THE BLACKLIST シーズン4 第17話「レクイエム/REQUIEM」

2017/05/24

Simoom クライム サスペンス ジェーン洞 ブラックリスト ブラックリスト シーズン4

t f B! P L

1962年


母親の亡骸を目の前にした少女。
別人みたい、と言う。
父親も「ああ、違う。骨が詰まった皮の袋だ」と答える。
「天国には身体はいらないの?」
「身体には痛みや悲しみが染み込んでる。
生きた物語が身体に刻まれるんだ」

そしてケイトは、母親に別れを告げた。


キャサリン・ネメック


ケイト(キャサリン・ネメック)は子守りの面接を受けていた。
医学部を中退した理由は、理由は、人体解剖。
死体がぞっとするわよね、と言われるとその反対に引き付けられたという。
「生きた患者よりもずっと強く」
普通ならこの回答にぞっとして即断るところだろうが、この雇い主は黙って最後まで話しを聞いた。
「なので人生の終わりより始まりを学ぶ方が健全かと」
それで児童発達学の博士号を取っていた。
子供を育てる以上に重要な仕事はない、というケイト。

そして雇い主も奇妙なオーダーをする。

自分が居ない時は母親の役をしてほしい。
居る時は、私と娘を観察して。
そして私が居ない時には、私と同じように娘を世話して。
服の着せ方、抱き方、お風呂の入れ方。
あなたが私になるの。

ただ例外が1つ。
娘を愛さないで。

母親の名前はカタリーナ。


協定


3か月もすると、ケイトはすっかり母娘に打ち解けていた。
ケイトと赤ん坊のマーシャ(エリザベス)には、協定があるという。
子供の為なら死ねるというケイトは、マーシャから感じる全幅の信頼こそが、最高の贈り物だと言う。
マーシャを守る為ならなんでもします、とカタリーナに宣言していた。

Will Hart/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC


掃除


ある夜、ケイトはカタリーナが見知らぬ男と揉み合う声を耳にする。
そっと見に行くと、その姿はただ襲われているだけではなくしっかりと応戦していた。
ケイトは、逃げたり叫んだりするのではなく様子を見守ると、思わず床に落ちたナイフをすべらせ加担した。
その結果、男は死んだ。

カタリーナに怪我はないというが、夫であるアレグザンダーが戻ってくる事を焦っていた。夫にも見せていない姿だったのだ。
するとケイトはなんのためらいもなく、死体を片づける事を自ら引き受けた。

Will Hart/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC


これが最初の掃除稼業だったろう。

翌朝、カタリーナはスパイだとばれて殺してもいいはずのケイトを生かしておいた。
ケイトを守ったのは、完璧な死体掃除の腕前と、マーシャとその母親、カタリーナに対する忠誠心だった。
おそらくこれ以前にもいろいろ見ていただろうに、何も言わず悟られもしなかった。


アメリカ人


ある日の散歩中に、ケイトはカタリーナの浮気現場に出くわしてしまう。
相手はアメリカ人で、任務で会った既婚者で、でも本気だと言う。

カタリーナははっきりと言う。
仕事柄、愛の事はよくわからない。
愛してるとわかるのはマーシャだけ。

ケイトは、別れるべき、と強く言った。


誘拐


マーシャが誘拐された。
ブロンドの男、アメリカ人の浮気相手が犯人だった。
カタリーナはケイトの提案通り、浮気相手に別れを告げると相手は怒ったという。
でも誘拐は腹いせではない。
自分の子だと思っているから。

だが、検査をしたわけではないし、判明したところで一緒にはなれない。
でも、警察に彼の名前は言えない。
言えばマーシャが余計危なくなるから。
レイモンドだとは言えない。


アメリカへ行き、ケイトの待つモーテルにマーシャを連れ戻ったカタリーナ。
2人とも煤まみれで、その際の火事はニュースにもなっていた。

Virginia Sherwood/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC


カタリーナは、これからマーシャと一緒にここに居てとケイトに頼んだ。
何にも応じず、必要な時以外、外に出ないで。
安全になったらワン切りで指示を出す。
そして、そのままカタリーナは二度とマーシャとケイトに会う事はなかった。


別れ


モーテルでの生活が、一週間以上経った頃。
カタリーナから電話でKGBにレイモンドとの浮気を知られたと聞かされる。
それはアメリカも知ったという事になり、カタリーナは両国に追われる存在になった。

ケイトも子守りという事で捜索の対象となったから、マーシャを家族と関係のない信頼する人サム・ミルホーンに預けて、ケイトにも身を隠すよう命令した。
最愛のマーシャと離れるという残酷な結果になるが、愛しているからこそケイトにはそれも受け入れられた。
自分が側にいるほうが、マーシャにとって危険だから。


アニー・キャプラン


マーシャから離れ、新たな仕事を捜し始めたケイト。
新聞でカタリーナの死を知り、悲しんでいる時に1人の女性と運命的に出会う。
アニー・キャプラン。
それから2人は特別な関係となり、新しい生活の中心となった。

ある夜、アニーの叔父ニコスのオフィスに2人で居た所へ、ニコスを恨んだ男が押し入り、2人は銃で撃たれてしまう。その時に、ミスター・キャプランかよ、と言われていた。
ケイトは頭に受けた銃弾が貫通。
その際に、頭にメタル板を入れていた。

自分だけが助かり、アニーを失ってしまったケイトの悲しみは計り知れない。
2人の関係を知るニコスは、ケイトを家族だと言い2人で悲しみを乗り越えようと言った。


約束


Virginia Sherwood/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC


ある日、ケイトの元にサムを通じてレイモンドが会いたいと言ってきた。
当然、ケイトにとっては諸悪の根源でしかないレイモンド。強く拒否反応を示した。
だが、サムはレイモンドがリジーに危険が迫っていると言ってると言う。
そう言われたら聞き捨てならない。

直接会う事になると、レイモンドはケイトを雇いたいと言ってきた。
初対面で、かなり強気な態度を示すケイト。

レイモンドはカタリーナが他界した後、ずっとリズを見守っていたと言う。
カタリーナは2つの超大国から狙われていた存在。
いつかリズの素性が知られた時に、その事実は脅威になりかねない。
だからレイモンドはそれを上回る力で立ちはだかろうとしていると、それが犯罪組織の大義名分であるかのように説明した。

ケイトの力は、リズを守る為に必要なものだ。
信頼できる声、冷静な判断、どんな状況にもひるまない行動力。
エリザベスの母親に提供したすべて。

「いつか、レイモンドとエリザベス、2人それぞれの良い事を選ぶ状況に追い込まれたら、必ずエリザベスを選ぶ」
ケイトはそう宣言すると、ぜひそうしてくれ、とレイモンドは引き受けていた。


それから影で見守り続けていたのに、最後の使命だと言わんばかりに自らFBIに投降しリズの前に姿を現したレイモンド。
今更あの子に人生にかかわるなんて、と直前までケイトは止めていたのに。


そして、ケイトは約束通りエリザベスを守った結果、レッドに撃たれた。


MORTUARY(死体置き場)


ケイトにレッドから電話が掛かってきた。

Virginia Sherwood/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC


何もなかったかのように会話をする2人。
デンベは入院していた。

レッドのことをケイトは「あんた」と呼ぶ。

「いつからかあんたの帝国を築き上げるのに関わり過ぎて、自分の目的を忘れた。
いつからか、リズよりあんたを優先させてた」
「その2つは同じだ。最初からずっと」
「そう、うまく信じさせた。彼女の為だと信じてした事が……」
「そうならなかった。
彼女を殺しかけ、私を裏切った」
「逆だよ。約束を守った。
あんたも自分よりエリザベスの為を選べと言った。
だからエリザベスと赤ん坊の安全の為に行動した。
なのにあんたは罰した。
この20年間私はエリザベスを助けていると騙されてきたけど、実際はあんたを怪物にしただけ」
「そろそろ一度会って話し合おう」
「いいえ私はすべきだったことをする。頭に銃弾を受けて、父の言葉を想い出した。
『人生の物語は身体に刻まれる』
その教訓を使ってあんたの力を奪う」

それでもレッドは、セント・ジョージのマスター・ジェームズの建築を例に出して自分の組織を破る事はできない、と言った。

しかし、ケイトは怯まない。

「私はずっとその内側にいた。
どうやってチカラを集めたかを知っている。
誰を倒し、誰を裏切り、誰を殺したか。
あんたの掃除屋として死体を埋葬してきた。
今までは埋葬されていたけど。

今からそれを使う。
そこに刻まれた物語があんたを滅ぼす」

アイス・リンクいっぱい死体が並んでいる。
すべてこれまでケイトがレッドの為に掃除をし、埋葬してきた死体だったが、今ケイトはすべて掘り起こして集めていた。


つづく


かんそう


想像通り、嫌な展開になってしまいました。

今回は、ミスター・キャプランとはもう呼べない、ケイトの過去を圧縮して見せてくれました。

ケイトがいかに、リズやレッドに関わってきたのか。
どうして今レッドに戦争、いや一方的な攻撃を開始したのかの理由を明らかにしているのだと思いますが、知れば知る程つらい!

ケイトの事は嫌いになりたくはないけど、ここまでレッドの存在を脅かすとなると……。
それはやっぱりレッドの言うとおり、最愛のリズを脅かす事にもならないのかな?
もしもレッドを潰した後、ケイトがこれまでのレッドの代わりにリズを守れるつもりなのかな?

この展開、どうなっても元の関係には戻れるとは思えず、本当にウツでしかない。

ただ、見方を変えると今回ほとんどメイン・キャストの出番がなく、ケイトがクローズアップされると言う事は、それだけ人気があるって事ですよね。

でも、その人気はどういう状況で成り立っているのか……。
制作者はSなのかMなのか。
よーく考えて欲しい!!

この展開は下手すればファンが離れる可能性あると思うんだけど、ひとまずシーズン5更新は決定したというから、それだけは本当に良かった!

来週も見るのが怖いです……。

ブラックリストの好きな所の1つに、犯罪シーンに比較的軽快なテンポの曲が使われるこ洒落感なんですけど、今回は幼少のケイトの母親葬儀シーン終わりに、「I Will Survive/Gloria Gaynor」が流れました。

サブタイトルは、レクイエム。
見てるこっちを慰めて欲しいです。


(イラスト:Simoom、文:ジェーン洞)


アテンションプリーズ!!

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また、あらすじ・感想等は主観に基づいた表現が含まれます事を、ご了承の上楽しんでいただけると幸いです。

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