪への自衛は必要だ。犯罪が増えれば銃の増産を進める。さっきも工場に6000丁の出荷を命じた」
取り調べをしていると、弁護士が予備審問の手続きをした為、すぐに中止になった。
しかも裁判官がライフル協会を恐れたのか、逮捕状を出した事を公にしたくないようで裁判を回避してしまう。
「代理購入はこの国の深刻な問題だ。毎年3万件ほど起きているが、それで有罪証明のハードルが低くなるわけではない。
今回も考える余地はあるが、それでケンプ氏の連邦犯罪を立証できるか? できない。
この証拠で裁判は無理だ」
訴えは却下されてしまい、ケンプは釈放となった。
レッドVSクーパー
ケンプが釈放され、予定されていた6000丁の銃が出荷されると知ったレッドが何もしないわけがない。
合法である銃の出荷を止めるなというクーパーと意見を対立させる。
クーパーはレッドの邪魔を阻止する為、仕事をするだけだと今度はケンプの警護にあたる。
さすがのケンプもFBIの変わり身に戸惑い、逆に警戒をしてみせた。
「私を脅かして輸送の詳細を聞く気だな」
「個人的な感情は二の次です」
拒めば強制的に輸送停止、と強引に護衛を買って出た。
騒ぎが出て周辺を危険に巻き込みたくない、というクーパーの思いもあった。
輸送にはトラック3台が用意された。内2台はおとりで、1台に銃が積まれていた。
クーパーはリズを本物のトラックに同乗させた。
レスラー、パクはおとりを監視する。
「レッドも君らに手荒なマネはしないだろう」
迎え撃つレッド軍は、その頃FBI作戦本部の護衛を目視していた。
デンベがジェットで待つレッドに伝える。
「車は3台。止められるのは1台だ。運任せか?」
「ハロルドも頑固だな」
そして運任せにはできない、とリズに電話を入れ積み荷を探る。
リズは最初は拒んだものの、レッドに説得されると結局情報を漏らしてしまう。
レッドの予想は、普通なら一番現場経験が豊富なレスラーの車。だから外す。
パクはまだ新人。
「ハロルドは一番のワルに託すんじゃないか? つまり君だ。君の車でなければ10数える間に切れ」
リズはレッドのカウント10を待って電話を切った。
そしてレッドの仕込んでいた事故現場にリズのトラックが到着した。
パトカーと警官もヘディに頼んで用意していた仕込みだった。
事故に足止めされ、様子を見に降りて来たリズは、待ち受けていたレッドの仲間達に簡単に銃を向けられ降参せざるを得なかった。
ところがトラックの荷台を開けると、中は空っぽだった。
その様子を本部で聞いたクーパーはしたり顔で言った。
「レディントンさん。いいお客さんだな」
本物はレスラーのトラックで、無事シカゴに届けられた。
リズとクーパー
リズはオフィスに戻るとクーパーを責めた。
「私を騙した。信用してないんですね」
「君が私に怒るのか? 君がレッドにどの車か教えた! 我々より彼を選んだ。仕事や法律よりもだ」
「破るべき法もある」
「バッジをつけている限り、ない」
クーパーは怒りと同時に失望、心配も伝えた。
「レッドといると善悪の境界線がぼやける。君の場合その判断が我々より難しいだろう」
「犯罪的な衝動があるせい……」
「そうだ。今日もそれに屈した」
「どうしますか?」
クーパーはリズだけの責任にはしなかった。
「モラルなき男に6000丁の銃を届けた。その結果何人、人が死ぬのか。今日は最低な日だ。
お互いに許し合えないならもう我々に未来はない」
イリヤ
自宅に戻っていたイリヤは、家の前にナンバーを泥で隠した青い車が停まっているのに気づく。
カタリーナの手先に違いない、と警戒するが妻のリンダが見ると車は消えていた。
リンダは、度々の発作もあったので、イリヤが精神的に不安定な状態にあると車の存在を信じなかった。
イリヤは青い車に監視されている、とレッドにも助けを求めた。
デンベが確認に行くと、やはり車はなかった。
デンベは自分だけでは対処できず、レッドを呼ぶ。
リンダは訪ねて来たレッドを責めた。
「あなたが現れるまで私達は普通の人生を送ってた。
2人が古い仲だとは聞いてるけど、彼と私の人生もあるの。2人で静かに暮らしてた。
あなたとの時代のせいよ」
レッドはただ受け入れるしかなかった。
妻はレッドの助けは求めず、イリヤを治療させたいと言った。
「引きずり込んで悪かった。本当にすまない」
レッドはこれが最後のようにイリヤの手を握って謝り家を出た。
ところが家を出ると、少し離れた所に青い車を見つけイリヤの言っていた事が本当だったと分かる。
しかも運転席には人影も見えた。
すぐにデンベが車に近づき、監視していた人物を拉致した。
それはリズが雇っていた私立探偵だった。
レッドは、イリヤに正しかった事を伝えに行った。
するとイリヤは夫婦で引っ越しを決めていた。
「誰にせよ、もう彼女は死んだ。後の事は任せて、調べておく。
君らは君らの生活だけ守ればいい」
執行
夜、レッドはケンプの自宅へ侵入し、銃を持ってケンプを待ち受けていた。
薄明りの中、レッドに気づいて驚くケンプに、部屋の隅のソファに座ったまま語りかける。
「この道のプロになってからずっと敬意をもって銃の製造者を支持してきた。
彼らは自らの歴史や熟練した技にプライドを持ってきた。
彼らの作る銃は私の商いの道具となった。
正しく扱える者の手に渡れば便利な道具となる。
スポーツに使い、身を守る。秩序をだ。
だが君の客のような間違った者の手に渡れば、秩序を壊す。
私は銃で、多くの友達を失ってきた」
「私のせいじゃない」
「もちろんだ。君は抜け目なく行動し、君の世界では法律が君を守る。
だが私の世界に君が盾にできる法律はない。自分で結果を背負えるならば何をしても構わない」
「結果とは?」
「私を怒らせた。君の行いが気に入らない。
私の場合はどこの法廷も説得する必要がない。有罪だと私が断ずれば――。
刑を執行する」
レッドは、ケンプが流通させた100ドルの銃でケンプを処刑した。
レッドとリズ
リズはレッドの隠れ家を訪ねていた。
レッドは今日の出来事でリズを責めず、クーパーに騙された事を誇りに思え、と労った。
「法よりも正義を信じると思われた」
リズはレッドがケンプにした事を察すると、クーパーに言われた事は否定できないと実感した。
「私達は善悪の境界線を越え過ぎて見えなくなってるって」
「違う、君ははっきりと物事を見てる。
今日君のチームは君の味方ではなかったが、君が私の見方でいて心強かった」
そこへ、デンベからの電話がレッドに入った。
拉致した探偵は、ブリムリーが拷問して雇い主を聞き出していた。
「雇ったのは、エリザベスだった。
あなたがイリヤじゃないと知りながら隠してる」
電話を切った後、レッドはリズに悟られないよう、ワイングラスを掲げた。
「味方になれたことに」
「ようやくね」
リズは笑顔で応えた。
冒頭のコンビニのシーンでは、レッドがパーティーにシェールを呼んでいる事が分かりました。
誰かの引退パーティー、と言っていました。
ブリムリーは、拷問にボードゲームを取り入れていました。
具体的にはどういう事なのか、よくわかりませんがw ボードゲームによって引き出せる内容が変わるようですw
と小ネタでした~。
今回は、引いてみれば正直箸休め的な、ブラックリストとしてはケンプは小物過ぎだし、レッドとの関係性も希薄で、早い話、ブラックリストとしてはハズレ回でした。
ただ、それは結末を見るまでの感想で、最後レッドが自分の手で処刑した事によってかなり盛り返しましたw
あのケンプ処刑シーンだけでも見応えありました。
台詞とかシチュエイションとかもうほとんど漫画の世界なんですけどね!
それがイイ!!
まさにダークヒーローそのものなレッドでした。
またケンプの輸送を邪魔するレッド軍の動きは、あらすじではほぼ詳細は省いていますけど、ヘディが衣装等を手配する様子がテンポよく入っていて、これまた漫画っぽくて楽しかったです。
ヘディはレッドの事を「レイ」って呼んでた。
レッドの愉快な仲間達は本当に頼もしくて、楽しい!
リズのイリヤ捜しはろくな事にならなそう~って見てたんですが、今回の「レッドにどうばれるか」の伏線というか仕込みなだけだったんですね。
私立探偵さんはほぼ台詞のないまま出番終了w
この辺はさらっと、テンポ良くて良かった。
イリヤさんは、カタリーナが死んだ前提になっているので、意外とフツーに暮らしていたんですね。
ってことはレッドはマジで死んだと思ってるのね……。
となると目下、レッドの問題は「リズ」だけになる?!
でもレッドの正体が分からない限り、何をどう見ていいのかわかんないんですよね。
今となっては2人はお互い騙し合いながらも、実はウィンウィンの関係になってるし。
このままでいいんじゃない? と思えてしまう。
んで、リズが控え目になってくれたら尚よいw
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