アメリカン・ホラー・ストーリー:カルト/American Horror Story: Cult シーズン7 5話 「野望の動機/Holes」

2018/05/22

Simoom アメリカンホラーストーリー アメリカンホラーストーリー:カルト ジェーン洞 ホラー

t f B! P L

あらすじ

2018年4月23日~FOXジャパンで放送!(全11話)
(アメリカ放送2017年9月~)


・シーズン7登場人物

4話「11月9日/11/9」へ



ボブ


ビバリーはボブに報道の姿勢を注意された。

犯罪も緊急通報の数もここ数年で減少しているのに、無駄に恐怖を煽っている。
毎回、最初に現場に到着するのは何故?
警察が連続殺人と認識していないのに、先走っている。
またカイの事も「市議に立候補した変人」といって、映すなと言った。

それでも反省もしなければ、セレナの犯行動画を公開するべきだと言い出すビバリーをボブはクビ宣告した。


会議


夜、カイのカルト仲間は集まっていた。
ウィンター、サミュエルズ刑事、ハリソン、ゲイリー、R.J.。
ウィンターが、市議選の支持状況の調査報告をする。
有権者の意識は低く、大半が補欠選挙はおろか市議会の役割すら知らなかった。

するとR.J.がなぜ議員になる事に拘るんだ? と疑問を投げる。
カイは迷わずR.J.の頬をひっぱたいた。
「信用を得れば権力が手に入るからだ」

世間を恐怖と混乱に陥れた時、臆病な連中は指導者に頼る。

だが、スマイルマークを残す連続殺人犯が現れてもまだ世の中は普通に暮らしている、とハリソンが言った。

カイは、もっと怖がらせる事にした。
悪魔的要素を足して。
そこへビバリーが、目撃されなければ意味がないと言う。
「時計仕掛けのオレンジ」のような刺激的なものが必要。

カイはセレナを殺した時の映像を見せればいいというが、ビバリーがボブが了承しない上、自分の公平さが疑われ始めていると伝えた。

カイはそれならボブを悪魔的に殺して撮影する、と決めた。

そこへ1人のメンバーが遅れてやってきた。

アイビーだった。


アリー


アイビーに去られ、殺人犯に狙われた家で1人になってしまったアリー。
恐怖症が悪化して、身体に穴が空いて黒い虫がいると思い込んで自分の首を引っ掻きまくっていた。

ヴィンセント医師によると、嫌悪の表れの集合体恐怖症でアリーの場合は、潜在意識にある闇に落ちることへの恐怖と結びついている。

今オズに会えない日々は、まさにアリーの心にぽっかりと穴が空いたようだった。
自分を置いて行ったアイビーにはもちろん、自分にも腹が立つ。

ヴィンセント医師は、自分の責任を認める事が恐怖に打ち勝つ第一歩になる、と励ました。

それにしてもアリーは、アイビーに怒りを感じていた。
カードも解約され、何とか生活は出来るものの家から出てホテルに泊まりたくても金がないのだという。
まるでアイビーは、準備をしていたようだった。
あっという間にすべてを解約していっていた。

ヴィンセント医師に絆が弱まるのを感じなかった? と聞かれると、アリーには思い当たる節はあった。

2016年9月頃、あまり上手くいっていなかった。カフェの経営難や選挙のせいだと想っていたが。

オズとの監視付き面会をしても、挙動不審になってしまいオズにヘンだと言われていた。
アリーは息子を失わないように助けて、とヴィンセント医師にすがった。


アヴェ・サタナス


ボブ殺しの計画が実行される時が来た。
カイは、殺す際に悪魔的に見せる為に「アヴェ・サタナス」と言うよう指示した。
英語の方が伝わるんじゃないか、と言われると目的はあくまでも恐怖を広める事だから、不気味なラテン語でいい、と言った。

メンバーはいつものピエロの格好になってボブの家に侵入した。
ボブを殺そうとすると、「屋根裏に奴隷がいる」と言い出した。

確かに屋根裏には、SMプレイの途中で天井から吊るされた複数の釣り針を腹や足などに挿してマスクをされて吊るされている男がいた。

R.J.はマスクで誰も見ていないのだからこのまま放置しようといった。
カイは、有無を言わさず男を刺して殺した。
アイビーは、初めての殺しに吐き気をもよおしてバスルームに駆け込んだ。

その男の死体の隣にボブを連れて来て、皆で刺し始めた。
最後に、ビバリーは顔を映すなと念を押してからマスクを外した。
ビバリーを見てびっくりするボブの脳天に斧を突き刺して止めを刺した。
「アヴェ・サタナス。このクソ野郎」


そしていつものように一番に到着したビバリーが、匿名のメールに添付された動画と共にボブ殺害を報道した。


厄介


ブッチャリーで、ビバリーとカイはお茶をしていた。
2人はボブ殺しの際に、厄介な事に気づいていた。

カイが感心したのはビバリーだけ。
他の者達は、質問が多い。

5週間前の棺桶殺人の時。
その時にはまだいたメドーは、まだ閉じ込めるの? と言い出していた。
するとR.J.がそれに同調してもう2人を出してやろう、と言っていた。

ビバリーが、R.J.の弱さを致命的だと指摘すると、カイも認めた。
「では取り除こう」



アリーは、夜、ハリソンの家の方で物音がするのに気付いた。
望遠鏡で覗き見すると、ハリソンが裏庭に大きな荷物を運んでいるのを見る。
その後は、サミュエルズ刑事と家の中でキスをしていた。

気になったアリーは、バッドを持ってハリソンの裏庭に忍び込んだ。
そこには大きな穴が掘られていて、穴の底にはメドーが捨てられていた。
アリーが覗き込むと、メドーはまだ息があり「助けて」と言った。

家の中で気配を感じた事もあり、アリーは家に駆け戻った。
そして防犯対策をしてから911に電話をすると、アイビーからのキャッチが入った。

アイビーにメドーが穴に入れられて殺される、と言うとアイビーはまた穴の話し? と相手にしなかった。
その内ドアを叩く音がして驚いていると、逃げ出したメドーが窓から助けを求めてきた。
「あいつらは、カルトよ。警官、ハリソン、お宅の子守り、アイビーもよ」
アリーはアイビーとの通話を切った。


始末


その時アイビーはカイの家に居た。
ハリソンとサミュエルズ刑事もそこに到着していた。
アイビーがメドーの事を確認すると「友達と一緒だ」と答えた。

メンバーが揃い、ウィンターが支持率を発表する。
ピエロの登場で、10ポイント上がってカイが一番優勢になっていた。
喜びムードの中、カイは勝つためには問題を直視する必要がある、と続ける。

「それでは問題を片づけよう」
奥の部屋には、R.J.が椅子に縛り付けられていた。
R.J.が裏切る可能性があるといって、全員に処刑をさせる。

最初は、ボブを殺す前に逃げたアイビーが指名された。
団結心の欠如を挽回してみせろと大きなネイルガンを持たされ、頭に打ち込むようカイに命じられる。

アイビーは出来ない、と言いながらも忠誠心を問われるとネイルガンを手にした。
それから次々に交代で釘を打ち込んでいく。
最後にカイが延髄に打ち込んでこの儀式を終わらせた。


カイの秘密


ビバリーはカイと指切りした際に、「カイの正体」を知りたいと話していた。
家には家族写真がある。両親はどこにいるのか?

隠そうとするカイに秘密を持つ人間は弱い、と言う。
人によって身の上話を変えている事を指摘し、真実を求める。

カイの両親は3年前に死んでいた。

2014年。
元々弁護士だった父親は、バイク事故で下半身不随になっていた。
それからクズ野郎になった。
カイにはもちろん、母親にも酷く当たった。

ある夜、母親が父親を撃ち、カイの目の前で自殺を図った。

カイが呼んだのは警察ではなく、兄だった。

カイの兄はヴィンセント医師だったのだ。
その頃開業したばかりのヴィンセントは、両親の無理心中をもみ消す事にした。
スキャンダルで邪魔されるのはもちろん、金銭的な理由で。
ウィンターも大学に入ったばかり、相続税の為に家は手放せない。
母親の年金と父親の手当を失えない。

ヴィンセントはカイに指切りを求める。



カイは、しっかりと指切りをした。
2人は、苛性ソーダで消臭して部屋に南京錠をかけた。
自然に分解させて霊廟にする為に。

その後、ウィンターが真実を知らされた時は、両親はベッドの上でミイラ化していた。
最初は警察に言うとカイを責めたが、学費の話しをされるとウィンターは黙った。
「終わりであり、始まりだ。
オメガでありアルファである。
これで自由だ」


今でもそのまま寝室で眠っている。
カイは母親と話しに時々会いに行くという。
ミイラの手を握って。
偉大になる事を約束していた。


秘密を打ち明けるとカイは泣いていた。
カイの肩に手を置いたビバリーの表情は、冷ややかにも見えた。


6話「暗殺/Mid-Western Assassin」へつづく


かんそう


また新たな事実がいくつか発覚しました。

ヴィンセント医師はカイとウィンターの兄だったという。
カルトとの直接的な関係はまだわかりませんが、点と点は見事に繋がりました。
今後はヴィンセント医師にも注目!

カイの両親の猟奇的エピソードは、まああれだけ屈折してるカイですからこれくらいあるだろうなって感じでした。

あと意外とピエロの中身があっさり、カイと愉快な仲間達だったと判明しました。
一度は、その規模が見えず意外と大きいのかと思いましたが、ピエロの中身はほとんどすでに登場している人でした。

唯一R.J.という突然降って沸いた死に要員が居ましたけど。
(一応前回もクレジットにありますが、素顔で出ていたのかどうかは不明)
ちなみにR.J.の役者さんは、「体験談」にも1回登場していて、どんな役だったかも覚えていませんが、アメホラJr.枠って感じ?w

棺桶殺人の時にはメドーもピエロでしたが、今回はすでにメドーは行方不明扱いなので、女子は、ビバリーとウィンターとアイビーでした。
アイビーは、今回からの参戦なのでマスクがピエロではなくゾウさんで服装も男装でした。

ゲイリーもしっかりカルト・メンバーになっていました。

あとメドーは死んではいませんでした。
今回のR.J.のように組織としては邪魔者なので、始末されたと思ったんですけど。
まだ使い道があるのかな?

メドーを生きたまま穴に入れたのは、そういう作戦ではないかと思いました。
アリーにわざと気づかせて、カルトの存在を教える為ではないか、と。
どんどんアリーを怖がらせて、追い詰める為に。

アイビーがメドーは? と確認して「友達といる」と答えてもいますしね。
穴に入れっぱなしのつもりならその回答はないかな、と。

いずれは殺す可能性はあるにせよ、今はメドーにはメドーの使命があって単独で動いている。
もしくは、メドーは本当にカルトから逃げていて、アリーにちくるのを計算の上、泳がせているか。
メドーもなんだかんだサイコな一面を持っていると思うから、R.J.よりは使えるはず!
(メドーは、ハリソンへの想いを突けば、サミュエルズ刑事とか簡単に殺しそう)


ビバリーが、カイを上回る程の非情さと怒りを持っているのも分かってきました。
今回は、カルトの歪みの元となるR.J.を排除しましたが、ビバリーはカイ自身の弱さによっていずれ頼りなく感じそう……。

カルトが世をどうしていくか、と同時にカルトそのものにも大きな動きがありそうな予感。

カイって1話の市議会で笑いものにされたように、ちょっとおこちゃまっぽい所もあるもんね。はっきり言えば、おままごとっぽい頼りなさというか。
それからの始まりだったので、組織の全容が意外と大きいのかも? と思った時には少しイメージが違ってもいたんですが。

今回は、ラテン語不気味いえーいな感じとか、ちょっとビバリーに押され気味になってきてカイのおこちゃまっぽがフォーカスされていたように思いました。
ボブ殺しで2人の始末大変だったって、素朴な感想言うのも笑ったw

いろいろと見えてきて、ますます面白くなってきました!
・シーズン7登場人物

4話「11月9日/11/9」へ


(イラスト:Simoom、文:ジェーン洞)

アテンションプリーズ!!

当サイトは、ネタバレ全開しております。
また、あらすじ・感想等は主観に基づいた表現が含まれます事を、ご了承の上楽しんでいただけると幸いです。

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