【新シーズン】アメリカン・ホラー・ストーリー: ダブルフィーチャー「赤い海」まとめ/American Horror Story: Double Feature「Red Tied」シーズン10

2022/07/18

アメリカンホラーストーリー アメリカンホラーストーリー10 ジェーン洞 ホラー

t f B! P L

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あらすじまとめ

American Horror Story Season 10: Double Feature Trailer (HD) Part 1: Red Tide


2022年7月8日~/Disney+ 日本独占一挙配信!!(全10話)
(アメリカ放送2021年8月~)



シーズン9から約2年経過してやっと日本でシーズン10が配信されました。
その間に2021年にはAHS正当派スピンオフともいえる「ストーリーズ」が同じくDisney+で配信されました。今回は、旧作も一挙追加になっています。今後のAHSシリーズは完全にDisney+に移行した、と思ってよさそうです。
そしてアメホラのような凝ったストーリー、先の読めない展開を得意とするシリーズは一挙配信ありがたすぎますね。
その分、週末などまとまった時間がごっそり必要になりますが。
週単位で見ていると「あれなんだっけ?」みたいなこともあるあるですが、それがかなり軽減されますね。でも時間的に「まだ見たいのにもう切り上げなきゃ~」の新ストレスはありますが。

今回特にややこしいのは、シーズン10の総タイトルは「ダブルフィーチャー」で、これは二本立てっていうことなので、全10話で2作構成になっています。
1本目は「Red Tied/赤い海」(1話~6話)
まずはこちらをネタバレ込みでなるべく簡素にまとめてご紹介します!

主な登場人物

ガードナー一家

NYからケープコッドの先端、プロビンスタウン(通称Pタウン)に3ヶ月滞在する為引っ越して来た。
・父親ハリー(Finn Wittrock)、パっとしない脚本家な上スランプ。引っ越し先ではパイロット版を書くのが目的。家族想いで穏やか。
・母親ドリス(Lily Rabe)、妊娠中の元教師で現在はインテリアデザイナー志望だが、実はセンスがないことに気づいていない。性格は穏和。
ドリスがインスタで声をかけられ、滞在中に内装を手掛けるのが条件で家賃が無料になっている。
・娘アルマ(Ryan Kiera Armstrong)9歳。ホームスクールでバイオリンで一流になる事を目指している。

アースラ

アースラ(Leslie Grossman)ハリーのエージェント
とにかく強気で敏腕で、相手が著名なベルとオースティンとはいえ多くのクリエイターを抱えているので容赦はしない。
ハリーの才能は認めている。

カレンとミッキー

リゾート地のPタウンはオフシーズンにはジャンキーやホームレスも多い。

・カレン(Sarah Paulson)ホームレス
害はないが町からは汚いホームレスとして邪険に扱われている。

・ミッキー(Macaulay Culkin)ジャンキーの男娼
カレンよりはマシだが雑な扱いを受けている。

二人はお互いに認め合い仲が良い。

ベルとオースティン

ベル(Frances Conroy)とオースティン(Evan Peters)は、オフシーズンに仕事をするために街に滞在する成功した作家たち。

カレンやミッキーを雑に扱うが、ハリーには同じクリエイターだと感じ、声をかける。

各話あらすじ

1話 恐怖の岬

ペール人間

ガードナー一家がPタウンに越して来るが早々に不快な目に遭う。

ハリーはスーパーでホームレスのカレンに遭遇し「出て行け!」と絡まれる。
ドリスとアルマは散歩をすると、顔面蒼白でスキンヘッドにロングコートを着たろくに会話のできないジャンキー(ペール人間)に家まで追いかけられる。

通報すると、この近辺にはジャンキーがうろついているという。
署長が対応してくれるが、オフシーズンの日雇い労働者だから大した害はない、と軽くあしらわれる。

しかし翌朝、ハリーが浜辺でジョギング中に腹を切り裂かれた遺体を発見する。
署長らはまたしても、サメの仕業だろうと大して騒ぎにはしなかった。

夜ハリーは気分を上げるため、ドリスと近所で一軒しかないミューズというレストランの予約をする。
だが直前にドリスの具合が悪くなったので、一人でいく。

ミューズでハリーはミッキーやベル、オースティンと出会う。
特にベルのことはハリーも大ファンで出会えたことを感激した。

ミューズにはカレンもやってきて、ハリーを見てまた絡んだ。
「出て行けって言ったろ。二人は吸血鬼に近づくな!警告してるんだ!!」
だが摘まみだされたのはカレンのほうだった。

黒い錠剤

ハリーが町の不穏さに戸惑いNYに戻ろうと思っていると、オースティンに呼び出されて黒い錠剤を薦められる。
それに名前はないが、クリエイター向けドラッグでベルも自分も愛飲して、それで成功していると教えられる。

だがハリーはドラッグに頼るつもりはなく、断るが無理やりポケットに入れられ家に戻る。
そしてエージェントのアースラに電話で引っ越しを伝えるとそんな場合ではない、とドヤされる。
「早く原稿上げて。必要な時に書けなきゃプロじゃない。はっきり言わないとわからないならこれでコケたらチャンスはない」

ハリーは追い詰められてポケットに入っていた黒い錠剤に気づくと、思わず飲んでいた。
そしてその様子をアルマが見ていた……。

2話 蒼白

薬の効果

荷物を車に積んでいざ家を出ようとしたとき、ハリーに薬の効果が現れる。
一気に脚本のビジョンが沸き、今書かないと、とすぐに家の中に戻っていく。

結局引っ越しは取りやめになるが、ハリーは一心不乱にキーボードを打っている。
挙句、用意したサンドイッチをまずいと吐いてしまう。
しかしサンドイッチは腐っていなかった。

それからハリーに異変がおきる。物凄い集中力で仕事をする一方で、外で出てもペール人間たちは襲ってこなくなり、急に血の滴る生肉が食べたくなる。
スーパーでは肉だらけの籠を見て店主は「筆が乗ってるんですね」と声をかけた。
そしてカレンはハリーを見て「何故飲んだ!?」とすぐに薬を飲んだ事に気づいた。

この町の住民は、ハリーの身に起きたことを知っているようだった……。

副作用

ハリーはオースティンに何を飲ませたのか! と詰め寄る。
すると製造者の「科学者」しか知らないと言われ、薬の詳細を教えられる。
その錠剤は、才能のある人間とそうではない人間で効果が変わる。
ハリーには才能があったということになるが、その代償として「攻撃性」と「渇き」が増すという。
渇きとは、血中のミネラル不足で「血」を欲するということだった。
カレンが言っていた「吸血鬼」というのはただのおかしな発言ではなく、真実だったのだ。
カレンはハリーにずっと警告をしていただけだった。

そんな副作用があるなんてと怒ったハリーは薬を返して、再び引っ越しを決める。
引っ越し自体には賛成だがドリスはやや不満だった。
もともと自分の仕事で引っ越して来たのに、戻る戻らないはハリーの一存になっている。
「私のしてることは趣味に毛が生えたことだと思ってる?」
ハリーが即答できないでいると、アースラから連絡が入る。
書き上げた原稿が絶賛され、すでにホアキン・フェニックスがノーギャラでも演じたいと言ってきているという。
ホアキンの名前にはドリスも興奮して、引っ越しは再び有耶無耶になる。

ハリーが腰を据えて脚本を書こうとすると、薬の効果が切れ、スランプに戻ってしまう。
結局ハリーはオースティンからあと一錠だけでいいとまた薬をもらう。
だがオースティンとベルはそれで済むわけがない、とハリーをさらなる深みに誘う。
「食事にいきましょ」
二人は、Pタウンで死んでも構わないジャンキーなどを狙って殺していた。

新しい歯

人間を効率よく噛み、血を得るためには犬歯のようにとがっているほうが便利だと、ハリーはベルに紹介されたドクター・フェルドマン(Billie Lourd)に歯を削ってもらう。
通常時にはカバーをかけて隠して生活をしている。
フェルドマンも薬の常用者で、それで表向きはタトゥークリエイターとして成功していた。

アルマ

急に真価を発揮するハリーを見てアルマはハリーの飲んだ薬のせいだと、自らも薬を欲した。それは苦戦しているパガニーニを弾くためだった。
そして留守中にドリスの目を盗んで黒い錠剤を飲んでしまう。

何も知らないハリーはアルマを一人で散歩にいかせる。
ドリスはジャンキーがうろうろしているのに! と怒り、アルマを捜すとアルマは墓地でウサギの遺体に食らいついていた……。

3話 渇き

連続殺人事件

ハリーが食事のために人を殺した遺体が発見されたタイミングで、アルマが血まみれで歩いている姿を目撃され、警察署長(Adina Porter)に目を付けられる。
「何か関連があるはず」
だがアルマが連行されそうになるとドリスがストレスのせいか倒れて入院騒ぎになる。

アルマの件は誤魔化され、ドリスが4、5日入院することになるとハリーはアルマをNYに戻すと嘘をついて安心させる。

ハリーはアルマの行動から薬を飲んだことを確かめる。
最初は止めさせたかったが、アルマの一流への執着心の凄さとだったらパパも止めて、と言われると結局許してしまう。
アルマは薬の影響か、それ以来ドリスを自分より下に見ていることを隠さなくなる。
「なんで別れないの? 私は音楽と生きていく」

ハリー危機一髪?

ハリーはアルマの為に、血を水筒にいれて持ち変える必要がでてきた。
ある夜、ハリーが殺しのために女の家に行くと、それは逆に罠でハリーはレイプ&スナッフフィルムの出演者にされてしまう。
だが、撮影が始まるとハリーは反撃をして鋭い歯で女を噛み切り、銃を奪って男も撃った。

アースラ

なんとかアルマの食事を持って帰ると今度はアースラが突然やってきて慌てる。
アースラはハリーの急激な変化に、この町で何が起きているのか、と興味を持って調べにきたのだった。

ハリーは吸血のことをバレないように気を遣う。

アースラはミューズでベルとオースティンに会うが、二人を知っていてもカラオケがうるさいとクレームをつけ、敵対する。

翌朝、アースラが海岸を散歩していると、ミッキーが原稿を売り込みする。
期待せず受け取り読むと、300万ドル級の内容にアースラはますます町になにかがあると怪しむ。
ミッキ―を原稿で脅してパシリにし、薬を盗ませる。

ハリーの失敗

ハリーはアルマのための血も確保しなくてはならないが、さすがにベルたちに隠し通すことはできなかった。
しかし娘に薬を与えたと知ったベルとオースティンは表向きは変わらないが、ハリーと娘を始末することを決める。

さらにミッキーまでもが飲んだと知ると、気に食わないアースラを殺せ、とパシリである関係は崩さなかった。

ミッキ―

ミッキ―がアースラを殺そうとすると、アースラは私が死んだらスピードレーサーのリメイクの仕事はなくなるわよ、と優位にたってミッキーをあっさり寝返らす。
それどころか更なる見返りとして薬の製造者を紹介させる。

科学者

アースラはミッキーの案内で科学者に会いに行く。
科学者は黒人の女性でアースラと張るような気の強さだった。

アースラの目的は薬をハリウッドに持ち込むこと。
そのほうが儲けが膨らむ。
まずは自分のクライアント20人と独占契約を結ぶ。

だが科学者とベルたちはすでに繋がっていて、アースラのたくらみは筒抜けだった。
「アースラ、ミッキー、ハリー一家まとめて殺して」
それまでは薬はお預け、とベルたちに命令した。

署長

夜、アースラはハリーに子守りを頼まれたが、すぐ眠いといって二階にいっていた。
アルマはキッチンのナイフを視界に捉える。

そこに、ハリーが出掛けるのを待ってからアースラの存在を知らない署長がアルマを訪ねてきた。
署長はアルマとハリーを連続殺人犯として目をつけていて、理解したいとアルマに話を聞く。
「カルト? それとも血液の病気なの?」
アルマは、逆に署長に夢はあったのか? と聞く。
署長は特殊部隊だとアルマに優しく教える。
「じゃあその為に戦争で何人殺したの?」
そのアルマの態度から署長は確信した。
「警察署に連れて行くわ。お父さんは引き取りに来た時、逮捕する」
そしてアルマの手を取り、ソファから立たせるがアルマは隠し持っていたナイフで署長の首を切って殺した。

ハリーが戻ると署長の遺体の横で、アルマとアースラは楽しくカードゲームをしていた。
その光景にハリーは驚いた……。

4話 血のビュッフェ

5年前の10月

科学者がPタウンに引っ越してきて、薬を作り始める過去の話。

黒い錠剤の正体

科学者は、9年間軍と協力して人間の脳の力を高める研究をしていた。
だが揉めて退職し、Pタウンに引っ込む。

もともとは軍人の思考力を抑えるのが目的で、それには高める方法を知る必要があった。
すると後頭葉の違いを見つける。
才能豊かな人はその領域の神経細胞が多い。
そこで、通常の1000倍の速さで働かせる薬を開発した。
霊長類で実験をして効果は確認できた。サルがキーボードを弾けるようになった。
だが才能のないサルは攻撃的になり仲間を襲った。

失敗例

科学者はミュ―ズで金に困って男娼をしていたミッキーを買い、ミッキーに薬を飲ませようとするが、ミッキーはその時点では「才能がないかもしれない」と拒否していた。
代わりにミッキーは、科学者のパシリになり研究協力者の歌手志望の男を紹介する。
ところがすぐに吐き出し、髪が抜け、狂暴になり血を吸いたくなる。
科学者は男からのレポートを受けて、それが想定内であることを伝える。
「サルの実験でも失敗タイプは仲間の血を吸った」
そして寒気を感じる為、男はコートを求めてフェルドマンの古着屋(当時)に駆け込み、80年代のコートを手に入れていた。
行き場をなくした男は墓地で最初の犠牲者を出した。

科学者はいよいよ男が人を襲ったと知ると、二度と来るなと銃を向けて追い出した。
「すぐに仲間ができるわ。薬は広まる。けど9割の人間は平凡よ」
この男がペール人間第一号だった。

成功例

その頃ベルは自費出版でしか本が作れない売れないロマンス作家だった。
ロングのシルバーヘアで見るからに老女。
夫はお前は退屈だ、とベルに冷たく、浮気を隠さない。ケープコッドで朗読会をするが客は数人。

ミューズでミッキーと出会い、意気投合して科学者を紹介される。
副作用をろくに聞かず、とにかく成功したいと迷わず薬を飲んだ。

そしてベルは効果を発揮し、一晩で名作を書き上げる。
だが朝帰りした夫は、ベルをバカにして別れると言い出し、ベルはその場で夫を殺して血を吸った。

ベルがすべてを科学者に報告すると、科学者は驚かなかった。
「ミネラル不足により渇きは人間にも起きるのね」
そしてベルもそれを知っても薬を止めなかった。
夫の遺体はバラバラにして海に捨てられた。

2年後 出会い

ベルがケープコッドに戻って来た。すでに成功してこぎれいになっていたがまだ足りない。
ベルはフェルドマンの古着屋でクローゼットの総入れ替えを相談し、そこで意気投合する。その時にはフェルドマンも薬を飲んでいた。
そして店の奥では歯の施術を始めていた。
その日からベルは髪をアップにして化粧や服を変え、モードスタイルでキメるようになっていた。

そして夜、ドラァグショーのある店に行き、オースティンと出会う。
オースティンは金のためにドラァグをしていたが、周囲のクイーンからはダサイといびられていた。

そんなオースティンに閉店後声をかけると、オースティンが金のない理由がこの町で脚本を書いた舞台が決まっていたのに劇場オーナーがトンズラしたせいだと知る。
それはベルが食事のためにオーナーを殺していたせいだった。
ベルは責任を感じたのとオースティンに才能を感じたことから薬を薦めた。

最初の食事は、仕返しも兼ねていじめていたクイーンたちを二人で襲った。

5話 ガス搭

出産

ドリスが無事男の子イーライを出産をした。

帰宅するとまだケープコッドで、そこにアルマとアースラがいることに驚くも、産後の状態がよくなくほぼ寝たきりで言いなりになるしかなかった。

アルマはより難しい曲に挑戦する為、夜中に弟の足を噛んで血を吸うところをドリスに見られてしまう。
「赤ん坊の血は薬なの」
さすがにハリーにも激怒されるが、ドリスについてはもう用なしじゃん、といいきる。
「奥深い私達とは違う」
ハリーは薬を取り上げるぞ、と言ってアルマを制御する。

ドリスには夢だったと言い聞かせるが、赤ん坊の足にはしっかりと歯型がついていた。

凡人

ドリスが家を空けている間に、ハリーの環境は変わっていた。
そのことをアースラに聞くと、ドリスは成功を喜ぶよりもハリーらしくないと疑いを持つ。
そんなドリスにアースラは「ここの水が合うのよ。模様替えを見る限りあなたも飲めば?」と嫌味を言う。
「ハリーの邪魔しないで」

そしてアルマはアースラの協力で、ハリーの目を盗んでドリスに薬を飲ませようとする。
薬の効果を知らないドリスは、最初はアルマに危害を加えられると騒いだが、ハリーもやってきて宥めていると、アルマが「もう嘘はやめよう」とドリスに薬の事を教える。

「その薬で仲間になれるの」
 ハリーの成功とパガニーニの秘密。
「ママも飲んで。一緒にいたいでしょ。血を飲むのは悪くない。一流って最高よ」
アースラも進めるが、ハリーは止める。
「彼女には向かない」
それはハリーがドリスの才能を認めていないということだった。
「ママは自分でどう思うの?」

ドリスはイーライを抱いて夜の街を逃げ出すが、大勢のペール人間に囲まれてしまう。
だがハリーがペール人間を制してアルマを連れ戻す。

翌日、ハリーはろくに仕事ができないドリスのために街のインテリア・デザイナー、ホールデン・ヴォーン(Denis O'Hare)を雇う。
ドリスはそれもショックだが、デザイナーがドリスの準備したイメージボードを見てダサイと言っているのを聞いてしまう。

その後アルマはドリスにダメ押しをして薬を飲ませる。
ドリスはアルマが予期したとおり、薬に適応しなかった。

カレン

仕事が順調なミッキーは、身なりも変わり、カレンにも薬を飲ませてパートナーになろうと誘う。
だがカレンは代償の重さからミッキーと距離を置く。
それと同時にベルに血を与える手伝いもしたくなく、ベルを避けるようになっていた。

だがベルはカレンの居場所をつきとめ、ハリーの赤ん坊を攫ってこいと命令する。
「やらないと目をえぐる」
カレンが今までホームレスでいられたのは、ベルのパシリをすることでペール人間に襲われないよう守ってもらっていたからだった。

カレンとミッキー

カレンは再びミッキーを頼った。
独りではできないがミッキーが協力してくれれば、ベルに逆らえる。

カレンの計画はハリーの子供を守る為に盗んで、自分で育てるというものだった。
「二人ならできるし、ミッキーもやりなして一緒にまっとうに生きよう」

二人が夜、ハリーの家に忍び込むとそこにはペール人間になりかけているドリスがいた。
カレンは赤ん坊のことどころではなく驚き、外に飛び出していく。

だが外へ出るとペール人間に囲まれる。
あと一歩というところでミッキーが現れ助かったと思うが、ミッキーはカレンに選択させる。
「飲むか、君を置いていくか」
ミッキ―はカレンと一緒に成功してパワーカップルになりたい一心だった。
「自分の才能を信じろ」
「才能なんかどうでもいい。わかんないの? 同類になりたくない。人間じゃないよ」
「それならお別れだな。愛してる。君は俺のミューズだった」
カレンは薬を手渡され、一人残されると恐怖から薬を飲んでしまう。
薬を飲んだもの同士は襲わないという習性がある。

カレンはミッキーの家に行き、薬を飲んだと打ち明ける。
だが後悔をし続ける。
ミッキ―はまだ遅くないとLAに誘う。

カレンは同意したと見せかけ、ミッキーとビーチへ行き、そこで二人共助かる方法があるといってミッキーの首を食いちぎって殺した。
そしてそのまま絵を描き上げると、自らの手首を切って入水自殺した。

ドリスとの別れ

ドリスが薬を飲んだと知ったハリーは、アルマを怒るが時間経過とともにペール人間に成り下がるドリスを家から追い出すと、ほっとしていた。

6話 冬の死

署長

アルマが殺して海に捨てた署長の遺体が今になって漁船に発見される。
しかし、町民たちはすでに科学者のしていることを知っていて、州警察の介入を良く思わなかった。

この町も代償として薬を受け入れていた。
冬を乗り切るために、春に稼いでいる。そのために悪い評判を立てて旅行客を減らしたくない。
そして事件が起きるのは冬だけ、という了解だった。

だがさすがに署長を殺すのはやりすぎだ、と町民代表でデザイナーが科学者たちに注意をする。
問題が解決しなければ町の使用を厳しくする、と脅されベルとオースティンはハリー一家、ミッキー、アースラを始末を急ぐ。

ハリー

5年分の脚本と最高傑作を書き上げ、ハリーは薬を止める宣言をする。
アルマは自分を巻き込むなと反対し、アースラも今更失われた魂は戻らないと引き止める。

イーライ誘拐事件

いよいよイーライがベルに攫われ、家族で家に来いと置手紙を残した。
ハリーがびびる中、アルマはイーライを助けにいこうと勇敢だった。
だがアースラが二人でいってというと、暴言を吐く。
しかしアースラには作戦があった。

アースラは墓地へ行き、ペール人間たちに訴えた。
少しは理解力があると過信をして。
「あなたたちはローレンス・フィッシュバーン。
落ち目のトラボルタとの共演ときいてパルプフィクションを蹴った。
あなたたちも選択を誤ったけどこれで終わりじゃない。
ローレンスはマトリックスで大成功した。セカンドチャンスを提案するわ」
そして薬を見せる。
「新しい薬よ。前より強力で副作用がない。元に戻せるかもしれない。敵は私じゃない。薬を飲んで成功した奴らが敵よ」

決着

ハリーとアルマはベルの家に行くと案の上、ナイフを向けられる。
そこへアースラがけしかけたペール人間たちが家を襲った。
その隙に、科学者はイーライを連れて逃走。
ハリーとアルマは物陰に隠れ、反撃しつつも人数の差で負けるベルとオースティンを見る。
そして銃を持ったアースラに助けられた。
「よかった。思ったよりもうまくいった」
すると科学者がイーライを連れて戻った。

安心したハリーはこれから仕切り直そうとアルマに言うが、アルマはごめんね、といってハリーの首を噛んで殺す。

すべては最初から仕組まれていた事で、新薬は科学者が用意した。
それは製造途中の没作で仲間を襲ってしまうというものだった。
アースラと科学者はグルだった。

三か月後

三人は当初の予定通りハリウッドへ移動し、さらに稼いでいた。
三人は価値観が一致し、関係も良好。
LAにも男娼が多く、アルマの食事にも困らない。

今や稼ぎは順調で科学者の目的は、稼ぎではなく世直しになっている。レイシストの警官などに飲ませてゾンビ化させて、警官に殺してもらっていた。

アルマは楽団の入団テストで最終選考の2名に残る。
ライバルは16歳でジュリアードを卒業した神童だが、君はまだ幼過ぎて受からないと言われるとこっそりかみ殺した。

アースラは脚本家志望が集まるコンベンションの参加者に薬を配るという方法に切り替え、一度に大量の薬を撒いた。
そのため、街がゾンビで溢れかえり暴動がおきた。

科学者はイーライを連れてまた違う土地で薬を作ることにする。

<おしまい>



かんそう

凡人なものですから、全10話で二本立てという前知識だけで見始めた時は、5話、5話構成なんだろうな、と勝手に思い込んでいました。
なので6話でも続いていたので、二本立ての心構えがそこで崩れ、6話を見終わっても「まだ終わっていないんだな」という感覚でした。
そして7話を続けて見て、凄い世界観飛んだな~と思ってあれ、これ別の話始まった!? と普通にびっくりしましたw

アメホラは下手するとシーズンを超えた繋がりがある難解な緻密さも魅力の一つだと思うのですが、そういう意味では今回はわかりやすいと思います。
ひょっとしたらそれはこれまでのマニアックなファンをがっかりさせるのではないか、と心配させるくらいに。

でも見終わってからこれはこれで新しい?アメホラのスタイルを見せてもらったような気になりました。
というのは表面上の怖さはいつも通りにあります。
ペール人間の不気味さ、吸血シーンなど。

でも何より怖かったのって「アルマ」なんですよね。
9歳と一番の子供でありながら一番達観している。
そしてそれは決して無条件に褒められるものではなく。

最後、LAに引っ越した科学者は世直しに薬を使います。
そのターゲットは差別主義者でしたが、アルマこそ「差別主義者」なんですよね。
「凡人」と「それ以外」という。
自分は選ばれた人間だけど自分を生んだ母親にはそんな閃きを感じず、ずーっと「なんでもっと良い母親じゃないんだろう」と胸に秘めていた。
それが薬の存在で「凡人」はペール人間として排除されてよい存在だと堂々と主張できるようになってしまった。
それが自分の母親であっても。

さらには自分の邪魔にしかならないハリーでさえ躊躇なく殺してしまう。

それにはアースラや科学者という悪い大人の見本もあるかもしれませんが、でもいつかその二人でさえアルマには邪魔になりそうな。
大人という分別がつくまでに何か起きたら。

でもアメホラを好きで見るような層にはアルマは魅力的なキャラで、アルマの成長こそどうなっていくのか見守りたいと思ってしまうんですよね。

申し訳ないけどドリスもハリーも消えて当然って。

なので後半アルマの性質が見えるごとに、じわじわ面白くなって最後、確信に変わりました。

アルマ同様、すべてを知って容認する町の人たちも良かったです。
アースラの気の強さも最高ですね。

そしてアメホラならではのお楽しみの劇団員については、今回はサラ・ポールセンの怪演に、確実に劇団の新アイコンになったなと感じました。
私はそもそもジェシカ・ラングがとても気に入っていて、彼女の抜けた穴の大きさを案じていたんですけど、もうサラが完全に後釜だなーと思いました。
ホームレスのカレンをサラだと気づいた時、声でましたもん。
凄いです。きったなくてほんとうに不快なのがマジ女優すぎる……。

ミッキ―のマコーレ・カルキンも良かったです。
どこか生き方の下手な感じがハリウッドという裏テーマもあって、本人と被って自虐的というのか説得力があるというのか。

つくづくライアン・マーフィー作品にはドSエナジーを感じますねw

そして同じく声が出たのはエヴァンのドラァグ姿!!!
歌も上手いんですけどリップシンクが見れるとは!!!!

最後まで見てもよくわからなかったのは今のところ2点あります。

・玄関先で点灯する赤いライトの意味(ないのかも?)
・インスタでドリスにDMを送った理由(単なる偶然?)

不満といえば、フェルドマンの存在ですかね。
劇団オールスター的にはいた方がいいキャラですけど、実際は別にいなくてもいっかみたいな薄いキャラで、登場時の期待は裏切られた感じがします。
逆にさらっと登場させて豪華なゲスト扱いにした方がありがたみが出たかも。(すぐ殺されるエマ・ローバーツみたいに)

ともあれ、AHS10はこれで終わっていません。
もう一本別のお話が続きます!!!


(文:ジェーン洞/海外ドラマクイーンズ)

アテンションプリーズ!!

当サイトは、ネタバレ全開しております。
また、あらすじ・感想等は主観に基づいた表現が含まれます事を、ご了承の上楽しんでいただけると幸いです。

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