あらすじ
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偽物
取り戻したヘックス・ルートは偽物だった。
チャンをパナベイカーの前に連れ出し、政府から圧力をかける。
「本物を奪還するのに協力しなさい。さもないと……」
「郵便局」に戻ったチャンはそこでレッドと再会する。
やはりレッドとFBIはつながっている。
「お前は死ぬ」と怒鳴りつけるチャンにレッドは「才能はあるが判断力がない」と嘆く。
「せっかく出所してなんでも選べるのに、よりによってウージンとはな」
そして生き延びたいなら捜査官にすべて話せと言い捨てた。
ところがチャンは、今度はウージンを恐れて何も言わない。
それどころかレスラーの目を盗んで捜査ファイルについていたクリップを盗み、電子ロックをショートさせて逃走した。
だがそれこそが計画のうちで、FBIはわざとチャンを逃がしていた。
偽オフィス
レッドが秘密裏に用意していたのは、「郵便局」の複製だった。
準備を始めたのは、チームが復帰した日。それはフライボーグ・コンフェデンスのジェニファー・モールスが中国領事館の別館の爆破で死んだ日だった。
ウージンが動き始めたのを知り、すぐに物件探しを始めていた。
ウージンを騙すための代用品、デコイ、ダミー(Duplicate、Decoy、Dummy)。
「すべてDで始まる」
これまで捕まえたブラックリスターたちは皆、郵便局の中で取り調べを受けている。
内装は知っているがその場所は誰も知らない。
案内されたクーパーとパナバイカーはその再現性の高さに驚く。
チャンをわざと逃がしたのはレッドの計画だった。
一度本物の郵便局からチャンを出し、パナベイカーに合わせてから偽の郵便局に戻す。
そこから脱出させ、ウージンの元へ向かわせる。
偽の郵便局の場所を知ったウージンは衝動を抑えられず必ず行動にでるだろう、と。
「ここで迎え撃つ」
これがレッドの考えたチャンを片付ける計画で、隠していた秘密だった。
そもそも電子ロックをショートさせたくらいで解錠できるはずもなく、すべてはチャンが逃走しやすいように手助けした結果だった。
襲撃
チャンの情報を信じたウージンは、フィスカーの後釜、スヴェン・ホルフソンの部隊に呼びかけ、対策を練って郵便局を襲う。
FBIが場所を知られたと考えるのは当然で、ウージンは相手が待ち受けているのを前提に計画を立てている。
チャンにセキュリティを解除させ、少しの間時間が稼ぎができたが時間の問題だった。
そして作戦室に到着すると、そこには誰もいなかった。
だがFBIはチャンたちの襲撃が遅い、と郵便局の中で待っている……。
ウージンは今のうちにとチャンにデータを盗ませる。
その間、ふとデスクを見るとハエのブローチがついたハットが置かれているのに気づく。
そのハットはすぐに誰かを思わせた。
手に取った時、ウージンの脳天に銃弾が命中する。
即死だった。
物陰から銃を持って現れたレッドに、スヴェンが銃を向ける
「時は戻らない」
レッドが銃を下ろすように言うと、背後から銃を持った手下がぞろぞろと姿を現す。
ウージンの側近は殺せ!と叫ぶが、スヴェンはリーダーを主張して攻撃を制止した。
レッドはさすが、と褒める。
「冷静な判断の出来るものが生き残れる」
「あんたも死ぬ」
「皆で生きたままここから出る」
スヴェンがレッドに問う。
「FBIと組んでるのは本当なのか?」
「もちろん」
「情報屋だと認めるのか?」
それにはレッドは長々とスピーチを返した。
「情報屋? 私はレディントンだぞ?」
犯罪ピラミッドの頂点であり、競争の激しい残忍な世界。そこに立ち続けられるのは、法執行機関との関係があるから。知識のトレード、秘密行動の活力源。
成功した犯罪者にはつきもの。
「私はそれに抜きんでてる」
「お前のせいで仲間がムショに」
その発言にはレッドは失望を隠さなかった。
「盗人に仁義なし、嫌いな言葉だ。犯罪者でも超えてはならない一線がある。捕まったやつらは、ラッキーなんだ。私が裁くよりましだからな」
そしてレッドはスヴェンをスカウトした。
「次の戦いでは私と共に戦え」
スヴェンは承諾した。
そこで時間切れとなる。監視していたFBIが動きだした。
レッドは、ウージンの側近殺しをスヴェンの最初の仕事しようかと思ったが、面倒になって自分でヘッドショットを決めた。
種明かし
クーパーたちが本物の郵便局に戻ってくると、作戦室でウージンと側近の遺体を見つける。
出入りの痕跡も、監視カメラの映像もなし。
だがレッドの仕業であることはわかっている。
チャンがウージンを案内したのは、本物の「郵便局」だった。
ほぼ全員が偽郵便局で待ち受けていて、手薄なところを利用していた。
レッドはクーパーに電話をかける。
「すまない。だが君たちのためだ。殺しのためだけではない。ウージンの見当違いの聖戦がより大きな問題に光を当てた。郵便局はいずれ狙われる」
実は、チャンにはウージンよりも先に声をかけていた。
ウージンのリストにチャンの名前があることから、最初からレッドが送り込んでいたのだった。
そしてヘックスルートを必要としていたのはレッドだった。
最後の決戦の場を郵便局にしたのは、その場でないとヘックスルートが使えないから。
「あのプログラムはハッキングツール以上の物だ」
システムに入り込むと存在理由の2つ目が発動する。
レッドは自分に関する記述のあるアーカイヴをチャンに削除させていた。
守りたい情報源や情報提供者の情報を。
クーパーはやりすぎだ、と声を荒げる。
「かもな」
「我々はFBIだ。司法省が許さない」
「司法省などどうでもいいが、君らについては話が別だ」
「これまではなんとかおさえていたが、もう限界だ。一線を越えたな」
「君は今怒っている。時間をかけて考えてくれ。この先続けるか。私も考える」
かんそう
途中で、「え? レッドが隠していた秘密って偽郵便局のこと?」って気づいてはぁ? となりました。
どんだけ思わせぶり……。
確かに1話から不動産探しで物件を用意しているのは匂わせていましたが……。
めっちゃ思わせぶりだからとうとう核心に迫るのかと思っていたのに!!!!
ちょっと肩透かしでした。
でもお話としては面白い回でした!
まずレッドのバイオレンス、非情さ、怖くてかっこいい面が久々? 堪能できました。
それと偽郵便局の発想は面白い。
何より、FBIが完全にレッドのおもちゃのように思い通りなのも。
(そりゃ怒りますねw)
見ていた時、ウージンがブレブレなのを突っ込んでいたんですが、それもすべて最初から仕組んでいたお芝居? だとわかると、ブレブレさが伏線だったんだ、と納得。
にしてもウージンはやっぱり最後まで小物でした……。
そしてファイナルも中盤だというのに、今更FBIとレッドの毎度の痴話喧嘩な展開には「またぁ?」って感じでしたが……。
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