ポーカーフェイス シーズン1
(©peacock 2023)
★Uネクストで視聴しました!
どんなドラマ
主人公チャーリーの友人が殺され、チャーリーがその犯人を暴いたことから追われる身になる、というメインストーリーから始まりますが、その後はほぼ1話完結の事件解決スタイルが続きます。
追われるチャーリーは一つのところに長くはいられないので、次々と移動しその先で殺人事件が起き、それを解決する、のがざっくりとしたパターン。
さらに1話のパート構成もだいたい決まっています
・最初に犯罪シーンから始まる(倒叙ミステリー)
・(少し時間が戻って)実はその時、チャーリーもいた(再現V風?
・(そこから時間が追い付いて)チャーリーが解決!
個人的に、倒叙ミステリーを面白く見せるのってめちゃくちゃ難しいと思うんですけど、本作は「チャーリー」のキャラクターと毎回「チャーリーいたんかい!」っていうお約束が気持ち良くて、謎解きというよりはキャラ劇として楽しく見られました!
豪華ゲストも魅力的!
そして回を追うごとに、こんなパターンもあるんだとお約束の中にも飽きさせない工夫?もあって、さすがのクオリティです。
約1時間という枠で、ほぼ分かっていることを繰り返す再現の要素もあるので、ダルいと感じるスタイルなのに、チャーリーの神出鬼没さとキャラクターで持たせているのが凄い!
なので、チャーリーにはまらないと多分ダルさが上回ってしまうかも。
謎解きよりは、チャーリーの魅力にはまれる人にはオススメです!!
1話 死人の手札
ゲスト:エイドリアン・ブロディ
フロスト・カジノの客室係ナタリーが清掃で入ったVIP客ケインの部屋で犯罪行為とわかるPC画面を見てしまう。
機転を利かせてスマホに撮り、すぐにクリフ(ベンジャミン・ブラッド)を介して先代の息子で就任3か月のボス(エイドリアン・ブロディ)に報告をした。
通報などは任せろと、自宅待機になるがボスはVIPを守ることを選び、元々DV騒ぎで有名だった夫とやりあったことに見せかけてナタリーを始末させた。
そんな中、チャーリー(ナターシャ・リオン)はボスに呼び出されていた。
もともと先代と因縁があり、ホテルで働いていたがそれにはチャーリーの特別な能力が関係していた。
チャーリーは、以前人の嘘が見抜けるという特技を利用して小さなポーカーの大会を荒らし続けていた。
それに目をつけたのが先代でチャーリーを監視したが、イカサマの証拠は一切見つからなかった。
だが商売の邪魔になるので、先代がイカサマだと吹聴しチャーリーは界隈を追われ、その救済なのかホテルでウエイトレスの仕事をもらっていた。以来、ポーカーはしていない。
先代の息子であるボスは、父親に自分を認めさせるために大仕事を計画していた。
それはチャーリーと手を組んでホテルのクジラ客から大金を巻き上げること。
「俺と組んで金持ちになろう」
選択肢はなく、協力することになるがその最中に友人のナタリーが殺されてしまう。
DV事件だとニュースになるが、チャーリーには違和感があった。
得意の嘘発見能力と観察力で、チャーリーはナタリーのスマホを入手してスマホのゴミ箱の中にあった犯罪の証拠の記録を見つける。
そこからナタリーが口封じに殺されたと気づき、犯人捜しを始める。
チャーリーの観察力は鋭く、データが撮られたのがケインの客室で口封じをしたのがボスだと突き止める。
そしてすでに先代にイカサマ計画を立てていることは伝えたと言うと、追い詰められたボスはその場でホテルの窓から飛び降りた。
チャーリーはクリフの発砲を受けながらホテルから逃げるが、先代から「どこまでも追ってお前を殺す」という電話をもらって、オンボロの愛車で街を出ることにした。
2話 ナイトシフト
ティックトッカー殺人事件
サブウェイの店員でティックトッカーのダミアンが殺された。
犯人として捕まったのは、たまたま直前にチャーリーが知り合ったトラック生活者マージだった。
解決
訳ありで隠れて生活している変人だったが撲殺するとは思えず、チャーリーは一度は移動しかけるが、戻って真犯人捜しを始める。
車の修理場の防犯カメラに残った証拠を見せてもらうと、犯行の瞬間ではなくマージがトラックから遺体を運び出してゴミ捨て場に捨てる映像だった。
その上チャーリーは修理場の甥、ジェドが嘘をついているのに気づいた。
「ダミアンは毎日くじを買っていたからお金に困ってトラックに押し入ったんだろう」
外れっぱなしだというジェドは嘘をついている。
だがそのくじを売っていたコンビニの店員の「いつも外れていた」には嘘がない。
混乱していると、店員が「ジェドが今朝スクラッチで高額当選したわ」と言われてピンときた。
ジェドの周辺を探り、チャーリーはジェドがマージに擦り付けた殺人の罪を突き止めた。
ところがジェドはチャーリーが逃げていることに気づき、逆に通報してやると脅す。
このまま街を去るだけかと思いきや、チャーリーは諦めず犯罪を撮影していた可能性のあるトラックの運転手を見つけ出し、ジェドが犯人だという証拠を見つけた。
そして、車の修理のためATMを使ったことでクリフがチャーリーに追いつく寸前に、チャーリーは街を出ていた。
3話 時間稼ぎ
BBQ兄弟事件
地域のラジオDJでもあり、BBQレストランの経営などいろんな金儲けに躍起になっている兄タフィ。
BBQ料理人の弟ジョージが突然、食肉は殺人だと半分持っている権利を売って辞めると言い出す。
買い取る金がない上、帳簿を専門家に見せると言われてタフィは焦った。見られては困ることがあるのだろう。
そして弟の妻、マンディと結託して完全犯罪を計画し、トレイラーに火をつけて弟を殺した。
解決
数日前、偶然拾った犬が迷惑をかけた縁で、チャーリーはBBQ店に雇われていた。
ジョージからはBBQの極意をいろいろ教わった。
実は、ジョージが食肉産業から足を洗うきっかけを作ったのは親しくなったチャーリーが貸した「オクジャ」のDVDの影響だった。
もう借りも返したと、チャーリーは町を出るが、途中の道路で怪我をした犬を見つけて病院に運ぶ。
ひき逃げかと思いきや、頭に木片がついているから殴られたと言われ、木片から犯人捜しを始める。BBQに使う木にはそれぞれ理由があり、違う木を使っていると教えられていた。
犬への暴力とジョージの死には関係がある。
そこからラジオの放送中というアリバイを持っていた兄が、録音データを流している間にスタジオを抜け出して弟を殺したと突き止めた。
声真似上手なDJの助けも借りて、マンディの自白も手に入れ事件を解決した。
4話 メタルで眠れ
ゲスト:クロエ・セヴィニー
ドラマー殺人事件
過去「ステイプルヘッド」をヒットさせた一発屋のメタルバンドのボーカル、ルビー(クロエ・セヴィニー)。
普段はホームセンターで働いているが、再びバンドで脚光を浴びる夢は捨てていなかった。
ツアーのため、仕方なくアラフォーのメンバーの中に若いドラマー、ギャヴィンを加入させた。
明らかにノリもキャリアも違うギャヴィンだったが、オリジナルの曲「サッカーパンチ」があると聞いてみると、瞬時にヒットすることがわかった。
ルビーは他の2人のメンバーと結託して、ギャヴィンをステージ上の感電で殺して曲を頂く。
その後、新曲「サッカーパンチ」を発表すると、念願の再注目を浴びる。
解決
チャーリーは、ルビーのバンドのローディーになっていた。
物販をしたりアシスタントのようなことをしているが、年齢の近いギャヴィンと親しくなり移動時にはチャーリーの車に乗せていた。
ギャヴィンの死で車の中にあったギャヴィンのゴミなどを片付けていると、パンフレットやお菓子の空き袋の文言などが「サッカーパンチ」の歌詞であることに気づく。
ルビーに尋ねると、誤魔化しはしなかった。
「ギャヴィンの曲だけど、これを利用しないと」
ルビーに失望しつつ、都合よくギャヴィンが死んだことを怪しんだチャーリーは捜査を始める。
そこで古いアンプには感電の可能性がある、と知りメンバーたちがギャヴィンを殺したと突き止めた。そもそも3人はラバーソウルを履いていて感電から助かっていた。
その頃、チャーリーは偶然ドッキリネタに引っかかって、ティックトックでバズっていた。
それに気づいたのはもう背後にクリフがいた時だった。
ライブ会場に逃げ込んでなんとかクリフをまく。
ルビーたちはサッカーパンチで新たな契約を結ぼうとしていた。
だが直前で曲がパクリだと告発する動画が配信された。
ケヴィンは自分が好きなドラマの主題歌をパクっていた……。
それだけではなく、チャーリーはクライム物のポッドキャストに事件の真相を送って、配信させた。
5話 サルの時間
ゲスト:サイモン・ヘルバーグ
老人ホーム殺人事件
ホームに入居したばかりのベンが死んだ。
心電計のアラートで駆け付けていたので、殺人と思う者はいなかったが実は同じホームの女性2人による計画犯罪だった。
解決
チャーリーは老人ホームで働いていた。
そこでジョイス(S・エパサ・マーカーソン)とアイリーン(ジュディス・ライト)という仲良し2人組と出会い、活動家でもあった2人の昔話に感銘を受けて仲良くなる。
「こんなカッコいい人たち、久々に会ったよ」
過去、警察に捕まった時にアイリーンは足を負傷して車いす生活になっていた。
以来、ジョイスが世話をしながら2人で生きていた。
チャーリーもベンの葬儀に顔を出すと、ベンの息子だと思っていた男がクラーク(サイモン・ヘルバーグ)というFBIでベンは証人保護対象者だったと知る。
そしてベンの若い頃の写真から、ジョイスとアイリーンが昔付き合っていた男だと気づいた。
その話を聞いたクラークは驚き、すぐ2人を逮捕に向かった。
だがベンの死への関わりを疑うクラークに、一度は2人にはアリバイがあるとチャーリーは庇う。
ベンの死は動物園への遠足中に起きていた。
しかしクラークに2人は子供を殺す計画を立てていた悪人だと言われ、チャーリーは気になって首を突っ込む。
するとホームで再会したベンが、昔2人が警察に捕まったのは自分がチクったんだ、と打ち明けていたと知る。
チャーリーに気づかれたと分かった2人は、今度はチャーリー殺しを企てる。
チャーリーは2人にベンを殺せたのか、捜査を進める。
すると、老人がつけている心電計のブレスレットを入れ替えることで死亡時間を偽装していたことを突き止め、2人ともみ合いになりながらも事件を解決した。
チャーリーはクラークにFBIにスカウトされるが、断り名刺を受け取って別れる。
チャーリーが乗ったカートには、2人が最後に残した爆弾が仕掛けられていたが、なんとか気づいて助かった。
(後編6話~10話につづく)
かんそう
面白いです!!
「ナイブス・アウト」シリーズのライアン・ジョンソン監督の初ドラマシリーズということで、映像はおしゃれでミステリー要素も見応えあります。
でも本作は、やっぱりチャーリーやその周辺の人たちのキャラが一番の魅力だと思います!
チャーリの特殊能力はなぜか嘘が見破れられる、だけではなく観察力がするどいこととお節介なこととでもあるんですよね。
自分も追われている身で派手なことは避けたいだろうに、どうしても首を突っ込んでしまう。
また行く先々で、気さくに交流しているのもらしいって感じで、このチャーリーのキャラクターがナターシャ・リオンにドはまりしています。
チャーリーがまるで七変化のように、毎回違う場所で違う仕事をしているのも、コントみたいでコミカルなんですよね。
それとやっぱり豪華なゲストも魅力!
クロエ・セヴィニーの落ちぶれた? バンドのボーカリストのはまりっぷりが特に良かったです! あの役はさすがのサブカル・ネキならでは! って感じで、特にステージでの解像度が高いw
また「ステイプル・ヘッド」が一回聞いただけで耳に残る、マジの一発ヒットっぽくてw
ただこのスタイル、豪華ゲストがほぼ悪い奴ってなってしまうのが少々残念なところでもありますw
初回のエイドリアン・ブロディの最期までいくと、豪華ゲストの使い方?としては印象的でいいんですけど、クロエ・セヴィニーのパッとしない最後は切なさもありましたw
そろそろシーズン2の配信がありそうなので慌てて見てみたんですが、面白いです!!
(ジェーン洞/海外ドラマクイーンズ)
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