あらすじ
Virginia Sherwood/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC
アイスリンク 遺体86体
いよいよケイトのレッドへの攻撃が明るみに出た。
当局に匿名で「全員レディントンの仲間か敵だ」とアイスリンクに並べた遺体を通報した。
その数は86体。
司法長官は遺体の捜査をFBIに任命。
その担当が厄介だった。
一目で猪突猛進のイノシシ男だと印象づける、やる気満々の男。
そしてレスラーのレッド追跡班時代の元同僚だった、ジュリアン・ゲール。
今こそレディントンの息の根を止めるチャンスだとばかりに、早速レスラーをチームに勧誘してきた。もちろん、レスラーの所属するチームの事は知らない。
クーパーは協力してスパイになれと言うが、ゲールが何を見つけるかは今ここで言える、とレスラーは真っ直ぐに言った。
「真実です」
Will Hart/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC
レスラーがアイスリンクに到着すると、久しぶりの再会にゲールは大げさに盛り上がった。
反面レスラーは、大きな隠し事を抱えているせいかテンションが低い。
過去、レッドに関する証人を見つける度に姿を消していたが、今全員ここにいる、とゲールは浮かれていた。
同時に、自分たちのせいで消されたのだから罪滅ぼしするチャンスだと。
元司法省刑事局長ダイアン・ファウラーの遺体も発見。
誰かが、自分達同様にレッドの首を欲しがっている。
ゲールは残っていた証拠品の家具類から、ダイアン・ファウラーのリビングを再現し、現場検証をした。
すると、うっかりレスラーが掃除屋を彼女というが、「女を側に置きたがるだろう」と誤魔化すと疑いはしなかった。
大抵はケイトが綺麗に掃除していた中で見落としたのか、レコードプレイヤーが置かれた棚の中に指紋がべったりと残っているレコードクリーナーを発見。
ここからレッドの指紋が出れば、仕留められるといきなりの進展に息巻くゲール。
レスラーはもしそうなれば自分達も一緒に吊し上げられると覚悟を決めて、指紋認証に提出するが、そんなレスラーの心配をよそにレッドの指紋は出なかった。
レッドの根回しで誰かがデータの改ざんをした、と誰もが考えたがそれをレッド本人に言うと、誤魔化しているのかわからないが身に覚えがないと言った。
だが、ゲールは内通者がいる事を確信し、そこからレッドと一緒に逃亡していた事からリズに目をつけた。
レスラーは、そんなゲールの取りこぼしをゆるさない捜査姿勢に刺激を受け、レヴェン・ライトの捜査を再開させる事を決めた。
ヒッチンの証拠を見つける為に。
フィロミナ
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デンベがいまだ療養中なので、レッドは1人で身柄を偽りケイトを捜して回っていた。
そんな中辿りついたケイトが泊まった宿屋の部屋で、オーナーが仕込んだ隠しマイクを発見。
そのテープから「フィロミナ」が部屋を訪ねて来ていた事を知りすぐにFBIにブラックリストとして報告をする。
レッドがチームを集めて、フィロミナの話しをしかけるとアラムは黙って居られずに、ケイトが撃たれた事実を確認した。
その流れでリズが、ケイトによって通報されたアイスリンクの遺体の捜査が始まった事を報告するが、全く意に介さないレッド。
遺体は悪党ばかりだし、86体なら海外の分は出ていないからマシだ、と。
問題となるのは政治的な事だから、きっと政府が覆い隠してくれるだろう。
そして気にする事なく、フィロミナの話を続けた。
フィロミナは、賞金稼ぎが取る不確実な手法をアートの域に高めた。
相手の警戒を解くためなら、何週間、何カ月でも観察をして、仕事に必要となるスキルを身につける。
そして、偶然や事故を装って標的の生活に入り込む。
そして今、ある女性の車に自転車で突っ込み、あたかも追突されたかのように事故を偽装していた。
フィロミナを探る事にしたレッドは、雇ったと思われる人物に当たりをつけていたので、すぐにフィロミナとの連絡方法を入手し、窓口を通じてコンタクトを取った。
そこからフィロミナに連絡をしたと思われる通話をアラムが追跡。
一方FBIは、ケイトがフィロミナを利用して拉致したレッドの金庫番ペラッキオの捜査をしていた。
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DC警察がペラッキオの車を発見し、フロアマットにセメントパウダーが検出されていた事をサマルがクーパーに報告した。
銅まじりである事から建設現場のものと考え、付近の建設現場を調べる事に。
その際に、アラムはサマルにはカタイ・フェローシップの面接があるから自分がやると仕事を買って出たが、サマルの反応は薄かった。
リズとケイト
レッドに同行していたリズを家に送ると、アグネスに会いたいとレッドは言い出した。
だったら願いを聞いて欲しいとリズが言ったのは、ミスター・キャプランをこれ以上傷つけないで、という事だった。
自分を守る為に殺される事になったから、リズ自身も共犯者の気分だと言う。
だからレッドがミスター・キャプランを傷つけると自分も傷つく。
私の目を見て傷つけないと誓ってと。
しかし、レッドはそれはできないと、即答した。
リズも、じゃうちに来ないで、と即答で返した。
リズが自宅に入ると誰かのあやす声がするので銃を構えた。
アグネスを抱いているのはケイトだった。
これからは私が守ると、ケイトに申し出るがそれを無視してあやし続ける。
すると、その言葉に聞き覚えがある事にリズが気づいた。
覚えていないのは仕方ないと、ケイトはとうとうリズの子守りであったことを本人に告げた。
カーチャと呼ばれていた。命を賭けて守る事を誓った。
すぐには信じられないリズ。
今になって話すのには頼みがあるから。
当局にアイスリンクの遺体について通報した。
リズのチームは存在しないはず。
私はあんたを守れなかったから、これはアグネスの為。
娘なら自分で守れると言うと、今日みたいに私があの子を狙ったレディントンの敵ならどうなってた? と危険を実証した。
「お願い。あんたのお母さんが決断した時には遅かったの。
レイモンドから離れて」
ケイトは、小さい頃にそうしていたかのようにリズの頭を撫でて、出て行った。
マーヴィン・ジェラード
フィロミナの仕掛けが作動し始め、標的である運転手の女性から連絡が入った。
だが、それは本当の目的の為の足掛かりだった。
真の標的は、レッドの弁護士マーヴィン・ジェラードでその妹が運転手だった。
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事故をきっかけに身の上話しを自然に聞かせ、同情させて弁護士の兄を紹介させたのだった。
その頃、逆探知が成功しFBIでもフィロミナの居場所を特定していた。
到着すると、フィロミナは不在だったがその場所で生活していた事がすぐにわかった。
そしてアレクサ・ファイストと書かれたメモを発見。
旧姓ジェラード、兄はマーヴィン・ジェラードでレッドの弁護士だとFBIも掴んだ。
だが、その連絡をレッド経由でマーヴィンにした時にはすでに遅かった。
FBIがフィロミナを追跡して追い詰めた時には、すでにマーヴィンをケイトに渡した後だった。
マーヴィンとケイトが対峙すると、マーヴィンは責める訳でもなく、ただ何故逃げなかったと言った。
新しい人生を始められたのに。こんな掃き溜めに戻って。
ケイトは、掃除する為にと言った。
自分自身の責任を取る。
我々は彼に利用され力を与えてしまった。
だが、マーヴィンは同意しなかった。
物の見方の相違だ。
彼にサービスを提供し、その見返りを十分過ぎる程受け取っている。
レッドとの関係は揺るぎなかった。
死ぬまで孤独な逃亡犯になったのは誰のせいか、と揺さぶりをかけるケイトだが、絶対にレッドを売らないと言うと、マーヴィンは外灯にラップで括りつけられ、警察に突き出された。
レッドの側近が1人ずつ、確実にケイトによってレッドから引き剥がされていく。
しかも、警察の手に渡されたその先には、レッドについて喋るよう、裏切りへの強要が待っている……。
そして、次にケイトが目指すのは、ミラノ経由のウィーンだった。
レッドとデンベ
決して苦労をしたわけではないが、1人でケイト捜しをした事によりデンベの存在の大きさが身に染みていたレッドは、贈り物を持ってデンベを見舞っていた。
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皆恩を感じて一生使えないといけないと思っているがそんな事はない。
大勢の仲間はいるが、あくまでもビジネスで成り立っているだけだ。
だがデンベだけは違う、と。
たった1人の友人だ。
なのに、大切な友人を疑ってしまったと、恥じている事まで告白した。
そしてプレゼントの箱を渡す。
これは、別れの贈り物だという。
もし側を離れようと思った時に、開けてくれと。
これからは新しい関係を築こう。
仕事の同僚ではなく、ただの仲間として。
離れたいと思ったら理由もなく、いつでも離れていい。
それで関係が壊れる事はない。
今日でも明日でも10年後でも、その時が来たらその箱を開けてくれ。
もちろん、離れる気などはないと、はっきりとデンベは言った。
そして、フェロミナ捜査がひと段落した時に、デンベはFBIにレッドを迎えにいっていた。
これからは一緒にケイトを捜そう、と。
レッドは、身体を心配しつつもまずは夕食だ、と嬉しそうに言った。
サマルとアラム
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カタイ・フェローシップの候補者になった事を仲間達に喜んで報告していたサマル。
しかし、アラムの声掛けにはそっけなく、そのまま避けていた。
面接は、大成功とは言えなかったが、結果は合格だった。
電話口で喜んでいると、礼ならモジタバイ君に言えと言われて、今回アラムの推薦が効いていたと言う事を知る。
すぐにサマルはアラムに詰め寄り、これまでも候補の資格はあったのにウソがばれたら推薦したと怒り、辞退した事を告げた……。
つづく
かんそう
レッドとケイトがチームで居る事が好きだった私には、相変わらずつらい展開でした。
いよいよ、レッドの側近が1人、また1人とケイトの餌食になっていきます。
ケイトはレッドを落とし入れる為に、元仲間達に対してレッド以上にひどい事をしている事に気づいてないのかなぁ。
人の人生を狂わせてまで、レッドを苦しめたいのかな。レッド憎しで、周りが見えなくなっているようにも思えなくないです。
反面、これまで視野が狭くなっている事を多方面から指摘されていたレッドが、やっと!? 視界良好、一皮むけたような印象を受けました。
デンベに素直に謝罪をし、そしてBFF(ベスト・フレンド・フォーエバー)宣言!
別れの贈り物っていうこれまたレッドらしい、粋な事を。
中身は何なんでしょうね。
レッドのように粋ではないので、あんなのもらったらすぐにきれいに剥がして、中身見ちゃいます。
とはいえ、身内が自分のせいで被害にあっているのは痛い程身に染みているでしょうから、まだまだレッドの悩みはつきません。
ただ、またこれからはデンベという力強い友が側にいますからね。
2人でこの障害を解決していく……はず!!
と、BFF宣言した人達がいると思えば、もう最悪の決別状態になってしまった人達も……。
アラムとサマルが、酷い事になってしまいました。
まあ、サマルがこれだけアラムに怒りを感じるのは、気があるからそのものなので、これは今後の良い結果への伏線だと思って、期待してやり過ごします。
このままにしたら、マジでこの制作陣を疑いますもん。
気付けば残すところあと4話。(全22話)
このままケイトとの戦いで幕を閉じるのだろうとは思いますが……。
納得の結果ってあるんでしょうかね。早く見たいような、見たくないような。
(文:ジェーン洞)