パーソン・オブ・インタレストS3#2「情報化社会/NOTHING TO HIDE」

2017/01/27

NY Simoom サスペンス ジェーン洞 パーソンオブインタレスト パーソンオブインタレスト シーズン3

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あらすじ

ウェイン・クルーガー


43歳、既婚、ライフトレース社(人探し支援サイト)代表。
表向きは、害のなさそうな人探し検索システムだが、本業は情報を集めて売る個人情報ブローカー。
中には個人がネットに上げた情報を勝手に使ってもいるはず、とフィンチが説明すると、リースは「マシンと似ているじゃないか」と。

マシンと一緒にされたくないフィンチは、根本的に違うとまくし立てる。
「マシンを頑強なブラックボックスに仕立てたのは、彼のような人間がいるからだ」

まだ被害者か加害者かはわからないが、ショウをライフトレース社に潜入させ盗聴しながら探る。

ライフトレース社


大企業らしいリバートン社との会議が行われている。
取り引き相手には競合が多いでしょう、とクルーガーが探ると一番若手のコリヤーがライフトレース社を考慮するべきだと、推薦したという。

コリヤーが、それに応えてどうしてそうしたかの説明をしているとクルーガーは無言で小さなギフトボックスをリバートン社の1人の前に置く。
不思議そうに箱を開けると中には銀のガラガラが入っていて、驚く。

クルーガーは、自社の情報力を見せつける為に、相手の個人情報から奥さんが妊娠した事を推測していたのだった。

個人情報から1人1人のニーズを満たす未来を目指すと言うと、コリヤーが「魅力的ではありますが、プライバシーの面で問題が生じた事はないんですか」と質問する。

だが、強気な姿勢を崩さず、クレームは来るが人はテクノロジーに勝てない。
それにプライバシーにうるさい人程怪しいと思ってる。
自分は、何も隠すことがないからプロフィールは公開しているんですよ、とドヤ顔でモニターに映し出させる。

このプレゼンは成功したようで、前向きに役員会にかけると言って終了する。

この様子を盗聴していたフィンチは、
「秘密がないと言う人間こそ怪しいのが常だ」
とさらに調べを進める。

ショウは契約OLとして潜入したのか、居心地が悪そうだった。
ゴミを回収清掃員が背後から腕を伸ばしてきた時には思わず腕を掴んで阻止してしまった。

そこにクルーガーの会話が入ってくる。
秘書が言うには、ボスのクレジットカードが使えなかったというのだった。
身に覚えがないクルーガー。

パーティ


夜はクルーガー主催のパーティだったが、奥さんとの愛の軌跡ビデオを上映すると、途中から編集されていて、クルーガーの浮気動画が挿入され騒然となる。

LOVEはLIEになり、あからさまにクルーガーを批判する内容になっていく。
奥さんはビンタして出て行き、クルーガーも怒りお開きに。

このような侮辱が続くだけならマシンは反応しない。
この黒幕を探さないと、次は命を狙われると被害者である事が確定した。

だが、この騒ぎに落ち込むのではなく、怒りで部下をしかるクルーガーを見てリースは、クルーガーが狙うほうかもしれない、と言う。

その後ショウがセキュリティカメラを調べで、パーティを乗っ取った人間が見つかる。
接客係の女性だった。
フィンチはその顔に見覚えがあって、すぐに身元がわかる。

ライフトレースに個人情報を晒された事で被害を受けた人達による、集団訴訟の原告団の1人だった。

そこから、最悪の結果、人が死ぬという事件が起きていた事も知る。

クロエ・ハーパー


クロエ・ハーパーは、母親が原告団の中心人物になっていた。
ライフトレースで住所を知られ、最後にはストーカーに殺されていたのだった。

リバートン社


翌日、プレゼンの返事をもらう為の会議がセッティングされていたが、クルーガーが気付くとクライアントは帰ろうとしていた。
なんとか呼び止め、コリヤーに話を聞くと、よからぬ噂を聞いて上がお断りの判断をした、と言われる。
何も言えずに引き留める事もできないクルーガー。

知らぬ間に、オフィシャルなプロフィールページがハッキングされ、過去のマグショットや逮捕状などがUPされていたのだった。
代表の不祥事に、策を練る間休んでてくれ、と部下たちに会社を追い出されるクルーガー。

おいつめられるクルーガー


確実にクルーガーは何者かによってすべてを失おうとしている。
更に会社を出ようとエレベーターに乗ると、非通知の電話がかかってきて「お前は沢山の人を傷つけた。自覚するべきだ」と言われ、エレベータのシステムも乗っ取られ、急降下する。
そしてフラフラで車に乗ると、今度はナビが乗っ取られまたパーティーの動画が流れ、制御できなくなり横転する。

電話の主はまだわからないが、ビルの電気室に入らなければエレベーターは乗っ取れないというフィンチ。
そして、口座を空にした人間はやはり集団訴訟の原告の1人だとわかった。
DVD入れ替え同様、小包で復讐の手引きが届いたのだという。
訴訟チームの200人以上全員が加害者候補になり、途方にくれる。

とりあえず守らねば、とリースが横転した車からクルーガーを隠れ家まで運んだ。
目隠しを外されると、3人と1匹が勢ぞろいでクルーガーを迎えるが、ベアは小さなうなり声を上げていた。
本質を見抜いているのだろうか。

この状況でも強気に振る舞うクルーガー。
少しでも黒幕に近づこうとクルーガーに質問しながら調べを進めると、フィンチがある事を発見する。
スチュー・ソマーズ。
クロエ・ハーパーの父親だが、原告団には入っていなかった。
その写真を見て、ショウが気づく。
「あんたの会社にいた、清掃員よね」

3か月前までは航空宇宙会社の電気技師という偽名カールになら、これまでのハイテク攻撃もお手の物である。
住所をつきとめ、ショウが自宅、リースがオフィスへと向かう。

そして、2人だけになると留守電を聞かせろと言い、フィンチがPCで確認する。
1件だけ残されていたのは、コリア―からで、もう一度話を聞いて良い事になったから、9時30分にホテルに来てください、というものだった。

居ても経ってもいられず飛び出そうとするクルーガーに、待てというフィンチ。
すでに誰かがこの留守電を聞いていて、待ち伏せしていて危険だ、と。
だが、どうでもいい、契約のほうが大事だと聞く耳を持たないクルーガーは、背後に回った隙に花瓶でフィンチを殴って、そして銃を盗んで脱出してしまう。

ベアに舐められ意識を取り戻したフィンチは、オフィスを調べているリースに連絡し、被害者ではなく加害者になるかも、と報告する。

メイフィールド・ホテル


ロビーにいるカールを見つけ、服の下から銃をつきつけるどこまでも強気なクルーガー。
何故か、これまでの損害の穴埋めをしてもらおうか、とコリヤーの居る部屋に連れて行く。

傷だらけのクルーガーに驚きつつも、お断りしなくてはならないと説明するコリヤー。
あくまでも低姿勢で、礼儀として直接お伝えしなくてはと思ったと言っているのに、ダメだと言って、とうとうクルーガーはコリヤーの前でもカールに銃をつきつけてしまう。
カールは揉み合いして銃を奪うが、そこへリースが到着。

ロッカーで見つけた娘との2ショットと銃を入れ替え、カールの説得に成功するが、フィンチもまたエレベーターにかけてきた携帯の持ち主をつきとめていた。
その主もホテルの中にいるという。

その瞬間、コリヤーが発砲し、リースとクルーガーは撃たれる。

コリヤーこそが、黒幕だったのだ。

まだ息のあるクルーガーに、
「これはゲームなんかじゃない。教訓だ。
脅かすだけのつもりだったが、お前には通用しなかった。」
といい止めを刺し出て行ったが、防弾チョッキで肋骨を折ったリースはショウに抱えられてこの場を去るので精一杯だった。

その後の調べで、コリヤーには仲間がいる事が分かった。
この組織がなんであれ、これはほんの始まりだというフィンチ。


カーター


カルヴィンの墓参りをしていると、男が近づいてくる。
アロンゾといい、カルヴィンの名付け親でカーターも葬儀で見ていた。

挨拶を交わし、犯人はカール・イライアスの部下だと聞いていると言われると、認めながらもあいまいなニュアンスが感じられたのか、「違うんですか?」と聞かれてしまう。
アロンゾを警戒する必要のないカーターは、「わかりません、でもそれだけじゃないような気がして」と正直に言うが、別れた後、アロンゾは誰かに電話していた。
「カーター巡査だが、まだ油断はするな」と。

カーターは日勤に戻っていたが、若い相棒に手を焼いていた。

警察のデータベースのアクセス権を失くしたカーターは、ファスコにカルヴィンのデータを見るよう頼む。
今から見ると、電話を繋ぐとファスコが見た先からロックがかかってしまった。
それに驚いていると、具合が悪いと言ってた若手が背後に居てもう大丈夫なので署に戻ろうと声をかけたが、まさか何か関係あったりするのだろうか?

翌日、パトカーの中で待つ若手に、話があると言われる。
てっきり、もう無理ですと言うのかと思ったら、むしろカーターとペアを組む事を志願して来たのだが、下を育てる気がないなら首にしてくれ、と言われる。
そこに事故発生の無線が入る。

無言で無線を若手に渡すと、若手はうれしそうに通信する。
カーターは何も疑っていないようだが、果たして・・・。

かんそう


これ、怪しいなと思うポイントを見事に回収してくれた気持ち良いストーリーでした。
まず最初に、コリヤー。
わざわざ「彼が御社を薦めた」と言った時点で、「おや?」と思いました。
途中、やっぱり気のせいかなーと思いつつも、後半の留守電でさらに「やっぱり」と。
でも大黒幕とは思わなかった。カールと同じ、親類が被害者とかそんなんかなーと。

清掃員カールも、オフィスを見渡した時にちょっと目立ってるな、と最初に感じた後、ショウさんとの絡みのシーンで、こいつもしや・・・と。
ただしばらく、カールはなりを潜めていたので、違うかーと思っていたら、被害者の父という設定での再浮上に、びっくりしました。
これも気持ちのいい驚きでした。

なんて、なんでもお見通しぶってますけど、あと秘書と部下も怪しいと思ってましたw
全然小ネタだったw

思わせぶりでも結構放置みたいな事も多い中で、ちゃんと理由があったんだとわかるってスッキリできるのは貴重な感じがします~。自分の思い違いも含めてw

それにしても、ショウが何度か言ってましたが、こいつを守る価値あんの? ってかなり共感できたターゲットでしたw
でも、フィンチがそれに対して「君を助けた時もそうだったが、それは考えないほうがいい」って返してるんですが、まさにそうしないといけないんですよね。

ただでさえ、政府はマシンから出される番号を選別していて、その弾かれた番号の中でさらに選別するなんて、神の立場になってしまいますもんね。

私も何度もこいつは放っておいていいじゃんって思いましたが、だからこそ意味のあるターゲットだったなーと見終わって思いました。

そして、新勢力というか新たな組織が出てきました!
結構、マシン隊と被るところもある、ある意味では正義の味方な組織。
ちょっと、ハンムラビ法典のタリオ法を想い出しました。
あちらは、同害報復となっていますが、こちらは段階を経て相手が反省するまで追い詰めるって感じでしたね。
最初の警告でビビッて大人しくなっていたら殺される事にはなっていないような事を言ってましたし。

そうなると、一概に悪の組織と言い切る事も出来ず、マシンからはじき出された番号の導きで、その対象を守る為に、騒ぎを起こしたり殺しをしたりしているフィンチ軍団との違いはあるのかなーと。
実は、やってる事被ってるんじゃないかしら?
そして、この先、ただ対立していくのではなく、何か違う展開があったら面白いなーなんて期待してしまいました。

カーターの方は、じわじわと進んでいる感じですね。
日勤で若手とペア組む事になりましたが、この若手の演技がなかなか凄いなーと思いました。
最初は、完全に若手で油断していましたが、カーターの背後に立っているのを見た時には、あれ? 怪しいんちゃう? と。
でも、翌日の告白で、カーターに無線を渡された事で認めてもらえたと、言葉のない会話を交わす時の嬉しそうな表情。
演技が上手いと同時に、この若手の存在がやっぱり不気味というか、この表情をそのまま信じていいのか、それとも・・・。
といろんな意味で怖いなーと思えました。

って、何もなかったりしてw

お気に入りのシーンは、今回もショウさんお食事シリーズですw



日本人はマナー的に立ち食いとか歩き食いとかってNGな文化だと思いますが、そういえばニューヨーカーは歩き食いが似合っていたりしますよね! (勝手なイメージ)
そのせいか、立って手づかみで食べている女性が居ても周囲は何も驚いていないんですね~。私も大雑把なのでこの環境が羨ましいです。

今回は派遣OLで窮屈そうでしたが、また銃もって暴れまくるショウさんを楽しみにしています!

(イラスト:Simoom、文:ジェーン洞)


アテンションプリーズ!!

当サイトは、ネタバレ全開しております。
また、あらすじ・感想等は主観に基づいた表現が含まれます事を、ご了承の上楽しんでいただけると幸いです。

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