9時間前
裏切り物をあぶり出す為、レッドの預金口座を知る11人全員を1か所に集めようとするレッド。
それは危険すぎると忠告をしながら、デンベはグラスにスコッチを注ぐ。
レッドはそれを飲みながら「早急に対応しなければ」と言った。
今
レッドは、息も絶え絶えの緊急事態でコード77チームの往診専門医、ハヴァキャンプに看られていた。
毒を盛られ、記憶も曖昧で、そして……死にかけていた。
毒の特定が出来ない限りは、もって1日か2日だと言われてしまう。
なのに、体中につけられた治療器具を自ら引きはがし、ベッドから這い上がる。
そしてFBIへ行き、解毒剤捜しを頼み、レッド自身は行方の知れないデンベを探す事に。
レッドが覚えているのは、11人を集めてレストランで食事をしようとしていた事。
ワイングラスを手にした事は覚えているが、それ以外はわからないという。
デンベは、犯人を追っているのか、その手に落ちたのか……。
解毒剤の手がかりは「薬剤師」。
彼の調合する毒は免疫システムを襲い、様々なアレルギー反応を引き起こす。
当たりをつけない限り、毒の特定は難しい。
ドラッグの過剰摂取、病気の症状など、対象者の体質を利用するので毒だと気づかれる事がなかった。
更に、意識不明やマヒ状態などは、暗殺者にとってもっとも厄介な死体を残さずに目的を達成できるという利点もあった。
薬剤師を追う為に、まずイラリオ・パネッティを調べる事に。
シンジケートのボスで組織犯罪の裁判を控えているが、政府側の花形証人、パネッティの会社で経理をしているヘレン・ダーリが最近意識不明の昏睡状態になった。
間違いなくパネッティが薬剤師に頼んだのだろう。
だが、サマルが会ってみるとパネッティには裁判で証明する証拠があるようで、大事な部下であるヘレンを襲う理由はないと言う。金の流れを追っても薬剤師に流れているようではなかった。
では、誰がヘレンを?
ヘレン・ダーリ
2週間前ディナーの席でアレルギーを起こし、今は生命維持装置が頼りになっていた。
夫は、妻の両親も認める程献身的なようだが、週末は1人で2人の思い出の地を訪ねていたという。
しかし、その旅先のホテルの監視カメラを調べると1人ではなく女性と一緒にチェックインしていた。
浮気をしていたのだった。
証拠写真を見せてもおしどり夫婦だといって認めない両親だが、父を調べるとヘッジファンド界の巨人で、多額な資産を持っていた。
そして財産を守る為のヘレンの婚前契約は、結婚後10年は死別や離婚での財産分与はなし。
そして、あと2週間で結婚10年になる。
恐らく浮気がばれて、妻を眠らせたのだろう。多大な資産分与を失わない為に。
浮気相手を呼び出し、夫が日頃から毒を盛っていた事を吐かせた。
同様に聞きだした隠し場所を調べると、毒物を発見。
ラボに分析に出した。
11人いる?!
レッドは、フラフラになりながらも11人に連絡を取ろうとするが、誰とも連絡が取れなかった。
レッドの昨日を知る今の知り合いといえば、ハヴァキャンプしかおらず、ルールを破って正当な職場へ出向き、昨夜の事を聞きだした。
分かった事は、名前はわからないがアフリカ系の黒人が運んで来たと言う事。
その車が、緑色で外に止めてあるという事。
車を見つけると、窓ガラスを割って乗り込んだ。
ダッシュボードの中にあった住所から、メリーランド州ベセスダの民家を目指す。
到着すると、人の気配はなく部屋は荒れていた。
そこに自分のハットが落ちているのを見つける。
ふと、物音が聞こえガレージの、恐らくレッドが乗ってきたベンツのトランクを開けると、少女が押し込まれていた。
口を塞いでいたガムテープを外し、誰にやられた? と聞くと「それ本気で言ってる? あんたによ!」と言われてしまった。
少女の名前はルウルウで、レッドに連れて来られたのだから、ここが誰の家かは分からないと言った。
自分を拉致したレッドが、銃を持っているのだから当然怯えるが、レッドの具合が悪いと分かると一緒に閉店中の薬局へ薬を盗りに行った。
まだすんなりとは死ねない、と言いながら薬を飲むとレッドはその場で倒れた。
レッドが目覚めるとルウルウのベッドに寝かされていた。
ルウルウは、命の恩人になった。
そもそもレッドは、ルウルウの向いの家に押し入っていて、それを通報しているとレッドに見つかり、車のトランクに入れられたという。
だが、その際にもレッドの態度は紳士的だったから、と今ではレッドの体調を気にしていた。
そして、レッドが寝ている間に気になって向かいの住民を調べてみたら、マーヴィン・ジェラードという人だと言った。
レッドの弁護士だ。
マーヴィンの家へ2人で行くと、マーヴィンは慌てて何処かへ出かけたような様子だった。
恋人ベッキーと映る写真から、レッドは、メリーランド州の家はベッキーの家だと想い出す。
留守電を聞くと、レッドが「みんなジョンの店にいるぞ」、とマーヴィンに呼びかけていた。
ルウルウが、ジョンの店なら近いから案内出来ると言うと、これ以上は迷惑をかけられない、とここで2人は別れた。
レッドがジョンの店に行くと、テーブルセットは昨夜のままのようで、厨房のドアが店側からロックされていた。
それを外し中を見ると、招待客らが閉じ込められていた。
いきなり閉じ込められたと戸惑い、怒って居る友人達だったが、何も覚えていないというレッドに、昨夜の様子を説明し出す。
するとここにいるのは11人ではなく、10人で昨夜1人だけ居なかった事が判る。
それがマーヴィンだった。
そして、ワインを飲んだ事を想い出し、それはマーヴィンが不参加のお詫びに送ったワインだった。
薬剤師
アラムが毒の分析結果を見て、薬剤師は凄いと驚いた。
対象者の既往歴(病歴や体質)を利用している、と。
これは悪いニュースだ。
しかし良いニュースもあった。
ブンガルス・フラヴィケプス、別名アマガサヘビ属が持つ毒が見つかった。
この蛇は数が少なく、アメリカの販売元は1軒だけ。
その店はすでに潰れているが、オーナーはエイサ・ハイタワー。
すぐに家に向かう事に。
Virginia Sherwood/NBC | 2017 NBCUniversal Media, LLC
自宅に行くと、妻は意識と指1本が動かせる程度を残してマヒさせられ、監禁状態になっていた。
そして、薬剤師は動けない妻をレイプし続けた結果、妻を妊娠させていた。
今は、ベビーショップに居ると聞き、そこで身柄を拘束した。
薬剤師を取り調べすると、依頼主は闇サイトから匿名で来るし、誰であるかには興味はないという。
更に、妻は男と遊び回っていたから鎮静剤が必要だった、と悪びれない。
毒は作ったが、自分は使ってない、自分のお陰でこれからいくつもの未解決事件が解決するんだからむしろ感謝しろ、とも。
そして、レッドの治療法との交換に死刑を無くせと要求してきた。
父親になるという、生きる目的が見つかったから。
行方
治療をしたレッドを見舞うアラムは、悩んだ結果フルーツを持参した。
日頃文句を言いながらもいざとなると心配で、クーパーも様子を見に来た。
ハヴァキャンプが病室から出てきて、治療が終わった事を告げる。
解毒剤は利いている、と。
だが、面会はもう少し様子を見てからとリズ達は断られたが、中では手下がレッドの目覚めに立ち会っていた。
グレンがマーヴィンを空港で捕えていた事を報告する。
しかし、デンベは未だ行方不明。
マーヴィンを自宅で訊問するレッド。当然、マーヴィンは犯行を否定をしている。
途中でリズから連絡が入り、FBIにワインを分析させた結果を知って驚く。
ワインに毒など、入っていなかったのだった。
もっとアルコール度数の高いものに入っていた、と言われる。
そして気づく。
今レッドが座っているすぐ側のテーブルにあるスコッチに。
その瓶に触れたのは2人だけ。
自分と、そして――。
――デンベ。
デンベは、夜の街を身を隠すように歩き、地下鉄の駅に消えていった。
つづく
かんそう
もちろん、レッドは死なないと分かっていながらも「死にます」宣言という衝撃で始まった回でした。
ひぃぃぃ。
さらにデンベも行方不明という、とっても不安な状況が重なって、レッド・ファンにはダブル・パンチ!
レッドが終始フラフラで、見ているこっちも消耗する回でした。
ただ、死にます、と言われたレッド。過去は「いつ死んでも痛くもないね!」って感じだったのが、最近はそうではなく、今回は「まだ死ねない」とはっきり言ってくれたのだけが、厳しさの中の救いでした。
それにしても、いよいよレッドを狙う黒幕をあぶり出す、大詰め? となった所で、浮かび上がったのは現状デンベという、さらに厳しい状況になってしまいました。
ただ、ファンとしてもレッド同様、そんな事はあり得ない!! って信じてますからね、これは完全なひっかけでしょう!
だいたい本当にデンベがレッドに毒を盛って殺したかったら、コード77で医者に届けたりしないもんね。
デンベには何か事情があって今は単独行動をしている、に違いない!!
という感じで、レッドのストーリーが濃すぎて、ブラックリストの薬剤師は、完全にイッちゃってる系でまあまあなインパクトがあるにも関わらず、影が薄く感じた今回でしたw
あと、ちょっと気になったのは、ヘレンのパンピーみたいな旦那が薬剤師とコンタクト取れて毒を入手できるのに、FBIやレッドが「手がかりは、これだ!」みたいに探そうとしていた所w
そんなんだから誰にでも、レッドに毒盛れちゃうよね!w デンベじゃないもん!!
ともあれほんと、嫌な振り回し方するよね~!!
早く次回、デンベの容疑を晴らして~
登場人物はこちら
(イラスト:Simoom、文:ジェーン洞)