あらすじ
警官の息子殺人事件
21歳の誕生日を迎えたエイダンが自宅で殺されていた。
発見したのは父親で、重窃盗課のマック刑事だった。
マックは犯罪現場だと理解しながらも息子の尊厳を守りたく、遺体をベッドに移してタオルをかけていた。
なぜならエイダンは全裸で身体中、性器にも歯形が残されている状態だった。
現場に呼ばれたオリビア、ロリンズも同じ親としてマックには同情をした。
マックいわく、21歳になったばかりのエイダンは童貞で、裸で殺されるような生活はしていない。
芸術系の大学生で、高級衣料店でバイトをしていたという。
なのに衣類の類はほとんど見当たらなかった。それほど苦学生だったのか疑問が残る。
検視結果
死因は頭部外傷と内出血。拷問を受けたようで噛み傷の他凶器の痕もあった。恐らく割れたワインボトルで、それはレイプにも使われていた。
強い憎悪を感じさせる。
だが手がかりはなく、DNAはもちろん爪もはがされており、抵抗したのかどうかもわからなかった。
身体中から食器用洗剤の匂いがし、何者かがDNAを消している。
検視官は「何かがないことが多くを語ることも」と付け加えた。
ロリンズはこの結果に違和感を持つ。
怒りは衝動的で乱雑なのに、爪をはぐなどのつじつまが合わない行為が混ざっている。
友人
エイダンのスマホの履歴から昨夜はブライアン・ドネリーと地元ハワード・ビーチで待ち合わせていたことがわかった。
ハワード・ビーチは、イタリア系で人種差別主義者や性差別主義者が多いとされている。
待ち合わせのバーの店主から防犯カメラの映像をもらいチェックするも、ブライアンが会っていた相手は女性でエイダンの姿はどこにもなかった。
ブライアンは女性と口論し、女性が先に店を出ていく姿が残っている。
そうマンシーから報告を受けたロリンズは、映像を見てあることに気づく。
「デート相手はエイダンよ」
エイダンは女装してブライアンと会っていたのだった。
ブライアンをSVUに呼び出し、エイダンのことを聴取すると、涙ぐんで後悔を見せる。
「ずっと親友だったのに急にエイダよ、って言われてびっくりして怒鳴りつけてしまった。あそこは危険だから仲間だと思われて狙われたくなかった」
歯形も一致せず、アリバイもあった。
「やり直せるなら彼を認めてあげたい」
エイダ
オリビアとロリンズは、エイダンの秘密を両親が知っていたかどうか、ダイナーで二人と会って確認した。
マックは別れた元妻ローラと会うのはこれが初めてだという。
するとローラは知っていて、むしろエイダとして接していたというが、マックは一切を否定した。どうやらマックはエイダンがエイダであることを受け入れられないようだった。
その上、犯人のプロファイルに統一感がなくまるで二人いるようだと伝えると、マックは俺たちを疑うのか? と興奮してまくし立てた。
「勘違いしないで。あなたが殺したと思ってるならもう手錠をかけてるわ」
オリビアはマックを黙らせ店を出るが、現場の様子を伝えた時のマックの反応には二人とも気づいていた。
そこへ同じ手口の新たなレイプ暴行事件が発生する。
被害者コーラ
コーラは暴力を受けながらも隙を見て催涙スプレーで反撃し、命を守った。
男の名前はルーカス。ヨーロッパのなまりがあった。仕事でNYへ来ているという。
コーラは性転換者で、それを打ち明けるとより乗り気になっていた。ところが家に着くと態度を急変させ、乱暴に襲われていた。
「ワインボトルで私をレイプした。従う振りをしてスプレーをかけたら窓から飛び降りたわ」
マンシーが雑貨屋の地下に隠れるルーカスを見つけ、到着するまで待てというフィンの命令を聞かず一人で逮捕する。
ルーカスの怪我が、窓から飛び降りたせいなのか、マンシーのせいなのかその場にいなかったフィンには判断できなかった。
ルーカスの指紋やコーラのDNAはワインボトルに残っていた。
顔には催涙スプレーの痕もあった。容疑者に間違いない。
だがエイダンの件についてはDNAなどの証拠がないため、結び付けられなかった。それを聞いたマックはまるでオリビアたちの怠慢のように文句を言った。
裁判
コーラの件でルーカスの裁判が始まるとマックも傍聴席に座った。
ロリンズは、おそらくルーカス自身も性自認に悩んでいるのではないかと証言した。
「トランスジェンダーは犯罪の標的にされがちですが、その犯人は性的に接触した人が多い」
ルーカスはコーラが性転換者だと知ってて誘っている。
「自分の欲求に対する憤りの現れが怒りの攻撃になっている。あるべき自分の性的欲求と矛盾しているから」
そしてコーラが証言をすると生々しく痛々しい被害だけではなく、弁護士からのきつい追及の餌食にもなっていた。
するとマックはコーラの姿を見て、オリビアに打ち明ける。
エイダンの殺害現場の証拠を隠滅したことを。
「あんな息子の姿を見られて隅々まで仲間たちに調べられる。そして笑われるんだ」
だから女装した形跡をすべて隠ぺいした。メイクを落とし、爪をはがし、衣類も隠した。
「バカだった。恥じたんだ。あの子の犯罪現場に手をつけなければコーラは無事だった」
早くルーカスを逮捕していれば、とマックは悔やんだ。
「今からでも遅くない。エイダの味方になれる」
翌日マックは隠していた衣類など、証拠品をSVUに持参した。エイダンの遺品を処分することはできなかった。これでルーカスが容疑者である証拠が入手できる。
そしてオリビアは本気でルーカスを有罪にしたいなら、殺人罪で起訴することもできると伝える。
「あなたの証言が必要だけど」
それは証拠隠滅で罰せられることでもあるが、マックは納得して受け入れた。
「私があなたなら組合の代理人と話して、腕利きの弁護士を雇うわ」
「バッジを失ってもなんだってする」
マックの証言と服から出たDNAが決め手となりルーカスは第1級故殺で起訴された。コーラの件と合わせて25年、国際手配で取り引きとなった。
ルーカスはドイツでも8人をレイプしていた。検察はドイツ警察にも協力をする。刑期の終了後に。
マンシー
解決後、マンシーはデスクに足を乗せて、顔より大きなピースのピザにかじりついていた。
声をかけてきたフィンに薦めるが、あっさり断られる。
フィンは、ルーカスを逮捕した時の状況を確認した。
「俺が待てと言ってからどのくらい待った?」
あくまでもマンシーの身を案じてだった。
「殺されていたらどうする?」
「でも生きてる」
フィンの無言の圧を感じ、マンシーはやっと謝る。
「悪かったわ。カッとなると動いちゃうの」
次にやったら警部に言うと釘を刺し、そして「ハーレムではピザにフルーツはのせない」と付け加えてフィンは去った。
つづく(SVUシーズン24 あらすじへ)
かんそう
被害者エイダンの父親が見た顔(ヒーローズの超能力警官の人グレッグ・グランバーグ)なので「あ、これ絶対父親に何かあるな」とわかってしまうパターンでしたw
まあ、ドラマを見ていれば現場を改ざんしていることは明らかなので、もともと驚き系ではないんですが。
この父親のせいで捜査はかく乱され、そして新たな被害者が出てしまった、というのが今回のキモでした。
でもオリビアやロリンズは親の気持ちも分かりますし、何せ証拠がないから感情だけでマックを責めたり追及することはできない…というかしないですね。そこがオリビア率いるSVUの特徴的なムードかな~と思います。
良く知りませんけど、ステイブラーがいたら初対面でマックの胸倉つかんでいるのかもしれませんがw(お前が証拠隠してんだろ!! みたいなw
そしてマンシーw
そんな野生児みたいなキャラなんですか!?
初登場からどんどんキャラが濃くなっている気がしますが、まあ高年齢になってきているSVUの中で若さをアピールする方法が「傍若無人」っていうのはわかりやすい?w
逆に言えばアメリカでもあんなマナーの新人はそうそういないってことですよねw
でもフィンが小言?を言うのはそんなことじゃなくて~みたいな感じが格好良かったです!
私がマンシーの立場なら絶対フィンに「ピザいる?」みたいなタメ口もきけないし、フィンの前でデスクに足乗せて~とかありえないし、マジびびりまくる小物です。
2 件のコメント:
ジェーンさんと同じく、父親を見た時、この俳優さんならきっとこの人が何かしてる、ってわかりました。よくあるパターン。
トランスジェンダー、最近日本でも話題になりますが、ニューヨークでもヘイトの立場に立つ人達もいると知ると、なかなか難しいですね。
なんかね、ロリンズもすっかり落ち着いちゃって、以前は何するかわからないところが魅力的だったのになぁ、それをフィンが心配する、というお決まりのパターンが懐かしい。
マンシーもいいけど。
Rollisiとかでロリンズとカリシのカップルが人気なんですね。
ロリンズ、確かにそういう面もありましたね!
感想コメントありがとうございます!
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