LAW & ORDER:性犯罪特捜班/SVU シーズン19 20話「屈折した価値観/The Book of Esther」

2018/08/23

LAW&ORDER:性犯罪特捜班 LAW&ORDER:性犯罪特捜班 シーズン19 クライム ジェーン洞 リーガルドラマ

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あらすじ


Scott Gries/NBC | 2018 NBCUniversal Media, LLC


2018年4月12日(水)22:00~ FOX 日本初放送 (全24話)
(アメリカ放送 2017年9月27日~)

【登場人物】



脱走した少女


終着駅に着いた電車のトイレの中で、立てこもった少女が発見された。

おでこに怪我をしていた為、暴行された恐れがあるとロリンズとフィンが呼ばれた。

少女はガリガリに痩せていて、質問にも答えず怯えていたが、ロリンズがマーブルチョコを見せると執拗に欲しがり口を開き始めた。

少女の名前はエスター。
他には聖書の言葉を暗記しているようだった。

ロリンズが聖書だと分かると、親近感を持ったようで心を開き始める。


病院の診断で、エスターはひどい栄養失調だと分かった。
頭の他、足首と手首に擦り傷があった。拘束されていたのだろうか?

数週間入浴もしていなかった。

下着に精液が付着していた為、性犯罪の可能性もあった。


聴取

Scott Gries/NBC | 2018 NBCUniversal Media, LLC


エスターが話しやすいだろう、とオリビアではなくロリンズが話しを聞いた。

ロリンズはピザを差し入れた。

住んでいるのは白い窓のある一軒家。
兄弟はいる。

家を出た理由は、お父さんが怖かったから。

傷については、転んだと父親からの暴行を否定した。
性的虐待については、「ノー」とはっきり否定したが、相手が誰かは言わなかった。


ロリンズは、エスターは洗脳レベルで聖書を教え込まれていると危機感を覚えた。
その為、分析的な思考が妨げられている。
恐ろしい存在だと分かっているけど、その親を庇っている。


そこへ、精液の検査結果が出た。
データベースに該当者はいなかったが、親族照合で一致した。
10の対立遺伝子がエスターと一致。
父親ではなく、兄弟かおじが相手だった。


防犯カメラ


鉄道保安事務所で、駅の防犯カメラの映像をチェックした。

ダグラストンでホームにいるエスターが発見された。
エスターが列車に乗った後、追い掛けるように2人の若者がホームに入っていた。

その2人はエスターと同じ軍の放出品のミリタリー・ジャケットを着ていた。


ミリタリーショップで、3着以上同じものを買った客を検索してもらった。
するとデビッド・ジョンソンという名前が見つかったが、店員は防犯カメラの男の顔に記憶がなく、捜査は行き詰った。


父親

Scott Gries/NBC | 2018 NBCUniversal Media, LLC


すると、SVUにエスター・ラボッットの父親だ、と男が名乗り出てきた。
地元の警察に24時間待てといわれて、捜索願は出していなかったという。

防犯カメラの男に見覚えはないと言った。

連れて帰ろうとするが、虐待の可能性があるから子供は渡せないというともう子供でない、と言った。
栄養失調で幼く見えていたのだが、もう27歳なのだった。

用意周到に出生証明書を持ち出した。

そこへ児童保護局からエスターが戻ってきた。

エスターは父親の姿にはっきりと落胆を見せたが、拒否は出来ないようだった。
自分で逃げたと言っても、理由を聞かれると「ごめんなさい」と謝った。


オリビア達は、今度は近親相姦の件で引き留めた。
しかし父親は驚かなかった。
母親が兄と一緒に寝ているのを見た事があるのだという。
その時叩きはしたが、虐待はしていない。

栄養失調になっている事については、断食だと言った。
自分も一緒にやっている。

腹の立ったロリンズは父親に詰め寄ったが、父親は冷静な態度を崩さなかった。
「うちは世間から隔絶し自宅で教育し、暮らしてる。
だが法に従う愛情深い家族だ」

それでもエスターを黙って帰す訳にはいかず、オリビアが引き留めると弁護士を要求した。
「私か娘を拘束するつもりなら法的手段に訴える」


ロリンズはエスターを説得しようとした。
嫌なら帰る必要はない。私達が守る。

それでもエスターは逆らえない、と自ら帰宅を選んだ。
そうなると何も手は出せなくなる。

しかもラボットが住んでいるニュージャージーでは、近親相姦は違法ではなかった。

レイプも暴行もなし。
18歳以上だから児童虐待にも問えない。

ロリンズはオリビアの出した釈放という判断に食って掛かった。
「彼女は洗脳されてる。
縛られて飢えてたのよ!」
「分かってる。でもNYには彼を起訴できる罪がない」

エスターは父親と帰って行った。


捜査


ロリンズは、取り乱してしまった事をオリビアに謝り、2日間の休暇を希望した。
するとオリビアには、ラボットの調査をするつもりだと言う事がバレバレだった。

オリビアは管轄外だから事を荒立てないように、と許可を出した。


自宅


父親の見せたIDの住所を訪ねるが、そこはすでに空き家になっていた。
家賃は3か月滞納していて、オーナーも知らなかった。

家の中は荒れていた。

郵便物を探っていると、近所に住む女性が声を掛けてきた。
一家は2か月前に出て行ったという。
母親のデビーは子供達が自宅学習していると言っていた。

郵便物の転送を頼まれてるというので、現住所を入手した。


転居先


ロリンズは、転居先のクイーンズのダグラストンに向かった。

ちょうどバンに乗り込み、家族でボーリングへ行く所を発見し、尾行した。

9人の子供達は揃いのボーリングのピンが描かれたトレーナーを着て、不気味な集団になっていた。

Scott Gries/NBC | 2018 NBCUniversal Media, LLC


ホットドック5つを9人で分けて食べていた。

「子供達は皆痩せすぎ。
この家族の問題は、貧困や悪趣味な服じゃない」
ロリンズは、家父長制のカルトである事を指摘した。

2018年1月にロスであったターピン家の事件と酷似していた。

ロリンズはクイーンズでは近親相姦が違法だと言う事に目をつけた。
近所の人もまだ気づいていないだけ。

目的の為に手段を選ぼうとしないロリンズに、フィンとカリシは「干渉し過ぎ」だと心配した。

だがロリンズはそれが仕事、と捜査を続けた。


近所


近所に聞き込みを始めると、ラボット家に子供が居ることすら気づいていない人もいた。

1人の男性は、制服のように揃いの服を着せられた子供達を不気味には想っていた。
一晩中家で行進をしているというが、社会福祉課に連絡するまでには至っていない。
「彼らは何も悪い事はしてない」


侵入


決定的な証拠を掴みたいロリンズは、ラボット家の敷地内に侵入して窓から家の中を覗いた。


すると窓には外側から南京錠で鍵が掛けられていた。

幼い妹が、鎖で繋がれて空腹で倒れているのを発見する。

ナイフで鍵をこじ開け、部屋の中に入り助け出そうとすると、妹の泣き声でエスターがやってきた。
エスターはロリンズを見つけると驚き、帰ってと言った。

すると両親達も気づき、父親は息子と共に銃を構えて現れた。
「出てってくれ」

ロリンズは大人しく従った。


包囲


ロリンズは地元警察を呼んで、虐待事件だとラボット家を包囲した。

オリビアは武装しているラボットを刺激しないよう、緊急対策班を見えない所で待機させた。

電話を拒否するラボットにオリビアがメガホンで問いかけるが、反応はなかった。

そこへロリンズが自分ならエスターを通して語りかけられるかも、と立候補した。

Barbara Nitke/NBC | 2018 NBCUniversal Media, LLC


「エスターの事が心配なの。無事かどうか教えて」

すると狙い通り、ラボットはエスターを連れて姿を現した。
だがエスターと話したいというと、拒否して演説を始める。

「強欲なる連中が母なる大地を荒廃させ、科学技術が自己陶酔と疎外感で社会を堕落させた」

その隣では息子が銃を構えていた。
「エスターは理解している。
聖書に記された参事が起こることを。飢餓、海面上昇……。
娘は家族と身を寄せ合い、終末に備えねばならない」
「彼女自身にその決断をさせてあげて!」

だが父親はエスターと直接話しをさせようとはしなかった。
エスターはすでに首を横に振っていたが、再び家に戻って行った。


Barbara Nitke/NBC | 2018 NBCUniversal Media, LLC


その様子を見て、地元警察は説得は無理だと判断した。
まだ待ってというSVUの要求を無視し、手遅れになるからと無理やり突入作戦を実行した。

するとすぐに反撃を受けるが、煙幕を起こした隙に中から母親と数名の子供達が逃げ出して来た。

煙幕が収まると、本格的な反撃が始まり銃撃戦となってしまう。

しばらくして反撃が収まり、攻撃をストップすると中から叫び声と共に父親が降参して出てきた。
武装していた子供達は、銃弾に倒れていた。

家の中を確認すると、生きている子供も数名いた。

しかしロリンズは、銃弾に倒れているエスターを見つけた。
流れ弾に当たってしまっていたのだった。

逮捕されたラボットはオリビアとロリンズに言った。
「子供達を殺したな。
どうして?」


ラボット聴取


救出された子供達は病院へ行った後、里親の元へ。
父親は刑務所へ。

それでもラボットは、与えた知識を子供達が引き継いでくれる、と冷静だった。
ロリンズは面と向かっていう。
「イカれてる」
「好きに言ってろ。
終末の炎に焼かれた時、私の名を思い出すだろう」


母親聴取

Scott Gries/NBC | 2018 NBCUniversal Media, LLC


母親は最初は、夫の側に立っていた。
「あの女のせいで子供達は死んだ!」
だがカリシが聴取していくと、本心をぶちまけた。
「怖かったの。
私がいれば最低限子を守れる」

刑務所に入れられると知ると、ジェイコブという子の事を気にした。
「妊娠してるの」


追い討ち


ロリンズはラボットへの怒りが収まらず、ラボットに手を出す寸前になっていた。

そこをオリビアに呼ばれ、咎められるのかと思ったら更につらい事実が待っていた。

エスターの弾道の予備的解析結果から、エスターを撃ったのはロリンズだと判明したのだった……。


21話「妹の愛/Guardian」へつづく


かんそう

今回はロリンズ回でありながら、作中でもカリシが言っていましたが、実際にあったターピン家の事件がベースになっていました。

ほぼドラマと同じで、13人の子供が両親から虐待を受けており、1人の少女が逃げ出して事で発覚。
鎖に繋がれ、食事はろくに与えられず全員栄養失調で、実在の年齢が分からない程。
だけど、出かける事もありその時は揃いの服を着てにこにこしてSNSに写真がUPされたりしていたから、なかなか「虐待」に気づかれにくかった。

でもお風呂にほとんど入っていないというから、異臭に気付かれなかったのかな?
それとも外に出る時だけはお風呂に入れていたのか?

どちらにせよ、バレないようにしている、というだけで罪の意識はあったのだから異常犯には変わりないですけど。


話題はドラマに戻りますが、役者さんの演技が上手なおかげで、本当に気持ち悪い胸糞悪い父親でした……。

でも母親は実は子供達と同じように、そんな父親を恐れていたという。

子供達にとっては真っ暗闇ではなかった、とはいえ自由に行動できたはずの母親がエスターのように逃げ出して通報する、という行動が出来なかったというのはやっぱり同罪に値する気がします。

母親も被害者ではあったけど、子供のように鎖に繋がれたり、栄養失調にはなっていないし。

そして、これだけだと単なるカルト事件でSVU的には、事件としては気分悪いですけどヒネリがない……と思っていたら。

家を包囲し始めて、あらら……? と予感がしました。

これは何か最悪な事が起きるぞ……。

エスターに共感し、誰よりもエスターや子供達を助けたいと思っていたロリンズが、まさか事故とはいえ、エスターを殺していたとは。

ズシンと重い止めが来ました。

でも、ただ不快なだけではないのは、SVUの積み上げてきた実績があるからでしょうね。

ロリンズはこの罪を抱えながらも、まだまだ人助けをしていくはず!!

エスターもロリンズと出会えて少しでも幸せを感じられたと思う……。


21話「妹の愛/Guardian」へつづく



(文:ジェーン洞/海外ドラマクイーンズ)

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