あらすじ
ルシア誘拐の11か月前
ミニゴルフ場で遊ぶエリサたち家族の、仲のよい様子を影から見る視線がある。
恐らくレベッカだろう。
ルシア誘拐から7週間後
エリサはべサニー・ヘイスティングスのラジオ、グッド・モーニングUKにゲストとして呼ばれる。
味方のつもりで話していると、べサニーの責めるような質問にエリサは不快を隠せなくなっていく。
「(セルマの)記事の件で、独立プレス基準機構に訴えているが、あなたもSNSでプライバシーをさらしている。矛盾していませんか?」
「ただどれほど私がつらいか知って欲しいだけなんです。情報提供にもSNSは有効です」
「あなたが口を出せば出すほど捜査は難航するのでは?」
エリサに反論する機会を与えているの、と言われると「それは建前だ」と言い返す。
「反感をあおってるわ。所詮第三者なのよ。娘を失った私の痛みなんかわかってもらえない」
「お子さんを想う気持ちは共感されるわ。だからこそ理解できないのよ。なぜ赤の他人に預けた?」
エリサはもう無理だと番組の途中でスタジオを去った。
エリサへの世間の風当たりがきつくなっている。
近所のバザーで遊んでるジョージにカメラを向けるだけで、他の子供の母親がすっ飛んできて文句を言われる。
「撮らないで! 息子を利用しないで。私は自分の息子を守る。あなたもそうするべきよ」
ジョージを見ればエリサが自分本位なことがわかる、とエリサへの敵意をむき出しにした。
「ヘドが出る」
帰宅するとフレッドとソーシャルワーカーが来ていた。
ジョージの身を案じる通報が多数あったという。
再びエイトンへ
セルマは休日にエイトンへ行き、再び雑貨屋に顔を出した。
「私たちを奇人扱いするなんて」
情報を教えた女性はセルマに不快を表わすが、靴と交換したでしょ、と悪びれない。その上、エリサを助けたいと前置きして更なる情報を得ようとした。
「何か見落としてる気がして」
セルマはエリサが父親の葬儀で帰ってきたというのに、誰もエリサを見ていないのを不思議がった。
すると黙っていた女性が顔を上げた。
「違うわ。エリサは葬儀で帰って来たんじゃない。いたのよ。死んだ日に」
セルマが見た父ダニエルの死亡診断書は、階段からの落下だった。
「エリサが現場にいた? もめ事でも?」
「知らないわ。エリサが去って戻り、ダニエルは死んだ。それだけよ。これ以上は知らないの」
エリサは救急車が来るのを待たずに去っていたという。
セルマは当時の担当警官に話を聞いた。
徹底的な調査の結果、事故死と判断していた。
「あの日は交通事故もあって、交通課に引き継いでた」
エイトンから1キロのところの事故だったという。
それだけ言うと警官は、時間切れだと切りあげた。
セルマは事故があった現場を捜した。
幼い子が犠牲になったのか、花とぬいぐるみが残されていたのですぐにわかった。
だが花はほとんど枯れている。
当時の記事を見ると、ホテル経営者の危険運転による2人死亡とあった。
出社したセルマは上司に新たな情報を報告するが、深刻なトーンで止められる。
「君のせいで上と大喧嘩だ。提訴でヤバいんだ、もう忘れろ」
「分かってるけど、明らかにおかしいのよ」
「これ以上キャリアを棒に振りたくない」
何を言ってももうセルマは相手にされなかった。
マーカス・ターナー
それでもセルマはとりつかれたように、自動車事故の情報を集めた。
するとマーカス・ターナーという名前に行きつく。
自動車事故で捕まっていたのが、マーカス・ターナーだった。
ターナーは、マーカス・ターナー・ホテルという自分の名をつけたホテルのオーナーだった。
それがわかった瞬間、セルマはエリサのSNSをスクロールする。
そして見つけた。
エリサがマーカス・ターナーホテルのバスローブを着てベッドの上にいる投稿を。
すぐにエリサにマーカス・ターナーを知ってる? とメッセージを送った。
エリサはそれを見た瞬間、スマホを遠ざけ、思い出したようにしまってあった大量の手紙を取り出す。
ターナーからの手紙はすべて未開封のままだった。
今、初めて一通封を開けて読むと、大量の文字の下に「愛してる」と記名が入っていた。
セルマは直接エリサの家に行った。
不思議なことにエリサは黙ってセルマを家に入れるが、すぐに先ほどのメッセージの通知を見せて、セルマに詰め寄った。
「これは何? 私はすべてを失った。何故追い打ちを?」
大きな音を立てて、まくしたてるとセルマはエリサの普通ではない様子に「誰か来てくれる人は? 記事の件はごめんなさい」と他人事のように言った。
「私とルシアの件は関係んだから書かないで」
なのに淡々とエリサに尋ねる。
「お父さんが亡くなる直前エイトンへ? ジョージがお腹にいたころよね?」
「だからなんなの?」
「男と一緒に両親を訪ねた。フレッドだと思ったけどマーカスよね。服役中の」
マーカスのホテルはチェーン展開をしており、エリサのSNSから各地のホテルに行っていることがわかっていた。
「マーカスと一緒だったのでは? 浮気してたの?」
「違うわ」
「でも警察に彼のこと言ってない。ルシアと関係あるの?あなたを助けたいの」
「ルシアには関係ない」
「それならマーカスと話す。面会の申請したから」
リーチ
だがセルマの申請は嘘で、後から申請をすると記者の面会は拒否している、と断られていた。
仕方なく、事故の情報集めを進めると裁判の記事を見つける。
ターナーは11年の刑を受けていた。被害者はニコラス・チボーとその娘ローズとある。
新聞の写真には家族らしき姿は確認できず、セルマは判決時の他の写真をメールですぐに送ってもらった。
追加の画像で見つけた。「ローズの母、ニナ」とあるレベッカの写真を。
そしてエリサの証言から作られたモンタージュと見比べた。
エリサ
翌日、エリサはターナーの面会に行っていた。
ターナーは獄中で暴力を受け、顔に怪我をしていた。
エリサは謝罪した。
「もっと早く来るべきだったし、あなたの手紙に返事を書くべきだった」
ターナーは何も言わず、涙を浮かべている。
「来ると思わなかった」
「マーカス、本当のことを誰かに話した?」
「何故そんなことを? 僕がどこにいると? 僕たちと、息子のためだ」
マーカスはルシアのことも案じていた。
「悪かった。君が返事をくれていたらもっと早く言えたのに。知っていたら、エイトン行きを薦めなかった」
「仕方ないわ。私が言わなかったんだもの。言えなかった。誰にも。あなたがしてくれたこと、私とジョージに。彼の名よ」
「ジョージか」
「恩に報いることは一生かけてもできない。ごめんなさい。でも他に知ってる人がいたら教えて。誰でも。お願いよ、話してちょうだい」
「彼の妻が会いに生きた。ニコラスの妻ニナだ。僕がどこにいたかあの日何をしてたか聞かれた。一人旅だと言ったよ。君の事は何も言ってない」
エリサはニコラスの妻が来ていたということに驚いた。
レベッカ
ルシア誘拐に使用した車が、崖下から警察に発見された。
注意しろ、とマトコビッチからメッセージをもらったレベッカはフランスを出るため、すぐに偽装パスポートが欲しいと連絡をし、ジョアオ・ホルヘスを紹介してもらう。
ホルヘスはルシアのニュースを知っており、ルシアのパスポートだと知ると一度は断った。
「悲劇には関わらない主義でね」
だがレベッカは一緒に捕まってもいいの?と、脅して無理やり作らせる。
「明日、残りの金を持って引き取りに来る」
夜になると家の中に侵入者がいることに気づく。
子供たちを子供部屋に非難させ、追い返そうとするとマトコビッチだった。
指名手配になり逃げ場がなくなったマトコビッチは、レベッカが金を持っていると逃走資金を盗みに来たのだった。
追い出そうともみ合いになると、力では敵わない。
押し倒されると思わず側にあった編み棒でマトコビッチの耳を刺して、マトコビッチを殺した。
ジョセフィンがそれを見ていた。
翌朝、レベッカは1人で遺体を布に包んで庭の井戸に捨てた。
血まみれの床のタイルを掃除している姿を、ルシアも盗み見ていた。
ジョセフィンは昨夜のショックで落ち込んでいる。ルシアはそんなジョセフィンを励ました。
ルシア
日中、家で遊んでいる時に偶然レベッカがクローゼットの床下から鍵つきの箱を出しているのを見る。鍵をドアの後にかけているのも。
トゥーロンへ
ターナーとの面会を終えたエリサがスマホを確認すると、セルマからメッセージが来ていた。
「誘拐犯はこの女性?」
裁判の画像が添付されている。髪の色は違うが、間違いなくレベッカだった。
エリサは夫に連絡をして、直接会い、レベッカの画像を見せた。
「これ浮気相手のサラ・バンクス?」
フレッドが確認をするとサラだと認める。
すべてが繋がった。
だがフレッドはまだサラがレベッカで誘拐犯とまでは知らない。
「どこでこれを?」
と動揺するフレッドにサラがフランスの話をしていなかったか確認する。
すると旅行の話からサラがトゥーロンに詳しかったことを思い出す。
トゥーロンは誘拐犯が使用した車が見つかった場所だった。
エリサは確信する。
「彼女だわ。彼女がルシアを!」
エリサはすぐにトゥーロン行きの準備をした。
そこへセルマがやってきて、チボー家がトゥーロン出身だと伝える。
「早く警察に連絡したほうがいいわ」
エリサはセルマを家に入れ、警察には伝えないと念を押す。
「ルシアを見つける絶好のチャンスなの。警察が動けばレベッカは逃げてしまう」
するとセルマは、訴えの取り下げを取り引き材料にした。
「そしてあなたの知ってる全てを話して。私も一緒に行く」
エリサは承諾した。
つづく
かんそう
全5話なのでもうストーリーも終盤! テンポが速くていいですね~
そしてエリサに纏わる真実が少しずつ明らかになっていますが、出れば出るほどボロというかなかなかヤバイ人という印象が強まります。
獄中のターナーは、エリサの不倫相手でジョージの父親!?
2人の面会の会話からは、
・本当のこと、がある(エリサが同乗していたこと?
・あの日、1人旅だと言ったとわざわざ言ってる
といったことがわかります
あの日というのがルシアがエイトンに帰った日なのは明らか。
セルマが言っていますが、一緒に帰った男はフレッドではなくターナー。
でも、レベッカはそんなことは知らないはずなんですが、なぜか判決が出たのにターナーに面会までして、まだ更なる情報を集めていたってのが凄い。
レベッカもまた、セルマ並みに警察以上の推理力とそれを突き止める行動力のある女性というかレベッカがスーパーウーマンなのは一連の誘拐劇でわかってはいるんですけどw
裁判で判決が出ているのに、どうしてレベッカはそれさえも疑い、そこにエリサという女性が絡んでいたことを突き止めたんだろう?
エリサという存在を知って、エリサが幸せそうに生活している(冒頭のミニゴルフシーン)のを見て、ギギギ……ってなったのはわかりますw
ただその時、通報するという発想はなかった……わけですよね。
そこまで調べられるのなら、エリサが同乗していた証拠とか可能性を警察に訴えてもダメだったのかなってそれだとドラマが始まらないんですけどねw
あ、これもしかして、父親の落下事故の判断をした警察官に会いに行く場面って、エイトンを管轄とする警察が無能ってことを表わしているのかな?
エリサが突き落としたのは仮定ですけど。
で、レベッカはターナーの判決にもなんか違和感を覚えて、まだ恨みを晴らすべき相手がいるはず! って探りまわった?? その結果、エリサを見つけて狙い、ルシアをさらった??
何にせよ凄すぎるw
あとターナーってどう見てもエリサを庇っているというか、何せ今でも愛してるし、ジョージの父親なのにその立場を隠して静かに刑を受けてる感じがするのに、なんで家族にばれる可能性のある手紙を出してるんだろう??
結局手紙に何が書いてあるのか、ちらっと見えても英語だしわからないんですけど、でも面会に来たら「来ると思わなかった」って言ってるし。
なんかまだしっくり来ない。
あとやっぱりエリサが怖い。
ターナーはエリサを愛してて庇ってる風だけど、手紙も読まず、面会にも来ず。
会話の感じから息子の名前すら教えてない。
それはもうエリサの中でターナーは用済み感満載で、今やっと手紙を開けて会いに行くことにしたのも、「ルシア誘拐犯が事故と関係あるかもしれないから」だし。
全部自分のためにしか動いてない。
ある意味清々しいんだけど、なんか応援できないw
それに新情報がありすぎてすぐ上書きされちゃうんですけど、エリサが父親を殺した疑惑も出てますからね。
エリサがエイトンに触れたくないのは、過去を忘れたいというシンプルな感情だけではなく、父殺しということもありそう。
キラキラセレブライフの代償が娘誘拐ってこと??
なんだかここまで見てる限り、いわゆるドラマとしての主役になるのはレベッカ側に感じますね。
レベッカが被害者でエリサが悪者なんですけど!!
でもこの感覚が新鮮で面白い!
そしてフレッドが最初からモブ感ありましたけど、完全にこの事件ではモブ確定かな?w
(ジェーン洞/海外ドラマクイーンズ)
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