ブラックリスト/THE BLACKLIST シーズン5　8話「イアン・ガーヴェイ/Ian Garvey (No. 13)」

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トムがスーツケースを狙うイアン・ガーヴェイの一味に捕まってしまった為、連絡が取れない事を心配したリズは、FBIに捜索を頼む。


ガーヴェイは殺したレナの遺体を始末するのになんのためらいもなく、トムの目の前で粉砕機を使い、用意していたビニールカバーを血まみれにして見せた。
とにかく残忍で容赦のない男だった。

トムはなんとか助かる為レッドに電話をし、あたかも連携を取っていたようにガーヴェイに指示されたモーテルに呼び出した。
そもそもトムの監視から大まかな状況は把握していたレッドは、現場に向かっている途中だった。


ガーヴェイは念の為、スーツケースを現場に残してレッドを待ち伏せに向かった。
その隙にトムは、粉砕機から流れ出たレナのネックレスの破片を利用して拘束を解き、反撃に出た。
複数名の見張りを出し抜き、スーツケースを持って森を抜ける。
するとそこへレッドの車が到着し、トムは逃げ切る事が出来たのだが、乗り込む前に肩に被弾してしまった。

レッドはスーツケースとトムを手に入れたが、ひとまず心配して連絡をしてきたリズには伏せておいた。

避難

被弾していたのはトムだけではなく、レッド達の乗る車もだった。
ラジエーターが撃たれていた為、仕方なく森の中で車を捨てて道路を避けて歩いた。

すると、無人の一軒屋を見つけたのでレッドがトムの手当てをする事に。
デンベは1人、ガレージで埃の被った車を動かせるかどうか見ていた。

しかし、ガーヴェイも同じ考えですぐに一軒家まで捜索しに来た。
レッドとトムは屋根裏に隠れ、デンベは車の中に隠れて反撃の隙を待った。

人数の差はあったがレッド達はなんとか一軒家から脱出し、デンベが寸前で修理を済ませていたガレージの車に乗って逃げ出す事が出来た。

トムは逃げつつも足止めとして、咄嗟に火炎瓶を作ってガーヴェイ達の車に火をつけた。



傷を負いながらも、ガーヴェイ達との銃撃戦はトムを水を得た魚にしたようで、勝利にご機嫌だった。


デンベには嘘をつくのはよくない、と言われ続けているレッド。
ここまでトムと2人きりになると、初めからトムがレッドを裏切り続けている事から話し出していた。
監視対象で一定の距離を保つよう指示されていたのに、リズと恋をし結婚までした。
その後は、ベルリンにレッドを売り、リズの死も偽装した。

トムはレッドに恨まれる要素を持ちすぎている。

だが、一息ついたガソリンスタンドで、再び2人きりになるとレッドはトムを許す、と言った。
最初の結婚式でリズの幸せそうな顔を見て、トムを始末するつもりが何も出来なくなった。
そして、これまでトムがレッドに対してした事はすべてリズの為だった、とすべてを認め、リズを頼むとまで言った。

トムはレッドの言葉に「嬉しいよ」と言いながら、汚れた服を着替えるといって、車を降りた。


しかし、レッドはスーツケースの真実については何も言わなかった。
車に戻ったデンベは、すべてを察しレッドがトムを許した事に驚きながらも、まだ嘘をついている事を責めた。リズにも。
嘘を止めなきゃ、何も変わらない。


ふとレッドが気づき、手にしたスーツケースの中身を確認する。
すると、中には骨の代わりの銃がいくつか入れられていた。
すぐにトムを捜すがすでに逃走していた。

リズとトム

その頃、FBIでもトムの足取りを掴んでいた。トムがニック殺しの犯人捜しをしていた、という事も。
トムが拉致されていた現場に、リズとレスラーが辿りついていた。

血まみれの現場に、リズは思わずレスラーに泣きついていたが、そこにトムから連絡が入った。
トムは驚くリズにすべてを話すからと、誰にも言わずに家に戻るように言った。


トムはユニオン駅からリズに連絡をしていた。
人混みに紛れ、ベンチに座って確認したDNAの結果内容はトムを驚かせていた。
そしてリズに絶対に伝えないといけない為、リズを内密に呼び出していたのだった。


レッドは、アラムと連絡を取りリズが現場から消えている事を知る。
すぐに、トムと落ち合うと言う事は想像できた。
アラムの協力で、トムがユニオン駅に居ることを突き止め、公衆電話でトムをキャッチした。
真実を知ったからといって、リズに話すのは間違いだ、と止めたがトムは聞かなかった。


リズが自宅に到着すると、すでにトムはガーヴェイ達に捕まって拘束されていた。


アグネスの部屋に隠したスーツケースは、見つけられトムはもう一度レッドを呼び出すよう頼まれる。
だが、トムのこれまでの行動からそのただでは済まさないタイプだと見抜かれていた為、ガーヴェイは手荒にトムを封じる必要があった。
リズの目の前で何度もトムの腹をナイフで刺した。
このままトムが死んでしまっても、まるで問題がないように。



そして暴れるリズは殴られ床に頭を叩きつけられ、意識が遠のいて行く。

もう一度、レッドに連絡を入れるよう言われてもトムが断ると、ガーヴェイは再びトムを刺し、そして骨を持って手下に現場を片づけるように言って去った。

まだトムとリズは死んではいない。
手下達はレコードを流し、音楽にノリながら後片付けを始めた。
最終的には、2人の息の根を止める為に。

リズをラップで窒息させようと1人が準備をすると、トムは力を振り絞って反撃に出た。
リズも動こうとするが、後頭部からの出血は大量で何も出来なかった。

トムが揉みあう中、あと少しで危ないという所へレッドとデンベが間に合った。
すぐに、手下達を銃殺し2人を病院へ搬送する。

その車中――。
リズは自身の死を覚悟したようで、トムにアグネスに自分の事を話してと頼んだ。
トムも瀕死だったが、リズを必死で元気づける。
「君なしじゃ生きられない」

目覚め

レッドは、搬送時こそ病院に入らずに車の中で祈っていたが、今はリズの立派な個室の枕元でウィリアム・アーネスト・ヘンリーの「インビクタス/負けざる者たち」を読み聞かせていた。

するとリズが目覚め、レッドの肩に手を触れた。
リズは口に医療器具が設置されている為、レッドにペンと紙を用意するよう手でジェスチャーをした。

最初に書いた言葉は「how long(期間は？)」だった。

リズは10か月、昏睡状態になっていたのだった。

次はトムについて尋ねる。

だがその答えは最も聞きたくない、「トムの死」だった。


9話「崩壊/Ruin」へつづく

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