あらすじ
38人分の番号
マシンが38人分の番号を吐き出した。
フィンチが1人1人、人物を突き止めるのにテンパっていたが、数名が判明した所で共通点が見えた。
警官だった。
しかもHRが多く含まれており、残りもその可能性が高いと思われた。
何かを企んでいるのか。
または標的として包囲されているのか?
大事になりそうな雰囲気にリースは、ベアに新しいベストの準備を、と言い出す。
おしゃれ用ではなく、防弾ベストを。
盗まれたブツ
ロシアン・マフィアのヨゴロフがHRと組んで扱っているヤクが輸送中に盗まれた。
そこから何か分かるかもしれないと、現場に向かったファスコとリース。
そもそもHRが監視しているはずのルートでの強奪となると、両者の関係に影響が出るだろう。
その犠牲者が38名なのか。
現場付近の監視カメラへのアクセスをファスコに頼む。
カーターの戦争
カーターはアロンゾ・クインを呼び出し、キャルの件からは手を引くと宣言する。
もちろん、クインがHRのボスだと判った上でのウソで、しかもテーブルの下でクインの携帯をペアリングしていた。
キャルの敵が分かった今、すべて独りでケリをつけるつもりなのだった。
その後、盗聴からまたヨゴロフのブツが運ばれるのを知る。
だが、HRは安全確保の為に取り分の10%増しを要求する。
それに対して、ヨゴロフはライカーズ刑務所にいる弟を出す約束を持ち出すが、時間がかかるとはぐらかされ、パートナーというよりはパシリの気分だ、と不満を漏らす。
「あんたらの金を洗い、ヤクを売り、邪魔者を消す。
あの麻薬捜査官もそうだ」
カーターはこの言葉から、クインがヨゴロフに命じてキャルを殺したと、探していた答えも手に入れる。
結局ヨゴロフは、安全の保証など必要ないとHRの要求を蹴った。
そんなカーターを心配してリースも自宅に潜入し、声を掛けるが最後は1人でやると協力を拒む。
その上、ペアリング済みと思われる携帯からデータを外して、本体を壊した。
ファスコにも会い、クインに言ったようなウソをついて、HRの件からファスコを遠ざけ、着々と独りの戦争を始めようとしていた。
だが使えるものは使って。
弾丸レストラン
ヨゴロフが支配下にあるレストランで食事をしていると、食事の中に硬いものが混ざっていた。
吐き出すと弾丸だった。
警戒して銃を構えて厨房に行くと、そこで料理していたのはイライアスだった。
銃を向けられながらも呑気に鍋を覗いて、シェフを批判している。
それもそのはず、すぐにイライアスの手下がヨゴロフを囲み、銃を取り上げた。
イライアスはカーターからの依頼で、ギフトだといいヨゴロフにHRのリストを渡して去って行った。
2回目の襲撃
またしてもヨゴロフの輸送車が、前回と同じ手口で襲われた。
火のついた車で行く手を阻み、停止した所にガスマスクをつけた人間が現れ、37ミリ砲を運転席に打ち込む。
慌てて逃げ出した運転手を地面に寝かせ、その側に携帯電話を置いて、輸送車を奪い逃走した。
セーフハウスで、今回の犯行の一部始終を監視カメラの映像からフィンチとリースは見た。
フィンチが調べた番号38人のうちの30人まで調べたが、こんな才能を持つ男は誰もいなかったと言う。
その言葉にリースは女の可能性を言うと、フィンチと2人で共通の誰かを思い浮かべたようだった。
そこへショウが、やってきた。
驚きながらフィンチが「これは君か?」と聞くと録画データを見ながら「37ミリ砲使えたのね」と思わず嬉しそうな顔をする。
実は、カーターに頼まれて大量の武器を渡していたのはショウだったのだ。
女子の友情で、ショウならばリース達に黙っていてくれる、と信用して。
だが、黙っていてもショウの知り合いは限られる、とすぐにカーターだと気づかれる。
HRに戦争をけしかけたとなれば、いずれカーターの番号が出る事になる、とリースは慌てて外に出た。
カーターの意のままに
翌日、アロンゾはカーターが現場に置いた携帯からクレイの番号を見つけ、クレイに電話した。今手元にHR幹部のデータがあるから、ブツを返さないと殺して行く、と。
現場にあった携帯が、あたかも輸送車を襲ったHRの手下が落としたと思え、疑う余地はなかった。そしてイライアスを通じて渡されたHRのリスト。
ヨゴロフがこの場に及んで利用しないはずがない。
だが、クレイには身に覚えがなく、ヨゴロフが言いがかりをつけてきているにしか過ぎない。
しかも脅しまでも。
カーターの思惑通り、全面戦争開始となると盗聴していたカーターはドヤ顔になる。
それでもまだ、クレイは同盟解消ではあるが、脅したとはいえヨゴロフは仕掛けて来ないだろう、と言っていた。
だが、そのタイミングでカーターはクレイの部屋に銃を撃ち込んだ。
クレイには当てていないが、ヨゴロフが仕掛けたと思わせるには充分だった。
そして、HRはマフィアにはない武器、法を使ってヨゴロフの手下をかたっぱしから逮捕にかかる。
最後に残ったのはヨゴロフ。
だが、そのドアをノックしたのはカーターだった。
HRから助けだすという名目で逮捕をし、保安官事務所へ連行する。
ヨゴロフを飲酒運転の容疑者として登録をし、数時間は身が守れるようにした。
キャルの写真を見せ、ヨゴロフが手を下した事を確認する。
そしてそれを命令したクインを逮捕したい旨を伝え、協力を依頼する。
だが、ヨゴロフは今の関係にあっても裏切り者になるくらいならムショに入ると断った。
しかし、下調べが付いているカーターは、弟の件を出す。
HRがライカーズ刑務所から出さないのは担保だからよ、と。
供述書にサインすればすぐに弟を安全な場所に移すと、魅力的な提案をし、即座にヨゴロフのサインを手に入れる。
後は、判事に頼んで逮捕状を手に入れて逮捕をするだけだという段階まで来て、カーターはファスコに最後の頼みに行く。
だがファスコはこの騒ぎの中、すっかり放置されてむくれていた。
自分は信用されていないんだ、と。
カーターは貸金庫の鍵を出し、ファスコに託す。
「録音テープやHRの資料が全部入っている。
万が一の時に備えて、持ってて」
そして最後の締めを手伝ってもらう振りをして、ファスコの車のキーを投げ捨て、ファスコを置いて行った。
一瞬は、頼られたと浮かれていたのに。
一瞬は、頼られたと浮かれていたのに。
カーターは逮捕状の手配にモナハン判事に依頼をする。
夜遅い時間だったが、急を要するという事情を受け入れてもらう事が出来た。
HRとマフィアの手下の人間やヤクについては、FBIにタレこんでまとめて逮捕してもらっていた。
目的達成が目の前に来ていたが、同時に最後まで上手く行くのかどうか運頼みへの不安もあるのかもしれない。
カーターは、息子テイラーを預かってもらっている元夫のポールに電話を入れる。
そして改めて礼を言う。
だが、言われたポールは単なる礼にしか思えず、すぐにテイラーと代わる。
テイラーにも、改めて1人にさせてしまった事を詫びる。
また明日、といつも通りに切るが涙を流していた。
そして携帯のリストにあるリースの名前を見て、何かを考えていた。
全面戦争
判事の家につくと、通された先に待っていたのはクインを含むHRのメンバーだった。
床にはビニールシートが敷かれている。
モナハン判事はカーターからの依頼を受けすぐにクレイに連絡を入れていたのだった。
「あなたもですか、判事」
この部屋にはカーターの味方はいない。
携帯を取り上げられ、シモンズが踏みつけて壊し、カーターをシートの上に移動させる。
またしてもクレイは自分の手は汚さず、シモンズが銃を向けていた。
さすがに観念したかのように思わせうつむく。
「確かに問題よね。
たった独りであんたに勝つ気でいた。
法を頼りに写真や録音記録や供述書を用意した。
でもあんたは果てしなく汚い。
どこまでいってもお仲間があんたを守る。
私は孤立。
だから、私も仲間を呼んだ」
そして叫ぶ。
「録音できたー?!」
慌ててクレイが自分の携帯をチェックすると、そこから自らが言ったセリフが流れてくる。
『キャルと共に君も殺せばよかった。仲良く一緒にな』
すべてを監視していた、セーフハウスからフィンチが指令を出す。
「今だ、リース君」
リースとショウが乱入し、銃撃戦となる。
カーターはクレイを捕え、連邦庁舎へFBIを頼って連行するつもりだ。
隣で援護するリースに礼を言う。
そしてリースは連絡をくれた事に礼を言う。
そこへ1台のパトカーが到着するが、リースが応戦して逃走する。
駆けつけたシモンズは、ドライブレコーダーを調べさせる。
そこには銃を向けるリースの顔が映っていた。
「これを仲間に送信しろ。
こっちについてる街中の犯罪者にもだ。
スーツの男は今夜死ぬ」
つづく
かんそう
がっつり、メインストーリーの回でした。
いよいよHRとの対決ですが、良い所でつづくんですね~。
いよいよHRとの対決ですが、良い所でつづくんですね~。
リースの面が割れて、ほんとうの全面戦争に突入って感じ。
この作品、登場人物が少数精鋭って感じで、メインキャストの全員が好きなので、カーターが活躍する今回も面白かったですけど、お気に入りのショウさんがなかなか銃を撃たせてもらえないのがちょっと寂しかったりw
でも、この2人の特殊なガールズ・トーク。
銃器で盛り上がるのシーンがあったので、満足w
ボーイズには分からないもんね~、みたいなw
ショウさん、銃器の事となると、超いい顔しますから。
そして、推しメン?w イライアスもいい感じに登場してくれました。
イライアスみたいなフィクサー的な権力者って言うキャラがわかりやすく好きなんですけど(恥)、こうなるとルックスではないんですよね。
今回の短い中にも拘りの感じられるキャラの立つ演出が良かったですね~。
まさかシェフに変わり、厨房で料理してたとはw
(本当にしてたかどうかはわかりませんが)
しかも、レシピにダメ出しするという! キャラ萌え。
またイライアスの右腕のスカーフェイスが抜群にいい顔してるんですよね~。
権力者の側にいると自分も権力を持ったように勘違いするドヤ顔感が、たまりませんねw
何だか、カーターに恩を感じるとはいえ、律儀に言う事利いているのも、ダークヒーローぽくってツボなんですよね。
ま、ドラゴンボール・システム(敵がどんどん味方になる事)に慣れている日本人としては、こういう関係好きですよね~。
それにしてもしぶといシモンズ!
まだクレイとシモンズが生きていますから、この戦争も次回で終るのかどうか……。
カーターが独りでコツコツと組み上げて来た復讐のシナリオが、一気に、綺麗に展開され、まだ終わった訳ではありませんが、ここまでやってどうなろうとも悔いはないんではないかな、と思えました。
最後にちゃんとリースに連絡して、仲間を頼ったのが二重の意味で良かったですね。
そして、1人取り残されたファスコには思わず吹き出しましたがw
(イラスト:Simoom、文:ジェーン洞)