NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班 シーズン15 10話「運命のサイコロ/Double Down」

2018/03/30

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あらすじ


NCIS - Episode 15.10 - Double Down - Sneak Peek 1


2018年1月25日(木)~FOXジャパンでシーズン15 日本最速放送(全24話)

登場人物はこちら

前回:9話「新しい命/Ready or Not」へ


上院議員の息子の事故


クリスマス直前にアフガニスタンで、上院議員フィリップスの護衛をしていたトーレスとスローン。
特にスローンは、本来なら議員と親しいギブスが局長から任命されていた所を、個人的事情から譲り受けていた。

そんな中、議員の息子チャンドラーが自宅アパートで転落事故にあい、危篤となってしまう。
かなり危ない状態でICUに入れられたが、このままだと議員の帰国には間に合わないと言われていた。



息子の危篤に正規の迎えを待てない議員は急いで帰国を計画すると、慰問に来ていたコメディアン、チェット・グッドマンと空港まで相乗りするのが最短だとわかる。
しかし、議員は前日にコメディアンのステージが気に入らずヤジを飛ばしていた為、お互いにいい顔をしなかった。
それでも戦地から急いで帰国するには、選択肢は他にはない。

朝になり出発となると狭い車中、2人は何かにつけていがみ合っていた。
まるで、親子喧嘩のように。


チャンドラー


議員の息子、チャンドラーは泥酔が原因の事故だと警察に伝えられていた。
だが、ビショップは捜査内容が気になり刑事にすり寄る。
本来ならばNCISの管轄ではないのだが、あまりの強引さとクリスマス休暇の確保の為、刑事はあっさりとNCISに捜査を譲った。

ビショップの調べで、チャンドラーは決して良い息子とは言えなかった事が分かる。
27歳、無職、ドラッグ所持での前科あり。
事故は犯罪行為に関係しているかもしれない。

そして、議員が保釈金を支払った後に親子の縁を切っていて、絶縁状態だったようだ。

ギブスはそれでも「何があっても親は子供を愛してる」と言いつつ捜査を急がせた。


アクシデント


議員達を乗せた車は、途中で仕掛けられていた爆弾に巻き込まれて大破されてしまった。
しかし、その時運転手以外は外へ様子を見に出ていたので、命だけは助かっていた。

すぐに近くの安全地帯を捜し、洞窟に隠れる。
無線も使えず連絡が取れないとわかれば、捜索が出るだろう。
だが、議員は急ぐあまり直前に運転手とだけ相談して、ルートを変えていたのだった。
捜索が捜すのは、変更前のルートでそこでは見つかるはずがない。

それでも時間をかければいずれは見つけてくれるかもしれないが、洞窟をアフガニスタンの兵士に見つかってしまう。
すぐさま反撃したトーレスとスローンによって、2名の兵士を撃ち殺したがその際に議員が負傷してしまっていた。

そして戻らない兵士を捜して、さらに敵が追ってくるだろう。
そもそもチャンドラーの容体も気になる。
のんびり捜索が来るのを待っていられない状態には変わらなかった。


チャンドラーの正体


ビショップとマクギーが、チャンドラーの自宅を訪ねると同居人セス・ヘンドリックスはすでにチャンドラーが死んだかのように喪に服していた。

その部屋には、ルーレットの台があり違法カジノでもしているのかと思われたが、セスは自分達をプロのギャンブラーだと言った。

家にあるものを持ち帰り調べた所、アビーがイカサマ用のサイコロを発見した。
普通のサイコロは偏りなく転がるように、各面は同じ重さになっている。
だが、チャンドラーの部屋にあったのは1つの面の塗料がプラスティックより10倍も重いものだった。
しかも、イカサマには厳しいカジノ側をも気づかせない完璧な出来だと言う。
アビーが、これを作ったのは頭が良くて腕がいい、化学工学の学位を持ってるかもと言うとマクギーはすぐにセスを思い浮かべた。
チャンドラーは中退していたが、セスは違った。
MIT卒でマクギーの成績を0.2ポイント上回っている人物だった。

すぐに自宅からセスを連行した。


危篤と言われていたチャンドラーが奇跡的に持ち直した。
チャンドラーの元に、海兵隊が見舞いに来た事からギブス達はチャンドラーが直前に、ギャンブルから足を洗い海兵隊に入隊していた事を知る。

チャンドラーの容体を知らせる為急いで議員に連絡を取るが、その時議員達と連絡が取れていない事がNCISにも伝わる。

連行したセスに、チャンドラーが足を洗った事を告げるとセスは「俺たちは知らない」と口を滑らせた。
もう1人、イカサマに関わっていた人物がいる。


ミスティ


セスを連行した時に一緒にベッドにいたセスの彼女、ミスティもイカサマ仲間だった。
ミスティの経歴は大学中退で、イカサマの主要メンバーとは思えなかったが、1人暮らしをしていたので当時のアリバイを証明する人はいなかった。

しかし、イカサマにチャンドラーの存在は欠かせないから殺すはずがない、と主張した。
それを信じさせる為、セスとミスティは実演して見せた。

最初は3000ドル程の稼ぎを作る。
それを丸ごと再び賭け、ダブル・ダウンを成功させて9万ドルに跳ねあげ、そのままチップを置いて立ち去る。

その為にサイコロをディーラー3人の目を盗んですり替えるのは、チャンドラーの役目だった。
カメラを使い、1年以上かけて習得したチャンドラーだけの妙技だという。
だからチャンドラーなしで、イカサマは続けられない。

ならば、犯人に心当たりはないのか、と探るとミスティが何か言いたげになる。
セスは気のせいだと止めたが、ミスティは数日前に警備員に目をつけられた事を打ち明けた。


警備員


ミスティから警備員の人相を聞くと、その男はセスを連行しに行った時にすれ違った男だった。

カジノの雇用記録から該当する男をA・マッケンジー3世だと突き止め、すぐに捜索しようとするとその本人がNCISに自ら来ていた。

実は、チャンドラーの技を見破ってチャンドラーをイカサマ師の摘発にスカウトしていたという。
しかし、チャンドラーはそれを断り、訴えない事を条件に更生を誓っていたのだった。
そして海兵隊に入隊していた。

警備員は事故のニュースを見てNCISに連絡を入れたのだというが、カジノ側にもこれまでの損害に対する動機があるのではないかと突きつけると、すべて返金されたという。
取り分だけではなく仲間の分も含めて。


変化


捜索隊が来るのを待っていられない事から、トーレスが周辺を探っていた。

その間、スローンが2人を守る。
被弾する前に、ちょうど議員とコメディアンは言い争いから殴り合いに発展していた。
だが、そんなコメディアンを庇い議員は撃たれていた。

スローンは議員の心を探る。
毎年クリスマスに戦地を訪れるのには、何か理由があるのではないか?
まるで家族と過ごすのを避けているように。

議員は、取っ組み合いの原因となったコメディアンに言われていた通りだと認める。
議員の息子に対する期待が大きすぎる。
家業を継がない息子をろくでなしだと決めつけて見放し、その責任を取っていない。


実は議員は、息子を勘当する直前に妻を亡くしていた。
その悲しみを乗り越える為には自分のやり方を貫くしかなかった。
冷静な海兵隊員を演じ、感情を抑える事で。

それが息子には薄情に映っていた。

そして息子を遠ざけた。
コメディアンの言う通り、責任に気づかずに。

殴られて気づいた、とコメディアンを見た。
そして今こそ息子に謝りたいと言った後、議員は出血から意識を失ってしまった。

だが、ちょうどトーレスが兵士乗っていたバイクを見つけて戻ってきた。
バイクの燃料はそれ程残っていないが、基地に戻って助けを呼ぶ事は出来るだろう。


真犯人


再びセスを聴取すると、セスはミスティを庇っていたと言い出した。
チャンドラーが足を洗うと言い出し口論から、チャンドラーを突き落したのはミスティだが愛してるから言えなかったと。

しかし、それを隣室から見ていたミスティはすべて反対のウソだとギブスと局長に主張した。
それにはれっきとした証拠も残されていた。
たまたまチャンドラーを真似てカメラを利用した練習をしていたので、セスの告白すべてが録画されていたのだった。

これにより、なんとかクリスマス前にチャンドラー殺害未遂事件の犯人捜しは解決した。
しかし、まだ「家族」はそろっていない。


クリスマスの奇跡


スローンが守る洞窟に、車が近づく振動が伝わってきた。
敵か味方かと緊張して銃の照準越しに見守る中、車にはアメリカの国旗が見えた。

トーレスが仲間を連れて戻ってきたのだった。

すぐに基地に戻り、議員の緊急手術が行われた。


そして4日後――。

議員は、無事自宅に戻る事が出来た。
そこで待つのは、ギブスとそしてすでに退院していた息子だった。
まだ入院していると思っていた所への嬉しいサプライズだった。

2人は抱き合い、愛してると言い合った。


WINGOS/ウィンゴス


スローンがアフガニスタンに戻りたかった理由は、「WINGOS(ウィンゴス)」と刻まれた壁にあった。

スローンは約10年前、陸軍の心理戦部隊に参加していた。
議員はウィンゴスを知っていた。
犠牲者が出た極秘任務である事を。

スローンにとってはつらい思い出だろう。

一度は何もせず基地を出たスローンだったが、議員の治療で戻った夜にもう一度壁の前に居た。
そしてその「WINGOS(ウィンゴス)」と刻まれたすぐ下の地面を掘り起こし、埋められていた缶のケースを手に取った。

蓋には恐らく仲間なのだろう、スローンを入れて4人の名前と認識番号が刻まれていた。

その中に何が入っているのかは、スローンにしかわからなかった。


11話 「ルイス&チャーリー/High Tide」へつづく


かんそう


クリスマス直前回でしたが、クリスマスらしさはまったくありませんでした。
議員の息子殺害未遂の犯人捜しと、議員達が無事戦地から帰国できるかの大きくは1つのストーリーでありながら、2本立てにもなっていました。

そしてNCISメンバー的にはスローンがクローズアップされていました。

が、繰り返しになっちゃいますけどまだスローンに対する愛着とか感情移入が出来ていないので、スローンの背景を急がれても冷めた目で見てしまうというのが本音です。

何かあるにはあるんでしょうけど、今回の設定もギブスが行くはずの所を個人的事情(缶を掘り起こしたかった)で入れ替わった末の事故、とまたしてもスローンを活躍させたいのか、それとも悪役にしたいのか疑問に感じる展開でした。

今回のエピソードでスローンは、役立たずに加えて自分勝手な上何かとトラブルを呼びがち? なお騒がせな印象もついてしまいました。

登場時には何の先入観もなかったのに!

そのせいで、局長にちくちく責め続けられるギブスを見せたのもスローンの悪印象を増していましたし。

事件の裏テーマの「親子愛」という感動も薄れちゃう!

後比率が同じような2本立てになっていた為、チャンドラー殺害犯捜しの方はセス登場時点で「こいつか」と分かるシンプルさで若干物足りなさがありました。
でも今回は、犯人捜しよりも親子愛的なテーマ+スローンの過去を見せる方に比重があったのかなーと。
ある意味、親子愛がクリスマスっぽさだったのかもしれません。

スローンが掘り起こした缶の中身は、ポジティブなのかネガティブなのかまだはっきりとわかりませんが、その時基地のクリスマス飾りが背景に映っていたのでポジティブに感じられました。
スローンの表情も安堵が見えましたし。
この先、スローンの過去ウインゴスについてもサブ・ストーリーとして始まったって感じですが、その流れでスローンの立ち位置がはっきりしていくのかな?


11話 「ルイス&チャーリー/High Tide」へつづく

登場人物はこちら

前回:9話「新しい命/Ready or Not」へ

(文:ジェーン洞)

アテンションプリーズ!!

当サイトは、ネタバレ全開しております。
また、あらすじ・感想等は主観に基づいた表現が含まれます事を、ご了承の上楽しんでいただけると幸いです。

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