あらすじ
登場人物の紹介はこちら意識不明の重体
ジョンに付き添われ、ソルは意識不明のまま手術室に入る。
(なぜ私は―先輩の手を取ったんだろう。怪しかったし、怖かったのに。
そうね。興味ないフリをしてたけど、気になってたみたい。甘い笑みの裏に隠された冷酷さや―寂しさ無邪気さが。
先輩は違う顔を持っていて―私の前でしか見せてくれなかった。その素顔が、気になってた)
ソルの家族が慌てふためいてやって来る。
「骨折と臓器の損傷が…」とジョンが説明すると、母は倒れそうになり、ジュンと父に支えられる。
医師が手術を終え説明した。
「骨折による臓器の損傷と脳出血がありましたが、手術は成功しました。しばらくしたら意識が戻るでしょう側頭葉の出血は、薬を投与して経過を観察します」
ホッとする一同。母は再び倒れそうになる。
警察署
警察署で取り調べを受けるイナの元に、ジェウから連絡を受けたイノがやって来る。
イナを心配するイノに刑事が「ケガしたほうは、意識不明だ」と言う。
何の話か分からないイノ。詳しく分からないがケンカの相手が車に轢かれたらしい、とジェウが伝える。
そこにジョンが飛び込んできて、イナに掴みかかる。
イノの後ろに隠れ「あんたが悪い!あんたが私を追い込んだせいよ!!」と叫ぶイナ。
イナに飛びかかるジョンをみなが必死に止める。
「ソルに何かあったら―許さない。殺してやる!」と叫び、ジョンは出て行く
状況が掴めないイノはすぐさま、ジョンの後を追った。
イノは、急ぐジョンの肩を掴み「ソルが意識不明?」と訊く。
「お前たちのせいだ」とジョンは言う。
病院は?と訊くイノに、ソルの前に現れるな、とジョンは返す。
イノの謝罪
病院に辿り着いたイノは、ソルの両親の前で深々と頭を下げた。
ソルの両親は、なぜソルがこんな目に、とイノを問い詰めるが、
イノは「すみません。俺が責任を取ります」と言うしかなかった。
ジョンは、イノに帰れと言いジュンはイノを気遣う。そして、一同は、その場を去った。
イノはジェウから、法定代理人がイナを連れて行ったと聞く。
「テランの秘書室長、チェ・ミョンフン」
事件の終結までイナを保護することになったと言う。
ジョンの父の指示だった。
ジョンの父の謝罪
ソルの両親に謝罪に来たジョンの父。
病院関係者に知人がいるので、特に配慮してもらうよう伝えた。
家族が休めるよう広い病室を用意し、治療費までも払うと言うジョンの父に感謝するソルの両親。
イナを精神科病院へ入れたことを父から聞かされるジョン。
精神科治療を条件に不起訴処分にできるだろうと言う、父の目論見だ。
「異常者に仕立てて責任逃れをさせると?」と父を非難するジョン。
「変な噂が広まったら、お前だけじゃなくて私も困るんだ」
「ソルは、元の生活に戻れないかもしれません。障害が残るかも」
と言うジョンに、ソルを説得して示談にしろという父。
「お前の周りでは、問題が絶えない。あの子もお前のせいで事故に。早く別れるべきだった」
ソルとジョンの心の会話
眠るソル横に座るジョン。2人は、心の中で過去を振り返る。
(先輩を知るにつれ、不安や恐れはなくなってきた。ときめいたし、苦しかった。独りにしたくなかった)
(最初は、分からなかった。好きになるなんて。嬉しさで胸を躍らせ、不安で心を震わせた。僕はただいつまでも君と一緒にいたかった。君が、そばにいるだけでよかった。理解できなかった。なぜ人々があんな目で僕を見るのか。なぜ恨むのか。でも今はわかる。僕は傷つけてきた、彼らの心や気持ちを。痛かっただろうな。君が傷ついて、僕はやっと気づいた)
(何も言わないで、どういう状況か分かってるわ。先輩がどんな気持ちかも分かってる)
(僕のそばにいればまた傷つき―、苦しむかも)
(不安がらないで。私は絶対に逃げない)
(本当にいいのかな。僕がこの手を離さなくても)
ソルが目覚めると、ジョンの姿はなかった。
精神科病院
病室の外からイナを説得するイノ。
「出たくないのか?食事も治療も拒んでどうする」
何も答えないイナ。
ソルの退院
ソルからもらった、失くしたり外したりしたらいけない、と言われたペアリングを外すジョン。
ソルが退院して家に戻ってきた。
ジョンは、ソルが目覚めてから一度も会いには来なかった。
家の前にイノが待っていた。
詫びるイノに父は、お前も大変だったな、と声をかける。
ソルは、イノと喫茶店へ行く。
「父さんに聞いたわ、病院に来たって。イナさんは…」
「精神科病院に」とイノは答えた後、再び「本当に――すまない」と謝るのだった。
ソルは、示談書の入った封筒をイノに差し出す。
「彼女を許した訳じゃない。ただ疲れ過ぎて終わりにしたいだけ。早く整理して元の生活に戻りたい」
「言葉が見つからない。本当にすまない。ありがとう」
「もうすぐコンクールよね。必ず出場して。見に行くという約束は守れないけど」
ジョンの決意
ジョンは父に会社に辞表を出したと伝える。
変人と呼ばれたくなかった、父さんに褒められたかった、
被害者意識で皆を勝手に分類し判断し傷つけた、と心の内を吐き出す。
「僕は、正常だと思ってましたが、今はわかりません。僕には―時間が必要です。自分がどんな人間か知りたい」
「私に、似て欲しくなかった。怖かったんだ」
と苦しげに言う父。
「だけど、父さんと僕は―似てますよね」
イナの面会にジョンがやって来る。
「お前を許さない。許せない。お前とはこれきりだ」
「イヤよ。あんたとイノ3人で楽しかったでしょ。私は今も―」
「終わりだ。父や僕から離れろ。自由になるんだ。過去にとらわれるな」
イノは、チェ室長からイナの退院の話を聞き喜ぶ。
「書類関係はこちらで処理します。手続きは済ませたので、明日退院を」
そこへ入れ替わりにジョンが来る。
「略式裁判になる。イナは処罰を受けるべきだ」
「俺もそれがいいと思う」とイノは同意して、「ありがとう」と礼を言う。
「それから…今まで、悪かった」
と言うとジョンはイノを見て「謝罪はソルに」と言い去ろうとする。
「知らなかった。俺とイナがお前を傷つけてきたとは。遅すぎるけど、謝るよ」
その言葉を聞いたジョンは、再びイノを見る。
鞄からサイン入りに楽譜を出しイノに渡すのだった。
「本棚にあった。もう遅いよな」
ソルとの別れ
ソルの家を訪れたジョンは、ソルを喫茶店に連れ出した。
ソルは、イノから今まであったことを全部聞いたと言う。
イナに何をしたのか、なぜイナがソルにあんなことをしたのか。
「正直に言うと先輩を少し恨んだわ。でも、よく考えてみたら―結局あれは事故だったのよ。だから
、わたしたち、また会いましょ」
「君は、いつまで僕のために耐えられるだろうか。負担をかけたくない。僕たち…別れよう」
「どうして?私は平気よ」
「君は努力するだろう。今までみたいに。僕は君が傷つき疲れ果てても理解できなかった。なぜそこまで努力するのか。問題は僕なのに。努力すべきなのは…僕だったのに。君を愛する準備ができたら、また会いたい。今は自信がないんだ。君を見るのが辛い」
ソルは、ジョンの指にペアリングがないと知り別れを確信した。
引っ越すイノに挨拶しにきたソル。
コンクール出場を応援するソル。
「私は何も後悔してない。だからあなたも後悔しないで欲しい」
「犬毛。成長したな」
笑顔になるソル。
「よかったよ。笑顔が見られて」
コンクールに出場するイノ。
会場にはヨジン、ペク教授、シム教授がいる。
イナもジェウと一緒に来ている。
ソルのケータイにイナからメールが来た。
”今さら言うのも何だけど 悪かったわ””ジョンは3時の便で発つ 知らせておくわ”
しかし、ソルは空港へは行かなかった。
3年後
ソルは大学を卒業し希望した会社に入った。
しかし、相変わらずの日常に気持ちは冷めている。
ジェウもソルと同じ会社で、イナと付き合っている。
イノがソンアン大学音楽部に合格し、手も完治したとジェウから聞いた。
イノは、レストランでピアノ演奏のバイトをしている。
会社で残りの仕事を片付けるソル。
メールをジョンに送り続けているが、どれも未読のままだった。
(でも一方では、知りたい人が少なくなっていくことや、自分の情熱が消えていくことに、苦々しい気分になる)
歩道で背の高い男性とすれ違うソル。
ジョンかと思い、つい振り返ってしまう。
家に戻ってPCの前にいるソル。
(誰かを知るために、頭を抱えながら悩んだことがあった。私が先輩を受け入れるまでかかった時間だけ…いえ、もっと長い時間が先輩には必要かもしれない)
再びメーラーを立ち上げる、未読のままだ。
母に呼ばれるソルが部屋を出た。
―メーラー画面―
ジョンへのメールが既読になった。
終わり
かんそう
おいー!
そりゃーないだろぅううっ。
なんで、そーなるのかなぁあ~
別れる必要あんのか。
3年も離れてたら絶対絶対好きな人ができちゃうよ!?
最後の既読っていう終わり方、一応ハッピーエンドってことですよね~。
まあ、ご想像にお任せします的な終わり方って嫌いじゃないよ。
でも、少しえーってなりました。
それだけ…っていう感じ。
それにしても、いきなり反省したジョンは、会社辞めて、ソルと顔を会わせたくないし、
いろいろ学ぶことがあるから海外へって、お坊ちゃまだよね~最後の最後まで。
前半がとっても良かっただけに、後半は残念でなりませんです。
イノの借金問題とコンクールは?カットされてた?!
借金返済のため、皆の期待に応えるために、将来ピアノを弾けなくなる危険を冒してコンクールに出るか?
出ても果たしてちゃんと弾けるのか?
っていう究極の状況に仕立て上げておいてさー。
ドラマ的にも、状況的にもコンクール出て借金返せちゃうしかないんだけどさー。
相変わらずイノのことをわかってないソルに「必ず出場して」言われちゃったしー。
人生を賭けたイノの戦い、見たかったよー。
それでも、3年後のイノは、無事に大学受かって手も完治して幸せそうだったから良かった!
うん。良かったよ。あ、イナもね。
イナといえば、ジェウ、活躍したねー。きほん伝言係だけど。
ちゃんとイナのハートを掴んだもんね。
結局、ジョンとイノは和解できて…
けど、やっぱり昔のようには戻れない。
もう関わるなってイナに言ってたし。
イノに楽譜を渡せて誤解も解けて良かった!
ジョンがソルを名前で呼ぶのがけっこう好きだったなぁ。
ソルじゃなくて、ルがラとの間みたいなアクセント。
文字にするのはちょっと困難です。
あと、イノがソルを呼ぶ「ケートール!」
あれも好きだった~
いろいろとDVDでちゃんと見直そう~。
そういえば、26日から映画版の撮影始まったみたいです!
登場人物の紹介はこちら
(イラスト&文:Simoom)