アメリカン・ホラー・ストーリー:1984/American Horror Story: 1984 シーズン9 3話「隠された意図/Slashdance」

2020/11/17

アメリカンホラーストーリー アメリカンホラーストーリー1984 ジェーン洞 ホラー

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あらすじ

American Horror Story 9x03 Promo "Slashdance" (HD) Season 9 Episode 3 Promo AHS 1984

2020年11月2日~FOXジャパンで放送!(全9話)
(アメリカ放送2019年9月~)


ブルック達

ブルック達のドアを叩いていたのはナイトストーカーだった。

皆でドアをテーブルで押さえて侵入を防いだが、ナイトストーカーは窓ガラスを割って侵入しようとする。
リタはジングルズ以外にも殺人犯がいる事を知ると、慌てて車のキーを捜し当てた。

レイはダーウィンの適者生存を主張し、バラバラに逃げようと言い出す。
皆が止める中、駐車場で落ち合う事を約束すると1人逃げ出した。

ところがその行く手にナイトストーカーが立ちふさがり、レイをナイフで切りつけた。
3人はその隙に小屋から脱出し逃げたが、心配したチェットは戻りナイトストーカーを突き飛ばしてレイを助け出した。

レイの事情

4人で逃げていると、先を行くリタとブルックに気づかれずにチェットとレイは杭が仕掛けてある落とし穴に落ちてしまう。
チェットは肩に杭が貫通し、動けなくなった。

さすがに脱走したばかりのジングルズが仕掛けたとは思えず、2人はもう1人殺人鬼がいると気づく。

しばらくするとチェットは痛みで失神していた。
するとレイは、チェットが聞いていないと思い、誰にも話していない秘密を話し出す。

去年、大学3年の時。
入っていたフラタニティ、オメガ・ザイの入会の儀式でチャンというアジア人が酔っぱらって階段から落ちて死んでしまった。
瞬間を見ていたのはレイ1人だけ。後から1人仲間が声を掛けてきたが、レイは自分がなんとかする、と遺体の処理をしていた。
面倒事やムショ行きを避ける為に。

もともと事故死だから、とチャンを車に乗せて崖から落下させる事にした。
ところが車が動き出すと、チャンが意識を取り戻した。
「ここはどこ?」
だが気づいた時には遅く、レイが慌ててブレーキを踏めといっても酔っぱらっているチャンには無理だった。
そのまま車は崖を落下。
「あの時の目が忘れられない」
その上、チャンは落下直前にレイの腕を掴み腕時計をむしり取っていた。

それからレイは仲間を避け授業にも行けなくなり、大学を中退していた。それで病院で働く羽目になっていた。

世間的にはチャンは失踪したと思われた。
だが3日前の新聞にチャンの車が発見されたと書かれていた。
「それが本当なら俺の時計も見つかってしまう」
だからレイはここ最近様子がおかしかったのだ。

そしてタイミング良くLAを逃げ出し、キャンプ場に。
「やっと打ち明けられたよ。聞いてないだろうけど」

レイがほっとした瞬間、チェットが口を開いた。
「聞こえてる。ひどい話だな」

まさか聞かれているとは思わなかったレイは、そのままチェットを見殺しにし、1人だけ穴から這い出た。
「誰にも言わないから置いて行くな!」
というチェットの叫びを無視して。

リタの事情

駐車場に到着し、リタと2人きりになったブルックは、突然リタに麻酔薬を注射されどこかに運ばれてしまう。

実はリタは成りすましで、ドナ・チェンバースという博士課程の心理学の医師だった。

ドナは1週間前、レッドメドーズ病院にジングルズの面会に行っていた。

それまでのジングルズは数年間一言も発せず、ホップル医師の診断は「生来の悪人」。

だがドナは、自分はテッド・バンディや”フリーウェイキラー”ウィリアム・ボーニン、"ゴミ袋詰め殺人鬼"パトリック・カーニーらの心を開かせ、新事実を証言させたとアピールして、面会にこぎつけていた。

ジングルズと対面するとドナは、ホップルの診断に反論を唱えた。
「邪悪な者などいない。暴力は誰でも振るえるけど、殺人衝動は外的要因だと思うの。
軍隊での訓練が影響しているはず」
ドナが戦場に行く前に人や動物を殺した経験を確認すると、ジングルズは首を横に振った。

「私は5年間連続殺人犯を研究している。
1970年代半ばから連続殺人が増えてる原因は悪人の出生率の増加?
ポルノを簡単に見られるから? それとベトナム戦争の心理的影響で善人の心が病んだ?」
「異性化糖だ」
ジングルズは口を開いた。
「何にでも入ってるが脳に悪いらしい。それも関係あるかもな」

ジングルズは14年間閉じ込められ、殺人については記憶がなく、精神崩壊だと診断されているとドナに説明し始めた。
「邪悪で、最悪で更生不能だと」
ドナは違う考えを持っていた。
「脳が何かに刺激されて意思と関係なく行動するのかも」
「ということは、俺は悪くない?」
ジングルズは笑顔を向けるドナに協力したい、と言い出した。

その為にはここを出る必要がある――。

ジングルズの脱走を手引きしたのはドナだった。
「自然な環境であなたを研究したいの」
そしてキャンプ場に戻るよう指示したのも。
ドナがキャンプ場再開の新聞記事を渡していた。

だが最初はジングルズはキャンプ場に戻るのを嫌がった。
特に記事に載っていたマーガレットの写真に新聞を突き返していた。
「その女の顔を見ると、何度も繰り返し刺してやりたくなる。そこには戻れん、また人を殺す」
科学には犠牲がつきもの、嫌がるジングルズをドナが説得していた。
「殺人への衝動が解析できれば小学校の教育から対処できる。あなたが世界最後の連続殺人犯になるのよ」
「罪滅ぼしか」
暴力をなくしたい、というドナには個人的な事情があったがその内容までは言わなかった。
「それより重要なのは、元からの悪人はいないってこと。更生不能な人間はいない」
ドナとの接触で、ジングルズは14年ぶりに人として扱われた気分を味わった。

ジングルズに与えられた役目は、本能のまま自分らしく行動する事。
「現地で待ってる。別人の職業と名前でね」
会話のほとんどはドナがテープを止めたので録音されてはいなかった。

その後ドナは、キャンプ場に向かう本物の看護婦リタをつけ、ガソリンスタンドでこっそりリタの車に乗り込んでいた……。

ゼイヴィア達

ゼイヴィア達のいる小屋のドアを叩く音が止むと、今度は窓から火のついた何かが投げ込まれる。
トレヴァーが慌てて踏み消すと、中には汚物が詰まっていた。

すると大成功だとはしゃぐ声が外で響き、トレヴァーはドアを開けて外に出てみた。
そこにはジングルズのマスクを被った若者2人がいた。
「ジングルズ参上!」

今夜はジングルズ記念日で、この日の為に準備をしていたという。
「イタズラ電話もした」
虐殺記念日恒例行事でいろんなところで人を脅かしている、と悪びれなかった。

ところがそこへ背後から本物が登場し、あっという間に2人はジングルズに殺されてしまう。
その隙に3人は逃げた。

逃げる途中ゼイヴィアが、マーガレットも助けないとと言い出した。
「誰かを救えば償いになるかも」
ゼイヴィアは、ブレイクの死を自分の責任に感じていた。

それにジングルズの狙いがマーガレットであることは誰にでも想像できた。
モンタナにはどうでもよかったが、トレヴァーが同意して、マーガレットとバーティも救う事に。

そこへ追いつかれたのか物音がしたので、3人はボート小屋に逃げ込み物陰に隠れた。

すると白衣を着た本物のリタが拘束されて横たわっているのを見つける。

ゼイヴィア達はリタの拘束を解いて大人しくするよう説得したが、怯えたリタは這い出でしまう。
そしてジングルズに見つかると、ジングルズは命乞いするリタを側にあったオールで突き刺して殺した。

ジングルズが去った後、ゼイヴィア達は白衣に刺繍してある名前を見て本物のリタが居たことを知った。

合流

レイが1人で逃げていると、ゼイヴィア達と合流した。

何故1人でいるのかと聞かれたレイは、ゼイヴィア達にウソをついた。
「全員バラバラに逃げたよ。途中でチェットとはぐれて身を隠してた」
ブルックはリタと一緒だと聞くと、ゼイヴィア達は焦った。
「マズいな」
レイにリタが偽物だと伝えると、レイはすぐに駐車場に行こうと言った。
だがマーガレット達を救わないとと言われると、レイは2人も殺人鬼がいるキャンプ場に戻りたくない、と強く拒否をした。
ならば、とトレヴァーはレイにバイクの鍵を渡し、モンタナと一緒に公衆電話までいって通報するよう頼んで別れた。

チェット

マーガレット達を助ける為、ゼイヴィアとトレヴァーが小屋に向かっていると、穴に落ちているチェットを見つけ、救出した。
そしてチェットから話を聞き、レイが嘘をついていた事を知る。

そこへ物音がしたので近くに隠れて身を潜めていると、ジングルズが穴の側に立った。
トレヴァーは2人もいればなんとかなるかも、と突然走り出しジングルズを穴に突き落とした。

それは見事に成功し、ジングルズが杭にはまったのを見て退治したと喜んだのもつかの間、トレヴァーが草むらに落ちていたジングルズのマスクを見つけた。
「残念だがあれはジングルズじゃない」

恐らく、本物のジングルズと遭遇したも、何故か見逃された不慣れな偽者ジングルズの1人だろう。

レイ

レイとモンタナが駐車場に到着すると、ブルック達の姿はなくそこには明らかに人を引きずった跡が残っていた。

モンタナがその跡を確認していると、レイは早く電話を掛けに行こうと急かす。

するとそこへナイトストーカーが姿を現した。
「俺を刺した奴だ」
レイは今度はモンタナを見捨て、1人でトレヴァーのバイクに乗って逃げた。

だがキャンプ場を出る直前、レイはすれ違い様にジングルズにナタで首を切られて即死した。

モンタナとナイトストーカー

「レイ! 何してるの!! 臆病者!」
モンタナは1人で逃げるレイに叫んだが、目の前にはナイトストーカーが近づいていた。

ナイトストーカーはモンタナの顔にナイフを添わせる。
だが次の瞬間、モンタナはナイトストーカーを引き寄せキスをした。

そして唇を噛んで突き飛ばした。
「なぜあの女を殺してないの?!」



かんそう

見終わった時、思わず口に出していました。
「おもろ!!」

ここまでテンポ良く「えええー!! そうなの!?」っていう驚きがあるシーズンは今までなかったような・・・?

今回はいきなり2名、レイとリタ改めドナの真実が明らかになり、レイはかなりの身勝手野郎だと露呈したと同時に仲間内では一番最初の脱落者にw
いわゆる「ホラー映画で一番最初に死ぬ人」でしたw レイの「最近様子が変」についてはちゃんと回収されての綺麗な退場? でした。

ドナはなかなか凄いキャラでした。何かわけありだろうとは予想がつきましたが、ここまでとは。めっちゃアメホラってるw!

リタをさすがに殺しはしてなかったけど、拘束して入れ替わり、自分の実験の為キャンプ場にジングルズを呼んでいたという、かなりの重要人物。
ドナはマーガレットの事、どう思っているんだろう……。実験に犠牲はつきものだと、殺意あるジングルズにあえて差し出しているような感じだけど。

まだドナがどうしてそこまで「根っからの悪人はいない」という事に拘るのかは明らかにされていませんが、これまた何かに接点があるのかな~と期待してしまいます。

疑心暗鬼になりがちなアメホラなので、ドナの心理学云々についてもどこまでが事実なのかは分かりませんが。
ドナの裏事情が明らかになった事で前回の疑問は解決しました。
ジングルズがドナを傷つけなかったのは、当然だわ。

同時にジングルズについても、噂話だけではない真実が小出しに明らかになっていっています。

ドナとの面会では、「殺人の記憶はない」と言っていました。
そしてマーガレットに対する恨みは、単に「裁判で証言して有罪にされた」というだけではないものを感じました。
まるであいつと絡むとろくなことがない、って避けてるみたいな?
単に証言で恨んでいるのなら、「マーガレットを殺して復讐する」だけでいいような。

ただジングルズがまったく異常ではないかというと、ドナも予想するようにそういう訳ではなく、戦争の訓練によって戦地では異常な行動はしていた。(殺人に抵抗がなく、被害者の耳を集める等)
それとキャンプ場に戻る事を否定した時に「また殺す」と言っていたので、全く何もしていない訳ではなさそう。

でも訳ありの退役後、やっとつかめたのがキャンプ場の仕事だったのだから、ひょっとしたら最初からジングルズは(マーガレットもしくは他の誰か)利用されていたのかもしれないな~と今回思えました。
ジングルズに罪を被せる為に、誰かがジングルズを雇った?
もしくは、ジングルズが雇われた事を知り、誰かがそれを利用した?

チャット達が落ちた殺傷能力の高い落とし穴は、今の情報内で考えればマーガレットが用意したとも思えるし、昔からあった??
でも昔からのものなら漫画でありがちな、そこに白骨化した遺体を置いておくよね。
なんとなくマーガレットが対ジングルズ用にせっせと穴掘った気がするw

とここまでだけでもお腹一杯状態の今回なのに、最後のモンタナの衝撃度といったら!!
あれ何よ~!!

ナイトストーカーとモンタナがぐるなんて!!

それまでブルックが「LAからつけて来た!」ってビビる度に「誰もいないじゃん」ってモンタナが言うから、私まで「そうだよな、誰もいないよな。ナイトストーカーってゴーストなんじゃないの?」と考えちゃったじゃんw

モンタナが否定していたのは、ブルックを誤魔化す為だったのね。すっかり私も誤魔化された~~。

という感じでモンタナの言う「あの女」はブルックだと思っています。
てかそう思うのが一番素直コースのはず。

それにしてもどこからモンタナはブルックを狙っていたんだろう。何故?!
それは今の時点ではまったく謎。

はー、早く続きが見たい!!


<今回の死者>
偽ジングルズ2名 犯人ジングルズ(耳切った)
偽ジングルズ1名 犯人トレヴァー:ジングルズだと思って落とし穴に落とした。
本物のリタ 犯人ジングルズ(耳切った)
レイ 犯人ジングルズ(ナタで首ちょんぱ、耳切りシーンなし)

<ゴースト>
なし(多分)



(文:ジェーン洞/海外ドラマクイーンズ)

アテンションプリーズ!!

当サイトは、ネタバレ全開しております。
また、あらすじ・感想等は主観に基づいた表現が含まれます事を、ご了承の上楽しんでいただけると幸いです。

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