あらすじ
Virginia Sherwood/NBC | 2019 NBCUniversal Media, LLC
ある結婚式の最中に突然異議を唱える声が響いた。
「理由はある、彼にレイプされた」
新郎は、精神科医のジョシュ・ヘンズリー。新婦はラナ。
レイプ騒ぎという事で、すぐにSVUが呼ばれた。
異議を唱えたのは、元患者のキティ・ベネット。
「初めての診察の時に襲われた」
母親が死んだ悲しみからセラピーを受けていた。
ところがキティの証言の裏を取ろうと調べれば調べる程、レイプの証拠は見つからなかった。
ヘンズリー本人は一貫して否定し、キティとは面識もないという。
キティの記憶の予約を調べても記録はなかった。
ただし、予約は鉛筆で管理されていて誰もが消す事は出来た。
SNSでヘンズリーにコメントしたら「会って悪口を言いあおう」とメールが来たという。
断ったらしばらくメール攻撃にあい、ブロックをしていた。
「彼女はイカれてる」
ハンナ自身は同性愛者である事をヘンズリーに相談していたので、ヘンズリーから不適切な行為を受けた事もないし、ヘンズリーには感謝をしていた。
その他、ハンナ以外にもヘンズリーを悪く言う患者はおらず、反対にキティは前科が多かった。
治安びんらん罪、万引き、接近禁止命令等。
「確かに私はやりすぎかも」
だがあくまでもレイプについては、嘘ではないと主張した。
オリビアは信じたいから、と証拠になり得る記憶はないかと探った。
「覚えてるのは赤い革のソファ。早く終われと祈った」
「何故彼女は虚偽の訴えを?」
ヘンズリーには思い当たる身に覚えもないようだった。
するとラナがSNSでのトラブルや、不法侵入があった事などまだ話していない事があると言い出した。
ヘンズリー自身はこの件とは無関係だと思った、と黙っていた事の言い訳をした。
「ただ彼の本性を教えたかっただけ」
そして突然トイレに駆け込んだ。
キティは妊娠していたのだった。
「怪物の子なんて愛せない」
と、中絶を決め込むキティに、オリビアは少し考えてと声をかけた。
「その子には罪がないわ」
オリビアは自分の母親を思い出し、動揺した。
『愛せるわけがない。この子の父親は怪物なのよ』
15歳の時に、キティが言った事と同じようなことを母親が言っているのを聞いていたのだった。
それでもラナの前ではレイプではないと言い張るが、連行すると今までの嘘を認めた。
「合意の上だった」
3回関係を持ったが言えなかった。
「家族の前でレイプだと非難されたから」
ヘンズリーの言い分では、キティは患者ではなく、出会ったのはバーだった。
キティの家の近所で、20丁目のエンプティールーム。
声をかけたのはヘンズリーの方から。
「1人で座ってて、簡単に落ちた」
患者だと言ったのは報復の為だろう。
証拠として、ヘンズリーはキティの部屋の鍵も持っていた。
「2回関係を持った後渡された。部屋は4B」
そしてキティのアパートへ行くと、鍵は合わなかったが防犯カメラにはヘンズリーを部屋に招き入れるキティが映っていた。
「二人とも嘘つきね」
「診察室でレイプされた後の事よ」
ヘンズリーはバーで会ったと言っている、と言っても言い張った。
ロリンズにはレイプ相手に鍵を渡した事が信じられなかった。
「もう交換したけどね」
普通に考えれば、ヘンズリーの婚約をSNSで知って傷つき嘘をついたとしか思えない。
オリビアは改めて真実を言うよう、優しく聞いた。
「レイプされた後警察へ行くと言ったらやめるよう説得された。
彼の説明を聞きにバーに行ったら、”君には征服されたい願望がある”と言われた。
つまり、レイプ願望。
無意識に誘うしぐさをしていた、と」
「その後、彼を家に入れたの?」
「私は距離感に問題があり、母の死を嘆くのは本当の問題を隠す為だと」
キティはオリビア達の反応を見て、突然認めた。
「ごめんなさい。ウソをついてた」
そしてヘンズリーが保釈金で保釈された事を確認した。
もう隠してる事はない、と謝りながらSVUを出ようとすると、ラナとすれ違った。
嘘をついていたと認めたのに、キティはラナを見て興奮し、掴みかかった。
「被害者面しないで! 私は妊娠させられ……!!」
ヘンズリーとの出会いを聞いて驚いた。
ラナもセラピーの患者だったのだ。
「でも付き合ったのはセラピーを終了してから」
当時は恋人がいたが、ヘンズリーに別れるべきだと言われていた。
オリビアが興味深く聞くと、ラナはすべてヘンズリーの言いなりになっていた。
「彼は支配したがる」
「それがあなたの好み?」
ラナははっとして、「ええ」と認めた。
ヘンズリーは精神科医の立場や、弁が立つ事を利用して女性を思いのままに操っている。
オリビアはキティの話もあながち嘘ではないのかも、と思い始めた。
レイプ犯とつきあうケースもある。
キティはヘンズリーの首に割れた瓶を突き付けていた。
「罪を認めないと殺す」
オリビアにも疑われたと、追い詰められた挙句の行動だった。
「真実を認めなさいよ!」
「君には助けが要る」
あくまでもシラを切るヘンズリーに、キティは叫んだ。
「あなたが私を助けるの? "レイプ願望"みたいに? 誘うような態度をした私が悪いと?
無抵抗は了解のサイン?! 次の被害者が出る前に殺す!」
すると「殺して!」と涙ながらに叫ぶ別の声が響いた。
側で夫を見守っていたはずのラナだった。
「レイプされたと信じるわ!」
ヘンズリーはラナにも同じことを言っていた。
しかも最初にレイプもされていたのも同じだった。
驚いたキティが瓶を置いて抱き着くと、オリビアは言った。
「もう終わったのよ」
ラナはレイプの証言を引き受けた。
「彼の本性を認めたくなかったの。
でもキティの話は私の体験と同じだった。証言する」
そして、もう1つオリビアの助言を聞いて堕胎をやめようとしていた。
「言われた通り、この子には罪がないから」
「それでもきっと大変よ」
自分の体験とは言わずとも、キティには何か通じたようだった。
「母親になると決めたなら約束して、あなたの子は無実で無条件に愛されるべきだと忘れないで」
キティは納得して去って行った。
シーズン20 20話「義父と義娘/The Good Girl」へつづく
「理由はある、彼にレイプされた」
新郎は、精神科医のジョシュ・ヘンズリー。新婦はラナ。
レイプ騒ぎという事で、すぐにSVUが呼ばれた。
異議を唱えたのは、元患者のキティ・ベネット。
「初めての診察の時に襲われた」
母親が死んだ悲しみからセラピーを受けていた。
ところがキティの証言の裏を取ろうと調べれば調べる程、レイプの証拠は見つからなかった。
ヘンズリー本人は一貫して否定し、キティとは面識もないという。
キティの記憶の予約を調べても記録はなかった。
ただし、予約は鉛筆で管理されていて誰もが消す事は出来た。
他の患者
念の為、キティが言う次の時間に予約していたハンナにも話を聞くと、その日の予約はキャンセルしていたが、キティの事は知っていた。SNSでヘンズリーにコメントしたら「会って悪口を言いあおう」とメールが来たという。
断ったらしばらくメール攻撃にあい、ブロックをしていた。
「彼女はイカれてる」
ハンナ自身は同性愛者である事をヘンズリーに相談していたので、ヘンズリーから不適切な行為を受けた事もないし、ヘンズリーには感謝をしていた。
その他、ハンナ以外にもヘンズリーを悪く言う患者はおらず、反対にキティは前科が多かった。
治安びんらん罪、万引き、接近禁止命令等。
記憶
キティにストーカー気質があると分かり、オリビアは本人に確認をした。「確かに私はやりすぎかも」
だがあくまでもレイプについては、嘘ではないと主張した。
オリビアは信じたいから、と証拠になり得る記憶はないかと探った。
「覚えてるのは赤い革のソファ。早く終われと祈った」
身に覚え
自宅に居たヘンズリーに確認すると、確かにソファの色はバーガンディだったが、診察室の様子はサイトにも載っていて実際に入らずとも見る事が出来た。「何故彼女は虚偽の訴えを?」
ヘンズリーには思い当たる身に覚えもないようだった。
するとラナがSNSでのトラブルや、不法侵入があった事などまだ話していない事があると言い出した。
ヘンズリー自身はこの件とは無関係だと思った、と黙っていた事の言い訳をした。
妊娠
オリビアがキティに確認をすると、不法侵入や迷惑メールの件については否定した。「ただ彼の本性を教えたかっただけ」
そして突然トイレに駆け込んだ。
キティは妊娠していたのだった。
「怪物の子なんて愛せない」
と、中絶を決め込むキティに、オリビアは少し考えてと声をかけた。
「その子には罪がないわ」
オリビアは自分の母親を思い出し、動揺した。
『愛せるわけがない。この子の父親は怪物なのよ』
15歳の時に、キティが言った事と同じようなことを母親が言っているのを聞いていたのだった。
嘘
DNA検査の結果、父親はヘンズリーだった。それでもラナの前ではレイプではないと言い張るが、連行すると今までの嘘を認めた。
「合意の上だった」
3回関係を持ったが言えなかった。
「家族の前でレイプだと非難されたから」
ヘンズリーの言い分では、キティは患者ではなく、出会ったのはバーだった。
キティの家の近所で、20丁目のエンプティールーム。
声をかけたのはヘンズリーの方から。
「1人で座ってて、簡単に落ちた」
患者だと言ったのは報復の為だろう。
証拠として、ヘンズリーはキティの部屋の鍵も持っていた。
「2回関係を持った後渡された。部屋は4B」
そしてキティのアパートへ行くと、鍵は合わなかったが防犯カメラにはヘンズリーを部屋に招き入れるキティが映っていた。
「二人とも嘘つきね」
キティ
キティに防犯カメラの映像を見せ、ヘンズリーとは合意の関係に見えると追求した。「診察室でレイプされた後の事よ」
ヘンズリーはバーで会ったと言っている、と言っても言い張った。
ロリンズにはレイプ相手に鍵を渡した事が信じられなかった。
「もう交換したけどね」
普通に考えれば、ヘンズリーの婚約をSNSで知って傷つき嘘をついたとしか思えない。
オリビアは改めて真実を言うよう、優しく聞いた。
「レイプされた後警察へ行くと言ったらやめるよう説得された。
彼の説明を聞きにバーに行ったら、”君には征服されたい願望がある”と言われた。
つまり、レイプ願望。
無意識に誘うしぐさをしていた、と」
「その後、彼を家に入れたの?」
「私は距離感に問題があり、母の死を嘆くのは本当の問題を隠す為だと」
キティはオリビア達の反応を見て、突然認めた。
「ごめんなさい。ウソをついてた」
そしてヘンズリーが保釈金で保釈された事を確認した。
もう隠してる事はない、と謝りながらSVUを出ようとすると、ラナとすれ違った。
嘘をついていたと認めたのに、キティはラナを見て興奮し、掴みかかった。
「被害者面しないで! 私は妊娠させられ……!!」
ラナ
オリビアは捜査を続ける為、ラナを呼び出していた。
ヘンズリーとの出会いを聞いて驚いた。
ラナもセラピーの患者だったのだ。
「でも付き合ったのはセラピーを終了してから」
当時は恋人がいたが、ヘンズリーに別れるべきだと言われていた。
オリビアが興味深く聞くと、ラナはすべてヘンズリーの言いなりになっていた。
「彼は支配したがる」
「それがあなたの好み?」
ラナははっとして、「ええ」と認めた。
ヘンズリーは精神科医の立場や、弁が立つ事を利用して女性を思いのままに操っている。
オリビアはキティの話もあながち嘘ではないのかも、と思い始めた。
レイプ犯とつきあうケースもある。
真実
ラナを帰した後、ヘンズリーの家にキティが不法侵入したという通報を受けて駆け付けた。キティはヘンズリーの首に割れた瓶を突き付けていた。
「罪を認めないと殺す」
オリビアにも疑われたと、追い詰められた挙句の行動だった。
「真実を認めなさいよ!」
「君には助けが要る」
あくまでもシラを切るヘンズリーに、キティは叫んだ。
「あなたが私を助けるの? "レイプ願望"みたいに? 誘うような態度をした私が悪いと?
無抵抗は了解のサイン?! 次の被害者が出る前に殺す!」
すると「殺して!」と涙ながらに叫ぶ別の声が響いた。
側で夫を見守っていたはずのラナだった。
「レイプされたと信じるわ!」
ヘンズリーはラナにも同じことを言っていた。
しかも最初にレイプもされていたのも同じだった。
驚いたキティが瓶を置いて抱き着くと、オリビアは言った。
「もう終わったのよ」
ラナはレイプの証言を引き受けた。
「彼の本性を認めたくなかったの。
でもキティの話は私の体験と同じだった。証言する」
オリビアとキティ
オリビアはキティに新たなセラピストを紹介し、キティは感謝していた。そして、もう1つオリビアの助言を聞いて堕胎をやめようとしていた。
「言われた通り、この子には罪がないから」
「それでもきっと大変よ」
自分の体験とは言わずとも、キティには何か通じたようだった。
「母親になると決めたなら約束して、あなたの子は無実で無条件に愛されるべきだと忘れないで」
キティは納得して去って行った。
シーズン20 20話「義父と義娘/The Good Girl」へつづく
かんそう
今回も、なかなか真相が見えずSVUらしい事件でした。キティを上手く「いかにも嘘つきそうなイカれた女」と思わせて、ヘンズリーが職業柄口が上手く嘘をついていて、でもキティにも実は隠していた部分があって。
SVUも振り回されながらも、じわじわと真実に辿り着いて行くのが面白かったです。
そんな事件だけでも濃いのに、キティのレイプ妊娠をオリビアの出生に重ねさせるというドラマまで。
普通、好きなドラマでもお気に入りの登場人物が登場しない回は、どうしても楽しさ半減で物足りなさを感じがちになるんですけど、本当にSVUだけはまだその感覚になった事がないのが凄い!
今回は大好きなフィンが一切登場していないんですけど、その事を見ている最中に全く感じさせないで見終わりました。
今回は濃厚ながらに終わりは清々しくて良かった!
シーズン20 20話「義父と義娘/The Good Girl」へつづく
・【登場人物】
(文:ジェーン洞/海外ドラマクイーンズ)
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