あらすじ
2017年3月31日~FOXjapanにてシーズン5日本初放送(全21話)
ドワイト・ダーネル裁判
予告通り、過激な白人至上主義の殺人者、ダーネルの裁判をテイラー副本部長、シャロン、フリン、サイクス、ドクター・モラレスが傍聴していた。
自己弁護をするダーネルは、精神科医のジョー・ボウマンと対峙していた。
ジョー先生の診断に不満があるかのように、「聞きたい事があった」とつっかかる。
殺人とは違法で他の人間を殺すことを指す、と一般認識を確認した上で、私の被害者たちは下等人種かその関係者だ、と堂々とあり得ない主張をした。
「君は特別じゃない」
改めて大勢の人の前ではっきり言われてショックだったのだろう、一瞬何も言えなくなりダーネルは固まった。
自分が特別な人間であると思っているのだ。
「そんなに私が分かりやすいなら、先生の予測能力を法廷で披露しては?」
ダーネルは自分が10秒後に何をするか、と丁寧に傍聴人に説明した後に、その手にしていた、保管ビニールに入ったままの証拠の銃をジョー先生に向けて3発、発砲した。
その場は、悲鳴と逃げ出そうとする人で一瞬にして混乱した。
テイラー副本部長は、すぐに混乱を仕切り出す。任務を全うする事に何のためらいも見せず。
シムズ保安官代理はスタンベルトのリモコンを何度もオンにするが、無線機が壊れているようで何も反応しない。
次に撃たれたのはそのシムズだった。
そして、逃げようと背中を向けたローゼン検事。
次にダーネルの検事。
そしてテイラー副本部長はダーネルに銃を向けていた。
だが、その銃を持って伸ばした手を、夢中なのだろう、傍聴人が押し上げて逃げて行く。
この些細な出来事が無ければ、結果は違っていたかもしれない。
だが、構え直す一瞬によって、ダーネルの動きを封じる事に遅れてしまったテイラー副本部長は――。
犠牲者の1人となった。
そして、この場を治めたのはシャロンの銃声だった。
共同謀議
結果、ダーネルは瀕死、ジョー先生は五分五分、ローゼン検事、ダーネルの検事、シムズ、そしてテイラー副本部長が死亡した。
だが、ショックを受けて休憩を求めるものはいなかった。
誰もが一刻も早く事件解決を、と望んでいるのだろう。
それがテイラー副本部長の望みでもあるだろうから。
何故、証拠の銃に弾が入っていたのか。
何故、ダーネルはそれを知って撃ったのか。
スタンベルトの不具合も知っていたのだろう。
大量殺りくが目的なら、シムズを最初に狙うはず。
第1の標的はジョー先生だったのだろうか。だとしたら何故?
いずれにせよ、共謀者がいるはずだ。
シャロンの指示で、共謀者を騙す為、ジョー先生を死んだとするが、その頃執行調査課が到着した。
発砲したシャロンの聴取をするのがルールだから。
悪魔の存在
神の存在には懐疑的だったが、今日悪魔の存在を信じたとプロベンザは言った。
その後の調べで、タオが証拠品の責任者であるジャン・アダムス書記官を取り調べた。
すると、証拠品の銃の入った保管ビニール袋を見て驚く。
そこにある署名は、偽物だった。
どこかで袋がすり替えられたのか?
また、保管している金庫の番号を知る者を確認すると、2004年の導入時から変わっておらず、退職者を含めて大勢の人間が知っていると、事の大きさに泣きながら言った。
プロベンザは聴取から戻ってきたシャロンに、ジョー先生が第一標的だったと考えるが、だとすればもっと簡単な方法が1000はあったと言った。
それに納得したシャロンは、真の目的をごまかしたければまとめて撃つのが一番と言った。
そこに電話が掛かってきて、ジョー先生が手術室から回復室に移動したという朗報が入る。
そして少し言いにくそうにプロベンザはシャロンに言った。
ダーネルは3分前に、手術台の上で死亡。
それにより、秘匿が解かれ、ジョー先生の診断記録を取り寄せる事が出来る。
しかし、シャロンは顔色を変えずに「OK」とだけ言うと、シャロンを待つ、ラスティと話をしにいった。
気遣うプロベンザに、大丈夫よ、と応える。
「問題は、命を奪ったのにこれっぽっちもつらく感じないこと」
シャロンとラスティ
ジョー先生を死んだ事にしている理由を、シャロンはラスティに説明した。
「2人が思うよりも、重要な事を面談中に言ったのかもしれない」
とシャロンが何気なく言うと、ラスティは何故そんな事が出来るのか、と言いシャロンをうならせた。
「そうね、それもものすごくいい質問だわ」
そうだとしたら、2人の面談を聞いていた人物がいると言う事になる。
ヘンリー・コルソン
親兄弟を失くしたばかりのコルソンが復讐した、とも考えられるので刑務所から呼び出した。
また、ZBの大半が集合住宅群を所有して住んでいるのだが、捜索令状を取るのが厄介だった。
何かそのきっかけとなる発言にも期待した。
だが、ドワイトとは関わりがないという。
フリンが、何故ドワイトが撃ったのかと詰め寄ると、検事はユダヤ人、弁護士はメキシコ人、ジョー先生はホモ、副本部長は黒人、と彼らなりの正当な理由を言った。
だが、白人である保安官代理人を撃った事をいうと、コルソンはシムズを知っていたようで驚いた。
あり得ない、と。
別室にいたタオが、シムズは重要な囚人を任される事が多かったと説明する。
いつもの廷吏に代わって。
と言う事は証拠品にも触る事が出来た。
だが、そうなるとシムズは自分の殺人を共謀した事になるが……。
コルソンは、保護と引き換えにリーダーの名を言うというが、別室で聞いていたアンドレア検事が許さなかった。
シムズを洗って辿りつけばいい、保護が必要なのはこっちだと言って出て行った。
セッション記録
気が付いたジョー先生からサイクスが、重要な記録データの在り処を聞き、すぐに重犯課で確認をした。
そのテープを聴くと、ダーネルの実父が裁判に来るという話と、ジョーダン・グラフという男に影響を受け、気を引こうとしていた事が分かった。
そしてテープの最期に、ジョー先生が声を掛けていた。
「保安官代理」と。
やはり、誰かが、同席していたのだ。
しかし、記録書類にはその名前は明記されていなかった。
そこへタオとフリンが収穫を持ってくる。
シムズでビンゴだろう、と。
シムズは書記官と浮気をしていた事が分かった。
32歳のアジア系でハイ・サン。
事件の前に早退してから誰も見ておらず行方知れず。
シムズの自宅からは現金15万ドルを発見。他にも給与だけでは考えられない資産が見つかった。
そして使い捨て3台の携帯も。
マークの母親の失踪前に、通話していた携帯だ。
線がつながり始めた。
ダーネルの母
シャロンを訪ねて来たが、もともとダーネルとは疎遠だと言うだけあって、開口一番「迷惑をかけてすまない」と謝った。
だが、検死中だと伝えると「あなたが撃ったんだから死んでるでしょ」と感情を露わにする。
それでもシャロンは冷静に対応すると、母親も冷静を取り戻した。
ダーネルの父親について確認をすると、裁判に現れるなんて無理だと言う。
16歳の時に一瞬つきあっただけの海軍兵士で、息子に興味も示さずイラクで死んでいるのだから。
ジョーダン・グラフの事は知っていたが、赤の他人でどちらかというと息子との間に割り込んだと怒りを見せた。
自分が若く母親になったせいで多くの命が失われたと立ち上がる。
シムズの事を聞くと、バツが悪くて面会には行けなかったといい、もう話せないからと帰って行った。
だが、すぐに外には出ておらず、その姿はしばらく部屋の前にいた。
収用
ZBの棲家を家探しする為に、市の住宅当局の協力を得て収用を実行した。
すると1人の男が剣幕に怒鳴り込んで権利を主張した。
所有者の代表だから、刺し止め請求すると。
身分証明書を確認すると、ジョーダン・グラフだった。
その頃、建物を調べている班が、何かを見つけた。
呼ばれたプロベンザは、探していた武器だろうと、進展を期待して向かうとそこで発見されたのは、行方知れずとなっていた書記官ハイ・サンだった。
その姿は、遺体となっていた。
かんそう
あらすじをまとめるのは決して楽な作業ではないんですけれども、今回はとにかく難しかったです。
なんといっても、まさかのテイラー副本部長の死。
先週の「まだ何かありそう」がまさかこんな大事になるとは。
しかも、テイラー副本部長本人が予言しているだなんて。
まだ撃たれた瞬間は、きっと助かるんだ、と思っていました。
でも、そうじゃないと言う事はかなりあっさと、そしてすぐに分かりました。
すごい展開になってしまいました。
ただ、不幸中の幸いとしてはジョー先生が助かった事。
ジョー先生を心配するラスティの疲労具合も、かなり凄かったですから。なんかいつもより3分の2くらいの細さに見えましたもん。
プロベンザさんがしっかりラスティをなだめて、落ち着かせていたのも、良いシーンでした。
今は「大丈夫」と気丈に、いつもと変わらぬように捜査を進めていますが。
ふと、張りつめた糸が切れた時の精神的ダメージが心配です。
でも、でもシャロンを支える家族、仲間に囲まれていますもんね。
余計な心配に決まってる!
フリンは現場にも居ましたが、プライベートな感情と仕事としての振る舞いをしっかり分けていて、でもシャロンへの気遣いは人一倍していて、さすがだな、と思いました。
あんな銃乱射の現場に愛する人が居たら、誰もが冷静になれないだろうに。
本件の解決はパート2に持越しです。
黒幕は、ジョーダン・グラフのように思えますけど、今回の大量殺人の真の目的は何なんでしょうね。
ダーネルの母も、なんか怪しいし。
気になります!
あらすじには、組み込まなかったのですが、バズの事件も親展がありました。
ヘクトがアリバイとして名前を挙げていた、当時の彼女ジェニファー・エドワーズと会い、供述の撮影の同意を得ました。
ヘクトからは直接聞いていないけど、事件のニュースで盗まれたと言っていたスイスアーミーの時計を翌日ヘクトがつけていたので、記憶していたんです。
どうしたのか、と聞くと殴られ二度と聞くな、殺すぞ! と怒られたから。
でも、共犯を探ろうとして仲間について確認すると、友達はいなかった、と少し振りだしに戻ったようでもありました。
前回、シリアス増し増しな展開になって来ていましたが、今回はお笑い要素は1つもありません。
テイラー副本部長が亡くなったのですから、当然ではありますが。
終始真面目モードでも、お笑いモードが入ろうとも事件を安心して任せられる事には変わりませんし!
新たな死体の発見で終りましたが、次回でスッキリと解決できるんでしょうかね。
今回はマークの出番はありませんでしたが、マークへの影響も気になりつつ……。
ドキドキして次回を待ちます!
次回はこちら
登場人物はこちら
前回はこちら
(イラスト:Simoom、文:ジェーン洞)
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