あらすじ
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旧友
隠れ家であるバスハウス(公衆浴場)にウィーチャが侵入してきた。
レッドはあえてウィーチャの名を言わず、クーパーに曖昧な侵入報告をする。
「最初は危うかったが最後は私が馬乗りに」
まんまと勘違いしたクーパーは、事の重大さから「新しい警備を手配するまでの間デンベを貸して欲しい」というレッドの要求を即答で受け入れた。
レッドとデンベはゲームをしたり、昔のような二人の時間を楽しむ。
船の積み荷
レッドから言われていた船の積み荷を調べた結果が出る。
船主は大手の運輸会社。扱うコンテナは1万以上。
積荷目録に問題はなく、貨物を預けている数百社にも捜査対象となっている会社はなかった。
クーパーが問題はなかったとレッドに伝えると、それこそがポイントだと言う。
「1万以上の中に2つだけ目録と違うコンテナが隠されている」
エンタロン・エレクトロニクスはフロリダに本社があるテクノロジー企業で、存在しているが実際に製品の製造販売はしていない。
「念入りに作り上げられた幻の会社だ」
それを行っているのは企業を合法に見せることに特化した組織、モルガナ・ロジスティクス・コーポレーション。
エンタロンも運輸会社のトランスウィスクもモルガナが作った数千社のうちの2社にすぎない。
政府から正規の文書を入手し、本物の船体番号や機体番号をつけた船舶や飛行機を所有している。
当局が把握するにも数が多すぎるし、中には実在する企業もあるがその多くは架空で、犯罪海運コングロマリットのカムフラージュだと言う。
「モルガナを潰せばアメリカ史上最大の犯罪組織の1つを潰せる」
チームはエンタロンを手掛かりにモルガナを潰すため追う。
改めて調べると、レッドの言う通り積み荷から目録にないフランスからの高級ワインが見つかる。
高額の関税がかかるはずが、密輸のおかげで免れている。
船長は驚き、エンタロンはお得意様で、クリスマスカードももらっていると言った。
エンタロン
エンタロンの責任者は不明だが、会計士を見つける。
やはりエンタロンは信頼できる会社だといい、架空であることを否定した。
「先日も東海岸を統括するロジャー・バレットと会食した」
そのレストランはマンハッタンのジャスピネール。予約が取れない名店の名が出てハービーが興奮した。
会計の記録から、エンタロンではなくノースマイヤー社のカードを使っていたことがわかる。
請求先住所はDCだった。
ノースマイヤー社
その頃、エンタロンではFBIの押収騒ぎに慌てていた。
ボスは不満で、責任者を呼び出し体勢を変更すると言っている。
誰もがこのボスの力に怯えているようだった。
そしてノースマイヤー社の住所を突き止めたチームが突入してくる。
すでにボスの指示で、責任者以外は早退していたところだった。
押収した資料から、ハービーがノースマイヤー社が偽企業を作るためのデータセンターだったことに気づく。
その量から偽会社は数千、数万はありそうだった。
「今までに見た中で最大の犯罪組織かも」
シーヤの発言を誰も否定はしない。
モニターに表示されたマップには、全国に広がる輸送路が記されていた。
幻の男
逮捕した責任者のIDも偽造だった。
会社と同じ、存在が幻の男。
司法取引を申し出るも、よほどボスが恐ろしいのか口を開くことはなかった。
「弁護士も何も必要ないからさっさと書類送検してくれ」
そう言って自らコップに口をつけ、DNAまでも提供した。何も出てこない自信があるのだろう。
クーパーはレッドに手詰まりになったことを報告するが、レッドは男の身元を割るため、DNAなどを送らせた。
「偽名でも手がかりは残る。どこを探すかが問題だ。何か探しだせるだろう」
そしてレッドが調査結果をチームに伝える。
「正体は不明のままだが複数の国の偽名IDが見つかった」
さらに真相から遠のいただけだと言うクーパーに逆だと説明をする。
「パスポートを発行した国々なら出入国を含め情報を提供できる」
そしてハービーが男がパリへ行くと必ず向かう場所を突き止めた。
モルガナの拠点
パリのそこはLT&Zという会社の建物だった。上空から見る限り、なにかの酒類の倉庫で周囲は警備で固められている。
突入するとエンタロンと同じく事前に知っていたように設備だけ残して人が消えている。
そしてシーヤはモニターの電源を入れる。
うそでしょ、と思わず声を上げた。
運輸を示すマップは世界地図になっており、世界中を網羅していた……。
モルガナの拠点を押さえたことを、想像を超える成果としてチームは喜んだ。
数千の企業ネットワークで、従業員は政府発行のIDを持ち、合法な機材で違法商品を運んでいる。
「これで世界最大の海運組織を潰せる」
クーパーがチーム史上も最大の事件だとレッドに報告をするとレッドは、エンタロンの責任者の状況を尋ねた。
「保釈金は高額だ。裁判まで出られないだろう」
おめでとうハロルド、そう電話を切った後、レッドはここまでだとそれまで一緒にいてもらったデンベを家の前で降ろした。
そして1人になるとすぐに弁護士のヘレン・スウィントンに電話をし、男の保釈金300万ドルを払う手続きをした。
パーティー
レッドは不動産を扱うだけではなく、何でも屋のアンドレアを呼び、パーティーの準備をさせていた。
「始まりと終わりの祝賀会だ」
釈放された男を車で拾い、パーティーに参加させる。
それはモルガナ・ロジティクスの世界各地の幹部を集めたパーティーだった。
そしてレッドがスピーチをする。
「FBIと多くの国の法執行機関が施設の閉鎖を始めている。だが心配はいらない。予防策を講じておいた」
洗練された組織だったと自画自賛をし、これまで築いた財産を分かち合おうと声をかける。
「一緒の仕事は終わったが、皆さんの誰一人としてもう働く必要はない」
サージェントのヘンリー・ジェイムズの肖像画が破られたエピソードを今のモルガナに重ねた。
「傷つけられても、我々は生きていく。そして共に癒えていく。だからお祝いしよう」
楽団を呼び入れ、パーティーは賑やかに続いた。
ハドソン
ハドソンは以前一緒に組んで信頼のおけるジョーダン・ニクソン特別捜査官を呼びつけ、チーム836を内部から探らせるが、何もつかめなかった。
「局内の人間にとっても謎だ」
だがニクソンはクーパーの事件解決数の多さから、ハドソン同様なにかあると手がかりを探っていた。
機密アーカイブは無理でもファイル番号と関わった上級捜査官は見られる。
「ある会議にクーパーと他3人の本部長が関わっている」
いかにも怪しい。
ハドソンはシェーファーという男を騙し、ファイルの中身の手がかりを引き出した。
意味ありげに封筒を差し出し、その会議の内容を知ってる体で話を進めると、シェーファーは「連邦会議でズマと口にすれば司法長官から電話が来るぞ」と口走ってしまう。
シェーファーが受け取った封筒の中身は白紙だった。
そして「ズマ」というワードからハドソンはレッドにたどり着いた。
「レディントンの仲間がFBI捜査官になるならそれには極秘会議が必要だろうな」
ハドソンはオフィスにイメージボードを作成する。
クーパーの養女アグネスの母は元FBIのエリザベス・キーン。
キーンは約10年前レッドとの逃亡がニュースになっている。
「レディントンが長年捕まらない理由がこれだ」
レッドがFBI特別捜査チームを堕落させた。
「徹底的に解明してやる」
かんそう
モルガナはレッドの会社でした。
レッドが自ら解体させながら、これまで明確には知られなかったレッドの事業が明らかになるのは面白いですね。
でも、本当に終わりなの? と寂しい気持ちの方が大きいです。
ただ気になるのはレッドが止めたところで、他の誰かがそれに成り代わるだけなのでレッドが帝国を解体させるのは悪手だと思うんですが……。
そんな簡単な終わり方もブラックリストらしくないし、レッドには新たな目的があるのか本当に納得(主観)のいくエンディングがまだ残されているのかどうか、め~っちゃ気になります!!
デンベがFBIになったのはいまだにレッドの仕込み? じゃないのかって勘ぐってしまうんですが、そうでもなければFBIにとっても危険しかないんですよね。
今回のことは想定できることですし。(デンベの経歴からレッドに結びつく)
この辺も明らかになるのかならないのか……。
あとモルガナがIDを簡単に偽造できてしまうという設定は、レッド自身のIDも偽物であることにつながる?? と過りました。でも今更どこの誰ってわかって「いきなり出てきた見知らぬ人」でしたじゃ面白くないですよね……。
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