LAW & ORDER:性犯罪特捜班/SVU シーズン19 10話「マーメイド/Pathological」

2018/06/14

LAW&ORDER:性犯罪特捜班 LAW&ORDER:性犯罪特捜班 シーズン19 クライム ジェーン洞 リーガルドラマ

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あらすじ

Michael Parmelee/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC


2018年4月12日(水)22:00~ FOX 日本初放送 (全24話)
(アメリカ放送 2017年9月27日~)


【登場人物】


障害者レイプ事件


デラコート・スクールから生徒同士でレイプがあったと通報を受けた。


被害者のマリエルは15歳で、MD(筋ジストロフィー)、てんかん、学習障害等を患い車椅子だった。
相手のコディは、コディ19歳で自閉症だった。

2人とも社会性はなく未熟だったが、ロリンズとカリシがそれぞれから事情を聞く事に。


マリエルははっきりと「レイプされた」というが、よくよく話しを聞くと同意の上の行為だった。2人は結婚の約束をしたという。
レイプという言葉をマリエルが勘違いしていたのだった。


コディも2人の関係を認め、脚が動かせないマリエルをマーメイドで、自分をエリック王子だと言った。
2人の望んだ上での行為だと分かったが、マリエルが未成年の為コディの調書を取らなくてはならない。


本件を休暇中のオリビアに知らせる必要はない、とフィンは判断した。
バーバに資料を渡して、事件化するか判断を委ねる事に。


疑惑


念の為、マリエルのレイプ検査をするが、駆けつけた母親のドーンは主治医のアレクサンドラ・リビを呼びつけるという過保護さを見せた。

主治医のやる事にも、心配して横から口を挟むドーンの様子を見てロリンズは何かが引っかかった。
声を掛けると、娘が幼い頃から病気続きである事を「神様に与えられた試練」だと言った。


レイプの検査は陰性で、バーバは起訴には否定的だった。
それでもロリンズはドーンの事が気になり、オリビアの自宅を訪ねて何かの見落としがないか、相談をした。

念の為、マリエルの薬物検査を監察医に頼んだから、悪意のある投薬があればすぐに分かる。


母親ドーン


マリエルの薬物検査の結果が出た。
無数の薬物反応の中に、飲み合せが悪いものも混ざっていた。
プロなら間違えるはずはないという。

故意に処方したなら不正医療の可能性もある。
もしくは、児童虐待。


マリエルの自宅を訪ねるとドーンは、ロリンズとカリシにマリエルに支援者が大勢いる事を自慢した。
誕生日にはテーマパークに招待してもらったり、普段から親切にしてもらっているのだという。

まるで娘の病気を利用して、注目を受けるのを楽しんでいるようだった。

コディとの件については、起訴しない方針である事を報告し、もう1つの問題を伝えた。
組み合わせの悪い薬を飲んでいる事を伝えると、ドーンはあくまでもとぼけた。

出来る限りネットで調べて娘に良い事をしているつもりだったが、自分はシングルマザーだから見落としていたんだ、と。

そこで父親について確認すると、マリエルが6歳の時に看病疲れで家を出て行ったと判明した。


主治医


主治医のリビにもマリエルの薬について確認をした。
すると、リビが中止した薬をドーンがこっそり飲ませ続けていた事が分かった。

主治医になったのは2年前。
両親からの病状説明を疑う医師はいないと言った。


父親


ドーンによる虐待が色濃くなって来たので、診断書が必要になったロリンズは母親には拒まれるだろうからと父親に掛け合う事にした。

父親は毎月の送金を続けていたが、ドーンから面会を拒まれている、と言った。
それでもドーンの献身を知っているからと、納得をしていた。

4歳でMD、6歳で白血病。
入退院を繰り返し、髪の毛が抜け落ち、嘔吐する姿。

父親は、マリエルが病状で苦しむ姿を見るのに耐えかねて距離を置いていたという。
それ以前には、いい治療法を求めて6回も引越しをしていた。

その古い診断書を入手した。


代理ミュンヒハウゼン症候群


ロリンズは、ドーンが代理ミュンヒハウゼン症候群であると確信をした。
我が子を病気に仕立てている、虐待に違いなかった。

一般的には、幼児期限定だがマリエルは15歳。
虐待期間がそれだけ長いと言う事になる。

判明しただけで6つの州で12人の医師にかかり、10回以上手術を受けていた。

ドーンは巧みに人の心を操る。
医師を変える度に診断書を失くしたといって、ウソを信じさせいるのだろう。

ロリンズの主張に納得したフィンは、オリビアとバーバを呼び出した。


事情聴取

Michael Parmelee/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC


ドーンの事情聴取を始めた。
マリエルには別室で待機してもらっていた。

ドーンの精神鑑定とマリエルの詳しい検査が起訴には必要になる。
罪の意識があるから、自供はしないだろう。

オリビアは、言い訳を続けるドーンに正直に言った。
「あなたが治癒を目指していたとは思えない。
あなたが探していたのは、病気と認めてくれる医師よ」
するとドーンは、自分が虐待されて育ったから娘には本当の愛を示してきた、と言った。

「それは彼が望む愛の形じゃない」
オリビアはノアの事を想うせいか、うっかり「彼」と言っていしまい、「彼女」と言い直した。

ドーンは、あくまでも娘の為だと言い張り、何も認めずに部屋を飛び出していった。
「マリエル! 今すぐ帰りましょう!」

Michael Parmelee/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC


慌ててフィンがドーンを押さえ、オリビア達が追いかけてくる。
その騒ぎに不安になったマリエルは、車椅子から立ち上がるとてんかんの発作を起こして倒れてしまった。


病院に運ばれたマリエルの検査結果が出た。発作はやはり薬の飲み合わせのせいだった。
マリエルはMDでもなさそうだった。
発作性疾患もなかった。


精神鑑定


ドーンの精神鑑定が行われた。
ドーンは、幼い頃に育ての父親から虐待を受けていた。

継父から受けた傷を大げさに言うと、学校を休めて母と2人きりになれた。
それで騙すと方法を学んだ。
自分を守る為に。

マリエルを病人にしたのは、病人に見られれば娘が親切にされると思ったから。

虚偽性障害の典型的症状、あるいは代理ミュンヒハウゼン。
自分の行動が罪と分かっていも原因ややめ方が分からない。
責任能力はあるが、治療が必要。

被害者が加害者になっていた。
無罪もあり得る。


真実


まだ入院中のマリエルに真実を告げると、自分が病気ではないと分かり嬉しそうだった。
父親は言いにくそうに、体調不良が母親の仕業であったことを伝えた。
どうして? と言うマリエルにロリンズは説明した。
「お母さんは脳に障害があるの。
あなたをどう育てるべきか理解できない」
「嫌いなの?」
「もちろん愛してる」

マリエルには理解しがたいようだった。


バーバはオリビアの家を訪ねて、状況報告をした。
ドーンは無謀行為で起訴されたが、保釈が認められていた。

オリビアは悩んだ。
精神を病んでいるドーンを禁錮刑にすべきか?

オリビアはシーラと重ねているようだった。
シーラとの山小屋での一件以降、ノアはシーラの夢を見てうなされたり、シーラに会いたがったりしていた。
でもオリビアには、何も言えず話しを逸らすことしか出来ていなかった。

バーバは、何度も困難を乗り越えたろ、と励ました。

そこへフィンからの連絡が入った。
ドーンがマリエルの病室に現れた、と。



ドーンはマリエルの点滴を無理やり外して、自分は何も悪くないと説明していた。
しかしもうマリエルには通用せず、マリエルも抵抗をしていた。
父親も駆けつけて、娘に近づくな! とマリエルを守った。

それでも愛してると叫ぶドーンにマリエルは自分の意志を伝える。
「私を病人に。
人生を奪い、殺しかけたわ」
「そんなのウソよ。看病できるのは私だけ」
暴れる母親は警備員に連れて去られて行った。
「普通でいたかった。
もう絶望的よ」
マリエルは母親に怒りと恐れを感じていた。

しかしドーンはまたすぐに釈放された。
支援者が保釈金を募ったのだった。
その代り、接近禁止命令が出ていたが。

ロリンズも今回の件については、頭を悩ませる。
ドーンがマリエルから子供時代を奪ったことは許しがたい。
でもそれは病気のせいでもある。
本当にドーンを罰するべきなのか?

するとロリンズにマリエルからの電話が入り、カリシと共に駆けつけた。


幕切れ


母親の家に行くと、ドーンが死んでいた。
マリエルが殺してしまったのだった。

母親の家には、抗議に行ったという。
殺されかけ、釈放と聞いてまた襲われるかもしれないと思い、凶器で脅して止めさせるつもりだった。

家の中では、ハグを拒み、薬を取りにいったから要らない、と言った。
自分の世話がないと生きられないと言われ、ハンマーで殴った。

ドーンが乱暴をした訳ではなさそうだったが、マリエルには母親の存在そのものが脅威だったようだ。
父親は、この結末はドーンの自業自得だ、と娘を庇ったが正当防衛を認める訳にはいかなかった。


高位裁判所


ドーンの死因は背後からの鈍器損傷。
血痕から3回は殴っていた事が分かった。
1発目で倒れ、後の2発は無抵抗な所を殴ったのだろう。

正当防衛を示すものはなかった。

しかし、マリエルには自己防衛しかないと思える状況もあった。
罪を認めようとしない母親。
何度逮捕されても支援者の援助で釈放される。
裁判にかけられても無実になるだろう。

バーバは何も言えず休廷に入った。


リトルマーメイド


Michael Parmelee/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC


バーバはロリンズから、マリエルがリトルマーメイドを7回も見ていたと聞いてある作戦を思いついた。


マリエルが証言台に座った。
母親から離れて数日だが、すでに日に日に健康を取り戻すのを実感しているといい、見た目も大分健康的になっていた。

母親殺害については、母親から逃れる為の正当防衛を匂わせた。

バーバはマリエルに、コディが王子で君がマーメイドか、と確認をした。
認めるマリエルは母親には「あなたは病気だから恋愛できない」と言われていたという。
結婚も無理だと言われ、コディのせいだと学校を休まされた。
母親への怒りが抑えきれなくなっているマリエルを、バーバは煽った。
「頭に来た?」
「二度とコディに会えず、一生車椅子で過ごすなんて」
「成長を阻まれたんだね」
「映画ではアリエルのパパが結婚を許したわ。
私のママはアースラのように意地悪よ」
「君を束縛した?」
「私は普通の子よ。マーメイドじゃない!
ママに邪魔された。
ママが大嫌い!
死んでほしかったわ。
後悔してない!」

バーバは、マリエルの本音を引き出していた。


後悔


バーバは後悔をしていた。
虐待された子を刑務所送りにしてしまったのかもしれない。
しかし陪審の判断は無実かもしれない。

オリビアが起訴を取り下げる? と聞くとバーバはキッパリと否定した。
「それは法を軽んずる行為だ。
陪審員に委ねるしかない」
「法律上は有罪よ。でも心は無罪と言ってる」


法廷に向かうバーバは電話をしたままで、慌ててエレベーターに駆け込んだ。
「彼女は終身刑になるかもしれない」
そう言って電話を切ったが、エレベーターの中には陪審員が乗っていた。
「終身刑になるの?」

バーバはそこに陪審員が居た事に、初めて気づいたように驚いた。


結局、マリエルの裁判は審理無効となった。


マリエルは保護観察になり、奉仕活動と精神鑑定を命じられた。
それを聞いたオリビアは、「つまり、正義は貫かれた」と言った。


マリエルはすっかり健康を取り戻していた。
部屋を借り、カウンセリングを受け奉仕活動をする。
コディも一緒に。
人の役に立ちたい、と元気になってロリンズに報告をしていた。
1つ、聞きたい事があるという。
「ママを恋しがっちゃダメ?」
「そうは思わない」

ロリンズは直帰して、娘ジェシーと触れ合った。
そして自分の母親に連絡を入れて、久しぶりに声を聞いた。


11話「男性社会/Flight Risk」へつづく


かんそう


障害を持つ、ほとんど子供同士と言える2人のレイプ事件!? とショッキングな始まりに思わせて、実はレイプ自体はないとホッとさせた所へ、母親の虐待という……。

ショックを畳み掛けて来る展開と、その内容の濃さにもドキドキが止まりませんでした。

本来ならば健康だったマリエルが、物心ついた時から母親に病人に仕立て上げられていたという恐ろしさ。
側にいた父親にすら気づかなかったという巧妙さ。

でもそんな母親も実は虐待の犠牲者で、心の病気故の行動だった。

もう被害者も加害者もごっちゃになって、誰を責めればいいのかが分からないのですが、それはSVUのベテランメンバー達にも同じでした。
オリビアはノアとシーラの事を重ねていましたし、娘を持つロリンズもかなり感情移入をしていたようです。

病人とはいえ、娘を死に急がせる行為はやっぱり罰するべきにも感じました。
でもそれ以前にまず母親に正当な治療を……。
なんて思っていると、マリエルが母親殺しになってしまうという!

この事件の終わらせ方にも、びっくりしました。


マリエルがそもそも母親の薬のせいで判断能力が欠落していた、というのはあると思います。
だから、母親殺しも責められない。

それでもマリエルの裁判をしなくてはならない、というのが実は良く分からなくもありました。
誰もがマリエルを有罪にはしたくないはずなんですけどね。


本当にSVUらしいと言うしかない、深く重いストーリーでした。

【登場人物】

前回:9話「ノアの誘拐/Gone, Baby, Gone」へ

(文:ジェーン洞)

アテンションプリーズ!!

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また、あらすじ・感想等は主観に基づいた表現が含まれます事を、ご了承の上楽しんでいただけると幸いです。

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