あらすじ&登場人物
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(2022年10月~ HBO放送、日本ではU-NEXT他で配信)
シチリア島で待ち合わせての夫婦水入らずのバガンス、と思いきや少しの間も1人ではいられないタニアはアシスタントを連れてきて、グレッグに怒られるところからのスタート!
ラブラブなようだが……。
Jon Gries/ジョン・グリース
グレッグ
シーズン1でタニアと出会い、シーズン2で正式に夫となって再登場!相変わらずわがまま&奇行? の多いタニアにも辛抱強くつきあっているが……。
Haley Lu Richardson/ヘイリー・ルー・リチャードソン
ポーシャ
タニアのアシスタントホテルに到着した直後、タニアに「グレッグがあなたを帰せっていうから、ホテルの部屋から一歩も出ないで見つからないで待ってて」と無理を言われる。
もちろんそんなことはできずホテルでアルビーと出会うが……。
Leo Woodall/レオ・ウッドール
ジャック
クエンティンというシチリア島に住むイギリス人の叔父がタニアを気に入って声をかけたことで、自然と同年代のポーシャと仲良くなるが……。
2組の夫婦たち
夫が大学の同級生という縁から、対象的なカップル2組。何事もなく楽しいバカンスを過ごせるのか、それとも……。
Meghann Fahy/メーガン・フェイヒー
Theo James/テオ・ジェームズ
ダフニ&キャメロン
典型的な金持ちの派手な夫婦
表向きはいちゃいちゃ甘々だが、実はお互いに浮気をしている。特にダフニが「私は被害者じゃない」と感情コントロールをして、うまく仮面夫婦を続けている。
キャメロンとイーサンが大学で同室だったという縁から、2組で旅行に。
Will Sharpe/ウィル・シャープ
Aubrey Plaza/オーブリー・プラザ
イーサンとハーパー
それまではオタクで地味な負け組だったイーサンだが、事業転売で金持ちになって勝ち組に。だからといって人が変わったわけではない。成功してから声をかけてきたキャメロンのことも、特に警戒もしていないがハーパーは違った。
何かとマウントを取って来るキャメロンを、イーサンは昔からだと気にしていなかったが、ハーパーはキャメロン&ダフニとは気が合わないと愚痴ってばかり。
Adam DiMarco/アダム・ディマルコ
アルビー
バートの孫でドミニクの息子、だがそんな2人を反面教師にしてきたのか真面目で、2人をどちらかというと軽蔑している。
だが優しいのでバートの面倒を見たり、旅につきあっている。
同年代のポーシャと意気投合するが……。
ホテル&地元民
Beatrice Grannò/ベアトリーチェ・グランノ
ミア
ルチアの友人で、ホテルの歌手志望だが、ルチアの影響で娼婦の真似事をするように。
バイ。
Sabrina Impacciatore/サブリナ・インパッチャトーレ
ヴァレンティーナ
真面目で厳しく、娼婦たちを閉め出していたが……。
ネタバレあらすじ
1話チャオ
流れてきた遺体は誰?
最終日、ホテルを経つ前に一人で海に入っていたダフニは、流れてきた遺体を見つける。しかも遺体は1人だけではなく、複数のホテルの客だった。
一週間前
ホワイトロータス・シリチアに3組の客を乗せたボートが到着した。
祖父、父、孫と三世代の男だけで来たディグラッソ家、リッチで若い二組の夫婦、だがイーサンの妻ハーパーはノリが悪い。
タニアは助手ポーシャと一緒で、夫のグレッグは先に到着している。
ホワイトロータスがお気に入りで、苦労してブロッサム・サークルに昇格していた。
タニア
ポーシャを同行したことを知ったグレッグは、水入らずの旅行が台無しだとポーシャを帰すように怒った。
タニアは帰した振りをして、ポーシャに部屋に隠れているように指示を出す。
グレッグは一見タニアに優しいが、体型を指摘するなどどこか意地悪。
とはいえ部屋にこもる気がないポーシャはプールサイドでアルビーと出会う。
2組の夫婦たち
キャメロンとイーサン以外は初めまして、だが話せば話すほど価値観が合わない。楽観的でイケてる仲良し夫婦と、地味でリアリストな冷めた夫婦。ハーパーは特にマウントしがちなキャメロンにイラついていく。
ディグラッソ家
ドミニクは浮気で妻と娘に激怒されているにもかかわらず、アメリカからネットで娼婦の予約をしていた。バートとアルビーに内緒でルシアを部屋に泊める。
2話イタリアでの夢
ディグラッソ家
ルチアを気に入ったドミニクは、その友達のミアと共に正式なゲストだと支配人に登録させる。予約の関係でミアはバートの部屋に登録したが、2人には家族にはバレたくないと念を押した。
家族の観光にアルビーが誘ってポーシャが参加する。
ディナーは別行動になり、バートとドミニクだけで食事をするとバートは浮気ばかりのドミニクに心を入れ替えろ、と説教をした。
それが響いたようで、セックス依存症を制御したいと思うようになるが、ルチアとミアが部屋に押しかけてくると断れなかった。
ルチアとミア
ルチアとミアはドミニクの部屋につけて、豪遊をする。
ミアはバーのピアニストに歌手志望だと言って歌わせてもらい、その実力が嘘ではないことを示した。
2組の夫婦
内情はともあれ、2人で居る時は仲良く、思いっきり楽しむまさに陽のキャメロンとダフニ。
対照的にハーパーとイーサンは陰で、夫婦でありながらもイーサンは性処理も1人で済まし、個々のペースを崩そうとしない。
ハーパーはキャメロンたちを幸せアピールばかりで信じられない、と影で批判し続けたが徐々に、自分も楽しい人になると言い出す。
タニア
シチリアでやりたいことがある、とモニカ・ヴィッティになる夢にグレッグをつき合わせる。
ピンクファッションで、グレッグの運転するスクーターの後に乗って島を走った。
ところがディナーの席で、グレッグが2、3日急な仕事でいなくなると言い出す。
「あなたが言った休暇なのよ。仕事なんか辞められないの?」
「無職にはなれないだろ。婚前契約書にサインした。もし結婚が破綻したら?」
「破綻しない」
「君は気分屋で、人を使い捨てするだろ?」
私の事が嫌いなんだわ、と大騒ぎになり、大嫌いと叫んで泣きながらレストランを出て行った。
夜中になりタニアが目を覚ますとベッドにグレッグの姿がない。
部屋の中を捜すとグレッグはバルコニーに出て電話をしていた。
「彼女は気づいていない。家に着いたら電話する。僕も愛してるよ」
その声はタニアには聞こえていない。
3話雄のゾウ
タニア
旅立つグレッグをなんとか止めようと、婚前契約の破棄まで言い出すタニア。
グレッグはタニアが見つけた医者のおかげで、持病を克服し命の危険を気にせず生活できるようになっていた。
「長く生きられると分かって、私に縛られて生きるのが嫌になったんでしょ」
グレッグがいなくなるとタニアは何かにすがりたくて、ヴァレンティーナに霊能者を手配させる。
だがタロット占いでグレッグは浮気していると出ると怒って取り乱し、占い師を追い出した。
「お金を払って期待外れよ! 励まして欲しかったのに!」
ディグラッソ家
バートはゴッドファーザーのロケ地巡りのツアーを手配し、ポーシャも同行するが一人になったタニアに呼び戻される。
アルビーはポーシャに惹かれるが、ポーシャはアルビーがいい人すぎて奥手なことが気になっていた。
娼婦遊びがバートにバレたことで、息子にはバレたくないとドミニクはルチアにもう会えないと伝える。
2組の夫婦
感じ悪かったとハーパーが反省し、態度を改めるとまるで反作用するようにキャメロンとダフニが予定で意見を食い違わせる。
衝動的にジェットスキーがしたいキャメロンと、予約していたノートに行きたいダフニ。
ならばと、ダフニがハーパーを誘うと、昨日までなら断ってたかもしれないがハーパーもノリ良く断らなかった。
しかしその予約とは一泊することで、何も知らずに来たハーパーは戸惑う。
片や、男だけになったキャメロンはのびのびとハメを外し、妻たちが帰らないと知るとドミニクにキャンセルされて客を探していたルチアとミアを買う。
それでもイーサンはハーパーを裏切ることはなかった。
ハイになったダフニは、ハーパーとの女子トークで、キャメロンに浮気されていると打ち明ける。その腹いせに自分も浮気していることも。
「被害者にならなきゃいいのよ」
4話砂場
2組の夫婦
朝になり娼婦たちを追い出したキャメロンは、今度はイーサンを抱こうとするが、イーサンが二日酔いで未遂に終わる。
ホテルに戻ったハーパーは、ソファの隙間にあったコンドームの袋を見つけてショックを受けるが、イーサンに聞けないまま悶々とし続ける。
タニア
ホテルの利用者の地元民で、イギリス人のクエンティンとその友人達にいきなり声をかけられた。
派手なタニアを見て友達になりたい、とポーシャと一緒にゲイの集まりに招待される。
タニアもゲイたちを気に入り、翌日パレルモの屋敷でのパーティーに招待されると断らなかった。
「君にはノンケのイタリア人を用意するよ」
アルビーが優良物件だと気づき、大事にしようと思った矢先に、クエンティンの甥のジャックと知り合ってしまったポーシャは、ノリがよいジャックを選んでアルビーとの約束をキャンセルした。
ディグラッソ家
ポーシャに振られて一人でいたアルビーは、プールサイドでルチアと知り合う。
ポーシャとジャックが仲良くなるのに対抗するように、ルチアを部屋に招いた。
娼婦たち
ルチアは娼婦をしてるのは、店の資金を溜めるためだとミアに打ち明ける。
だがドミニクにドタキャンされ、キャメロンには追い出された挙句全額支払ってもらっておらず、落ち込んだ。
そんなルチアを見て、ミアも金が欲しいのではなく歌手になりたいだけだと、バーのピアニストに枕営業をする決心をする。以前から色目を使われていた。
ところがいざとなるとピアニストが使い物にならないので、ミアはルチアバッグから精力剤を取り出すが、複数の錠剤があってどれかわからず適当に二つ飲ませた。
結果、ピアニストはホテルのバーで倒れて病院に搬送される。
ミアはピアニストの代わりに歌わせてとヴァレンティーナに売り込んだが、相手にされるわけがなかった。
5話アモーレ
ディグラッソ家
ルチアと一晩過ごした朝、アルビーは別れ際にルチアに金を要求され、初めてルチアが娼婦だと知る。
知らなかったのならいらない、と言いつつも「金をせびられてるの」とアルビーの良心をくすぐる。アルビーは金を下ろしてくるといってまた夜に会う約束をする。
アルビーは娼婦を搾取されている弱者だとルチアに同情を見せ、ルチアにお金は関係なく好きだと言われ喜ぶ。
ドミニクは幸せそうな旅行者たちを見て羨んだ。
2組の夫婦
イーサンが起きると洗面台の上にコンドームの空き袋が置いてあった。ハーパーが拾った袋をわざと置いていた。
身に覚えのないイーサンはハーパーにこれは何と聞き、部屋にあったことを知る。
「俺じゃない。あいつだ、神に誓うよ」
ハーパーにとってはイーサンが何もしてなくても、自分の部屋で娼婦とパーティーしたことがショックだった。それと「何してたの?」と聞いても嘘をついて言わなかったことも。
娼婦を呼んだことを知ったハーパーは、キャメロンを探るような会話をし始め、キャメロンはイーサンが暴露したことを知る。
ハーパーは黙っていられず、ダフニにもそれとなく乱痴気騒ぎをしていたことをチクるが、ダフニは何も聞かず「あなたも(浮気相手の)トレーナーを雇えば?」と耐えた。
娼婦たち
アルビーと知り合ったルチアは、金持ちで純粋なカモを見つけたとやる気を取り戻す。ドミニクに息子には近づかないでくれ、と頼まれても無視した。
だがアルビーとデート中、元締めと思われるアレッシオに声をかけられる。
ミアはバーで歌わせて欲しくて、再びヴァレンティーナに頼むがすんなりと許可がもらえるわけがない。そこでヴァレンティーナがゲイであることを見破り、自分は経験があるとヴァレンティーナを誘惑した。
「女同士助け合おう」
結果、今日と明日だけ、と歌う許可をもらう。
ヴァレンティーナ
ヴァレンティーナは以前から、受付のロッコがお気に入りのイザベラにちょっかいをだしているのを気にしていた。
とうとうロッコをフロントからビーチクラブに異動させ、イザベラを救った気になる。
タニア
パレルモに2泊することになったタニアは、楽しくてふとグレッグとの結婚を失敗だったかもとポーシャに愚痴る。
「あの時マウイの子とスパを開業してたらって」
同時に今の状況がベリンダに呪いをかけられたんじゃないかとも言う。
招待されたクエンティンの屋敷は素晴らしかった。その分金もかかっているが、一般公開が条件だという助成金は受け取れていない。
タニアはゲイたちとオペラへ行き、その間ポーシャはジャックとデートをした。
自分の話ばかりしていたタニアは、ふとクエンティンに恋の話はないのかと聞く。
「あったよ。アメリカ人のカウボーイで彼は異性愛者で僕には無関心だった。敵わぬ恋ほど燃えるだろ。30年経っても同じ気持ちだけど、今は恋よりも美だ」
「美は私の生きがいよ」
「知ってる。美の為なら死ねるだろう?」
その夜、物音で眠れず屋敷の中をたどると、クエンティンがジャックに抱かれているのを見てしまう。
6話誘拐
ディグラッソ家
いよいよ旅の目的だった先祖探しをするが、何も知らないアルビーはルチアに現地の通訳を頼んだ。
アルビーだけがドミニクがルチアを買ったことを知らないまま、車を走らせているとアレッシオの尾行に気づく。
ルチアはアレックスに連れ戻され、家族だけでシチリアの「ディグラッソ家」を訪ねるが、そこは女だけが住む家のようで、男が現れただけで包丁を持って追い返された。
てっきり歓迎を受けものだと思っていたバートは落ち込んだ。
夜ルチアがアルビーの部屋を訪ねてきた。
心配するアルビーにアレッシオから解放されるには大金が必要だと打ち明ける。
「でもあなたには関係ない」
ヴァレンティーナ
ロッコの代わりのフロントもイザベラに話しかけてばかりで、ヴァレンティーナはイライラする。
そんな中、ヴァレンティーナは自分の誕生日だからよかったら飲まない? とイザベラを誘い、承諾を得て喜んだ。
ところが、いざ出かけようとした時、ヴァレンティーナがフロントの男に言い寄られているので、ロッコを戻して欲しいと頼んできた。
「実はロッコは婚約者なんです」
全く思いもしていなかったヴァレンティーナは、ロッコを戻すかどうかはわからないが人は入れ替えると約束して、頭痛がしたからと食事の予定をキャンセルした。
1人でホテルのバーで飲んでいると仕事が終わったミアが声をかけた。
「誕生日にこんなところにいないでレズビアンバーでも行ったら?」
するとヴァレンティーナは女性との経験がないことを打ち明ける。
「じゃあプレゼントをあげる」
ミアはヴァレンティーナに空室に案内させた。
2組の夫婦
ハーパーからの浮気の疑いが晴れないイーサンは、キャメロンに疑いを晴らしてくれと頼む。
ハーパーは腹いせするようにキャメロンと仲良くなっていき、今度はイーサンがハーパーがキャメロンを部屋に連れ込んでやろうとしたと疑い出し、イーサンは疑心暗鬼になりハーパーとキャメロンにおかしな態度を取り出す。
タニア
翌朝タニアはポーシャに、ジャックとクエンティンは本当の叔父、甥の関係ではないかも、と注意をするがポーシャはタニアのいつものことだと気にせず、ジャックとデートにでかける。夜のパーティーまでに帰るつもりが、ジャックはどうせ朝までやってるといつまでもデートを続けた。
パーティーは豪勢で大勢の客が招待されていた。タニアには約束通りイケメンのイタリア人ニコロが紹介される。ニコロは銃を持ち歩いている危険な男だったが、ハイになったタニアにはただセクシーなだけだった。
ニコロを待つ間、部屋を見ていると写真立ての中に、若いクエンティンとグレッグにそっくりなカウボーイ・ハットを被った男たちの写真を見つける。
ジャックが酔って運転できなくなり、ポーシャはジャックと一泊して帰ることになる。
そのホテルも豪華でポーシャが「叔父が金持ちでよかったね」というと酔ったジャックがクエンティンは金に困っていると言い出す。
「あの手のパラッツォを持ってる奴は皆そう。金がない。あの屋敷も売る寸前だった。彼の家族の家だ」
まるで他人事のように言うが、同時に金が入って来るとも言う。
「それでみんなを助けてくれる。彼は寛大だ。だから光栄に思ってるよ。俺も力になれて。助け合いだ」
ジャックは自分がポーシャの愚痴なんかとは比べ物にならないくらいのどん底にいた、と言って眠ってしまった。
7話最終決戦
ディグラッソ家
ルチアと朝を迎えたアルビーは、ルチアに一緒にLAに来て欲しいと伝え、父親に5万ユーロ欲しいと頼む。使い道から一度は断るが、アルビーは父親の罪悪感を利用した。
「彼女をストーカーから救えるんだ。カルマの清算になる。彼女が好きなんだ」
アルビーはルチアに騙されているとはまったく思っていない。
母親に反省していたと口添えする条件で、ドミニクは5万を用意した。
ルチアはアルビーと最後の夜を過ごすが、アルビーが目覚める前に姿を消した。
2組の夫婦
疑うイーサンに問い詰められて、ハーパーは過ちを認めた。だがイーサンが来たからキスどまりで、好きでもないし衝動だけだったと言う。
事実を知ったイーサンは怒りで海で泳いでいたキャメロンのところまで行き、喧嘩をしかける。
殺し合いになりそうにお互い沈めあっていると仲裁が入って、終わった。
その後イーサンは、ダフニにもちくった。
だがダフニは騒ぎ立てることはなかった。
「全てを知る必要はないのよ。その方がセクシーでしょ。こういう時は人生に被害者にならないために気を紛らわせるの」
そしてイーサンを人気のない島影に誘った。
最後の夜、4人はまるで何もなかったかのように仲良く旅の終わりに乾杯した。
タニア
ホテルで目覚めたポーシャは、充電していたスマホが隠されていることに気づく。
明らかにジャックの仕業で、その上タニアとは合流しないままホテルまで送ると言われる。
「その方が喜ぶかと思った」
ポーシャはジャックの目を盗んで、ジャックのスマホでタニアに連絡を入れた。
ホテルに戻るための荷造りをしたタニアはふと昨夜見た写真を思い出して、もう一度確かめに行く。
そこへクエンティンが声をかけた。
「この写真を見たのは夢かと思っていたんだけど、現実だった。これは誰?」
「スティーブだ。僕がアメリカを訪れた時、彼は観光牧場で働いてた。今は連絡を取ってないから知らない」
「グレッグにそっくり」
「グレッグ?」
「私の夫よ。毛量が違うけど怖いほど似てる」
タニアはそのまま気にせず、ホテルに送ると用意されたボートに乗った。
ボートの上で、タニアはポーシャからの電話を受ける。
「ジャックに携帯を取られました」
「あまり驚かないわ」
そこでタニアはジャックとクエンティンの怪しい関係を打ち明けた。
ポーシャはショックを受けると同時に、何か良くないことが起きてると伝える。
「クエンティンにはお金がないけど、入る予定があるって言ってました」
「何言ってるの? 彼はお金持ちよ」
「でも嫌な予感がするんです」
そこでタニアも気づいた。グレッグに似ていた写真のことを。
「そういえばシチリアを選んだのはグレッグだわ」
婚前契約によると離婚をした場合、財産はタニアのものになる。
「でも私が死んだら……。大変よ! ポーシャ、ホテルで集合よ! 逃げないと」
そこへジャックがやってきてポーシャはスマホを取り上げられた。
何も気づいていないふりを続けるタニアだが、ホテルを前にこの船では岸までいけないとニコロがボートで来ることを告げられる。
「最後のデートだ。楽しみだろ?」
タニアはなんとか脱出しようとするが、何もできないままニコロが到着する。ニコロは殺し屋なのだろう。二人きりになったら殺される。
まだタニアが気づいたことはバレていない。
ニコロのバッグに銃が入っているのは知っている。
トイレに行く振りをして先にその銃を手にし、様子を見に来た人から次々と撃ち、タニアはほぼ全員を撃ち殺した。
1人は好きを見て海に逃げた。
タニアはニコロが乗ってきたボートに飛び乗ろうとして、そのまま海に落ちてしまう。
耐え切れなくなったポーシャはジャックにすべてをぶちまけた。
「わかってるのよ、私は誘拐されたんでしょ?」
ジャックはそれでもまだ仕事を続けようとした。
「ホテルまで送る約束をしたんだ」
ところが途中で気を変え、ポーシャを車から降ろす。
「ホテルに戻るのは危険だ。この先を歩けば空港に着く。明日の朝シチリアを出ろ」
そしてスマホを返してもらった。
ヴァレンティーナ
ミアとの経験を経て、私生活が充実したせいかヴァレンティーナはイザベラの望み通り、ロッコをフロントに戻すことにした。
そして入院していたピアニストが復帰をするが、ピアニストをクビにしてミアを正式な歌手として雇った。
結末
チェックアウト前に一人で泳いでいたダフニが見つけたのは、タニアの溺死体だった。
空港にはタニア以外が揃っていた。
無事、空港に辿り着いたポーシャはアルビーと再会し、連絡先を交換し合う。
アルビーから遺体が発見されたと教えられるが、それがタニアだとはまだ知らない。
ドミニクは帰国したら妻に会ってもらえる。
イーサンとハーパーは来た時より、仲良くなっていた。
ルチアとミアはこの短期間に、それぞれの夢を叶えている。
アレッシオはただのホテルの従業員だった。
おわり
かんそう
まずいろいろありますが、キャストから。
ポーシャ、どこかで見た~って思ったらシャマランの「スプリット」の子だ!
ジャックのレオ・ウッドールは本作が出世作な上に、なんと!! ほぼ絡みのないダフニ役のメーガン・フェイヒーと出会って年上の恋人をゲットという抜け目のなさ。
なんだかリアル・ホワイト・ロータスっぽいw
そのメーガン・フェイヒーって絶対見たことあるって気がしましたが、ちゃんと調べたらあんまり見てなかったw 似てる人がいるんでしょうね。
F・マーリー・エイブラハムはホームランドのダールでよく見る方かと。
イーサン役の方、アジアのイケメンなんですけど日本人のハーフでした。なるほど、私のDNA的にイケメンに見えるんですね。
そして何よりタニアとグレッグ!!
タニアのいる安心感!!
スクーターにタンデムしてる時、口に虫が入ったっておえおえするタニアがめっちゃ面白くって声出して笑いました。
でもあの時がタニアの幸せのピークだったんだな……って後から思って切ないw
と、タニア再登場にニヤっとする前に、まずまたしても誰のかわからない遺体発見から始まるお約束に「ニヤッ」とさせられました。
なのにその遺体が実はタニアだったなんて!!! ほんとにこのドラマ凄い! こんなことする?
と、その時点ではタニアと気づくわけもないので、まず「遺体発見から入る」というお約束を作ったことにテンションがあがりました!
ホワイト・ロータスのシリチア支店っていうのもいい。
やっぱりシリーズの強みってありますよね。
なのに、そんなシリーズの顔になるような名キャラをさっくり殺してしまう思い切りの良さ!! やられた!
正直タニアの死には「うそでしょ! 実は死んでなかったとかの余地持たせてない?」って最後までぐずったんですが、あれで生きてるわけがないって状況でしたw
正直タニアの死には「うそでしょ! 実は死んでなかったとかの余地持たせてない?」って最後までぐずったんですが、あれで生きてるわけがないって状況でしたw
その瞬間はショックだったんですけど、シーズン2まで見終わって制作のセンスが信頼できるので大人しく受け入れます。
シーズン2も全体的な枠組みは変わらず、そこがもうホワイト・ロータスになってる。
ホテルに来るリッチな客と、そうではない人々の短期間の群像劇。
今回は「娼婦」という、前回にないホテル側でもなく客でもなく、という新たなカテゴリが加わっていますが、皮肉にも一番得をした?のが彼女たちでした。
しかも娼婦とはいえ、二人ともほぼ素人。ルチアがSNSを利用すれば若さと引き換えに楽に稼げることに気づいて、思いつき?で始めたようなもの。
なのに、かしこい大学を出て育ちのよい恵まれたアルビーが簡単に利用されるのが、やっぱり切ない。
途中、それまでの客とは明らかに違うアルビーにルチアは恋をして……みたいなピュアな展開を期待しなくもなかったですが、本作はブラックコメディなんで。そんな甘い話にはならない。
甘い話がないといえばタニア!!
実はシーズン1からグレッグが良く分からなかったのですが、これは「やっぱり最初から金目当てだったのね」ってことでいいんですかね?
ただ割と細かい設定が生きていて、グレッグはタニアと出会ったことで持病を克服して、普通に長生きできることになって、タニアとの結婚を悔やむようになった、と作中でも言ってます。
だからシーズン1の時は「どうせいつ死ぬかわからないから、金持ちだしおもしれえ女につきあうか」って割と好意的ではあった可能性はある。
婚前契約がグレッグに不利になっているのも、長生きできるはずがなかったからどうでもよかった??
(というかシーズン1の時点ではそもそも続きのストーリーはなかったんですが)
とにかく序盤で「まだグレッグってタニアを受け入れてたんだ」っていう驚きはありました。そしてアシスタントのポーシャを邪魔者扱いするのも、後になってみればしっかり伏線になっていて、本当に面白い!
タニアを殺すつもりで旅の計画をしたのだからポーシャはガチで邪魔なんですよね。
というわけで偶然の出会いのようなクエンティンは、そもそもグレッグが手配していたといことで……。多分ゲイたちに歓迎された時タニアは嬉しかったと思うのですべてが用意されたシナリオだったなんて、めちゃくちゃショックだろうな。
そう旨い話なんてないっていう、リアルさはありました。
クエンティンが過去の恋愛を打ち明けた時にアメリカ人の時点で「ん?」ってなったんですけど、その後のカウボーイハットの若い頃のグレッグで、あーこれじゃんってなった辺りがめちゃくちゃ面白かったです。
で、タニアだし、きっと逃げ切るんだろうなって思っていて、しっかり生き残って「ほらね」ってところでボトンってなるのが、本当にホワイトロータスらしいと思える展開で、なんかいい感じに裏切られる。そしてその裏切りが心地よい。
タニアはいなくなってしまったけどまだグレッグが生きていますからね。
タニアの財産を手に入れて、本来ならクエンティン一派の取り分もあったところ、タニアのおかげでグレッグが独り占めできるのですから、グレッグのストーリーとしても完結しているんですが、また忘れた頃に登場して欲しいです。
あとおおってなったのは、複数の溺死体に対して海でキャメロンとイーサンが喧嘩をするシーン。お、もしかして2人が死んじゃうの? ってなったところであっさり仲裁が入って、ふーーーみたいな。
ほんとそういう伏線とミスリードの小さな裏切りがめちゃくちゃうまくて、いいように振り回される気持ち良さがあるんですよね。
なのですが、全体的にはタニアのキャラと、ストーリーのスケールが目立ってしまって、正直シーズン1の群像劇感と比べても、シーズン2はタニアのドラマっていう印象が強いです。
でも、どのストーリーもそれぞれの面白さはありました。
若いリッチな2組の対照的な夫婦は、結局はセックスレスの問題でした。
個人的にはダフニの達観した、キラキラライフを守るための処世術みたいなのが良かった。
そして最初はどこかバカにしていたイーサン、ハーパーの知的カップル(セックスレス)が、中身はないけどとにかく夫婦としてハッピーに楽しく見せようと努力?しているキラキラカップルに感化されて、セックスして満たされましたっていう落ちなのが平和でよかった。
金や地位があっても、結局夫婦間が上手くいってるかどうかが大事、みたいな身近さ。
でも何をして上手くいってるのか、が曖昧でそこもリアルな感じでよかった。
三世代の男だけでの旅行になってしまったディグラッソ家は、最初は初老のゲイカップルが若い子を入れて三人交際でもしてるのかな? って思ったんですがそんなややこしい話ではなかったw
でも旅の終わりのハッピーエンドは意外にも父親ドミニクだけという厳しさ。
バートは歓迎されると思った祖先に歓迎されず傷つき、アルビーは純粋がゆえに金を騙しとられた。
とはいえその金は金持ちの父親のものだから金銭的なダメージはないけど、アルビーにはいい勉強に。
あ、そういえばアルビーは最後にジャックに騙されていた?ポーシャと再会しているから、ちゃんとハッピーエンドでしたね。よかったw
支配人ヴァレンティーナのドラマは、どちらかというと箸休め的な感じがしました。
めちゃくちゃ失礼を言うとあってもなくてもどっちでもいいかなって感じ?
というかそもそも一週間限定のドラマがあるのは客だけなので、非日常の出来事から日常に戻っていく客たちと、ずっとそこでの生活が続く立場のキャラは少しニュアンスが違うんですよね。
その点、ルチアとミアは客に近いので、この1週間で人生を変えて、元に戻るのではなく完全に違うルートに行ったな、って思えるのでこのドラマのストーリーとして独立していると思えました。
シーズン1だけでも十分面白くて、好き!!
ってなったシリーズですが、シーズン2も期待を裏切らず、めちゃくちゃ面白かったです。
見ていて想像通りにならないことで、こんなに楽しませてもらえることってなかなかないと思うんですよね。
先が読めない面白さと、落ちがわかっても面白いっていう、面白いが永遠に味合わせてもらえる!
シーズン1ではレイチェルにイライラして楽しんだんですが、今回はハーパーがそんな感じのキャラだったかな。でも、レイチェルに比べるとまあわからんでもないっていうストーリーになっていたのと、やっぱりタニアが強すぎましたねw
やっぱりタニア、消すの早過ぎません??
でもそんな判断しちゃうのが、ホワイトロータスなんだろうな~~!(?)
(ジェーン洞/海外ドラマクイーンズ)
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