ブラックリスト/THE BLACKLIST シーズン5 7話「キルギャノン社/The Kilgannon Corporation (No. 48)」

2018/03/14

クライム サスペンス ジェーン洞 ブラックリスト ブラックリスト シーズン5 海外ドラマ

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あらすじ

Will Hart/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC


2018年1月30日~ スーパー! ドラマTVで日本初放送。
(アメリカ放送:2017年9月27日~)


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質の悪い輸送サービス


トムとの結婚後、初めてレッドに会ったリズは浮かれた様子でその報告をした。
しかし祝うのも早々に、レッドはブラックリストの話しをする。

中国船籍の貨物船が沈没し、隠れていた密航者の何十もの遺体が浜辺に打ち上げられていた新聞記事を見せる。

それはこれまでレッドが事業としていた、人材輸送ネットワーク・ビジネスの後釜に座った冷酷非情の悪党による、質の悪いサービスが原因だった。

レッドは、人の密輸を「人助け」だといい、自分がビジネスを取り戻す手出すけをFBIに手伝わせようとしていた。

珍しく自らもFBIに出向き、クーパーに直談判した。
「私がやらなくても誰かがやるが、それなら私が参入して質を保ちたい」

このまま放っておけば、死者は増えるばかりだろう。
クーパーは、犯人を倒す手助けはするが元の座に戻すまでの面倒は見ないと釘を刺して引き受けた。

レッドは早速、捜査の手がかりとして、ギリシャのルートへの接触を提案した。


デンベ


ルートへの接触にレッドに選ばれた潜入者は、デンベだった。
アラムはデンベの歯に通信器を仕込む際に、その仕組みを独学で理解する頭脳と8か国語が話せるという事実に「仕事で人を殺すこと以外、君は僕の理想だ」とベタ褒めした。


ギリシャのテッサロニキへ飛び、チームもデンベを見守る。
デンベは銃をつきつけられるが、難なく窓口のボスを騙し密輸希望者のリストに加わった。
明日10時集合、3000ユーロの前払いだと言われる。

その際に、指示を出しているのがアイルランド人だという情報を得たのですぐにレッドに知らせた。
するとレッドには心当たりがあった。


アーサー・キルギャノン


ブルガリアのソフィアに、レッドとデンベは向かった。
レッドは初対面だったが、アーサー・キルギャノンはすぐに事情を呑み込んだようで冷静にレッドを迎い入れた。

表向きは海運コンサルタントをしていたアーサーは、すでに息子に実務を譲ったから話しなら息子のコリンにしろと言った。
アーサーは、息子を信用しているようだったが、レッドは中国船だけではなく利用者があちこちで死んでいると、決して今の事業が上手くいっていない事を告げる。

レッドは、自分が半々で参入し品質管理を担当する事で、死亡率を下げ、利益を上げると提案したが、それでもアーサーは息子にも出来ていると突っぱねた。

レッドは、アーサーの仕事への厳しさが息子に受け継がれていなくて残念だ、と言い残して立ち去った。


ブルガリア


FBIはキルギャノンの情報を得ると、アーサーがブルガリアの政治家にコネがあり、当局の協力が得られない事を確認する。

クーパーは再び、潜入捜査を提案した。
それに立候補したのはデンベだった。
すでに密輸リストには加わっているからそのまま参加する、というのだった。

しかし、コリンのビジネスはあちこちで死者を出しまくっている粗悪なものだとわかっているレッドはすぐには認められない。
もう敵の名前が分かったのだから任務完了だと、デンベを止めるがデンベは効かなかった。
「死人が出るのなら、なおさら誰かが行かねばならない」

デンベの意志の強さと善良さに、レッドは認めるしかなかった。
ただし、もしも行方を見失ったら全力で捜すと約束して。

デンベは、万が一の場合の家族の面倒にはレッドを信頼していたので、心配はしなかった。
だが、レッドの面倒を誰が見るのか? と言う事だけは気がかりだった。


密輸サービス


デンベは約束の時間に、集合場所へ行った。
すると他にも子連れの家族など数名が集まっていた。

全員顔にマスクをされて車に押し込まれる。
デンベとの通信状態は良好だった。

マケドニアの内務大臣からは、監視の許可だけをもらいそれ以上は現地警察に任せろ、と言われていた。

最初の中継地点に到着すると、そこは10以上の物流会社が利用する巨大な倉庫だった。
ここならば出入りは多く確かに、荷物に人が混ざっていてもなかなか気づかないだろう。

FBIはここで踏み込めば、デンベや他の人達の被害が少なく済むと令状の発行を手配した。


しばらくすると、密輸希望者達はランダムにトラックに振り分けられた。
すると、デンベのトラックに、両親と引き離された幼い少女アナだけが乗せられてしまう。

それをなんとか阻止しようとした際に、デンベは殴られ歯の通信器が壊れてしまった。

もう情報が途絶えた今、FBIだけで突入する事は出来なくなってしまった。

そこへ現地警察が到着し、FBIもデンベを捜しを始めるが一歩遅くデンベを乗せたトラックはすでに出発した後だった。


デンベの行方


すぐに窓口の男に、トラックのドライバーに連絡を取るよう命令するが、すでにドライバー達にはトラックを捨てて逃げろと連絡してあると言われる。

トラックを乗り捨てた場所は、ドライバーにしかわからない。
更に悪い事に、アラムがトラックが冷蔵トラックで荷台が密閉されている事に気づく。
エンジンを切ってしまったのなら、空調が止まりいつしか荷台の酸素がなくなる。
それ以上に問題なのは、人間が吐き出す二酸化炭素。
3パーセントを超えればそれだけで人間には致死量になる。

アラムはタイムリミットは2時間30分だと計算した。


異変は荷台の中の人達にも伝わっていた。
急にトラックが停止したままになったのだから。


ダメ息子


レッドは、デンベの危機に自ら動き出す。
まずは、アーサーに会う為に自宅へ向うと妻にアーサーの死を告げられた。
実は、レッドのチクリによって父親に失態がバレたコリンは、説教をするアーサーを絞め殺していたのだった。

するとレッドは妻を脅し、コリンに「母親の命と引き換えにドライバーの情報を渡せ」と電話をするが、どこまでも性悪なコリンは迷わず「殺してくれ」と答えた。

レッドが父親にちくった事を根に持っている上、母親の命などいずれ始末するつもりだったから手間が省ける、といいまったく取り合わなかった。

レッドはそれを側で聞いていたアーサーの妻に、「なんだかすまない」と逆に謝罪した。
すると妻もやっと息子の酷さを理解したのか、レッドに息子の居場所を知る方法を教えた。
コリンの愛車にはGPSがついていたのだった。


レッドはすぐにコリンの拠点に乗り込み、側近を撃ち殺すとコリンに母親の反撃を知らせた。
ドライバーの情報の在り処を吐かせると、コリンも撃ち殺した。


闇の中の光


ドライバー情報はすぐにFBIにも知らされたが、デンベが乗る車のドライバーはレッドが直接追った。
しかし自宅は留守で、レッドはつい弱気になりリズに電話をする。
もう手遅れかもしれない、と思うとデンベへの想いが溢れるのだろう。
デンベがレッドの側を離れないのは、レッドへの感謝とかではなく、レッドを救う為だと思っている。

レッドがまだ若く今よりも荒れていた時代から、この世界は恐れるような場所ではないと示し続けていたデンベ。
「闇の中の私に光を照らした」
常に他に道がある、とレッドに示していた。

レッドはそのおかげで、いつか自分のような人間でもデンベのようになれるのかも、と希望を持つ事が出来ていたのだった。

「彼が私を守ってくれるのは、私の魂を救うためだ」

そんなデンベは今、酸欠が近づき人減らしまで言い出す程の混乱する人々をなんとか落ち着かせ、そしてアナを守り、全員が無事で救出されると信じて落ち着いていた。


そして、レッドの祈りが届いたのかドライバーが自宅に戻ってきた。


レッドは自らの手でデンベの乗るトラックの荷台を開けた。
幼いアナは脈が弱くなっており、救急車を待たずにレッドとデンベで病院へ輸送したが、他の大人達は全員無事だった。

Will Hart/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC


アナの無事を確認し、デンベとレッドはやっと車中でほっとした。
レッドは素直に胸中を語った。
「君を失ったかと思った」
「お別れはまだだ」
世界があまりにも残酷だから、悪が勝つと思ってしまう、というレッドはもしデンベが死んでいたらデンベの間違いを証明できた、と言った。
「でも俺は生きてる」
「そう生きてる」
レッドは改めて、デンベの無事を噛みしめた。


無事、ほとんどの人を救出し事件は解決したように思えたが、現場の人達を実際見ると、レスラー達の心は揺れた。

この人達は全員が何らかの事情で生きていくために国を出たかったのに、今連行されようとしている。
命を落とすか、生きていても収容所だろう。

クーパーはその連絡を受けると、レッドに連絡を入れた。
「これからレスラー達が10人の移民を現地警察への輸送を手伝う。
途中で誰かに襲われても、権限のない我々には反撃する事が出来ない」

レッドは、早速人材輸送ネットワーク・ビジネスを復活させなくてはならかった。
アナも無事、両親と再会できた。


スーツケース


トムは、ピートがクレジット・カードを利用したと、レナから呼び出しを受けた。
警察から、名義がレナのものであった為に確認の連絡を受けていたのだった。

そのコンビニの防犯カメラを確認する為に、レナがレジの男を引き付けた。
トムはピートの写る画面を写真に撮っている所を、他の従業員に見つかったので軽く抵抗して逃走した。

その様子をレナの監視役がまた見ていた。


2人は防犯カメラの映像から、ピートが風貌を変えている事を知った。
また、ピートの車の中に写るモーテルの鍵から、宿泊先を突き止めた。


レッドバーチ・モーテル


ピートが滞在しているレッドバーチ・モーテルへ2人は向かう。

レナにノックをさせてピートにドアを開けさせると、銃を持ったトムが押し入った。
するとピートはトムを責めた。
切断された指を見せ、あんたのせいでこうなったんだ! と。

実は、ピート自身も殺されかけていたのだった。
骨について知っている人間を吐くよう言われたが、言えば殺されたので黙っていたという。
気絶している間に骨は奪われていて、目を覚ますと今度はニックが誰かと揉みあっていた。
そしてその隙に逃げたと言う。

と言う事は、ニックを殺したのはピートではなかったのだった。

すると突然、2人組の男が部屋に押し入り、トム達は全員拉致されてしまった。


新たな持ち主


トムが目覚めると、目の前には大きな黒縁眼鏡を掛けた坊主頭の男が銃を向けていた。
スーツケースを持っているからレディントンと話しがしたい、と言いその情報をくれた人物を生かす、とも言い出した。

ピートは知っているのはトムで自分は巻き込まれただけだ、というとあっさりと射殺された。
かなり非情な男だった。
レナも、一度は何も知らないのなら、と逃がしておきながらその背中を撃った。


1人残ったトムは、レッドは自分のボスだとウソをついた。
簡単にモーテルで拉致された事で、トムを過小評価している事に焦ったようだった。

「レッドにスーツケースを持って来いと言われた。
レッドが欲しいなら渡してやるよ。
俺を信用してる。だからチャンスをくれ」

その頃、レッドの元にも、レナの監視役からスーツケースとトムの誘拐が伝えられていた――。


8話「イアン・ガーヴェイ/Ian Garvey (No. 13)」へつづく


かんそう


今回はデンベ回と見せかけてのレッドの見どころ満載でした!
デンベによってよりレッドが浮き彫りになっていましたし、久々に銃を持っての活躍も見れました。
出だしから、サングラスで緊張感のあるレッドが格好良かったです。
デンベがいないので1人で動き回るレッドが堪能できました。


レッドとデンベの関係がこれまで以上に具体的になりました。
ただレッドがデンベを助けたというだけではなく、それは単なる出会いなだけでレッドにとってはその後の関係の方が重要になっていた……んですね。
まさに奇跡の出会い!
てかどこまでデンベは光なのよ……。アナにもハンカチでウサギつくってあげていました。さすが孫までいるデンベ、レッドから少女まで守備範囲は無限です。

そんなデンベが死ぬわけない! と思ってはいてもデンベの危機に右往左往するレッドを見ているのは、ハラハラしました。


メインのブラックリストである、悪質な人材輸送サービス自体は普段のトリッキーさと比べるとかなりシンプルな事件でした。
でも、バカ息子のバカっぷりは「ブラックリスト」らしい個性が感じられました。

今回はクーパーの最後の計らいが特に効いてました。
結局、レッドの事業再開のおぜん立てをして、人助けにもなって一石二鳥!
皆格好良かったです。


そして、スーツケースにはいよいよ新たな組織が登場!

やっぱりピートがニックを殺すというのは、ちょっと唐突ですよね。
それにしても、またもや個性的な人物。
見た目はぽっちゃりしててファニーなタイプですが、バンバン簡単に殺すお人でした。
レッドの事は認識してるけど、トムの事は知らないようで。

レナの監視役も今回でレッドの手下だと、明確になりました。
まあ、レナに危害を加えていない感じで思った通りでした。


さて、レッドはどう動くのか!? (スーツケースも)面白くなってきました!
次回が待ち遠しい!


8話「イアン・ガーヴェイ/Ian Garvey (No. 13)」へつづく

登場人物はこちら

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(文:ジェーン洞)

アテンションプリーズ!!

当サイトは、ネタバレ全開しております。
また、あらすじ・感想等は主観に基づいた表現が含まれます事を、ご了承の上楽しんでいただけると幸いです。

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