American Horror Story:Roanoke/アメリカン・ホラー・ストーリー:体験談 シーズン6 第1章【ロアノーク】

2017/07/25

Simoom アメリカンホラーストーリー アメリカンホラーストーリー:体験談 ジェーン洞 ホラー

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あらすじ


2017年7月24日~FOXジャパンで放送!(全10話)

登場人物はこちら


番組の性質上、不快な表現が含まれる場合があります。
ご観覧にはご注意ください。


「ロアノークの悪夢」


「ロアノークの悪夢」というTV番組で、マット(アンドレ・ホーランド)とシェルビー(リリー・レイブ)のミラー夫婦が自分達の体験を再現ドラマを交えて語っている。
一体何を体験したのだろうか……。


マット(キューバ・グッディング・Jr.)とシェルビー(サラ・ ポールソン)は人もうらやむラブラブな夫婦だった。
シェルビーはヨガのインストラクターで、そこにマットが通ったのが出会いだった。

シェルビーの妊娠のお祝いデート中、マットが無差別暴力に合い、顔を殴られて意識不明に。
さらにそのストレスか突き飛ばされたせいか、シェルビーは流産してしまう。
そんな危険なLAから逃げるようにマットの故郷、ノースカロライナ州の海辺へ引っ越す。


ある日森の中で、1792年に建てられた古い農場の大邸宅を見つける。
古さの割には、状態が良くマットが一目惚れをする。
家の広さから手が出ないだろうと思っていたら、入札は2万1000ドルからと格安だった。
安さには理由があるのかと聞いても返事はなく、周辺の森も含まれるが、開拓は出来ないと言われた。
ライバルは、1組でミラー夫妻とは真逆の、身なりが貧相で気味の悪い、品がない男3人だった。

マットはすぐに4万に値を上げ、全財産をつぎ込んで購入する。
男の1人はその場で家に向かってツバを吐いて去って行った。

大喜びのマットだったが、シェルビーは内心不安を感じていた。


嫌がらせ


マットは、引越しに対してシェルビーの気が進まなさを感じ取っていたが、それは中絶のせいだと思っていた。

夜、ベッドにいると何かの動物のうめき声と大きな物音がした。
マットが見に行くと、ゴミ箱が荒らされていた。
しかし動物のせいではなく、鋭利なものでゴミ箱が切られていた。
さらに、声を上げるマットに森の方から物が投げ込まれた。

おそらく、競売に負けた奴らの嫌がらせだろう。


翌日、シェルビーが1人で留守番をしていると、突然ヒョウが降ってきた。
大粒なので外に出てみると、それは人間の歯だった。
だが、帰宅したマットに、歯を見せようとすると1つも落ちていなかった。


マットの出張が始まる。
1人で留守番をするシェルビーを心配するが、実は1人になりたかったシェルビー。
いい人だけどシェルビーを守る義務感が強く常に側にいる為、息苦しさも感じていた。

その夜、シェルビーは廊下の突き当りに白衣のようなものを来た女性2人がこちらを見ながら通り過ぎて行くのを見る。
声を掛けるがもちろん返事はない。
その奥の部屋まで行き様子を見るが、特におかしい事はなかった。


その後、ワインを手に外の露店風呂に入る。
屋敷を囲むのは森なので、風呂を照らす明かりしかなく、辺りは暗闇に包まれていた。

すると突然、何者かの手がシェルビーを押さえて水中に押し込んだ。


電話で助けを求められたマットが家に着くとすでに警察も来ていた。
襲われて溺れかけたというが、足跡や人が来たという痕跡がなかった。
さらにシェルビーが見たのは、古い時代の服装をしてたいまつを持っていた連中だという。
警察は酔っていたせいだろうと言うが、嫌がらせを受けているというとポーク家だな、とすぐに思い浮かべた。
ただ、彼らは人を避ける連中だから探さないと注意出来ないらしい。
そして、保護を頼むと銃を持てとだけ言われて、当てにならない事がわかった。


マットが改めてシェルビーに話を聞くと、ポーク家ではないと言った。
水から出られたら浴槽の回りにはたいまつが5本置かれていたというが、その痕跡はない。
マットは信じがたくもあるが、本当だと訴えるシェルビーを信じると言った。

この時すでに家を出たいシェルビーだが、まだマットに言えなかった。


リー


夜中に、動物の悲鳴のような音が聞こえてマットが目を覚ます。
棒を手に玄関を出てみると、皮を剥がれた血まみれのブタの死体が置かれていた。

シェルビーを怖がらせないよう内緒で埋めて処理するが、完全にポーク家の仕業だと思い防犯カメラを設置する。
携帯で出張先でも見られるように。

それでも不安なので、マットは自分の留守中に姉のリー(アンジェラ・バセット)を呼んだ。
リーは元警察官だったが、職務中のケガが原因で鎮痛剤中毒になり、そのせいで生活に支障を来たし解雇と離婚に。娘の親権も失った。

そんなリーとヨガ・インストラクターでグルテンアレルギーのシェルビーとは、水と油のような関係でお互い敬遠し合っていた。


夜、シェルビーが料理をしていると、物音に気付く。
包丁を置いて廊下に出て様子を見に行くが、何も変わった事はなかった。
しかしキッチンに戻ると、置いた場所に包丁がない。
キッチンを見回すと、ブロック肉に突き刺さっていた。

そこへ、背後からリーがやってきてシェルビーは飛び上がって驚く。
シェルビーはこれらをリーの嫌がらせだと思った。

その為、リーにとげとげしい態度になる。
そしてワインを飲むと、リーが禁酒してるから私がいる間は飲むな、とキツく言った。

リーは、自分が呼ばれた原因になったシェルビーの話を信用していなかった。


夜、リーがベッドに入ると、ドアが開いてワインのボトルが転がってきた。
シェルビーが飲んでいたボトルだったので、シェルビーの嫌がらせだと思った。

階下で本の整理をしてるシェルビーに、文句を言いに行くとシェルビーは知らないと言う。
2人は口論になるが、その頃マットの携帯が鳴っていた。


防犯カメラ


マットがシェルビーからのメールだろうと思って携帯を見ると、防犯カメラのセンサーが反応した連絡だった。
そのカメラにはたいまつを持った複数の人間が屋敷に近づいていくのがはっきり映っていた。

口論の途中でリーが、物音に気付いて地下室に向かった。
1人では怖いのでシェルビーもついていくと、地下室の古いブラウン管のTVが何かを映していた。

それは森を撮影していて、豚の顔を被った半裸の人間を姿をとらえていた。
撮影者はついに見つけたといいながら、倒れたようでそこで映像は消えていた。

地下室を出ようとするとドアが閉まり電気が消え、閉じ込められてしまう。
誰かが侵入してこの映像を見せる為にセットしたのだろうか。


出張先のマットは警察に通報しても当てにならなかったので、居ても立っても居られず家まで160キロを急いで向かった。

地下室にいた2人は何人もの人が来ている雰囲気に気づいた。
懐中電灯が点いて辺りを見回し、静かになった頃リーが部屋の外へ出る。
30分は経っていた。
すると人の気配は消えていたが、玄関ホールのらせん階段に紐が張り巡らされ、藁人形のようなものが無数にぶら下げられていた。
何を意味するのかさっぱり分からないが、異様な光景だった。


マットが帰宅した時にはすでに警察も帰っており、器物破損と言われた。
マットにも地下室の映像を見せると、これはまったくの作り物で家から追い出す為の嫌がらせだと言った。


家出


いよいよシェルビーは今すぐ家を出たいと告げる。
だが、マットは家はここだ、何処へ行けばいいんだ、と言って取り合わなかった。
シェルビーは1人で家を飛び出して行く。

怖い時に人が取る行動は2つ。
戦うか、逃げるか。
逃げるのは恥じゃない。

シェルビーはパジャマのまま車を走らせるが、マットからの電話に気を取られ下を向いた瞬間に人を轢いてしまう。
ぼろぼろな服を着た女性(キャシー・ベイツ)は結構なスピードでぶつかって飛ばされたにも関わらず、遠くで立ち上がるとそのまま森へ歩き始めた。
懐中電灯を手にシェルビーは慌てて声を掛けながら追い掛けるが、一度も振り向かずシェルビーと話すつもりはないようだった。

そして、気づくと女性の姿を完全に見失い、道路へ戻る道も分からなくなっていた。
真っ暗な森で迷子になってしまったのだ。

更にいつの間にか、森に張り巡らされた紐にあの藁人形がぶら下がっている真下に居た。
家にやられたのと同じだが、それが森の夜空に広がっていた。

驚いて走ったシェルビーは転んでしまう。
倒れて手をついたその地面は、何かの生き物かのように鼓動していた。
辺りの木もそれに合わせて揺れていた。

明らかに不気味な様子に立ち上がり再び走り出すと、たいまつを持った人達に囲まれていた。
そして、暗闇から飛び出して来た男を見て更に驚き悲鳴を上げる。



その男は、頭のてっぺんの皮を剥がれて脳が出たような状態で血を流して、シェルビーに助けを求めるように倒れていった。



かんそう


いよいよ始まりました。
アメホラ日本最新シーズン6、ロアノーク(体験談)です。
本国では、9月5日からシーズン7「CULT」が始まる所なので、まるっと1シーズン遅れているんですね。


毎シーズン、劇団スタイルで役者はほぼ固定で「出し物」が変わるアメホラ。
とはいえ、あまりにも凝った世界観ゆえ、同じ役者とは気づかない事もしばしば。
気になるシーズンだけを見ても問題ない+全10話ちょいというのも見やすいと思います。


本作でもお馴染みの誰がどんなキャラで登場するのか、とにかく楽しみなのですが、第1章は登場人物が少な目でまだまだ小手調べな回だったと思います。

それでも、「ロアノークの悪夢」という架空の番組を見せている体で始まり、体験者と再現ドラマというパートに分けて進行する、しょっぱなから凝った設定が期待を裏切っていません。

冒頭、「事実に基づく物語」とテロップが出ますが、作品内番組の「ロアノークの悪夢」に対してなので、実際はウソ、って事ですね。
でも、ロアノーク自体は、ロアノーク集団失踪事件という本当の事件からインスパイアされている、実はアメホラ自体にも掛かっているという!
そのせいか、今回はいつもの凝ったオープニングがありませんでした。
あくまでも「ロアノークの悪夢」の体で完結していました。

なので途中、ちょこちょこカメラ目線の本人談が混ざります。
これは、ドキュメンタリーやリアリティでお馴染みの手法ですね。
でも、作中番組でありながらも「本人」と「再現役」を分けているのが面白い!

しかもちゃんと微妙に似てる人が再現ドラマをしている、のですが、こちらがドラマとしてはメインのパートになっています。
この辺のキャスティングも絶妙だと思いました。


ロアノーク集団失踪事件そのものは、先住民と揉めていた植民地を数年村を離れた人が戻ったら誰もいなくなってた。それが当時は大事件でもあり、未解決の謎として残されたようですが、その後の調べで、それぞれが先住民に溶け込んでバラバラになって暮らしていたっぽい、とも言われているようですが。


どう考えても曰くつきの格安物件に引越してきたミラー家を、追い出そうとする存在。
それは、ポーク家だけではなくたいまつを持った謎の集団もいた……という所までしか今回はわかりませんでした。

でも家にもお化け? が出たり、人の歯が降るなどの「たいまつ軍団」とは関係あるのかないのかわからない怪奇現象も起きています。

ていうか、格安物件でまず気づけよって感じですし、私はお化け見た時点でもう家出しますけどね。
あんな広い家に1人で留守番するのは、お化けが出なくても怖いという狭さで落ち着く貧乏人です。


と突っ込みながらも1話目から、がっちりつかまれました。
さすがアメホラ。
前回のホテルでは、薬中のビッチだったサラ・ポールソンがヨガでリラックスは得意よ、なヘルシー主婦役です。
今回は叫び役ですから、これからかなりの楳図フェイスを堪能できそうです。

今回はチラっとしか認識できなかったので、早くキャシー・ベイツもがっつり出て欲しい~!!

これは1話だけで夢中になりました!


次回はこちら

登場人物はこちら

(イラスト:Simoom、文:ジェーン洞)


アテンションプリーズ!!

当サイトは、ネタバレ全開しております。
また、あらすじ・感想等は主観に基づいた表現が含まれます事を、ご了承の上楽しんでいただけると幸いです。

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