BELOW THE SURFACE 深層の8日間/Gidseltagningen シーズン1 真相と結末/ビロウ・ザ・サーフェス

完全にネタバレしていますので、ご了承の上ご覧ください。


フィリップが隠していた真相


フィリップは人質から自力で脱出し、英雄となり対テロ責任者にもなっていたが、実はそこには嘘があった。

本当は、身代金を支払って解放されていた。
身代金を用意したのは、フィリップの父親だった。

だが、帰国するとパレ・ヴルフ国防軍事司令官から「身代金の事は口外するな」と命令される。
フィリップが前例となり、兵士全員が身代金目当てのターゲットになる事を避ける為だと言われ、フィリップは納得した。

本当は英雄でもなんでもないのに、英雄として国民に嘘をつかなくてはならない生活がフィリップには苦痛だった。

さらにもう1つ、人質仲間がいた事にも緘口令を敷かれた。

実は、フィリップよりも先にアマッド達は2人の兵士を人質にしていたのだが、パレ・ヴルフ国防軍事司令官は、公になる事で交渉が不利になる可能性があるから、と世間にはフィリップ1人だけだった、という事にした。

残された2人の人質


フィリップ以外の2人の人質については、実はパレ・ヴルフ国防軍事司令官も解放されたフィリップから聞いて、初めて認識していた。

というのは、2人の兵士はもともと「任務中に死んだ」と隊長から報告を受けていた2人だったから。

フィリップも、人質となって2人に会って死んだと聞かされたと話していた。
だから2人を救出する動きは、いつまで経ってもないのも当然だった。

だがフィリップが解放された事で、2人は望みをフィリップに託した。
フィリップも、2人の救出を約束して別れていた。

ところが、ある日パレ・ヴルフ国防軍事司令官から救出前に2人のいる施設がドローン攻撃にあって2人が死亡した、と報告を受けていた。

フィリップに疑う理由はなかったが、実はそれこそが嘘でパレ・ヴルフ国防軍事司令官は世間的には存在しない2人の人質を見捨てていたのだった。

テロリストの正体


アルファの正体はK7部隊のマーク・ハルド。
このマークこそが、フィリップと同じアマッドの人質の1人だった。

ブラヴォとチャーリーはアルファが金で雇っていた兵士と思われる。
身元不明のまま、突入した際に射殺されて終了。

フィリップは、アルファと電話で会話をしていたものの、「死んだ」と聞かされていたことからマークだとは夢にも思わなかったようで全く気付いていなかった。

レオンの息子のヨナスと名乗ったベンは、マークと一緒に人質となっていたジム・ハンセンの兄という繋がりだった。

テロ事件を起こした動機


マークがそもそもアマッドの人質になったのは、任務中に待ち伏せにあって襲われたから。
その時、隊長のサミーとジム・ハンセンという弟のように可愛がっていた仲間が一緒だった。

2人と離れてしまったK7部隊の隊長サミーは、何故か2人は目の前で手りゅう弾で死んだと報告していたのだった。

だが、2人共人質として生きていた。

そこにフィリップが加わり3人となったが、ジムは最初からケガをしていてる状態だった。

先にフィリップが解放され、フィリップに救出交渉の望みを託したものの、フィリップは2人の存在も言わず自力で逃げ出した英雄として祭り上げられていた。
マークも動画でその姿を見せられて知っていた。

ある日、マークは自力で逃げ出した。

ジムは怪我で置いていくしかなかったが、ちゃんと助け出すつもりだった。

その結果が地下鉄でのテロだった。
集めた身代金は、そのままジム救出の為の交渉に必要な身代金だった。

そして、責任者として必ず関わるであろうフィリップに「なぜ約束を破ったのか」と問い詰める、という事も目的だった。

テロ発生から解放までの8日間の大筋

1日目

地下鉄テロ発生。犯人は3人。人質は15人。

2日目

アーデル・ラスール、インタビュー中に反抗的な態度をして、見せしめとして殺される。

3日目

糖尿病のレオンがインスリンがなくなって気を失う。
その出来事をチャンスとし、部隊が突入。
レオンを介抱する為に側にいたシーラス・イェンセンが銃撃戦に巻き込まれて負傷し、地上に解放され入院する。

4日目

銃撃戦で得た銃弾から、調査の末アジトを発見。
ガレージにフィリップの事を調べつくしていた痕跡を見つける。

レオンの息子ヨナスが、銃撃戦のショックでやる気を失ったナヤと親しくなる。

デニース、レイプ未遂事件発生。

5日目

ヨアキムが脱走計画を企てて、テロリストの1人を人質にする事に成功するが、たまたまナヤと同席していたフィリップに説得されて諦める。

その落とし前としてテロリストがヨアキムをぼこぼこにする。
それを止めにはいったデニースに銃が向けられると、ボーディルがかばって死亡。

ナヤ、ヨナスとの出会いでやる気を取り戻すが、インタビュー相手のリコにヨナスの話題を出してレオンには娘しかいない、という衝撃の事実を知る。

6日目

フィリップ地下の電力供給を断つ。

ヨアキム50歳の誕生日をゲージの中で迎える。

ヨナスの正体がテロリストの一味だとバレ、逮捕する。
本名はベンで、ジム・ハンセンという死んだ兵士の弟がいると分かる。

これでデンマーク兵の関わりが濃厚になり、ジムの所属していた部隊K7部隊を調査する。

隊長のサミーから、ジムの他、マーク・ハルドという兵士が目の前で一緒に手りゅう弾で攻撃を受け死んだと聞くが、ルイーセはその動画を見てサミーが嘘をついていると気づく。

ルイーセは、K7部隊の音声データと今回のインタビューデータを照らし合わせ、アルファとマークが同一人物である事を突き止める。

7日目

フィリップがマークと知り合いだった事を隠していた事で、ハンスが不信を抱くが、すぐにパレ・ヴルフ国防軍事司令官が自分の命令でフィリップは黙っていたと伝えて、信用を取り戻す。
だがその時に、フィリップは自分が聞いた話との違いに気づき、そもそもパレ・ヴルフ国防軍事司令官がマークとジムの死について嘘をついていたと確信する。

ナヤが地下にインタビューしに行くのを利用して、突入した結果ブラヴォとチャーリーを射殺。
その際に、ヨアキム、デニース、リコ以外の人質は救出。
3人は残ったマークの人質となる。

8日目

フィリップが地下に呼び出され、カメラの前で人質時代の真相を告白させられる。

マークとジムに後ろめたさのある隊長のサミーが身代金の受け渡し役となり、ジム救出の交渉が成立する。

マークは人質3人を解放し事件を収束させようとするが、その直前にジムの自殺を知る。
ジムは待ちきれず、その少し前に首吊り自殺を図って死んでいた。

その事をハッキングで突き止めたルイーセは、すぐにフィリップの身が危ないとダニエルの部隊を突入させる。

マークはフィリップにはジムの死を黙っていたが、ルイーセとの通話でフィリップも知ったと分かると、フィリップに銃を向けた。

だがフィリップは自分が解決する、とダニエル達を下がらせ2人だけになってマークを説得。
マークはフィリップに殺意はなかったようで、すぐに銃を下げたが、その銃を自分のこめかみに当てて自殺。

結局、テロリスト全員の死という事で事件は解決した。

人質は死亡2名、負傷1名で途中から12人になったが、最終的には12名全員が無事なまま解放された。

パレ・ヴルフ国防軍事司令官は解任。
フィリップには特別委員会の調査が入る。

人質のドラマ

全員ではありませんが、何人かの人質にはサブストーリーが設定されていました。

アーデル・ラスール(2話)

やけに犯人に反抗的だったのは、空手家という自信があったから。
だが、そのストイックな精神はテロに屈するくらいなら死んだ方がマシという極端なものでもあった。
結果、その通りになってしまう。

さらに、アーデルの出来の悪い弟子ラーミはアーデル救出の為、関わりを断っていたチンピラのボスから強奪を企て、反撃を受けて腹を撃たれていた。

アーデルは死の前、そんなラーミの事だけを心配してカメラにメッセージを残していた。

だが、2人はお互いが無事でいると信じ合いながら、それぞれが倒れていた。
(ラーミの生存は不明だけど、死んだと思って良さそう)

マリエ(3話)

看護師を目指していたが、実は現場で上手く立ち回れず自信を失っていた。

だが3話でシーラスの応急措置をしっかりとこなし、成長を見せる。

またシーラスが気になるようで解放後は見舞いに行き、デートの約束をした。

レオン(4話)

外国人の婚約者がいると自己紹介をしていたが、実はそれはタイにいるカムライという娼婦だった。
レオン自身は、足を洗わせてデンマークに連れて帰るつもりだったが、カムライにその気はなかった。
でもレオンはカムライに暴力はもちろん、強く責める事はできなかった。
そんなレオンの優しさは、レイプ未遂のデニースを率先して助けた時にもうかがえた。

ボーディル(5話)

ボーディルは、実は過去はヒッピー気質で反社会的な一面を持っていた。
だが過去にそのせいで、孫のカールが昏睡状態になってしまい娘から縁を切られていた。

だからヨアキムの脱走計画には1人で反対していた。
無茶をして被害者を出したくなかったから。

そして最後はヨアキムを責めることなく、デニースの身代わりとなって死んだ。

補足

出番が多いデニースは思わせぶりなまま、最後までサブストーリーの登場はありませんでした。
いかにもありそうだったのに。

ルイーセのドラマ(6話)


人質以外にもキャラを深めるドラマが用意されていました。

今回かなりの優秀さを見せたルイーセは、そんな観察力の鋭さで幼いころに父親の自殺を発見してしまう、という過去を持っていました。

フィリップが何かを隠しているという事も、ただPTSDを隠しているとかではなくて、「嘘」という事に気づいていたよう。
仕事ではその観察力のおかげで、大活躍でしたがプライベートな面ではその為の苦労も多そうです。

フィリップとの関係については、復縁しそうでしないまま? とも思えるような終わり方でした。

ナヤのドラマ(7話)

キャスターとして有名なナヤは、もともとは現場希望だった。
でも、ネタとして追っていた家で少女への売春強要の現場を見て、撮影して証拠にすることができず、目を背けてしまい薦められたキャスターにおさまっていた。

今回のテロ事件への関与をきっかけに、その出来事を思い出し、だから職を失い、自分の命が危なくなろうとも人質救出の為に最後まで協力を続けた。

途中、手を引いたけどテロリストの作戦でやる気を取り戻していた事については、ナヤとしてはテロリストに感謝しなくてはならないという複雑な展開でした。

事件解決後は、ナヤの行動が認められTV局には希望の現場として戻っています。

残された謎

概ね、事件は解決し特に問題はないのですが、深読みも含めて気になる謎が残っています。

アマッドの死

マークとジムの施設へのドローン攻撃は実際にはなかった事が判明しました。
という事は、アマッドが受けたドローン攻撃というのは?

そもそも事件の最後まで、ジムが居た施設が存在している事ははっきりしています。

アマッドが別の場所にいる時にドローン攻撃を受けていた、という事なのか?

アマッドも生きている可能性が少しはあるような……。

サム

フィリップが3話で、アマッドの死の調査を頼んでいた相手は「サム」。
最後までサム自身は登場しませんでした。

サムといえば、K7部隊の隊長はサミー。
同一人物ではないと思いますが……。

サミーにアマッドの事を調べられるようなコネがあるようには思えませんし、そもそもサミーはアマッド達に襲われて逃げていたくらいですしね。
そしてなぜか、マークとジムを死んだ事にするようなヘタレだし。
サムという存在に意味があるのか、ないのか。
シーズン1だけではさっぱりわかりません。

時間軸


フィリップが人質になる前に、マークとジムは人質になっています。
でもフィリップは、ルイーセへの告白でアマッド達地元の兵士は生徒だった、と言っています。

K7部隊を待ち伏せして襲い、マークとジムを人質にしていながら、別の部隊だとはいえフィリップ達を騙し続ける事は可能なんでしょうか?

フィリップの父親

フィリップはパレ・ヴルフ国防軍事司令官から、ウソをつくように命じられていました。
そしてその事が、かなりの重荷になっていました。

そんなフィリップに父親は、「脱出の話は、いつかは誰かに話さないと」と言っていました。
自分も前任だった立場なのに、命令に反する行動を勧めているのですけど……。

その割に、マークとジムの存在については知っててフィリップに黙っていた。
もちろんいえばマークが、マスコミにリークするから黙っていたんでしょうけど。

結果的に、どっちの味方なのか、というかどうしたかったのかよく分かりません。

シーズン2


他にもいろいろあるかもしれませんが、最終回を見たばかりの現状はこんなところです。
この手のドラマは結末を知って2度目見ると、新たな発見が付き物ですから、まだまだ何か気づいていない事があるんだとは思います。

さらに、2019年に本国でシーズン2の放送が予定されています。

今回感じた疑問が、シーズン2で取り上げられるのか、それとも単なる深読みなだけかw

日本放送がいつになるのかはわかりませんが、今から楽しみですw


(文:ジェーン洞/海外ドラマクイーンズ)

アテンションプリーズ!!

当サイトは、ネタバレ全開しております。
また、あらすじ・感想等は主観に基づいた表現が含まれます事を、ご了承の上楽しんでいただけると幸いです。

更新中の番組


不定期更新
アメリカンホラーストーリーズ シーズン3

ネットフリックス/Netflixはこちら

新番組まとめはこちら ニュース

過去記事は「番組別記事リンク」「タグ別記事リンク」等をご利用ください。

更新をお知らせします



@fdramaqueens

このエントリーをはてなブックマークに追加

follow us in feedly

rssを購読する

ランキング

このブログを検索

ページビューの合計

QooQ