THE BLACKLIST シーズン4 第12話 「ナタリー・ルカ/NATALIE LUKA(NO.184)」

2017/04/19

Simoom クライム サスペンス ジェーン洞 ブラックリスト ブラックリスト シーズン4

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モルドバ 14年前


ある病院で、感染症が蔓延。
生き残りは居ないと思われる院内だったが、1人だけ何の問題もなく生きている少女がいた……。

ザックの死の真相


8日前、マッサージ店にザックはいた。
見慣れぬ店員が個室に入ってきたので、新人? と声を掛けるが返事はなかった。

Will Hart/NBC | 2016 NBCUniversal Media, LLC


仰向けに、と言われ下心丸出しで言われるままにすると、ザックの期待を裏切らず店員はキスをする。
だがすぐに入れ違いで別の店員が入ってきて、新人の存在など知らぬという態度をした。

そして、ザックの体は、たちまち赤い斑点だらけになり、そのまま死んだ。


レッドの依頼


ザックの死によって、レッドは2億ドル以上の資産を失う事になっていた。
クルーズ会社への投資資金だけではなく、ザックに預けていた全額だった。

これは、誰かからの攻撃だと感じ、リズを通してFBIに協力を要請する。
このままでは、闇社会での地位を失いかねない。
そうすれば、FBIとの任務も難しくなると。
ザックを殺した犯人を捜査してくれと頼む。

ザックの死因は急性髄膜炎。
チームはレッドに言いように使われるだけになるのを警戒する。
レスラーが、言われるままに犯人を見つけたら、きっとレッドはそいつを殺すのだろうと言うと、クーパーも同意し、捜査を断れとリズに指示を出した。
だが、その瞬間アラムが待ったを掛ける。

ザックの遺体が、CDC(疾病対策センター)に移送されたのだ。
死因がただの髄膜炎ではないと言う事だ。
急きょ、リズとレスラーがCDCへ行って事情を聞く事に。


CDC


ザックの死因は、ルーシェン病だった。
ウイルス性の髄膜炎。症状は急な高熱や発疹。肉体的接触で感染する。
汗や唾液、皮膚の接触など。
ただ感染して数分で宿主は発症して死ぬし、同時にウイルスも死ぬ。
皮肉だが、それが救いの1つでもあった。
感染後、すぐ死ぬから広がる事がない。

ザックの唇に付着していた口紅から、ウイルスが検出された。
だが、そもそもこの口紅をつけていた人がいるならばとっくに死んでいるはず、と職員は言う。
今の段階では謎でしかない。


容疑者


アラムが容疑者を見つけてはしゃぐ。
マッサージ店の防犯カメラの映像。
ルーシェン病の国内発症例のもう1件、質店の防犯カメラ。
そのどちらにも映っていた女性を発見したのだ。

その女の不自然に着込んだ服装にサマルが気づく。
皮膚の接触を防ぐ為だとすれば、標的以外の者を感染させたくない、無差別ではないと推理するが、だからといって次の被害者が出ないとも限らない。


FBIからの資料を見たレッド。
古代文明からの例をあげつつ、ルーシェン病の健康保菌者がいると指摘。

アラムが、レッドのアドバイス通り、ルーシェン病の流行と生存者を調べると1人の女性を突き止めた。

ルーシェン病の大量発症が、2002年モルドバの田舎町で起きていた。
9人家族のうち生き延びたのは1人だけ。
地元の病院へ搬送されたが、その病院でも全員に感染させたという。
その少女は、ナタリー・ルカ。

その後、WHOの依頼で感染病の分野に強いホーソン・バイオ製剤が対応。
治療研究の為、自社の研究施設へ連れて行ったのだが……。


ホーソン・バイオ製剤


レスラーとサマルがホーソン・バイオ製剤に向かい、女性職員にナタリーについて聞き込みをした。
すると、保菌者であるにも拘らず、施設の外で生活していたという。

ナタリーは、若いし、外の世界で自立したがった、という。
保菌者とはいえ、法的拘束力はないし、彼女には恋人がいたから止められなかった。

マリーク・ルーメイン、優秀な生物科学研究者。

肉体的な接触はできなくても、2人は愛し合っている。
マリークはナタリーに関して責任を持つと言ったから、定期的なレポート提出と引き換えに1年間のテスト中止に合意していたのだった。

そのレポートが届いていたから、2人の失踪には気づいていなかった。
用意した家に居ると思っていた。

ナタリーに何かあったら自分を許せない、という女性職員にレスラーは、俺だったら他の人への被害を心配すると嫌味を言った。

女性職員の怪しさは気のせいではなく、会社には真の研究目的があるようだった。
FBIの捜索を知り、慌ててナタリーを生け捕りにするよう指示が出された。


ナタリーとマリーク


自分達で借りた家に、ビニールシートで空間を区切って生活していた2人。
そこには研究器具も溢れていた。


その為には、ナタリーが痛い想いをする事もあった。
すべては2人の為の研究で、ナタリーは甘んじて我慢していた。

だが、実験の成果はなかなか出ず、専門的な機具が必要だと言い出すマリーク。
その為にはお金が必要だ。
ナタリーは、それが意味する事がわかるので浮かない顔をして離れて行く。
するとマリークは呼び戻し、必ず成功させると言いながらビニール越しに手を合わせた。


そしてナタリーの細菌を利用して、現金輸送車を難なく襲う2人。
ナタリーは、銃を持ってる人とキスをするというゲームをしてるとウソを言って、警備員に近づく。
そして発症した所を見て、金を奪い逃走。

若い女子のキスには警戒しないのは、わからなくもないが、皮膚接触なら握手でも良かったんじゃないかと思うが……。


現金輸送車の被害者がルーシェン病で死亡した。
目撃者情報から車のナンバーが分かり、登録情報から2人の家を突き止める。
ビニールで仕切られた部屋や、研究器具に驚くレスラー。

Will Hart/NBC | 2016 NBCUniversal Media, LLC


その頃、早速盗んだ金で新しい器具を購入していた2人。
そこへ事前にセットしていたらしい防犯カメラが反応し、スマホで確認、FBIの到着を知る。
戻る事を考えるのではなく、最初から(研究の)やり直しだというマリーク。
ナタリーは、終わりのない研究がまた始まる事にショックを受けると同時に、それはまた資金集めの為に罪を重ねるという事も分かっていた。
「これが最後よ。二度と誰も傷つけたくない」

エアで、決して触れ合う事はせずに手を取り合う2人。

「君の手を取り」
「あなたを引き寄せる」
「君の吐息を肌で感じて」
「あなたにキスを」
「2人はひとつ」
最後に声を合わせて言う。
「永遠に」

これだけが、2人の願いだった。


2人の家を調べた研究員から、マリークは治療法を探していたのではなく、免疫を複製して自分もナタリーと同じウイルスに感染しようとしていた、と分かった。
同じ保菌者になれば触れ合えるからだ。

だが、これまでの犯罪は、研究資金の為だとわかるが、ザックを殺したのはまだ説明がつかない。


次の標的


マリークのPCにあったデータを解析するアラム。
そこから、複数名の富豪の情報が見つかるが、その共通点が分からない。
しかり、リズが電話でレッドに伝えるとすぐに解決する。

X・ホルコム主催の高額ポーカー大会の参加者達だった。
現金のみリミットなし。
参加費が50万ドル。
研究資金として十分魅力的だろう。

3年前にレッドも参加して、大負けして記念のシャツだけもらっていた。


ポーカー大会


オイスターのデリバリーに扮して、ポーカー会場の別荘に侵入する2人。
もちろん、本物はとっくに殺していた。

レスラーとサマルが到着し、2人を探すとウエイターとして紛れ込んでいたナタリーを発見し、スタンガンで気絶させ確保した。

マリークは見つからないまま防護チームに引き渡すと、アラムからすぐに防護チームが着くからと言われる。
防護チームは偽物で、ホーソン・バイオ製剤が横取りしていたのだった。

慌てて追うと、もう1台、その車を追う車を発見。
マリークだった。

追突してトラックを止めて2人が再会すると、マリークは撃たれてしまう。
すぐにFBIが追い付くが、マリークは瀕死だった。

君の手を取りたいとやっと手を握り合う2人。
「そしてあなたを引き寄せる」と、いつも言い合っていた願いを呟き、ナタリーはマリークに初めてキスをした。

それを見ていたサマルは、到着したチームを少し待たせて別れを惜しませた。


ナタリーは、自分が実験台であったことを告白する。
マリークはその中で、人として見てくれた。
ホワイトホールという、細菌兵器のラボの狙いに気づいたのはマリークだった。

会社は治療ではなく、ナタリーを利用していただけで、細胞で兵器を作ろうとしてた。
だが、会社は政府と繋がっていて、誰も信用できず警察には行けなかったのだった。

罪のない人達に酷い事をした、と涙を流して謝るナタリー。

そして、ホーソン社の社員も逮捕した。


アラムとサマル


アラムの方が自分より給料が32%も多い事を知って憤慨していたサリム。
1日カリカリしていた。

クーパーに呼ばれたサマル。
人事にキレた事で、ちくられたのだろう。
キレた理由を話したら、16%の昇給を提案されたという。
でも、まだアラムより低いと言う事で断っていた。


事件解決後。
サマルはアラムに、ナタリーとマリークの結末を、「最高にロマンチックな光景だった。まるでドラマの1シーンみたい」と報告していた。
同時に、自分にはそんな人はいないから、悲しくなったとも。

でも、昇給の話を思い出し、16%という数字が中途半端な事に気づいた。
そして32%の半分であると。
人事に確認したらクーパーとは話していない事が分かった。
「人事に交渉したのはあなた。
あなたが32%の半額をくれた」
するとアラムは、平然と「それで同額になる」と言う。
「嫌よ、あなたからは欲しくない。
あなたしか、こんなことしてくれない」
「君の為ならなんでもするよ」
「知ってる」
だから私はもう自分が悲しくなくなったの、といいアラムの手に触れて去って行った。


マグニッソン


レッドがマグヌッソンに電話を掛けて、ストレートにザックを殺したかどうか訪ねた。
「真実には意味はない。どう見えるかが重要だ。
今の所、スモール殺しの黒幕は私に見えて、君は報復せねば弱腰に見えるだろう。
だから真実はどうであれ、君は私を殺すしかない」
「君は私を、な」

何故電話をしてきた、と聞かれると事情があるならお互いに解決しようと歩み寄ったが、何も言わずに電話を切られた。


トム


アグネスとの外出から帰宅すると、部屋に入るなり気配を察知し銃を構えた。
すると、部屋にいたのはレッドとデンベだった。

レッドはトムに仕事を依頼する。
自分が作り上げた架空の殺し屋、エドガー・レガードになれ、と。

これまでいざという時の為に、エドガー・レガードの存在を作り上げていたのだという。
トムですら、実在すると信じている程に。

マグヌッソンがレッドを狙う為に殺し屋を探している。
それにはレガードが適任だと言うレッド。

トムは1度も会った事もない人間を殺せない、と断った。

だが、レッドの依頼はそうではない。
レガードとなって、マグヌッソンに雇われろ、と言った。


作戦


マグニッソンにレガードの存在を信じさせる為に、まず大泥棒マイロンをレガードに殺させる。
しかもその場所は、マグニッソン所有の高級ホテルで。

Will Hart/NBC | 2016 NBCUniversal Media, LLC


しかし、この殺しは捏造。
仕上げに、レッドはマグニッソンの息のかかったフロントに、わざとトムの写真を見せて行き先を尋ねた。
すると思惑通り、すぐにマグヌッソンに連絡をし、レディントンが来た事を報告。
マグニッソンは、捜している男がきっとレガードだと言い、連れてくるようにと指示を出した。

Will Hart/NBC | 2016 NBCUniversal Media, LLC


まんまとマグニッソンの一味にわざと拉致されるトム。


マグニッソンの待つテーブルに座らされると、すかさずテーブルの上のカトラリー類から武器になるものを確認する。
隙を見てボディガードにフォークを投げて銃を構えて、場を制した。

Will Hart/NBC | 2016 NBCUniversal Media, LLC


すると、レッドが登場。
殺されると諦めたマグニッソンだったが、レッドは全員を外させ2人だけになる。

マグニッソンの言った、「真実は無意味。どう見えるのかが重要」という言葉を引用しながらも最後には真実しか残らない、だから目を合わせて言葉を交わしに来たというように説明して改めて聞く。

しかし、レッドの言葉に頷きながらマグニッソンが答えたのは、レッドの期待していない言葉だった。
「私は君の金庫番を殺していない。
取り引きが滞っていたので私が進み出てかっさらった」

最近は死の臭いを感じるというレッド。
「君なら良かった。ずっと単純だった」


レッドとナタリー


Will Hart/NBC | 2016 NBCUniversal Media, LLC


隔離されているナタリーの元にレッドが面会に行く。
ナタリーにザック殺しを依頼した人物の名前を聞くと、彼女に脅されて仕方なかったと言った。
やらないとホーソン社に居場所を教えると。
依頼した女は、イザベラ・ストーン。

その名前を聞いてレッドは、すぐには席から立てなくなった。

つづく

かんそう


マグニッソンは、あっさり敵ではありませんでした。
それよりも、イザベラ・ストーン女子が怖いですね。
レッドがショックで? 椅子から立てなくなるという。
やっぱりデンベの心配が正しくて、レッド弱っちゃってるのか、それともイザベラさんがどんだけ怖いのか。
弱ったレッドはあんまり見たくないけど……。
次回も楽しみです!!

やっぱりトムは裏社会の人間なんですよね~。
あらすじからはカットしちゃいましたけど、リズにレッドのお使いどうだった? って聞かれて「最高だった!」と言うんですから。

そんなトムとの今後の生活に少々不安を感じるリズですが、だいじょーぶって感じで楽観しているトム。どうなる事やらw
トムのイクメンも見飽きませんけど、やっぱり戦ってるトムも見たいんですよね~。
パートタイムでよろしくお願いします。

さて、今回のブラックリスト、ナタリーはちょっと毛色の変わったリスト・メンバーでした。
マリークは何か狙いがあるのかと思ったら、純愛でした……。
真っ直ぐに見る事が出来ない、私の目が汚れきっていました。

それにすっかり感化されたのが意外にもサマル!

サマルとアラムの2人の事は応援しているので、今回はいい感じで何よりでした。
アラムって天然っていうか、結構ストレートに表現してますよね。
でも、誰にでも親切にしていそうなのが、ネックになってる……んだろうなw

そうそう、今回はライティングの綺麗さが特に印象に残りました。
ポーカー会場の別荘の赤い夕日に、ナタリーの監禁されてる部屋のブルーライト(必然だろうけど)。

登場人物はこちら

(イラスト:Simoom、文:ジェーン洞)


アテンションプリーズ!!

当サイトは、ネタバレ全開しております。
また、あらすじ・感想等は主観に基づいた表現が含まれます事を、ご了承の上楽しんでいただけると幸いです。

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